| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.121 | 発行日時：2017年1月19日8時36分34秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2017年1月19日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.121 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（望月貫一郎） ＊企画委員会・各支部活動報告（石森 伸、住田英二、小川孝之、西村芳夫、來山尚義） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（荒井 一樹） ＊新会員のコーナー（久保孝嘉） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（秋山幸秀） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 明けましておめでとうございます。本年も、よろしくお願い申し上げます。 “ロボットと人工知能の進歩”が人間を凌駕する日が来ることを予測されています。しか し、そのような時代が到来しても、人間の能力が必要となる分野は残ります。機械化が代 替できる職種は、定型的な作業であり、マニュアル化できる作業です。機械化に勝る人間 の能力は２つあります。一つは、複雑な問題解決に関わる能力です。この能力には、専門 知識、複数の事実から普遍的法則性を導き出す帰納的推論の能力、コミュニケーションス キルが必要とされています。２つ目は、対人関係と状況適応の能力です。 また、ロボットと人工知能の進歩は人間の雇用を奪うのではなく、新しい雇用を生むとも 言われています。例えば、技術の進歩は、生産性を向上させ、生活水準を引き上げ、人々 の消費活動の拡大を後押します。新しい機械を導入すれば、その機械を製造して、操作す る、整備する、職種が必要となります。このように、補完的業務の新たな雇用を創出する ことができます。 このように、技術の進歩は、生産性を高め、コストを低減することができます。コストが 下がることにより、需要が高まり、需要の増加に対応するために、生産を増加するための 雇用が増えます。さらに、技術の進歩が新製品、新サービスの創出につながれば、新しい 雇用を生む可能性があります。 今後は、人間の能力を“ロボットと人工知能”などの新しい技術が補完しながら、新しい 技術と協働することで生産性が高め、経済成長を牽引することになると思われます。 空間情報に関わる技術者においても、将来起こることに、柔軟に対応しながら、常に、世 の中を一新する空間情報の関わる技術の革新、イノベーションの活動の継続的に推進を実 施しましょう。 (望月貫一郎：株式会社パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ 2月号の担当は、瀬戸島政博さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部の活動報告 年度末繁忙期のため、1月も参集延期の状況。 『国家と測量』第2回戦前の測量と陸地測量部 1月27日 (Ｗｅｂ中継聴講)のみです。 （石森 伸 東北支部長：国際航業） ◇東京支部活動報告 １．勉強会開催 日時：平成28年11月2日(水）16:30〜17:30 場所：アジア航測株式会社新百合本社 ＜出席者＞ （幹事）住田英二、大橋明彦、木村了三、白戸丈太郎、高岸且、高貫潤一、野田浩二 （ゲスト）廣野貴一、渡辺利光 ＜議事＞ （１）最近の業界動向 住田支部長より、日測協等に関する次の事項について報告があった。 ��11月24〜26日に開催するＧ空間ＥＸＰについて �⇒菁�度のイノベーション大会の予定について （平成29年6月27、28日、東大、伊藤国際学術研究センター） ��その他、ドローン・ＵＡＶの動向等について （２）勉強会 アジア航測(株)より、下記テーマ、発表者にて話題を提供頂き、意見交換を行った。 テーマ：ＧＮＳＳ水準測量がもたらす可能性 発表者：アジア航測株式会社 渡辺利光氏 （３）次回開催日程調整 調整の結果、次回の予定は次の通りとした。 日程：2017年1月11日（水） 場所：パスコ（中目黒：東山ビル） 議題：勉強会、次年度「技術士２次試験受験対策」準備など （住田 英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部の活動報告 ・中部空間情報総括監理技術者の会を開催、以下議事録。 