| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.105 | 発行日時：20015年9月15日14時32分22秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20015年9月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.105 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（望月貫一郎） ＊企画委員会・各支部活動報告（廣瀬典和） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（小澤理晴） ＊新会員のコーナー（兼子隆右）（金久保豊） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（秋山幸秀） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ ドローンの実用化に向けて、電波法、航空法、道路交通法などさまざまな問題が山積し ている。平成27年8月27日の衆議院本会議で、小型無人機「ドローン」の規制を定めた航 空法改正案が全会一致により可決された。この規制には、国の許可なしに住宅密集地や空 港周辺を飛行することを禁止し、違反した場合は50万円以下の罰金を科すことなどが示さ れている。参院の審議を経て、今国会中に成立する見通しである。 今回の改正案には、（1）日中に飛行させる（2）周囲の状況を目視で常時監視（3）人 との距離を一定程度保つ（4）祭礼や縁日、展示会等人が集まる場所で飛ばさないなどの 一般的なルールを定めている。 ドローンは、「人間ができないこと」、「人間がやりたくないこと」を担い、「人間の リスク」を減らし、「人間の能力を補う」ことができる能力を持ち、活躍することが期待 されている。車、パソコン、インターネットなど、全ての技術革新の産物と同じように、 ドローンもまた実用化に向けたいくつか乗り越えるべきハードルが待っているであろう。 徐々にドローンが実用化されることで、我々の社会生活が豊かになると思われる。その ためには、しっかりとしたドローンを運用するルール・規定が必要であり、定められた既 定の範囲で競争力を養い、ドローンの実用が世の中に浸透することを期待したい。 （望月貫一郎：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ 10月号の担当は、瀬戸島政博さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略） ◇「スペーシャリストの会」中部支部第34回会議 議事録 日 時：平成27年8月28日(金) 15：30〜17：30 場 所：玉野総合コンサルタント 会議室（名古屋市東区東桜二丁目17番14号） 出席者：早川、小川、近藤、湯川、廣瀬、安藤、黒岩、崎山、佐々木 欠席者：外山、筒井、柴田、渡邊、大塚、前田、松岡、片桐、内海、鈴木、松永、 坂口、鵜飼、宮坂、小野、橋爪、白川、岡本、横井、石野（事務局） 議事項目 1.検討項目 (1) 講習会等について �� 「G空間ほっとセミナーin中部」 の実施について ・今年度10月に開催を計画していた“ほっとセミナー”は、準備と開催において日程的に 厳しいため、中止となった。 ��2016年4月のセミナーのテーマについて 以前、SPの会中部支部の会員に開催案のアンケートを行った。 回答を頂いた佐々木氏 から、愛知工業大学山本先生の推薦があった。また、松永氏（本日欠席）からは、「講師 に大学の先生も良いが、東京等でセミナーを行っている民間の方やGISベンダー（ESRI） を呼ぶ方法もある。」との別途提案があった。 ＜討論内容＞ ・どういうテーマで呼ぶか、または人をまずアサインしてからテーマを合わせるか。 ・UAVのように必ずしも新しいテーマである必要はないのでは。（例：トータルステーシ ョン） ・愛知工業大学山本先生とベンダーの二本立ての方向で検討する。 ・ベンダーは、どこがいいか。 GIS系ベンダー、測量機器、オープンソース系の団体等 ・GIS系ベンダーの講演での測量CPD付与は、これまでに 実績があるので発表テーマを考 慮すれば問題なし。また、製品説明より技術的な説明を中心にしてもらうように依頼す る。なお、ベンダーの場合、1社だけでなく2〜3社呼んだ方が良い。 ＜結論＞ ・2016年4月開催のG空間ほっとセミナーの講師は、愛知工業大学山本先生とベンダーの二 本立ての方向で検討する。 ��2016年秋のセミナーについて ・討議なし �ぐγ慮�の建設事務所への講習会について 佐々木氏より「愛知県の各建設事務所から講習会開催要望」の報告が、以下の通りあっ た。 ・尾張建設事務所と東三河建設事務所から講習会開催の要望あり。 ・知多建設事務所も講習会開催を希望している。 以上の点から、以下のような内容で開催を調整する。 ・段取りは、佐々木氏にお願いする。 ・日程は、10月から年内までの間で調整する。 ・講演内容は、 愛知県へ説明した資料に基づく内容とする（題目：近年の測量技術の動 向）。 ・講師は、出席者で調整する。 ・場所は、尾張建設事務所と東三河建設事務所の2箇所で調整する。 ・参加者は、小川氏、佐々木氏、鵜飼氏及びその他同行できる人。 (2) その他 �� 第35回定例会議の予定 ・日時：平成27年 10月13日（火） 15:30〜17:30 ・場所：名城大学 名駅サテライト（MAST） <予約済> ・発表者：鵜飼氏 ・書記：安藤氏 2．報告事項 (1) 8月現地研修の報告 �� 東富士演習場内の抜川調節池（アースフィルダム）の建設現場見学（8月17日実施） ・報告書：現地研修報告書0817_調整池.pdf （会員に事前配布済）。 早川氏より全体概要の説明。 ��富士総合火力演習 現地見学会 （8月18日実施） ・報告書： 現地研修報告書0818_演習.pdf （会員に事前配布済）。 安藤氏より報告書に沿って概要を説明。 3． 勉強会の発表 下記の発表があった。 (1)発表者：湯川氏 ・題目：「砂防分野における空間情報技術」 （廣瀬典和：ヤフー） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 前号で「AI」をビジネスに組み込んで人々の幸せに活かすという話題を執筆した高木さ んからバトンを受け継いだ、国際航業の小澤です。高木さんと同じ職場であったのは、20 年も前のこと。時が経つ早さを実感します。 さて、その時（時間）をパイプにして空間情報との連携が深化している分野が多くなり つつあります。なかでも、これまでのビジネスとは毛色の異なる、地方公会計の整備に伴 う固定資産台帳作成、地方公営企業法の適用に向けた下水道施設の資産調査・評価に係る 業務が私たちの市場に大きな花を咲かせています。いずれもモノの位置、諸元と併せて時 間の経過とともに目減りする資産価値を適正に評価して結果を導き出すものです。その結 果を基にして、自治体や公営企業は身の丈にあった経営を行うことが求められています。 同時に、私たちには市場から時間の概念を取り入れた空間情報の整備や会計・経営のセン スが求められています。今、私たちはビジネスの大きな変化点に立っている可能性があり ます。それが果たして正しいのかは、時間の経過とともに判明するでしょう。 次回は、同じ年度に合格を果たし、同じフロアで働いている名草さんにバトンを譲りま す。 （小澤 理晴：国際航業） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2015年 9月号 兼子（パスコ）、金久保（サン・ジオテック） 10月号 下鳴（アスコ）、安海（朝日航洋） 11月号 坂元（パスコ）、西村（パスコ） 12月号 鈴田（朝日航洋）、中西（写測エンジニアリング） 2016年 1月号 青木（パスコ）、富田（国際航業）、板野（パスコ） ◇コラム「スマートフォンと場所情報サービス」 2014年に入会致しました、株式会社パスコの兼子隆右と申します。 私は約10年間、携帯端末を活用した場所情報サービスに関連する業務に従事してきまし た。場所情報サービスは、この10年間で大きな変化を遂げています。最も大きな変化は、 言わずと知れたスマートフォンの出現です。スマートフォンは、従来の専用端末やPDA等 の携帯情報端末とは異なり、携帯性、汎用性、画面操作性、デザイン性等、数多くの魅力 が備わっているため、急速に世の中に浸透しています。そして今日では、一般の人々がス マートフォンを用いた場所情報サービスを、ごく当たり前に使うようになってきました。 そのような中、最近、今後の場所情報サービスの普及促進を期待させるニュースがあり ました。iPhoneで知られるAppleがICタグなどの近距離無線通信の規格策定を行うNFCフォ ーラムの最上位スポンサー会員になったという記事です。Appleは無線規格「Bluetooth」 の標準化団体においても決定権を持つ上位メンバーになりました。このようなAppleの動 きは、Android携帯と同様に、iPhoneでも一般的にNFCタグの受信機能が利用できるように なる可能性を秘めています。また、高級ブランデーで有名なレミー・マルタンが、ブラン デーボトルにNFCタグ内蔵のキャップシールを採用し始めるなど、スマートフォンと場所 情報サービスを取り巻く市場は目覚ましい速度で変化しています。 我々は、その変化に絶えず反応し、且つ、その先を見据えて行動することが求められて います。ただ、市場の変化への追随や今後の行く末を睨んだ事業化は「神のみぞ知る」イ バラの道であることは言うまでもありません。 （兼子隆右：パスコ） ◇コラム「早帰り日」 2014年に入会しました、サン･ジオテックの金久保と申します。 空間情報総括監理技術者となり、名刺交換していただいた方々の活躍を目にする機会が 多くなりました。それに刺激され、知識習得と技術向上の気持ちは常に持ち続けなければ ならないと、この歳になって強く思うようになりました。どうぞ、よろしくお願い致しま す。 当社は、この6月から水曜日を「早帰り日」として定時退社時刻から1時間以内に退社す るよう勧めています。管理職も含めて業務遂行如何を問わず、とにかく会社から出ること としているため、「ノー残業デー」とは言わず、不格好ですが「早帰り日」と言っていま す。これを始めたきっかけは、業界でも浸透しつつある「ノー残業デー」や親会社で進め ている「ライフワークバランス」（自己投資デー）ですが、弊社では一番の目的を“仕事 のやり方を変える”こととしています。