| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.120 | 発行日時：2016年12月12日22時37分35秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2016年12月12日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.120 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（早川和夫） ＊企画委員会・各支部活動報告（石森 伸、小川孝之、西村芳夫、來山尚義） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（谷森 秀生） ＊新会員のコーナー（鈴木英夫、三輪佳充） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（大山容一） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 今年も余すところ２週間となり、特に50歳を過ぎてから月日の速さを感じる次第です。 今年は近年の中では特に大きな変化を感じるのは私だけでしょうか。 世界ではトランプ氏の当選、フィリピンのロドリゴ・ドウテルテ大統領の就任、イギリス のＥＵ離脱の選択などポピュリズムの台頭に見る大きな時代の潮流の変化を感じます。 その国際社会の変化に伴い日本ではロシアとの関係改善への期待の反面、北朝鮮の問題や 自衛隊の集団的自衛権、駆けつけ警護など緊張感の高まる様々な出来事がありました。 このように世界が流動する中、我々ＳＰ会の身近なイベントとして毎年実施されている「 Ｇ空間ＥＸＰＯ」が11月24〜25日で行われました。数年前はＭＭＳが多くのブースを占有 していましたが、昨年一昨年はＵＡＶが新技術として紹介されていました。今年は新しい 試みとして「Ｇ空間情報センター」が紹介されていました。我々は今まで、いかに精度よ く、効率的に測るかに重きを置いてきました。世の中の技術は技術革新を進める一方で、 いかに広く理解され使われるか、いわば市場を如何にとるか【流通】にも企業、業界とし ての大きな役割であります。我々は官公庁を主としたいわば閉鎖された社会での競争を行 ってきたわけですが、今後は我々が作成した成果を如何に広く流通させか、広く認知して もらうか、一つの手段として注目できると感じました。役所から受けた（税金を使った） 成果についてが、著作権等の問題がある中、我々が作成した成果が広く世の中で流通され 有効に使われれば、納税者の理解も深まるのではないでしょうか。 ぜひこのような取り組みが我々の活躍の場（世界）を広げることになればと期待していま す。 （早川和夫：（株）テイコク） ＜編集よりお知らせ＞ 1月号の担当は、望月貫一郎さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部の活動報告 SP会総会以来参集できておりません。 以下の内容について、各社SPメンバーにメールにて情報配信しております。 １．【地図と測量の公開講座】｢国家と測量｣ ＜参加費無料＞ 第2回戦前の測量と陸地測量部 戦前における国家測量･地図事業と外邦図など H29年 1月27日 東京 開催 の測量協会東北支部Web配信について。 ２．スペーシャリストの会 特別講演会(DVD)の測量協会東北支部での開催について検討 各社SPメンバー窓口担当者に意見を集約中です。 SPメンバー以外の方へもアナウンスを行い、測量系CPD３ポイントの取得を推奨して います。 年明け1月に参集できるように調整中。 （石森 伸 東北支部長：国際航業） ◇中部支部の活動報告 次回の定例会議が12月12日のため、今回投稿するものはありません。 （小川孝之 中部支部長：大興計測技術） ◇関西支部の活動報告 次回の定例会議が12月14日のため、今回投稿するものはありません。 （西村芳夫 関西支部長：アスコ大東） ◇中国・四国支部の活動報告 ・活動報告 (1)中四国支部総会開催 日時：平成28年12月27日（火）13:00〜14:00（予定） 場所：復建調査設計株式会社 議題；年次報告について 収支決算について 次年度活動計画について 次年度予算について (2)特別講演会（DVD講座)開催 日時：平成28年12月27日（火）14:00〜16:00 場所：復建調査設計株式会社 プログラム：DVD講座 特別講演� �all@skyが意味するところ 中日本航空 代表取締役社長 柴田 拓 様 特別講演�◆ゝ蚕兌圓�ら地域中小企業の経営者へ タックエンジニアリング 代表取締役社長 安野 雅満 様 測量CPDポイント：2ポイント （來山尚義 中国・四国支部長：復建調査設計） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 同窓のパスコ古川さんからバトンを受け取りました東日本総合計画の谷森です。 