| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.106 | 発行日時：20015年10月19日14時43分53秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20015年10月19日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.106 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（瀬戸島政博） ＊企画委員会・各支部活動報告（早川和夫） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（名草一成） ＊新会員のコーナー（下鳴恒彰）（安海高明） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（林義政） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 空間情報総括監理技術者の資格更新のための測量CPDは大丈夫ですか？ 先般、5年振りで「空間情報総括監理技術者」の資格更新のための手続き書類が手元に 届いた。早いもので、これで2度目の資格更新となる。私はこの資格制度がスタートした 時は民間企業に所属していた。ともかく初めて実施される資格試験であり、過去問などは 無い。類似の試験パターンである技術士試験については、人様よりも豊富な経験を持つた め、それと同じような受験対応していたことが思い出される。試験に合格し、登録番号も No.1をいただけた。 あれから早や10年の歳月が流れた。第1回目の資格更新では、取得後5年間で測量CPD25 ポイントが更新条件となっていた。今回の第2回目の資格更新では、測量CPD40ポイントと ハードルが上がっている。とは言え、測量士に、技術士か博士の資格が受験条件となって いるこの業界トップクラスの技術資格であり、当然と言えば当然だろう。私を含めた初年 度合格の仲間は第1回目の資格更新は全員がクリアーできた。第2回目も全員がクリアーで きるだろうか？ 資格更新については、過去数年間にわたり、このMM誌でもお知らせして いるので、皆さんご承知のことと思う。更新時期にその条件を満たしていない場合は当然 のことながら更新はできない。 一方、更新条件の測量CPD40ポイントがクリアーできたとしても、一技術者の立場から は少し寂しさを憶える。“日進月歩”というよりは“時進日歩”でめまぐるしく変化して いる地理空間情報技術とそれを利活用する“空間情報コンサル”としての資格を維持して いくには、そろそろ取得した測量CPDポイントの中味も問われる時代になっているのでは ないか、など等、課題が残る。技術的な教養という面での幅の広さは学習できても、中核 となる技術の深みはどうするのか。これからは、更新条件の測量CPD40ポイントの質的な 検討が求められよう。それについては、私たち空間情報総括監理技術者からも積極的に提 言すべき時ではないかと思う。 （瀬戸島政博：日本測量協会） ＜編集よりお知らせ＞ 11月号の担当は、住田英二さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略） ◇「スペーシャリストの会」企画委員会(平成27年9月）議事録 日 時：平成27年9月25日（金）13:30〜15:30 場 所：(公社)日本測量協会 第１研修室 出席者：瀬戸島、住田、林、大橋、望月、早川、藤井、池田、田中、福田、秋山、 大山、小林（事務局） 欠席者：鈴木、神原、津留、中舎、村木、大伴、島田、岡本 議事項目： 1．前回の議事録の確認 2.報告事項 (1)各支部活動報告 各支部資料により確認 �｜翩�支部：第34回会議報告 ・今年度のG空間ほっとセミナーは、中止にした。 ・2016年4月のＧ空間ほっとセミナーは、愛知工業大学山本先生とベンダーの2本立てにす る。 ・愛知県の建設事務所への講習は、知多建設事務所と東三河建設事務所の2か所とする。 ・8月17日にアースフィルダムの現地見学会を実施した。 「企画委員会からの助言」 ・現地見学会は、県測量協会や学会等と協賛にしてCPDの発行を検討してはどうか。 ��関東支部：SPの会東京支部活動報告 ・今年度以降の支部活動メンバーを決定。 支部長：住田、幹事：大橋、高岸、今井、木村、高貴、白戸、中舎（敬称略） ・次回勉強会を11月6日に実施する。 �４慇昌拮堯Ц�頭にて説明 ・11月6日に総会を実施予定。 ・11月27日にスペースサロン＠関西を実施予定。 (2)MM誌の記事等について ・順調に実施しており、特に問題は無い。 (3)「空間情報技術事例報告集」への投稿要請 ・問い合わせが1件、申込みは無し。 (4)空間情報総括監理技術者試験 ・応募101名、受験90名、合格25名、合格率24.8％ (5)スペーシャリストの会総会 ・10月23日（金）に実施予定。 ・会員の委任および出席予定者は、下記の通り。 スペーシャリスト会員数 241名 出席表提出者 161名(67%） (2/3以上を確保しているため総会成立) 出席予定者 94名 欠席予定者 67名 (委任状提出者64名) ・役員構成案で代表委員に福田様（朝日航洋）を追加する。 ・新合格者への参加を勧誘する（各社代表、各支部長、小林事務局長が対応する）。 ・受付は、大手4社が各1名手伝いを出す。 3.討議事項・要請事項 (1)月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの執筆毎号の確認と企画 ・テーマは「コンプライアンス」に決定。 ・執筆者候補は、下記の会社から選任する。 ・第1回 アジア航測、第2回 朝日航洋、第3回 国際航業、第4回 パスコ、 第5回 アスコ、第6回 フタバ (2)2015年新規出版物の企画（「測量系技術者のための技術士合格への道「改訂版」 ・締め切りは10月だったが、少し延長する。ただし、来年5月以降の講習会実施までに は、講習会資料になるように体裁を整える。 ・執筆者確認をした。 ・執筆候補者に技術士部門が建設部門以外の方がいるので、変更する。 ・執筆候補者のなかで、試験委員等の関係で不可能な方がいるので除外する。 ・執筆分担については、節担当者と相談の上決定する。 4.その他 (1)SPの会特別講演会の支部開催について ・SPの会東北支部からの要望として、SPの会総会の特別講演会に業務の都合で参加できな い人のための検討をして欲しい。 ・Web配信を検討したが、不可能なためビデオ撮影録画を行い、後に各支部でCPD対象の講 習会の形で上映する案（経費107,000円）について検討した。 ・ビデオ撮影を行い、SPの会各支部で講習方式を実施することについて賛同を得た。 ただし、ビデオ撮影の外部委託については賛成者も少数いたが、SPの会の内部で見るの であれば外部に委託するのではなく、自前でビデオ撮影を行う方向で再検討することに なった（費用削減のため）。 ・ビデオのレンタル費用を調査する。 (2)CPDの活用 ・国土地理院は、総合評価やプロポーザル方式においてCPDを評価する方向で検討してい る。 (3)中国・四国支部の立ち上げについて ・SPの会総会において、支部設立を決定したい。 (4)次回SPの会企画委員会開催予定日時等 平成27年11月17日（火） 13：30〜15：30 日本測量協会 会議室 （早川和夫：テイコク） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 前号で小澤さんから、「時間の概念を取り入れた空間情報の整備が求められている」と いう話題でバトンを受け取りました、国際航業の名草です。 パーソナルコンピュータ（PC）が普及し始めたのは1980年頃で、1995年にはPCが技術者 一人ひとりにまで広がり、同年に起きた阪神淡路大震災をきっかけにGISが急速に発展し ました。コンピュータは一見時間管理が得意そうなツールですが、時間は処理上の要件を 満たすことが目的で、時間を体系的に取り扱うものとは言い難いものです。日々の業務を 振り返ると、頻繁に起る災害状況撮影データや定期的に撮影される自治体単位の写真デー タなど、過去の業務成果を調べることが多く有ります。事あるごとにデータを整理し、デ ータ管理や履歴管理を徹底していますが、まだまだ人の記憶に頼っている部分が多いと感 じます。PCの高性能化とIT技術の進化により、仕事の形態は大きく変わった今日に於いて も、時間軸の体系的な管理が大きな課題と感じています。 次回は、GIS関連で共に苦労し、今も関西の同じフロアーで仕事をしている千田玄さん にバトンを渡します。よろしくお願い致します。 （名草一成：国際航業） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2015年10月号 下鳴（アスコ）、安海（朝日航洋） 11月号 坂元（パスコ）、西村（パスコ） 12月号 鈴田（朝日航洋）、中西（写測エンジニアリング） 2016年 1月号 青木（パスコ）、富田（国際航業）、板野（パスコ） ◇コラム「接点」 株式会社アスコの下鳴（しもなる）です。突然ですが、皆様はご自分のお仕事をどのよ うにご家族にお話されているでしょうか？ 私は普段、浸水対策を中心とした河川防災に 関わる仕事をしておりますが「どんなお仕事しているの？」と子供や友人家族に聞かれた 時の返答に迷うことが多いです。仕事の内容は幅広く、協議会運営や河川点検、河川構造 物設計やシミュレーションを用いた浸水対策・・・どの仕事もそれぞれ違いますし、「私 はこんな仕事をしているのだよ」とシンプルに説明できません。「社会インフラを造り、 守り、みんなが安心して暮らせるようにしているんだよ」と背伸びして言っても、社会イ ンフラの概念が世間的にはあまり浸透していないので「インフラって何？」「川や道路っ て設計が必要なの？」と不思議がられることが多いです。うまく答えることができるよう になりたいものです。 そんな私ですが、今年の子供（小学３年生）の自由研究テーマを検討する権利が与えら れました。子供に少しでも仕事に関わることをさせてみたいと思い「学区内のビルの高さ を測り一番高い建物を探す」というテーマを提案しました。子供と建物が入るように写真 を撮り、カメラと両者までの距離を利用すれば、概ねのビルの高さがわかるはずです。は じめは乗り気だったのですが、一つ測ってみると思ったより難しく、それなりに離れた場 所からビルと子供を上から下まできれいに撮影できるポイントを探すのが大変で、途中か ら嫌がり断念。結局、以前より本人が不思議がっていた「電気はどこから来るのか？」に なり、発電の仕組みを研究することになりました。