水曜日は定時退社時刻以降会社にいられないとい う制限があることで、�〇纏�の段取りを考える�⊇乎罎靴道纏�を行う習慣をつける、とい うむしろ“仕事”が中心の目的です。 しかし、最近は社員に少し変化が出てきました。それまでは、毎日ずっと同じ調子で遅 くまで仕事をして代わり映えのない1週間を送るという生活でした。それが週の真ん中に アクセントがつくことで、明るさというか、覇気というか、僅かな変化が言葉にも動きに も感じられるようになりました。（これが「ライフワークバランス」の効果というのでし ょうか。）これもきっと“仕事のやり方を変える”要因��になると思います。 これから繁忙期を迎え、この「早帰り日」の動向はどうなるか分かりませんが、忙しい 中で無理して実施することにより、より大きな効果が現れることを期待しています。 （金久保豊：サン･ジオテック） ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇『1945・昭和20年米軍に撮影された日本 −空中写真に遺された戦争と空襲の証言−』 （一財）日本地図センター（定価 1,200円）(2015.8.1発行 ISBN978-4-88946-3088) 2015年から70年前、空襲前後の日本の主要都市の状況を米軍は空中写真撮影し、空爆の シミュレーションや被害状況の分析を行っていました。写真の原板は米国立公文書館が所 蔵しており、大判の写真資料として印刷製本されたこともあります。 本書籍はその抜粋版であり、新たに比較解説された関連情報が得られ、安価で入手し易 いモノです。旧帝国陸軍も、大正12年(1923)関東大震災の被災状況記録から組織的に空中 写真を撮影していましたが、戦中戦後に大半が散逸しているため貴重な資料といえます。 この写真は、空襲・空爆により主に民間人が少なくとも30万人、100万人以上死亡との計 算もあり、罹災者は970万人を超える無差別攻撃の痛ましさを記録しているものです。 感情抜きに記録写真資料としてみると、非常に重要な情報が含まれていることが分かり ます。都心でいえば、空襲前の写真は江戸時代の様相を多く残しており（江戸時代からの 街並みは戦前まで多く残っていたが、空襲で消失し新たな街並みに生まれ変わった）。原 野状態は地形が判別し易く、改変前の埋め立て地など造成地の変遷を比較することもでき ます。これらの写真資料は、現在のパンクロ衛星画像に準ずる分解能で往時の状況を記録 しています。地理空間情報を利活用する者として、情報の一つとして認識しておくべきも のと考えます。 （秋山幸秀:朝日航洋） ＜編集よりお知らせ＞ 10月号の担当は、林義政さんです。 ■ スペーシャリストの会事務局より ◇スペーシャリストの会総会のお知らせ 日 時 平成27年10月23日（金） 13：30〜 場 所 測量年金会館（東京都新宿区山吹町11-1） 当日は、公益社団法人日本測量協会共催で特別講演会14:00〜17：00を開催予定です。 特別講演会は、SPの会会員、会員以外の方も参加できます。CPD 3ポイントを発行。 特別講演会後、懇親会（スペーシャリストの会主催）を予定しています。 懇親会参加料 SPの会会員 ￥1,000 会員以外 ￥3,000 ★多数の参加申込み、ありがとうございました。 後ほど、参加票をお送りします。 ■測量協会からのお知らせ ◇9月5日（土）に、平成27年度空間情報総括監理技術者資格認定試験の面接試験が行われ ました。最終合格者は、9月11日（金）にホームページ上でお知らせします。 ◇第42回イブニングセミナー CIMが測量を変える! 〜3次元空間情報最前線〜」 開催日: 平成27年9月25日 場所:東京、大阪(Web講習) 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy270925.pdf http://www.jsurvey.jp/k-kansai270925.pdf ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成22〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成22年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成17年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm （小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 9月10（木）に茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊し、広範囲にわたって浸水被害が生 じました。河川の氾濫による浸水想定を示したハザードマップは、常総市が平成21年に作 成し、今回の浸水域はこれとほぼ一致するとのことである。折角作ったハザードマップが 避難に生かされず、今後は情報の発信者である行政と受信者である住民のとの間での意識 的な情報伝達と双方の防災に対する意識向上が急務と思われます。 （編集委員長：福田） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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