第41 回 中部空間情報総括監理技術者の会 議事録 □開催日時：平成28 年12 月12 日(月) 16：00〜18：00 □開催場所：ヤフー(株) 名古屋プライムセントラルタワー □出席者：■早川和夫(テイコク)、□外山康彦(中日本航空) 、□筒井胤雄(パスコ)□柴田 拓(中日本航空)、□渡邊裕三(パスコ)、□大塚啓一(フジヤマ) 、■小川孝之(大興計測技 術)、□前田修(小山町)、□近藤泰徳(玉野総合Ｃ)、□松岡滋冶(中日本航空) 、■片桐雅 一(中日本航空)、□内海巌(パスコ)、■鈴木浩二(中日本航空)、■松永善晴(大日Ｃ)、□ 坂口宏(アジア航測)、□湯川典子(アジア航測)、■鵜飼尚弘(ジェノバ)、■宮坂聡(中日本 航空)、■廣瀬典和（ヤフー）、■安藤港増（CSG コンサル）、■小野貴稔(中日本航空) 、■橋爪信昭(フジヤマ)、□白川文夫（アジア航測）、■黒岩剛史（玉野総合Ｃ）、■崎 山英杉（パスコ）、■佐々木康博（パスコ）、□岡本芳樹（パスコ）、□横井勇（日本海 航測）、■宮下大明(中日本航空) ■ 15 名出席 □ 14 名欠席 合計 29 名 □日本測量協会：■石野事務局長、 書記 崎山 □検討協議事項： 1. 検討項目 (1) 測量協会中部支部主催の講習会について 下記の講習内容について決定した。 �� 講 習名 ： 点群データのオペレーティング（基礎編） �� 講 習場所 ： 岐阜大学予定 �� 講 習日時 ： 5 月もしくは7 月の土曜日 受付9：30〜 10：00〜12：00（2h） 13：00〜17：00（4h） �� 講 師 ： 小川氏，鵜飼氏，安藤氏，小野氏，（沢田先生） ほか有志数名 �� 受講対象者 ： 経験年数5 年以内を対象者とする �� 対 象人数 ： 20 名程度 5 月に講習会を開催するには、月間測量（3 月号）で開催告知する必要がある。 このため、1 月中旬には内容を決定し、掲載文を通知する必要がある。（その後ホームペ ージにて講習会の募集掲載となる） (2) 講習会に対する主な意見 �� 講習内容の対象に関して ・講習は、地上レーザー，MMS，UAV での実施が良いのではないか ・水部での計測は、安全性，フィールド確保に問題がある ・今年度実施した講習会での解析ソフトは、フリーソフトを利用した ・UAV の計測エリアは40m×100m 程度（1 フライト範囲）は必要 ・UAV はカメラの方が良いのではないか ・実演を行うと講義時間を短くしないといけないのでは（2日間の講習ボリューム？） ・計測中の画像を見るときは大きなモニタが必要ではないか（大人数で確認するなら） ・比較的新しい地上レーザーを保有している中部SP 会会員の会社は無い ・3 次元計測なら、点群データでも写真でも活用できる ・現在は発注者からデータを入手するため、その利用方法の講習が良いのではないか（中 級編で） ・データの変換規則やファイルの命名規則等の講習会が良いのではないか（中級編で）�� 講習の会場に関して ・愛知工業大学での実施は、他の講習会と開催場所がかぶることになる ・岐阜大学内のフィールド，教室の利用は、土曜日の利用も可能である ・使用する場合、岐阜大学の図書館のデータ取得の要望がある �� 費用に関して ・講習会開催は費用がかかる（今年度はUAV の操作依頼等に30万円程度必要であった） ・岐阜大学での施設使用料は、比較的安価とのこと ・資器材の提供会社には、資器材の運搬費（ガソリン代，高速代）の支払いは最低限必要 である ・講師には、多少の謝金とCPD が付与される予定 �� 参加者に関して ・参加者のレベルを合わせないと質問がバラバラとなり、まとまらない可能性がある ・今年度中部支部主催講習会の参加会社は、20名規模〜200名規模とまちまちであった ・ある程度、対象者を絞る方が良い講習会ができるのではないか �� 開催時期に関して ・SP 会の講習会開催時期は業務閑散期の4月から8月頃を考えている（本部へ報告済み） ・講習会開催日の第1候補は、5 月の連休明けとする（6 月は梅雨時期のため避けた方が 良い） ・過去の講習会参加者からは、土曜日の開催を望む声が多くあった �� 講習全般に関して ・岐阜大学での実施の場合、沢田先生に講義を依頼する方法もある ・事前にデータを取得しておく方が良い（進行の迅速性，雨天の場合も対応可能となるた め） ・今回は初級編（実務経験5年まで）、次回中級編とするのが良いのではないか（上級編 は･･･） ・タイトルは短く、副題で細かく内容を規定すればよいのではないか ・講師数は10 名程度必要ではないか（安全対策も含めて） ・講習会に向けた活動、今後は講習会チームで詳細を協議して中部SP 会会議等で報告す る予定 2. 報告事項 特になし 3. 