| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.107 | 発行日時：20015年11月13日18時39分0秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20015年11月13日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.107 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ .INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（住田英二） ＊企画委員会・各支部活動報告（小川孝之） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（千田 玄） ＊新会員のコーナー（坂元光輝）（西村 修） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（住田英二） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 寒い日が続くようになりました。いかがお過ごしでしょうか。 前回このコーナー執筆したのが3月でしたので8ヶ月振りとなります。この期間中に、ご 存知のとおり私の所属は（公社）日本測量協会に変わりましたが、前職のアジア航測�蟷� 代からいくつかそのまま継続している活動があります。このSPの会活動もその一つです。 よく考えてみれば、SPの会の方々にも、たとえばＡ社⇒Ｋ社とか、いろいろなパターンで 所属を変更している方々がいらっしゃいます。しかし、どなたも変更前とほぼ変わりなく ご活躍されている方々が多いように思います。私もその一員になりましたが、皆様方に従 前と変わらず接していただけることのありがたさを痛切に感じているところです。SPの会 が企業色に左右されない技術者集団であることを認識し、存在意義を感じた次第です。 さて、先月10月の「スペーシャリストの会総会・特別講演会」には、多くの会員に参加 いただきありがとうございました。今回は2件の特別講演を企画しましたが、前（一財） 日本建設情報総合センター(JACIC)、現�螢僖好概算嫩垢粒つ斗ネ佑�らは、この資格制度 が創設された当時の関係者として、その時の経緯や今後への期待など講演いただき、改め てこの資格が業界トップレベルの技術者集団であることを再認識しました。また、�螢僖� コ代表取締役社長の目��祐史様からは、測量・地理空間情報分野はさらなる拡大傾向にあ り、スペーシャリストは持っている強み（測量の精度など）を生かし、さらに積極的に活 躍すべきと大変心強いメッセージをいただいたと思います。 今、世間では「少子高齢化」の課題が大きく取り上げられ、業界も若手技術者の確保や 人材育成が大きな課題となっていますが、国土地理院の行政懇談会でも「測量技術者育成 検討部会」が設置され、課題解決に向けた取り組みがなされているところです。我々スペ ーシャリストは、地理空間情報コンサルタントを目指して様々な活動を進めているところ ですが、今後は一層持てる能力を最大限度活用し、新たな世界を切り開きつつ世間にアピ ールし、結果的に若手技術者の確保ができるような活動に取り組むタイミングが来た様に 思います。現時点で会員数263名となり、先の総会で副会長を1名増員し、また役員を大幅 に増強したところです。メンバー構成は、これまでの大手航測業者中心から地域地場業者 も新たに加わりました。今後は、さらにパワーアップした活動が展開できる体制となりま した。今後とも、引き続きよろしくお願いいたします。 （住田英二：日本測量協会） ＜編集よりお知らせ＞ 12月号の担当は、林 義政さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略） ◇「スペーシャリストの会」中部支部第35回会議 議事録 日 時：平成27年10月13日(火) 15：30〜17：30 場 所：MSAT 名城大学名駅サテライト会議室 出席者：早川、外山、小川、片桐、鈴木、松永、鵜飼、宮坂、廣瀬、小野、佐々木 欠席者：筒井、柴田、渡邊、大塚、前田、近藤、松岡、内海、坂口、湯川、安藤、橋爪 白川、黒岩、崎山、岡本、横井、石野（事務局） 議事項目 1.検討項目 (1)平成27年度の講習会について �ー＿鵑痢�G空間ほっとセミナーin中部」の講師と日程について ・講師は協議の結果、以下の方に依頼する。これから打診をし、1月までには確定させる 予定。 （大学講師）愛知工業大学 山本先生 （民間講師）ESRIジャパン製品サポートグループ 米良伸一氏（変更の可能性あり） ・開催日程は、4月22日（金）または28日（木）の予定 �� 愛知県の建設事務所への講習会について ・各建設事務所の日程及び講演内容は、以下の通り。講師は募集中。 ＜尾張建設事務所＞ 日程：11月中旬〜下旬の予定 講演内容：��)河川台帳作成（実測、航測の違い）について ��)MMS（堤防点検など）の活用事例 ��)MMS、LP 技術を活用したサンプル図面の展示等 講師： ＜募集中＞ ＜東三河建設事務所＞ 日程：12月7日（月）または8日（火）で調整中（建設事務所からの連絡待ち） 講演内容：��)河川台帳作成（実測、航測の違い）について ��)MMS（堤防点検など）の活用事例 ��)MMS、LP 技術を活用したサンプル図面の展示等 講師： ＜募集中＞ ・講演に使うサンプル図面は、中日本航空�蠅硫畴�度成果を利用可能かどうかを建設事務 所に問い合わせる。 (2) その他 �‖�36回定例会議の開催について ・開催日時：平成27年12月18日(金) 15：30〜17：30 ・開催場所：MSAT 名城大学名駅サテライト 会議室 （名古屋市中村区名駅3-26-8 KDX 名古屋駅前ビル13階） ・発表者：宮坂氏 ・書記：安藤氏 （会議終了後、忘年会開催を予定） 2．報告事項 (1) SPの会総会について ・日時：10月23日(金) 13：30〜18：30 （総会13：30-14：00、特別講演会14：00-17：00、懇親会17：10-18：30） ・場所：測量年金会館 (2) 講習会等の開催予定について ・航空レーザセミナー2015in 広島：11月6日（金） ・G空間EXPO2015：11月26日（木）・27日（金）・28日（土） ・UAV活用フォーラム（SPAR）：11月24日（火）・25日（水） 3．勉強会の開催 下記の発表があった。 (1)発表者：鵜飼氏 題目：「今さら聞けない衛星測位」〜スタティック測量から準天頂衛星まで〜 （小野貴稔：中日本航空） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 前号で名草さんから「時間軸の体系的な管理」という話題でバトンを受け取りました国 際航業の千田（ちだ）です。 私は、会報Vol.87（2014年3月19日発行）の新会員紹介のコーナーで、「未来が見える 地図」について述べました。実は、そのときはまだ少し将来の話になるものと思っていま した。しかし、この1年強の技術の進展を見ていると、実は、それは実現可能になってい るのではないかと思うことがあります。 現在、様々なライフログ情報を活用して未来を予測する技術が編み出され始めました。 一部は、既にスマホのアプリになっている技術もあります。この技術に、Google検索など で活用されているセマンテック技術（注）を組み合わせることによって、予想外の未来を 発見することが可能になるのではないかと思っています。ログ情報には、位置情報も含ま れることが多いのは皆様ご承知のとおりです。この位置情報を利用して、未来情報をGIS 上で表現できれば、これは「未来が見える地図」が実現できることを意味します。 もしかしたら、世界のどこかで開発中なのかもしれません。いや、既に完成していても おかしくはありません。まさに、時代は秒進分歩！ （注）「セマンテック」については、各自でセマンテック技術の結集であるGoogle検索で お調べくださいますようお願いします。 次回は、国際航業の芝隆さんにバトンをお渡しします。 （千田 玄：国際航業） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2015年11月号 坂元（パスコ）、西村（パスコ） 12月号 鈴田（朝日航洋）、中西（写測エンジニアリング） 2016年 1月号 青木（パスコ）、富田（国際航業）、板野（パスコ） ◇コラム「コンピューターアルゴリズムとマジックの接点」 2014年入会の株式会社パスコの坂元です。 私は多くの場合、コンピューター用のソフトウェア開発やアルゴリズムの構築に従事し ています。コンピューターアルゴリズムは、しばしば料理のレシピにたとえられます。な るほど、決められた材料、道具、手順に従えば、誰もが同じものを作れるといった意味で は確かにそうかもしれません。しかし、非公開のアルゴリズム（ブラックボックス）で実 現されている処理のいくつかは時に魔法のように見えるため、私は常々アルゴリズムはマ ジックにたとえられて然るべきだと考えています。 差別化された商用システムに搭載されているコンピューターアルゴリズムは、原則非公 開であり、基本のアルゴリズムに対し何がしかの創意工夫やノウハウが組み込まれたもの となっています。つまり、真似のできないプロの仕事が反映されています。一方、マジッ クは人間の錯覚や思い込み、物理的・化学的な現象を応用したエンターテイメントです。 タネが分かれば、「なんだ、そんなことか」とガッカリする場面もありますが、そもそも 素人にもばれるようなタネや発想ではエンターテイメント（＝プロの仕事）として成立し えません。 プロの仕事に基づくコンピューターアルゴリズムも同様、これは洗練された一種のマジ ックのタネに当たります。各種の空間情報処理システムの構築に携わる筆者は、利用者が 少しでも摩訶不思議さを感じてくれるような、斬新・画期的なマジックを創作し続ける空 間情報マジシャンでありたいと願いつつ、日頃から知恵を絞っているつもりです。 （坂元光輝：パスコ） ◇コラム「四半世紀を超えて」 2014年度に入会致しましたパスコの西村と申します。SPの会には既に3名の西村さんが おられ、紛らわしくなるかもしれませんが、皆様どうぞよろしくお願い致します。 私は入社後28年目になり、主に地図入出力システムや自治体向けのGIS開発に携わって きました。気が付けば四半世紀を超えていました。入社当時を振り返ると、一人一台のPC や携帯電話は無く、書類や図面はまだまだ手書きで時間がかかり、徹夜や残業が当たり前 の時代であり、それが常識でした。ところが、この四半世紀でコンピュータや測量計測機 器が目覚ましく進化したと同時に、市場や働く環境も大きく変化しました。 労働環境の改善も最近は強く求められるようになりましたが、作業環境やツールが非常 に効率化されたにも関わらず相変わらず忙しく、残業はなかなか減らすことができないで すね。昔に比べると量や品質、時間短縮を求められるようになったからでしょうか。 また市場は、道路台帳、固定資産税、DM、統合型GIS、緊急雇用など幾つかのブームが あり、この業界の維持発展の時期がありましたが、「これからはどうなっていくでしょう ？」