| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.108 | 発行日時：20015年12月16日0時9分26秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20015年12月16日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.108 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（林 義政） ＊企画委員会・各支部活動報告（小林俊雄、東山幸平、木寺孝司） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（芝 隆） ＊新会員のコーナー（鈴田裕三、中西正昭） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（瀬戸島政博） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 今年の新語・流行語大賞には、「爆買い」「トリプルスリー」が選ばれました。爆買い は、確かに、あちらこちらで大きな荷物を抱えた外国人を目にしますし、トリプルスリー も球界の記録としては容易に達成できない素晴らしいものであり、大賞が妥当なのだろう と思います。そのような中で、我々に身近な「ドローン」も大賞候補の一つとなってお り、官邸の話題もありましたが、空間情報技術に関連する用語が新語・流行語大賞の候補 になることは希少なことではないでしょうか。 また、改正航空法の成立・施行など、ドローンに関する取組が急速に進んだ1年でもあ ったと思います。国土交通省は、建設現場の生産性向上に向けて、測量・設計から施工、 さらには管理に至るまでの全てのプロセスにおいて、情報化を前提とした「i-Constructi on」の推進を11月に発表しました。この中では、有識者会議を12月に発足させることが示 されていましたが、推進策の一つとしてドローンに関する検討組織である「小型無人機に 係る環境整備に向けた官民協議会」が12月7日に発足しました。この協議会では、ドロー ンの幅広い利活用を促進するため、安全確保上の制度などが検討されることとなっていま す。また、国土地理院は、ドローンを公共測量に活用するため、その基準類の整備を進め る外部有識者による検討委員会を17日に発足させることを発表しました。この検討委員会 では、数値地形図や写真地図データの作成方法などを示したマニュアルの作成を2015年度 中に策定する予定となっています。これまでは、公共測量におけるドローンの利用につい ては、いわゆる17条申請で対応している事例が見られますが、今後は準則の改定が見込ま れます。会員の中には、これらに関わる方も多いのではないでしょうか。 さて、今年も1年、皆様には大変お世話になり、どうもありがとうございました。空間 情報技術のさらなる発展とSPの会会員の皆様の健康と一層の活躍を祈念します。 良いお年をお迎え下さい。 （林 義政：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ 1月号の担当は、秋山幸秀さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇「スペーシャリストの会」企画委員会（平成27年11月）議事録 日 時：平成27年11月17日 13:30〜16:00 場 所：日本測量協会 会議室 出席者：瀬戸島、林、住田、秋山、望月、中舎、早川、池田、岡本、大伴、大橋、 島田、藤井、鈴木（英）、安藤、金久保、田中、大山、小林（事務局） 欠席者：村木、白井、廣野、福田、神原、鈴木（浩）、西村 議事項目 1.前回議事録の確認 ・特に指摘なし 2.報告事項 (1)各支部活動報告 �ヾ慇昌拮�(藤井支部長より報告) ・会員数：今年度合格者5名が入会し、現在37名となったが、将来50名になっても支部を 分ける予定はなく、また分ける地域特性はない。 ・SPの会の出前講座：来年度の金沢工業大学への出前講座の分担について、検討を行う。 ・会則の見直し：会員が死亡した場合の規定を追加した。 ・活動方針：今後も従来通り、技術士一次試験勉強会、スペース・サロン、イブニングセ ミナーの開催に取り組む。 ・運営方針：関西らしさを追求し、参加しやすく魅力ある会議にしたい。関西支部のホー ムページは、来年度を目途に開設予定。 ��東京支部(住田支部長より報告) ・3ヶ月に1回の勉強会として、11月6日に開催予定。次回は、1月末〜2月初旬を予定。来 年度も、技術士二次試験対策講座を開催予定。 �Ｃ翩�支部（特になし） �づ賈婿拮堯米辰砲覆掘� �イ修梁� ・5支部目となる中四国支部設立が総会で決定された。会員は13名程度となる見込み。北 陸支部も設立を希望しているが、現状では人数不足である。同様に、北海道及び九州も 人数が不足している。今後の増加に期待したい。 (2)MM誌の記事等について ・順調に実施しており、特に問題はない。 (3)「空間情報技術事例報告集」への投稿要請 ・2件有り。第1回査読完了。 (4)スペーシャリストの会総会について ・平成27年10月23日（金）に開催済み。 3.討議事項・要請事項 (1)月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの執筆者の確認 ・第17弾「コンプライアンス」 第1回「新しいコンプライアンスの考え方」斉藤氏（アジア航測） 第2回「未定」 垣内氏（朝日航洋） 第3回「未定」 富田氏（国際航業） 第4回「未定」 未定（パスコ） 第5回「未定」 西村氏（アスコ） 第6回「未定」 未定（フタバ） (2)2015年新規出版物の企画（「測量系技術者のための技術士合格への道」改訂版） �…�め切りについて ・執筆者： 第3章3.1 必須科目（�機法（神�27年12月15日 締め切り（従前通り） 第3章3.2 選択科目（�供↓掘法（神�28年1月31日 締め切り（延長） ・節編集責任者：第3章3.1 必須科目（�機法（神�28年1月31日 締め切り（従前通り） 第3章3.2 選択科目（�供↓掘法ー紘�者原稿が提出され次第、早急に取 りまとめる。 �⊆紘�者の執筆内容について ・第3章3.1 必須科目（�機� 問題に対するキーワードと対策のアイディアを記述。A4用紙１枚以内。従前の執筆者サ ンプルに準ずる。過去3年分すべての問題について対策を記述。（3年×20問＝60問） （節編集責任者は、適当な分量になるように取りまとめる。） ・第3章3.2 選択科目（�供↓掘� ��-1及び��-2は、A4用紙1枚に記述。�靴蓮�A4用紙2枚に記述。節編集責任者用サンプル に準ずる。（執筆者サンプルではない。ほぼ完成形まで執筆してもらう。） 節編集責任者は、執筆者原稿をチェックする程度を想定。過去3年分すべての問題につ いて対策を作成する。3年×（��-1（4問）＋��-2（2問））×4部門＝72頁 3年×�掘�2問）×2頁×4部門＝48頁 計120頁（想定） ・河川、砂防及び海岸・海洋について 執筆者が多い年度があるがそのまま。同じ年度に2名いる場合でも、各執筆者にはすべ ての問題について対策を作成してもらう。�靴諒神�27年度分執筆者が3名いるので、内1 名（下鳴氏）に平成26年度分執筆者に変更していただく。 ※執筆者に節編集責任者が取りまとめる予定であった部分まで、執筆してもらうように変 更した。執筆者の負担が増えるため、締め切りを延長した。 4．その他 (1)特別講演会の撮影ビデオの上映について 上映会は、CPD対象となるので、入退室の管理を厳守すること。 (2)イノベーション大会について 平成28年6月14日・15日 東大 伊藤国際学術研究センターにて開催予定。 (3)スキルアップ・セミナーについて 「総合評価方式時代の測量技術者スキルアップ・セミナー（仮）」を10支部、14会場を 想定して開催予定。 (4)人事・管理系部門等担当者向け測量CPD活用のための説明会（案） 人事・管理系部門担当者向けのCPD活用説明会を平成28年2月に開催予定。 学生CPDプログラムの紹介（入社後すぐにポイント化して使用可）等を予定している。 →採用基準・内定後の自己研鑽等に活用が期待できる。 (5)CPDポイントについて 平成28年度に国土地理院で評価項目として採用される見込み。その他の各地方整備局で も同様に採用される見込みである。CPD取得はSPの会の更新要件でもある（5年間で40ポイ ント）。今後も自己研鑽にCPD制度を活用されたい。 (6)次回SPの会企画委員会開催予定日時等 平成28年1月29日（金） 13：30〜15：30 日本測量協会 会議室 （小林俊男：日本測量協会） ◇「スペーシャリストの会」関西支部第1回総会・第29回支部会議 議事録（一部省略） （敬称略） 日 時：平成27年11月6日（金）15:00〜17:30 場 所：写測エンジニアリング�蝓�5階会議室 出席者：岩切、西村、平田、藤井、井畑、河野、白井、村田、堀、西川、千田、西岡、 東山、中西、芝、川上、西村（修）、三輪、加賀谷、大月、岡崎（事務局） 欠席者：内田、畠、森田、中本、大堂、正岡、田中（光）、船田、大久保、辻、堀川、 名草、田丸、小澤、尾崎、下嶋、野瀬、常松、神原、森本 ｵﾌﾞｻﾞｰﾊﾞｰ：來山、坂田、河野（隆）、下境、高本、近藤、岡本、相原、年楳 議事項目 1．第1部：第1回総会 (1)総会の開催 �ゝ跳荼△砲弔い� 第2回総会の出席者は20名、委任状14名、計34名、総会員数37名の3分の2以上の議決権 を得た。 �∧神�27年度活動報告 �２饌Г慮�直し 昨年度の�蠅�んこう清水氏ご逝去に伴い、会則の見直しを行った。会則（会員）第4条3 項に、会員が死亡した場合の退会に関する規定を新たに追加した。 会則（役員）第5条4項の役員任期2年を改正し、1年に変更した。 会則（役員）第5条5項に、役員の退任に関する規定を新たに追加した。 会則（幹事）第8条の条文、「幹事会」を「役員で構成する幹事会」に変更した。 会則（その他）第12条の条文、「役員幹事会」を「幹事会」に変更した。 以上、会則の改正に関する議案は、満場の一致の拍手により可決した。 �ぬ魄�の改選 幹事会作成の新年度役員構成（案）に対する賛同を求めたところ、満場一致の拍手によ り可決した。 �コ萋以�針案 基本方針の三本柱である�ゞ�間情報技術者の相互連携活動、��空間情報技術の指導と啓 蒙・普及活動、�６�間情報技術に関連した情報発信活動に取り組む。 今後も従来どおり、技術士一次試験勉強会、スペース・サロン、イブニングセミナーの 開催に取り組む。 �Ρ娠鎚�針 関西支部の運営方針として、関西らしさを追求し参加しやすく魅力ある会議にしたい。 曜日、時間帯、他学会との重複を避けた開催日程を設定したい。第2金曜日が適切と考 える。 勉強会のテーマを出来るだけ早く事前に情報発信したい。 質疑応答が活発化するような活性化した会議を目指していきたい。 SPの会のホームページを立ち上げ情報共有を図り、相互連携、相乗効果を期待したい。 第7回・第8回スペース・サロン、平成28年度技術士一次試験対策の開催予定の報告が行 われた。 原案通り、「平成27年度SPの会 関西支部活動方針（案）」は可決され、支部長の宣言 により総会は閉会した。 2.第29回支部会議 (1)意見交換（藤井支部長） ＜主な意見＞ SPの会は今後、学と連携する。例えば大学で講演を行い学生への業界PRを促進する。官 との連携も今後構築を検討する。 SPの会のホームページは現在作成中で、来年度から運用開始予定。外向きに発信する内 容にしたい。 (2)SPの会本部総会のビデオ配信について 関西支部でのCPD取得ビデオ上映会の開催について事務局で検討する。 (3)SPの会出前講座 西村副支部長が金沢工業大学土木工学課で講演し、学生から高い反響があったので、出 前講座に積極的に取り組んで行くべきではないか。 (4)スペースサロン（第8回以降）の運営方針について 次回の11月27日（金）開催が決定している。支部長より次回以降の講師とテーマの紹介 の依頼があった。次回会議で今後の講演者を決定していきたい。 各社、既に候補者の大学教授（名古屋大学・摂南大学・大阪工業大学）も含め、候補者 を推薦する。 （東山幸平：パスコ） ◇「スペーシャリストの会」中四国支部設立総会議事録 （一部省略）（敬称略） 日 時：平成27年11月25日（水）15：30-19：00 場 所：復建調査設計株式会社会議室（広島市東区光町2-10-11） 議事次第 1．挨拶 （公社）日本測量協会中国支部 技術センター長 木寺幸司 2．議題 第1号議案「SPの会中四国支部の会則について」 第2号議案「役員および事務局について」 第3号議案「活動方針について」 3．