今後の予定 (1) 定例会議時の発表者と書記について �� 第 42 回定例会議 日時：平成29 年 2 月 10 日（金）15：30〜 場所：株式会社パスコ 発表者：崎山さん 書記：横井さん �� 第 6 回総会 日時：平成29 年 4 月21 日(金) 14：00〜15：00 場所：中統奨学館ビル ４階 その他：役員改選 �� 第 6 回Ｇ空間ほっとセミナー 日時：平成29 年 4 月21 日(金) 15：30〜18：00 場所：中統奨学館ビル ４階 講師：（2 名予定） 福井 弘道 氏（中部大学）、（未定） □ 勉強会の発表 1. 発表者：黒岩さん 題目：「オープンデータ オープンソース オープンイノベーション」 （小川孝之 中部支部長：大興計測技術） ◇関西支部の活動報告 ・関西支部の会議を開催、以下議事録。 「スペーシャリストの会」関西支部 第３５回会議 議事録 ■日時：平成28年12月14日（水）13:30〜14:30 ■場所：朝日航洋株式会社 会議室 ■出席者：内田、森田、岩切、西村（芳）、平田、藤井、井畑、河野、村田、永田、堀、 西川、三輪、太井、南口、横田、吉田、川村、岡崎（事務局） ■欠席者：田中、船田、大久保、辻、堀川、名草、田丸、千田、西岡、尾崎、東山、中西 、芝、川上、下鳴、西村（修）、加賀谷、野瀬、大月、常松、末国、本田、中津、早川、 中島、遠藤、黒澤、今西、中澤 オブザーバ：神原、森本、來山、坂田、河野、下境、岡本、高本、相原、近藤、年楳、最 相、内川 ＜敬称略＞ ■議事録作成者：太井（パスコ） ■議事項目 １．前回（第34回）定例会議議事録の確認 ・西村支部長が、資料-1に基づき「第34回会議」の議事内容を報告した。 ・議事録の内容について、全会一致で承認された。 ２．平成28年度第1回幹事会議事録の確認 ・西村支部長が、資料-2に基づき「平成28年度第1回幹事会」の議事内容を報告した。 ・議事録の内容について、全会一致で承認された。 ３．「スペーシャリストの会」企画委員会の報告 ・藤井幹事が、資料-3に基づき「第1回スペーシャリストの会企画委員会」の議事内容を 報告した。 ・議事録の内容について、全会一致で承認された。 ４．支部活動のあり方検討部会及び提案について ・西村支部長ならびに堀部会長が、資料-4に基づき「支部活動のあり方検討部会 第1回会 議」の議事内容を報告した。 ・検討部会においては、活動に対して積極的な意見から消極的な意見まで様々な意見が出 されたため、検討部会として無理に意見集約を行うのではなく、アンケートによって広く 意見を集めることとした。 ・今後は、検討部会が主導してアンケート内容を検討するとともに、関西支部の会員に対 して「支部活動に対する意見やそれぞれの意思も含めて現状把握する」ことを目的とした アンケートを実施する。 ・アンケートの実施について、全会一致で承認された。 ５．空間情報総括監理技術者試験対策報告及び今後の方針について ・井畑副支部長が、資料-5に基づき「企画委員会への上申資料（案）」の内容ならびに今 後の方針について報告した。 ・第1回スペーシャリストの会企画委員会において、関西支部独自の取り組みである「ホ ームページ立ち上げ」ならびにホームページ内のコンテンツとして「空間情報総括監理技 術者試験対策」を掲載する件について報告した結果、直近3年の試験問題の公表、解答例 や解答に関わるヒントの掲載など当初想定していた内容の了承が得られなかった。 ・関西支部としては、本部からの指摘を踏まえた上申資料を作成し、再度企画委員会へ伺 いを立てる予定とする。 ・上申資料の内容について、全会一致で承認された。 ６．スペース・サロン@Kansaiの講師の選定について ・西村支部長が資料6に基づきスペース・サロン@Kansaiの講師の選定について説明した。 ・本日（12/14）までに提案された4つのテーマについて、全会一致で承認された。 ・今後は、この4案を基本として調整を進めることとする。 ７．イベントの準備状況について ・西村支部長が、資料-7に基づき「スペーシャリストの会 特別講演（DVD）視聴会」の開 催、ならびに「技術士一次試験対策」について説明した。 ・視聴会は、平成29年1月24日13:30〜16:30（賀詞交換会と同日）、CPD3ポイント付与、 アスコ大東4Fにて実施する。 ・技術士一次試験対策は、翌年6月の第１週土曜日を予定している。 ８．次回以降の会議日程について ・次回の定例会議は平成29年4月14日（金）とする。 ・次回定例会議で実施する第24回勉強会の担当は、東山氏（パスコ）を予定しているが、 同時期に企画されている技術士一次試験対策の講師も兼ねているため、日程の変更を希望 する。具体的な変更内容については今後調整する。 ・次回会場は、国際航業�蠅箸垢襦� それ以降は、6月�蟯超�テクノス、8月�蠅�んこう、10月�螢┘ぅ謄奪�、12月�螢僖好海鬚� れぞれ予定している。詳細は今後調整する。 ９．その他 ・西村支部長が日本測量協会関西支部との連携強化について、説明した。 その一つの取り組みとして、同支部の業務報告会での講演を依頼されている。