私の入社当時の測量は体力勝負。瞬間的なパワーよりどちらかというとスタミナが重要と されていました。 朝早くから現場に赴き、帰ってきたらその日のうちに内業整理。宿泊出張ともなれば先輩 の方々と寝食を共にし、色々なことを手取り足取り優しく(？)教えていただきました。精 密測地網では、杉丸太を担いで三角点上に12ｍの測標(ヤグラ)を建設しました。(鳶職人 みたいでした) 当然、器材を背負った山登りももれなくセットで付いてきます。こうした生活をしてい れば、自然に体力も付き体も出来てきます。それが理由なのかは判りませんが、定年退職 されたＯＢはみんな元気です。現役時代よりも生きいきとしていらっしゃる方もいます。 そんな手間も時間もかかり、一つ一つ積み上げてやっと成果が手に入る測量が「未来の雇 用」で96％の確率で消えてなくなる仕事になる時代が来るとは・・・。 現在では、カメラ、スキャナーとGNSS、IMUなどのセンサーが一体となった機器を背負 い、計測対象地域を歩き回ることで3次元計測が可能な装置が話題を呼んでいます。歩き 回る訳ですから、体力が必要になります。「やっぱり”体が資本”だな」と感じる今日こ の頃です。 次回は東日本総合計画のエース荒井一樹さんにバトンを渡します。 （谷森秀生：東日本総合計画） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2016年 12月号 鈴木（朝日航洋）、三輪（かんこう） 2017年 1月号 久保（国際航業）、伊藤（国際航業） 2月号 黒澤（かんこう）、横田（朝日航洋） 3月号 南口（朝日航洋）、最相（パスコ） 4月号 太井（パスコ）、滝沢（ナカノアイシステム） 5月号 吉田（アスコ大東）、遠藤（かんこう） 6月号 中津（パスコ）、清宮（パスコ） 7月号 早川（パスコ）、中島（パスコ） 8月号 内川（パスコ）、�睫據淵▲献�航測） 9月号 今西（アスコ大東）、松下（パスコ） 10月号 原島（東京地図研究社） 11月号 伊藤（国際航業） 12月号 川村（アスコ大東） 2018年 1月号 中澤（西日本旅客鉄道） ◇コラム「いつのまにか飛んでいた」 昨年度よりスペーシャリストの会に入会しました朝日航洋の鈴木と申します。今の会社 に入社してかれこれ20年ほど経ちましたが、これまで航空機による空撮画像や衛星画像の 解析を主に担当してきました。入社当時はフィルム写真をスキャニングしてデジタル化し ていたことを思うと、現在のイメージング技術や機材が飛躍的に進化したことを実感しつ つ、それ相応の年月が経ったことを思い知らされます。 こういったイメージング技術のみならず、ここ数年来急速に普及してきたUAVについて は昨今話題に事欠かない新しい空撮技術となりますが、わが社でも数年前から利活用研究 がスタートしたところです。自社機を導入した当初は基礎研究目的で操縦練習を兼ねつつ 、少しずつ飛ばせるようになったところでしたが、最近は広範な用途に向けた実証実験で 飛ばす機会が増えて忙しく駆け回っている状況です。こんな時でも新しい技術を積極的に 取り込む自己研鑚と若手の指導を継続していきたいと思います。 （鈴木英夫：朝日航洋） ◇コラム「維持管理」 平成27年に、スペーシャリストの会に新規入会いたしました、株式会社かんこうの三輪 と申します。入社してもう少しで20年になりますが、転勤がなかったこともあり、地元で ある近畿圏中心の業務に携わってきました。近畿でも遠方になると、ひと昔前では打合せ や現場に行くのも宿泊になるところでも、今は道路の整備も進んで、大阪の市内からでは 、良くも？悪くも？少し無理をすれば、日帰りでほぼ全域行くことも可能です。改めて時 の流れを感じさせられます。最近では、維持管理の業務にも多く携わる機会もあり、今後 膨大なインフラが老朽化していく中で、どのように技術者として携わっていくか、自分の 中のテーマの一つとして「空間情報×維持管理」をキーワードとして日々考えています。 自分の体の維持管理も忘れないようにしなくては・・・。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 （三輪佳充：かんこう） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇書名 教養としての「昭和史」集中講義 ーーー教科書では語られていない現代への教訓 著者 井上寿一 発行所 ＳＢクリエイティブ(株) 発行年月 2016.11 ISBN 978-4-7973-8839-8 本体定価800円 「永遠の０」を映画やドラマで観た人も多いであろう。