懇親会 ■中四国支部役員 支部長：來山尚義（復建調査設計株式会社 執行役員） 副支部長：神原孝行（株式会社五星 副社長） 副支部長：河野隆治（株式会社パスコ 中四国事業部技術センター空間情報部長） 監査：相原修（アジア航測株式会社 西日本空間情報部中四国空間情報課長） 事務局：（公益）日本測量協会中国支部 事務局長 河野義正 ■活動方針 1．基本方針 ・地理空間情報の構築から利活用および人材育成等に関する提言 ・地域活動による社会的な貢献 ・空間情報総括監理技術者の浸透と活用 ・その他当会の発展に必要な活動 2．当会の活かし方 ・社会的な貢献を実践する場として ・企業を横断した技術者の情報交換の場として ・技術者相互の研鑽の場として ・さらなる技術者資格への挑戦の場として ・その他当会員の社会的な地位向上の場として 3．主な活動項目 ・日本測量協会イブニングセミナー（東京）のWeb受講 ・測量・地理空間イノベーション大会（東京）のWeb受講 ・講習会「G空間ほっとセミナーin中四国（仮称）」 ・日本測量協会開催セミナーへの講師派遣または共催 ・その他 当支部に必要な活動等 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 弊社の千田さんからバトンを受けました国際航業の芝（しば）です。前号では、「未来 が見える地図」という話題がありました。「未来が見える地図」は、どこかで開発が進ん でいるかもしれませんが、「未来を予測する地図」は私たちの専門分野である空間情報技 術でビジュアル化できています。 例えば、住みよい地球環境をつくるために、世界中で排出される温室効果ガスを吸収・ 貯蔵する森林の減少と劣化を食い止める活動があります。この活動では、衛生画像などの 情報をもとに過去からの森林の変化をビジュアル化し、将来の状況を予測しています。他 の例として、局地的大雨による土砂災害や都市部における浸水、河川の氾濫への対応で は、過去の災害情報などをビジュアル化し、将来の対策を予測しています。 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。過去の事象、その時 にとった対策を学び、事実をもとに将来をビジュアル化することで、「未来を予測する地 図」に近づくと思います。 次回は、SPの会に同期入会した日建技術コンサルタントの川上崇さんにバトンをお渡し します。 （芝 隆：国際航業） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2015年12月号 鈴田 (朝日航洋)、中西(写測エンジニアリング) 2016年 1月号 青木 (パスコ)、富田(国際航業)、板野(パスコ) 2月号 垣内 (朝日航洋)、上橋 (アジア航測) 3月号 小林 (双葉）、宮下(中日本航空) 4月号 加賀谷 (GEOソリューションズ)、吉永 (伊万里市役所) 5月号 年楳 (パスコ)、末国 (エンジニアリング協会) 6月号 遠藤 (双葉)、小田 (パスコ) 7月号 野瀬 (アジア航測)、大月 (アスコ) 8月号 本田 (パスコ)、服部 (アジア航測) 9月号 福田 (シビル調査設計)、佐々木 (アジア航測) 10月号 小早川 (国際航業)、小澤 (河川財団) 11月号 常松 (エイテック)、安部 (パスコ) 12月号 鈴木 (朝日航洋)、三輪 (かんこう) 2017年 1月号 久保 (国際航業)、伊藤 (国際航業) ◇コラム「キャリアアップと資格取得」 2014年に入会しました朝日航洋株式会社の鈴田と申します。阪神大震災が発生した1995 年に入社して早いもので20年が経ちました。大学では応用物理（流体）を専攻しました が、職業選びの段階で、地図をベースに技術を活かし、大きなスケールで仕事ができる航 測業界に魅力を感じて今の会社を選びました。入社後は海洋測量→地域計画→海外営業→ 河川環境→危機管理（財団出向）→河川・防災といろいろな業務に携わり、経験を積んで 参りました。 このように書くと、順風満帆に歩んできたように思われるかもしれませんが、部署を渡 り歩くのは常に新鮮な気持ちで仕事に取り組める反面、30歳台前半になっても自分の技術 に確信が持てず、「あなたの専門は何か」と聞かれるのを怖れる日々でした。そんな時に ある財団法人へ出向し、防災や危機管理の業務にどっぷりとつかる3年間を過ごし、自分 の技術の土台が形成されたと思います。 