タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.100 | 発行日時:20015年4月15日13時14分44秒 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20015年4月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.100 発行元:スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX : *ニュース・ラウンジ(林義政) *企画委員会・各支部活動報告(―) *リレーエッセイ<空間連携>(河野隆治) *新会員のコーナー(本間克哉、黒岩剛史、磯部浩平) *空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等(瀬戸島政博) *測量協会からのお知らせ(廿楽実) ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 入社式も過ぎ、新入社員が街のあちらこちらで目につく時節となりました。皆様の中に は、新人研修の講師などの対応をされておられる方も多いことかと思います。今年の新人 は如何でしょうか。 私は、社内で数年前から人事系部署も担当していますが、マスコミなどで報道されてい るような人物像そのものという感じが致しております。また、来年度の新卒採用について は、大学3年生の3月以降が就活の解禁日となり、解禁日には就活関連会社のサイトに一斉 に各企業の就職情報が掲載され、説明会などが各地で開催されている状況です。 内々定は、8月以降というルールになっています。測量・建設コンサルタント業界でも採 用数を拡大する企業が多くなっています。これは、受注増や事業拡大に合わせるという企 業もあるようですが、業界における技術者の平均年齢が40歳を超えており、定年再雇用で 残った団塊の世代の多くがリタイヤすることにより、技術者の絶対数が不足することも大 きな要因と考えられます。技術の継承という意味でも若手技術者の確保は、重要なテーマ になっています。 このような中、国土交通省は、直轄土木事業で実施する設計、測量、地質・土質調査の 各業務の各共通仕様書の改定を実施しました。これまでは、管理技術者や主任技術者をそ れぞれ1名、担当技術者が複数必要な場合には、最大3名までの配置までとなっていました が、担当技術者については、最大8名までが認められることになりました。同様、業務実 績情報システム(テクリス)についても登録できる担当技術者は、業務計画書に示された 8名までの登録が可能となりました。 総合評価落札方式では、特に設計業務などでは、業務によって担当技術者の実績や保有 資格に応じた加点評価が実施されています。今回の共通仕様書の改定で担当技術者の配置 人数が増えてテクリスへの業務実績の登録が進めば、若手技術者の実績が蓄積され管理( 主任)技術者へのキャリアアップへの道筋も期待できるものと思います。 総合評価落札方式については、SP会が発刊を予定している『測量系技術者のための技術 文章分析のコツ』−提案書作成のために必要となる分析術−でも、詳しく記載されてい ます。 (林 義政:パスコ) <編集よりお知らせ> 5月号の担当は、秋山幸秀さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告 今月号は、記事がありません。 <編集よりお知らせ> 企画委員会および各支部活動報告の議事録には、毎月10日までに原稿を送付いただけれ ば、当月号に掲載致します。なお、文字数によっては、抜粋・要約する場合があることを 予めご了承ください。 ■リレーエッセイ<空間連携> 弊社の下境氏よりバトンを受けました、(株)パスコの河野です。 前回のエッセイでは、最新のデジタル技術やアナログ的(手作り感)という単語があり ました。先日、レーザー標高値とオルソ画像を活用し、お城周辺の立体マップを作成しま した。2次元の地図と異なり、マップを触わることで、起伏などの地形的特徴、天守閣や 石垣などもわかりやすく、お城好きな私は大興奮致しました。この立体マップで、土砂災 害ハザードマップなどを作成している自治体もあり、地元住民説明や学校教育の教材とし て、地図に触れながら読むというデジタル技術を使ったアナログ手法として使われていま す。詳細な標高データなど複雑で大量な情報を、いかに簡単で分かりやすく表現(五感を 使う方法で)できるかも空間情報を扱う私たちの仕事であると考えております。そういえ ば、中学生の頃、地図の等高線ごとに段ボールを切って模型を作ったことを思い出しまし た。今なら、国土地理院の標高データを使い、3Dプリンターで作成できそうですが、地形 図から手作業で作ってもらいたいものです。 次回は、以前、森林業務にて標高データ活用のご指導を頂いた弊社の菊池譲氏にバトン を渡すこととします。どうぞよろしくお願い致します。 (河野隆治:パスコ) ■新会員のコーナー 【執筆順番(敬称略)】 2015年 4月号 本間(パスコ)、黒岩(玉野総合コンサルタント)、磯部(国際航業) 5月号 小出(国際航業)、小林(朝日航洋) 6月号 芝(国際航業)、澤(アジア航測)、植木(国際航業) 7月号 川上(日建技術コンサルタント)、戸村(アジア航測)、 谷口(国際航業) 8月号 杉森(朝日航洋)、横井(日本海航測) 9月号 兼子(パスコ)、金久保(サン・ジオテック) 10月号 下鳴(アスコ)、安海(朝日航洋) 11月号 坂元(パスコ)、西村(パスコ) 12月号 鈴田(朝日航洋)、中西(写測エンジニアリング) 2016年 1月号 青木(パスコ)、富田(国際航業)、板野(パスコ) ◇コラム「日本の空間情報サービスを世界へ」 2014年度に入会した本間です。(株)パスコでGIS関連のソリューション構築や調査業 務に携わっています。最近は世界各地で取り組みが活発化しているスマートシティと空間 情報というテーマで活動しています。所謂、日本政府が推進する「インフラ輸出」の空間 情報版なのですが、欧米各国はじめ、手強いライバル多数という状況で、日本が最先端の 空間情報技術を持っていると言っても、それがすぐにビジネスチャンスに結びつかない難 しさを実感しています。 空間情報はそれだけで国や都市、人々に富をもたらすようなものではないため、何かし らのソリューション(例えば都市マネジメントなど)とセットで展開し、空間情報を有効 に使うことで「自分たちの国・街も日本みたいになれる、そうしたい。」と意識してもら うことが重要になります。そういう意味で、近年力を入れている観光インフラ、そして5 年後に控える東京オリンピックに向け整備された新たな都市空間は空間情報サービスの重 要なショーケースとなるでしょう。