講演内容は 、空間情報総括監理技術者資格の役割、SP の会の取り組み事例等である。今後改めてア ナウンスする予定である。 ・日測協のみならず日本写真測量学会関西支部とも連携し、啓蒙活動等を行いたい。 内田幹事を窓口に、当面、写測学会の予定を確認することをお願いしたい。 ■次回予定 平成29年4月14日（金） 於：国際航業�� □第36回定例会議 議事録：尾崎氏（アジア航測�蝓� 勉強会：東山氏（�螢僖好魁� （西村芳夫 関西支部長：アスコ大東） ◇中国・四国支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （來山尚義 中国・四国支部長：復建調査設計） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 弊社の大先輩である谷森さんからバトンを受け取りました東日本総合計画の荒井です。 「運動」、「健康」、「体力」と人間が生きていく上で不可欠な話題で盛り上がっている リレーエッセイを拝見しながら、「皆さん思慮深く頑張っておられるなぁ、それに比べて 自分は日々の仕事に逃げてばかりだなぁ」と出張で訪れたクリスマスを目前に賑わう熊本 市内の居酒屋にて、馬刺しに舌鼓を打ちながら、夜遅くまで反省の宴が繰り広げられまし た。 家族へのお土産を手に意気揚揚と熊本から帰宅した翌日に３９度の高熱が自堕落な自分 を襲います。「予防接種は受けているから大丈夫なはず。」と恐る恐る診察を受けると、 医師から「インフルＡ型だから５日間出社停止ね。」と非常な宣告。「うーん。やはり、 神様はちゃんと見ていらっしゃるんだなぁ」としみじみ感じ、同僚と部下に多大な迷惑を かけながら、私の平成２８年は終わってしまいました。 昨年の経験を活かし、平成２９年は新たな誓いを胸に生まれ変わったつもりで頑張って 行きます。次回このような企画に参加させていただける機会があればその成果をお伝えし 、この情けないエッセイのリベンジができればと心に刻む今日この頃です。 次回は自堕落な生活には無縁と思われるパスコの田澤和彦さんにﾊﾞﾄﾝをお渡しします。 よろしくお願いします。 （荒井一樹：東日本総合計画） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2017年 1月号 久保（国際航業） 2月号 黒澤（かんこう）、横田（朝日航洋） 3月号 南口（朝日航洋）、最相（パスコ） 4月号 太井（パスコ）、滝沢（ナカノアイシステム） 5月号 吉田（アスコ大東）、遠藤（かんこう） 6月号 中津（パスコ）、清宮（パスコ） 7月号 早川（パスコ）、中島（パスコ） 8月号 内川（パスコ）、�睫據淵▲献�航測） 9月号 今西（アスコ大東）、松下（パスコ） 10月号 原島（東京地図研究社）、伊藤（国際航業） 11月号 伊藤（国際航業） 12月号 川村（アスコ大東） 2018年 1月号 中澤（西日本旅客鉄道） ◇コラム「技術の発展に触れて」 国際航業の久保と申します。この業界へ就職し２４年になります。入社当時は、文化財 の遺構などの測量を担当しておりました。その当時、遺構の写真測量では、計測用の38mm 中判カメラを使用し、ブームアームスタンドや、ヘリウムガスを充填した大型バルーンを 使用して撮影をしていました。また、撮影フィルムの現像も現地で行い、図化可能な撮影 ができているかを確認するまで気が抜けない作業でした。当然のことながら、今の技術で は、デジタルカメラによるUAV撮影と同時に、三次元データまで自動処理ができてしまう ことを考えると、技術発展の凄さを感じます。その一方で、今日の技術発展には、私たち の先輩技術者が、苦労を重ねて築き上げた延長線上にあることを忘れてはならないものと 思います。私もこのことを認識しつつ、新しい技術を取り入れるための研鑽に励み、次の 後輩へバトンを渡せるような技術者を目指していきたいと考えております。どうぞよろし くお願い申し上げます。 （久保孝嘉：国際航業） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇『江戸を造った男』 伊藤潤(著)朝日新聞出版 定価1,800円(税別)発行2016.9.30 ISBN978-4-02-25109-7 前回、初代将軍家康の指示を受けた多くの技術者が江戸の町を整備し、やがて日本の町 の標準となって行ったことが判る『家康、江戸を建てる』の書籍紹介をいたしました。 似た表題に興味を持ち、手にしたのが本書籍になります。時代的には四〜五代将軍の時代 で､巨大都市となった江戸のインフラ整備するため流通を確保し､さらに日本国域全体とし ての役割を確定していくのに係った河村屋七兵衛一族と配下の品川組や幕閣らの物語にな ります。 