会社に戻ってからは身につけた防災や危機管理の技術で生きていくために、資格取得が 絶対の条件でした。やがて技術士を取得し、GISの技術と組み合わせることでハザードマ ップや防災計画等の仕事を徐々に広げてきました。また、資格取得は仕事を受託するため だけでなく、自らを見つめ直すこと、自信を掴むこと、技術者同士のネットワークを広げ ることなど、自分がやりたいと思う仕事を続けていく上で不可欠の要素だと思います。実 際、空間情報総括監理技術者を目指すことで、私の中で今までバラバラだった防災技術と 測量、空間情報技術が結びつき、新たな活動フィールドが増えました。そのような経験か ら最近では、技術資格の取得支援を社内で行っています。今後はSPの会の会員として自ら の空間情報技術を向上させ、少しでもお役に立てるように精進していきたいと思いますの で、どうかよろしくお願いいたします。 （鈴田裕三：朝日航洋） ◇コラム「やっと分かり始めた空間情報」 空間情報総括監理技術者の資格は、受験資格が測量士と技術士の二つが必要であるとい うことから、これまで私は自分が約30年間専門としてきた橋に関する技術士（鋼構造とコ ンクリート）の延長線上にある資格であると思い続けてきた。 他の人は測量技術をはじめ、森林や農業、自動車自動運転、ビッグデータ解析など、色 々な分野で研究・検討をされているが、その方々の内容と私が専門としてきた内容との差 に大きな開きがあり、橋とどういう関連性があるのか、なかなか理解できなかった。 しかし、昨年の「測量・地理空間情報イノベーション大会の村井俊治会長の特別講演」 をお聞きして、自分の考え・発想の立地点が全く違っていたことを初めて思い知らされ、 急に目の前が明るくなったような気がした。私以外の方は当然と思っておられると思う が、空間情報とは測量・地図が基本にあり、単にその一部が橋という分野であるというこ とがやっとわかった。 これからは、測量の立場を基本に空間情報の一部である橋とは何か、何が私にできるの か等を見つめていきたいと考えています。特に最近の橋に関する提言として、UAVを利用 して立ち入りの不便な橋の簡易調査や、橋にセンサーを付けて監視するという提言がみら れるが、どこに何を見るためのセンサーを取り付けるのか、特に古い橋には何を求めるた めどこに何を付けるのか、また効率的な付け方、監視方法、判定方法、費用等、課題は山 積みであると考えている。今後とも、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。 （中西正昭：写測エンジニアリング） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇石原あえか・著：『近代測量史への旅』 法政大学出版局，定価：(本体3,800円+税) あの有名な詩人であるゲーテが生きた時代は、ヨーロッパの三角測量が技術的に発展し た時代でもある。地球の正確な形状を測量し、地図作成をめざした時代だ。著者は『科学 する詩人ゲーテ』(慶応義塾大学出版会)と題する書籍を2010年に出版している。ゲーテの 研究家であり、ゲーテと近代自然科学を研究テーマにしている科学史家でもある。 この『近代測量史への旅』には、ゲーテの生きた時代の三角測量技術や自然景観図のこ とが数多く紹介されている(第1章〜第3章)。さらに、同時代の日本地図作製との学術交 流についても触れている(第4章)。私自身が一番興味を抱いたのが日本におけるプロイセ ンス式三角測量を学んだ陸地測量部の人物についてである(第5章)。とくに田坂虎之助と 杉山正治の貢献は詳細に纏められているので、当時の陸地測量部の技術的な沿革を知る上 でも重宝である。是非、一度お読みいただきたい名著である。 （瀬戸島政博：日本測量協会） ＜編集よりお知らせ＞ 1月号の担当は、望月貫一郎さんです。 ■ スペーシャリストの会事務局より ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じた会 員の方へ。 変更後の内容を、ご本人または関係者の方から事務局にお知らせください。 MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 メールまたはFAXでお知らせください。 連絡先は、以下の通りです。 