世界中から来訪する人々に、世界で最も整備の行き届 いている日本の街、安心・安全な生活インフラの管理、場所情報サービス等を体験しても らうことで日本の空間情報技術やサービスが認知され、世界に広がっていく、そんなこと を実現できたらと思っています。 (本間克哉:パスコ) ◇コラム「ごあいさつ」 玉野総合コンサルタント(株)の黒岩と申します。名古屋の本社で勤務していますが、 東京等にも顔を出すようにしていますので、皆様どうぞよろしくお願い致します。 私は入社当初からGISを利用した都市計画分野の調査業務に携わっていますが、データ 処理、システム開発を基軸として様々な分野の施設管理、情報発信などの業務も経験し、 万屋(よろずや)として活動しています。今は、なんとか年度末を乗り越え、ほっとして いるところではありますが、昨年度もまだまだ未熟であることを痛感した1年でした。 そんな中、空間情報総括監理技術者に合格できたことはとてもうれしく、今後の励みにな りました。 空間情報技術は、最新機器に左右される分野であると感じています。日進月歩の技術に 目が回っていますが、これまで以上に創意工夫と専門家との連携を図り、技術の活用を推 進できればと思ってる所存です。地方からの好事例の創出を目指してがんばりま〜す。 (黒岩剛史:玉野総合コンサルタント) ◇コラム「年度末を終えて思うこと」 2014年度に入会致しました国際航業の礒部と申します。入社以来一貫して航空写真測量 による空間データの整備に携わっております。皆様、よろしくお願い致します。 ようやく地獄の年度末が終わり、少し落ち着いた環境でこのコラムを書いております。 皆様も命をすり減らすように、納品対応をされたことと思います。お疲れ様でございまし た。我々の仕事は、様々な地理空間データを紙図面やデータ、システムという形で納品し ておりますが、しっかりとした最終成果を納めた時に、お客様に喜んでいただけけること が一番達成感を感じる瞬間だと思います。逆に納品時(もしくはその後)にミスが見つか ってしまった時は、情けなくて深く落ち込みます。 お客様を嫌な気持ちにさせない事はもちろんですが、自分が嫌な気持ちにならないため にも、最後の最後まで成果品の品質を向上させることが重要だと常々思っております。 納品が近くなって図面を舐めるように見ている私を、若い人はしつこいオヤジと思って いるかもしれませんが、彼らに後で嫌な思いをさせないためにも、今後もしつこく指導し ていこうと思っております。 (礒部浩平:国際航業) ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇『日本の作家 名表現辞典』 中村 明・著 岩波書店 定価:(本体3,200円+税) 私たちの世界と少し趣が異なる書籍を紹介致します。本書は読むための辞書で、夏目漱 石・森鴎外をはじめ、村上春樹らの現代作家まで98作家、212作品の一部が掲載され、作 風の違いや研ぎ澄まされた日本語表現が集約されています。 参考までに、私自身は純文学に傾注している訳ではありませんが、何人かの作家が城郭 への思いを書き残した作品があり、それらの作家の作風や文体などを少しでも知る手がか りになればとの思いから本書を買いました。本書には掲載されていませんが、例えば、芥 川龍之介『松江印象記』や志賀直哉『濠端田住ひ』には松江城が描かれ、梶井基次郎『城 のある町にて』では松阪城が描かれています。本書よりこれらの作家の感受性や作風の一 端を知り、城郭について書き遺した作品の深みを味わいたいと思っています。 (瀬戸島政博:日本測量協会) <編集よりお知らせ> 5月号の担当は、望月貫一郎さんです。 ■測量協会からのお知らせ ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成22〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成22年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成17年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読) ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性(何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など)(2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など)(3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など)(4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性)と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ◇測量・地理空間情報イノベーション大会 日時:平成27年6月23日(火)〜24日(水) 会場:東京大学弥生講堂・弥生講堂アネックス 平成27年4月1日(水)より事前登録を開始いたしました。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/innovation.htm ◇刊行案内 *** おおすすめの一冊 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます) ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文書分析のコツ」平成27年4月末 刊行予定 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm (廿楽実:日本測量協会) ■編集後記 今月号にて、当メールマガジンはvol.100に達しました。 振り返ってみますと、空間情報総括監理技術者試験が始まった翌年の2006年12月に、会 員相互の情報交換と対外的広報を目的としてvol.1(特別号)が初代編集長である田中邦 一さんの基に試行的に刊行されました。翌年1月にはvol.2が創刊号として刊行され、東日 本大震災の翌月の2011年4月号は休刊になりましたが、かれこれ8年5ケ月の歳月が経ちま した。その間に投稿された記事をあらためて読むと、各会員の仕事に対する考えや趣味・ 日常生活の様子などがわかり、自然と興味が注がれてしまいます。 SP会の会員数も当初の24名から現在では242名と10倍に増えており、本メールマガジン が会員相互の情報交流とSP会の活性化により一層役立つことを願っております。 (編集委員長:福田) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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