江戸(後の東京)を発展させた数多の関係者の中で、徳川家康が起承転結の起であれば本書 は承へとつながる技術者の一人として捉えることができるでしょう。具体的には増え続け る人口を支えるため米の運搬で中心的役割を担い、東回り西回りの海運業を構築した話で す。本件がなければ江戸期の日本文化の安定と発展は別の形になっていたでしょう。 順調に事が運んだということはなく、むしろ火事や水害や海難など様々な困難に対処した 目先の損がかえって信頼や信用などへ昇華して、江戸時代の商人気質の構築へ繋がったの かと思えるほどの影響がありました。また、文中には「測量」という語彙が数多く使われ ていました。復興事業での町割りや運搬のための水底の浚渫などの工事用語としてです。 現代と異なる状況でも時代や場所を超えて基礎的な部位は変わらないものだといえます。 本書の気構えは世界中の都市開発においても、あらゆる困難に対する一事例として利用す ることが出来、有益と考えます。また、現代の技術と合わせて比較すると、変わるもの、 大きく変わらぬモノがわかるでしょう。このような17世紀の空間情報技術も知り､時代 や環境ごとの技術を駆使することでこれからの都市計画を考えるヒントになる一冊です。 （秋山幸秀：朝日航洋） ＜編集よりお知らせ＞ 2月号の担当は、林 義政さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇スペーシャリストの会特別講演会（DVD）のご案内 測量CPDポイント 3ポイントの講習会です 日時 平成 29 年 1 月 24 日（火） 13:30〜17：00 場所 （株）アスコ大東 4F会議室 大阪市中央区南本町3-6-14 イトゥビル 詳しくは、 http://www.jsurvey.jp/sp290124.pdf ◇公開講座 「国家と測量」 第2回 戦前の測量と陸地測量部 測量CPDポイント 1ポイントの講習会です 開催日: 平成29年1月27日（金） 16：00〜17:30 詳しくは、東京 http://www.jsurvey.jp/open290127.pdf 関西支部(WEB) http://www.jsurvey.jp/k-kansai290127.pdf ◇実務者のためのUAV利活用セミナ―のご案内 測量CPDポイント 6ポイントの講習会です（測量協会会員無料） 東京会場 日時 平成２９年２月１５日（水） 会場 TKP 市ヶ谷カンファレンスセンター ホール 4A 東京都新宿区市谷八幡町８番地 受講定員 300 名 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-honbu290215.pdf 仙台会場 日時 平成２９年２月２８日（火）10:00〜17：00 会場 宮城県建設産業会館 １Ｆ 大会議室 仙台市青葉区支倉町２−４８ 受講定員 225 名 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-touhoku290228.pdf 福岡会場 日時 平成２９年３月１４日（火）10:00〜17：00 会場 ＪＲ博多シティ会議室 10 階大会議室 福岡市博多区博多駅中央街１番１号 受講定員 130 名 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-kyusyu290314.pdf ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 ※平成23年度認定登録者は、平成28年10月登録更新(第1回更新)・25ポイント/5年 ※平成18年度認定登録者は、平成28年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） ☆公共測量成果検定における指摘事項事例集 ☆「測量系技術者のための技術文章分析のコツ」平成27年6月6日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm (小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 穏やかな正月三が日で、皆様も心身ともに充電されたことと思います。 新年から新聞は人工知能関係の記事が1面を飾り、今年の中心の話題となることは間違 いないように感じました。冒頭のニュースラウンジで望月さんがおっしゃっている“ロボ ットと人工知能の進歩”が人間を凌駕する日が来るのでしょうか？ 私も情報集中能力を高めて、空間情報技術の新しい方向性を模索して行きたいと思いま す。 （編集委員長：中舎） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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