メール： spatialist@jsurvey.jp SPの会事務局宛て FAX : 03-5684-3366 SPの会事務局宛て ◇11月30日現在の新会員の方々です（24名 敬称略）。 垣内 力 (朝日航洋(株))、上橋 幸二 (アジア航測(株))、小林 謙一 ((株)双葉） 宮下 大明 (中日本航空(株))、加賀谷 仁秀 ((株)GEOソリューションズ) 吉永 幸治 (伊万里市役所)、年楳 正和 ((株)パスコ） 末国 次朗 ((一財)エンジニアリング協会)、遠藤 拓郎 ((株)双葉) 小田 博之 ((株)パスコ)、野瀬 和仁 (アジア航測(株))、大月 庄治 ((株）アスコ) 本田 健 ((株）パスコ)、服部 たえ子 (アジア航測(株)) 福田 英徳 (シビル調査設計(株))、佐々木 栄一 (アジア航測(株)) 小早川 雅行 (国際航業(株))、小澤 淳眞 ((公財）河川財団） 常松 興樹 ((株）エイテック)、安部 清貴 ((株）パスコ) 鈴木 英夫 (朝日航洋(株))、三輪 佳充 ((株）かんこう) 久保 孝嘉 (国際航業(株))、伊藤 克広 (国際航業(株)) ■測量協会からのお知らせ ◇先月開催しました『G空間EXPO2015/地理空間情報フォーラム2015』は、11月26日〜28日 の3日間で来場者18,856人となりました。 「〜輝け！女性技術者〜」へのご出席など、SPの会の皆様にはご協力をいただきまして、 誠にありがとうございました。 ◇『総合評価方式時代の測量技術者スキルアップ・セミナー』のご案内 測量業界におきましては総合評価落札方式が進展し、技術力や業務実績、技術資格など 多方面にわたる視点から評価される時代となりました。 測量技術者にとっても技術力以外に、企画力や表現力、さらには技術資格の取得、継続 教育など、様々な能力（スキル）が求められています。 このような現状を鑑み、広く測量・地理空間情報界で活躍されている多くの技術者の方 々に少しでもお役に立てることを願い、標記のセミナーを全国14会場で開催します。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/sukiru.pdf ◇公開講座 カムチャッカ半島の山と三角点 「カムチャッカ半島南部の二つの山、アパチャ山（2,741m）、バチェカズェッツ山 （1,556m）登山と世界遺産の火山群展望、周辺の自然、バチェカズェッツ山で見つけた三 角点と測標」 開催日: 平成28年1月29日（金） 16:00〜 場所:東京 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/open280129.pdf ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成22〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成22年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成17年度認定登録者は、平成27年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引で、ご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm （小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 今月号は企画委員会に加え、関西支部の総会・会議、中四国支部設立総会の議事録が加 わり、盛り沢山の内容になりました。11月には、一大イベントである「G空間EXPO2015/地 理空間情報フォーラム2015」が東京で開催されました。また、SPの会中四国支部が新たに 設立され、来春からは本格的に活動予定とのことです。来年もドローンのような新技術が 話題を呼び、業界が活性化することを願っています。 来年もよろしくお願いいたします。皆様、良いお年をお迎えください。 （編集委員長：福田） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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