電気も社会インフラだし、結果オーラ イです。何年か前の試験問題にもありましたが、一般の方々に広く広報し理解を得ること の難しさを感じるこの頃です。長くなりましたが皆様、今後も何卒よろしくお願い致しま す。 （下鳴恒彰：アスコ） ◇コラム「地形図の再現性」 朝日航洋�蠅琉続す睫世任后８什漾∈祝匹猟敢裟澤廚鮗腓併纏�としております。最近、 特に目標物がない山深い場所で現地踏査をおこなう機会が多いです。調査基図として借用 してきた航空写真測量から作製した地形図を使用することが多いのですが、この地形図の 現地再現性の低さによく頭を悩ませています。尾根や谷の規模、方向など、今後の検討に 必要な地形情報が現地と整合していないと、呆然としてしまいます。写真測量では樹林下 の地形の再現性が低いことは理解しているのですが、目の前に紙の図面があると、どうし てもこれを正しいものとして現場をみてしまうため混乱してしまうのです。航空レーザの 等高線を見る機会が一般化し、目が肥えてしまったせいもあるかもしれません。 （安海高明：朝日航洋） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇「日本未来図２０３０ 20人の叡智が描くこの国の姿」 自由民主党国家戦略本部編：日経ＢＰ社 本体価格2,000円＋税 本書は、自由民主党戦略本部編ではあるが、自民党の政策や考え方と必ずしも同一では ない。20人の業界・学会を代表する有識者による様々な視点から、日本の将来についての 講演録をとりまとめたものである。本書では、四つの大変化（人口、技術、環境、時空） とその影響、国際秩序の変動などが主な内容となっている。キーワードは、「プラチナ社 会、長寿・健康・経済、人口減少社会と持続可能性、再生可能エネルギー、ホワイトカラ ーが機械に仕事を奪われる、海洋国家、東京一極集中と地方自治体消滅、新産業創出、財 政破綻の回避、日本企業、日本人の付加価値、国家の枠組み、航空宇宙技術、安全保障、 サイバー、ＩＰＳ細胞、気象変動など多岐にわたっている。 空間情報に携わる我々にとっても、興味ある一冊ではないだろうか。 （林義政：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ 11月号の担当は、住田英二さんです。 ■スペーシャリストの会事務局より ◇スペーシャリストの会総会のお知らせ 日 時 平成27年10月23日（金） 13：30〜 場 所 測量年金会館（東京都新宿区山吹町11-1） 当日は、公益社団法人日本測量協会との共催で特別講演会(14:00〜17：00)を開催予定 です。 特別講演会は、SPの会会員、会委員以外の方も参加できます。CPD 3ポイントを発行。 特別講演会後、懇親会（スペーシャリストの会主催）を予定しています。 懇親会参加料 SPの会会員 ￥1,000 会員以外 ￥3,000 ■測量協会からのお知らせ ◇9月5日（土）に平成27年度空間情報総括監理技術者資格認定試験の面接試験が行われ、 25名の方が合格されました。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/press/press270911.pdf ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成22〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成22年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成17年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ※本年度更新対象者の方には、ご案内をお送りしております。まだ届いていない方は、以 下にご連絡ください。 空間情報総括監理技術者資格認定試験事務局 03-5684-3355 geoinfor@jsurvey.jp ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm （小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 雑誌「測量」10月号の記事の「世界を駆ける測量人」で「南極域での測量」と題して、 南極での測量作業の様子が紹介されていました。国土地理院は、昭和31年の第1次隊から 隊員を南極へ派遣しており、平成26年派遣の第56次隊は絶対重力測定、GNSS固定観測装置 の新設、氷床変動測量などを実施したとのことです。また、10月15日に開催された土木研 究所講演会において「小宇宙としての南極湖沼」と題して南極についての講演があり、南 極大陸上に存在する湖沼の多くは約1〜2万年前の最終氷期以降に氷床が後退し露出して誕 生したため、一つ一つが独立した固有の生態系が形成されており、南極湖沼は小宇宙のよ うなものであるとのと。 秋らしくなってきた今日この頃、普段滅多に耳にすることのない極地の様子について、 興味を持った次第です。 （編集委員長：福田） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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