特攻隊で出撃していく若者たち が、勇ましい遺書を残しながらも本当はどんな心情でいたか、当時の社会通念はどんなで あったかーーー。最近、日本の近代史、とくに戦前の政治・経済・社会を考察し直した書 籍が目につくようになった。第二次世界大戦敗戦後、戦前の価値観を全否定しタブー視し た時期が長く続いてきたが、戦前を現役で生きた世代がほぼ引退したからであろうか、戦 前にもちゃんとした思想・価値観・技術があったんだよ、すごいんだよ！・・・でもなぜ 、どうやって道を誤っていったのだろう、という論調が多い。正しい歴史認識をすること は、教訓として過去の過ちを繰り返さないことにつながり、私は昨今の風潮は好ましい流 れであると思う。タブー視された事柄は、学習されずにまた繰り返すものだから。 本書はそのような著書のひとつに数えることができるが、最もポピュラーな教科書のひ とつである「山川出版 詳説 日本史Ｂ」の具体記述に準拠し、その行間を埋めていく手 法を採っている。突拍子のないスクープではなく、学校で習ってきた歴史事実に付け加え るように理解でき、とても説得力があってわかりやすい。私も、我が家の子供たちも習っ た教科書である。 さて、何故にこのような書籍をここで挙げたかというと、同様の考察を、測量技術にも 試みてもいい時期に来ているのではないかと思ったからである。この2〜30年の技術開発 の取り組みは、いわゆるアナログ技術を旧弊の遅れた技術として全否定し、デジタル技術 に置き換えることによって、効率化・高精度化を成し遂げたというシナリオに尽きる。 測量->計測、地図->地理空間情報、と用語の置き換えまでやっている。昨今はほぼ全工程 のデジタル化が達成され、個々にバージョンアップの段階にあるといえるが、GPSも光波 測距儀もエクセルも電卓も携帯電話もない条件下、計算尺とソロバンだけで、全国の基準 点成果を、決して今と遜色ない精度で成し遂げてきたという事実を、ちゃんと検証してお くことが必要であろう。そこに、技術者・研究者たちのどのような工夫が盛り込まれてき たか。すごいんだよ！・・・そのノウハウは、デジタル技術の次のバージョンアップに、 必ずや生かされていくと信ずるものである。 ほら、「劍岳 点の記」を劇場で観た人も多いであろう。 （大山容一：国際航業） ＜編集よりお知らせ＞ 1月号の担当は、秋山幸秀さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇スペーシャリストの会特別講演会（DVD）のご案内 詳しくは、日本測量協会ホームページ http://www.jsurvey.jp ◇公開講座 「国家と測量」 第2回 戦前の測量と陸地測量部 開催日: 平成29年1月27日（金） 16：00〜17:30 詳しくは、東京 http://www.jsurvey.jp/open290127.pdf 関西支部(WEB) http://www.jsurvey.jp/k-kansai290127.pdf ◇11月24日〜26日 『G空間EXPO2016』は3日間で来場者19,138人となりました。 地理空間情報フォーラムご出席など、ＳＰの会の皆様にはご協力をいただきまして、あり がとうございました。 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成23年度認定登録者は、平成28年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成18年度認定登録者は、平成28年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性） という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm (小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 今年も残すところ半月あまり、年内にここまでは決着して新年を迎えたいと思う方々も 多いのではないでしょうか。 一年を振り返るとやはり空間情報系では、ドローン・UAVの話題が毎日の会話や仕事の 端々に出ない日は無かったと言って過言ではないでしょう。私もやはり、その渦中に放り 込まれて学習と試行錯誤で対応する1年でした。まだまだ技術的・制度的に課題も多く、 空間情報技術者がリードしていける部分も多いと思いました。 来年もドローン・UAVの話題はホットであると思いますので、特にSP会メンバーが知恵 の出しどころだと感じます。 （編集委員長：中舎） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club 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