と言うより、「どうすべきでしょうか？」。 IT業界をはじめ異業種が空間情報を扱うようになり、益々混沌としてきた感じがありま すが、持っていかれる前にリードしていかないといけませんね。今後の四半世紀に向け、 このSPの会が市場や業界を発展させていくために会社や業界の垣根を越えて「常識や現状 を疑ってかかり」、「常に考える」場になっていけば面白いなと思います。 （西村 修：パスコ） ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇『日本初の私鉄「日本鉄道」の野望』 中村建治著 交通新聞社新書発行 本体価格800円＋税 東北本線（上野〜青森）が全通したのは1891年（明治24年）ですが、実は日本で最初の 私鉄「日本鉄道（創設：岩倉具視）」による私設鉄道でした。鉄道は本来「官設であるべ き」が当時の明治政府の方針でしたが、財政事情もあり「私設鉄道も認める」という状況 だったようです。建設当時の東京側基点は品川で、大崎〜渋谷〜新宿〜池袋〜赤羽〜大宮 を経て東北に向かうルートでした。今の山手線、埼京線の一部が含まれているあたりが興 味深いところです。「日本鉄道」は、その後日光線（現JR日光線）、土浦線・磐城線（現 JR常磐線）を開業させるまでになりましたが、日露戦争勃発（1906年（明治39年））によ り全国の私設鉄道は国有化されました。 本書は鉄道史という視点で岩倉具視の野望を軸にまとめられ、計画から建設にいたる細 部や、また明治維新直後の国情などもわかりやすく整理されています。その中で、建設工 事の見積もりをアメリカ人技術者に依頼するくだりがあり、“測量士”として紹介されて います。この当時（1880年（明治13年））は、陸地測量部が設置されて間もない時期です が、“測量士”の仕事は工事の全体計画（経費も含めて）が求められていたことがわかり ます。もし、日本の測量業がこのような業態として推移していれば、「今とは全く違う業 態になっていたのではないか？」とついつい想像が働きます。FIGのSurveyorが都市建設 事業と不動産事業にまたがる技術者であることを考えると、「なるほど・・」とうなずけ る気がします。本来的には鉄道オタクのための書籍ではありますが、当時の測量事情も垣 間見えるあたりに興味がそそられます。こうした意味でお勧めです。 （住田英二：日本測量協会） ＜編集よりお知らせ＞ 12月号の担当は、瀬戸島政博さんです。 ■スペーシャリストの会事務局より ◇10月23日（金）スペーシャリストの会総会・特別講演会が開かれました。 参加者人数は、以下の通りです。 総会：出席者 76名、委任状提出者 88名 特別講演会：出席者 105名 懇親会：出席者 77名 記者発表・掲載記事は、以下のページにあります。 http://www.jsurvey.jp/press/press.htm ◇10月31日現在の新会員の方々です（敬称略）。 氏名・会社名 垣内 力 ・ 朝日航洋(株) 上橋 幸二 ・ アジア航測(株) 小林 謙一 ・ (株)双葉 宮下 大明 ・ 中日本航空(株) 加賀谷 仁秀 ・ (株)GEOソリューションズ 吉永 幸治 ・ 伊万里市役所 年楳 正和 ・ (株)パスコ 末国 次朗 ・ (一財)エンジニアリング協会 遠藤 拓郎 ・ (株)双葉 野瀬 和仁 ・ アジア航測(株) 大月 庄治 ・ (株)アスコ 本田 健 ・ (株)パスコ 福田 英徳 ・ シビル調査設計(株) 佐々木 栄一 ・ アジア航測(株) 小早川 雅行 ・ 国際航業(株) 小澤 淳眞 ・ (公財)河川財団 常松 興樹 ・ (株)エイテック 安部 清貴 ・ (株)パスコ 鈴木 英夫 ・ 朝日航洋(株) 三輪 佳充 ・ (株)かんこう 久保 孝嘉 ・ 国際航業(株) 伊藤 克広 ・ 国際航業(株) ■測量協会からのお知らせ ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成22〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成22年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成17年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇第43回イブニングセミナー テーマ：森林事業再生と地理空間情報 日時：平成27年11月17日(火) 16時 〜 場所:東京、大阪(Web講習) 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy271117.pdf http://www.jsurvey.jp/k-kansai271117.pdf ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引で、ご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm (小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 記事にもありますように、10月23日にスペーシャリストの会総会が開催され、新たに22 名の会員が加わりました。総勢263名と大きな集団となり、今後は空間情報総括監理技術 者の業務での活用拡大に伴い、スペーシャリストの会としての社会的な役割と責任は一層 増してくるものと思います。会員の益々の活躍を期待します。 （編集委員長：福田） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
|
| 戻る | |
| CGIの匠 |