| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.125 | 発行日時：2017年5月15日0時8分0秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2017年5月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.125 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（秋山幸秀） ＊企画委員会・各支部活動報告（石森伸、住田英二、小川孝之、西村芳夫、來山尚義） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（千葉一博） ＊新会員のコーナー（吉田惠勝、遠藤浩二） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（望月貫一郎） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ サクラ前線も北上し、新緑が鮮やかな季節になりました。皆さま、いかがお過ごしでし ょうか？ 前線といえば梅雨前線と秋雨前線は同じもので、夏場の太平洋高気圧に押し上げられた 停滞前線(梅雨)が北の冷たい高気圧によって押戻されたものが秋雨前線だそうです。その ころサクラ前線の方は南半球で秋に出現していて、グローバルな視点で考えると興味深い ものです。 2017年春、日本がある極東の周辺国が、イデオロギーの違いで、不穏な状態に入ってい ることがニュースで報じられています。国体を維持するために破壊力のある武器を開発し て抑止力や恫喝の材料に使おうとする行為に対しては、現状世界の秩序を脅かされること を好ましく思わない国が、当初は関係国会議で、それから国際連合安全保障理事会決議に よる制裁や、圧倒的な力関係によって譲歩的解決を引き出そうと動いています。また、状 況を把握するために情報を収集しています。 地理空間情報の世界から見てみると、古来、地図作製は国家事業であり、軍事機密で、国 体は軍事行動や敵対行動が行われる際、地図から目標やインフラとしての情報が洩れるこ とを懸念していました。事例としては、伊能忠敬らが1821年に作成した「大日本沿海輿地 図」が1828年にシーボルトにより海外に持ち出される事件が発覚すると、地図を編纂し漏 洩に関与した天文方の高橋景保ら十数名が獄死や遠島の処分を受けています（伊能大図は 押収されたが、伊能中図は船の梁に隠され蘭国や仏国の世界地図集にて出版）。また、第 二次大戦中の大日本帝国陸軍測地部が撮影した空中写真をみると、軍の施設や皇居、御苑 、神宮などが白抜きに加工され、様子を知ることが出来ません（〜1945年）。しかしなが ら、これらはイタチごっこのようなもので、当時日本の対戦国であった米国空軍は戦略・ 戦術上効果のある空爆地点を選定するために写真偵察隊が独自に日本の空中写真（1944〜 1945年）を撮影し利用したことは周知の通りです。 現代日本の様に民主主義国家に属する人々は、他の体制の人々と比較すると情報が入手 しやすいため、自ら考えて対処することが比較的容易ですが、規制された情報や偏り先導 される情報が多くなると正しい判断は難しくなります。また、体制都合による規制がなさ れると自ら考えることが困難になり、その体制に従うことのみが延命手段ともなります。 当事国は状況を理解把握し平和裏に解決して沈静化することが望まれます。 現在、地理空間情報の一つとして高解像度衛星や監視衛星やUAVなどがグローバルな視 点で世界中は観察しており、不穏な地域では特に軍事行動や武器実験などは随時解析され 、行われている事柄を把握していて一部はニュースとして公開され知ることができます。 決定権のある方々は、得られた情報から未来を見据えて、よりよい判断をすることが求め られています。地理・空間情報に関わる者として、判断材料である空間情報を収集する技 術や解析する手法は、常に精度を上げ誤報の無いように努めなければならないと思う次第 です。 （秋山 幸秀：朝日航洋） ＜編集よりお知らせ＞ 6月号の担当は、大山容一さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部の活動報告 平成 29 年 5 月 8 日（月）16 時 00〜17 時 30 分 第 49 回 「地理空間情報イブニング・セミナー」 地上レーザ測量マニュアル策定への取組み 〜 その取組について 〜 web中継聴講（測量協会東北支部）を実施。 （石森 伸 東北支部長：国際航業） ◇東京支部活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （住田英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （小川孝之 中部支部長：大興計測技術) ◇関西支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （西村芳夫 関西支部長：アスコ大東） ◇中国・四国支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （來山尚義 中国・四国支部長：復建調査設計） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ パスコの日當さんからバトンを受けました、タックエンジニアリングの千葉です。 最近のリレーエッセイは「運動」、「健康」、「ロードバイク」などの話題が続いており ますが、私は早朝の「ウォーキング」の話題を取り上げます。 10年以上も前から朝のウォーキングを始めました。いつから始めたとかいう記録は無く 10年以上前であることは確かである。きっかけは胴回りと健康が気になったことや仕事で 山歩きが無くなったことである。以前はこの時期（5月の連休前）は大忙しであった。山 が芽吹く前の空中写真撮影のため必ずどこかの現場で"大至急の対標設置"が有ったが、今 ではGPS/IMUのお陰様で対標設置の山登りをすることなどは無いのだ。このためか若手社 員と対標設置の話をしてもUAV撮影で初めて対空標識設置を経験したとのことであり、三 角点への対標の話をしても"？？？"。ましてや樹上標設置のための木登りの苦労話など分 かってもらえるはずも無い。話が逸れてしまった。ウォーキングの話題に戻そう。 早い時では午前4時半、遅くても5時には家を出て約4〜5キロが日課である。１キロを10 分弱のペースが身に付いて、歩く時間から距離が推測できるまでになった。各種センサー が開発され距離・高低・空間が簡単に測れる現代でも、スペーシャリストの性分であろう か、自分のセンサー（身体）で空間認知する事に意識が行ってしまう。 しかし5年前からはペースが狂ってきた。ウォーキングに愛犬が加わった。娘の希望で柴 犬を飼い始めたのであるが、朝の散歩は自分の役目となってしまい、愛犬の散歩が主で自 分のウォーキングは二の次となった。散歩コースはウォーキングのコースとほぼ同じであ るが、道の途中で"クンクン"とマーキング・うんちの回収で1キロ10分のペースは望めな くなった。以前、雨の日はウォーキングを休みとしていたが、散歩を兼ねてからは出張な どで不在の時を除き雨・台風・雪・極寒も関係無く毎日出掛けなければならない。血圧も 徐々に高くなってきている。果たしてどっちが健康的であろうか… それでは次回は、しばらく大好きな"山"を封印しているのであろうサンジオテック（株） の金久保さんにバトンを渡します。 （千葉一博：（株）タックエンジニアリング） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2017年 5月号 吉田（アスコ大東）、遠藤（かんこう） 6月号 中津（パスコ）、清宮（パスコ） 7月号 早川（パスコ）、中島（パスコ） 8月号 内川（パスコ）、�睫據淵▲献�航測） 9月号 今西（アスコ大東）、松下（パスコ） 10月号 原島（東京地図研究社）、伊藤（国際航業） 11月号 伊藤（国際航業） 12月号 川村（アスコ大東） 2018年 1月号 中澤（西日本旅客鉄道）、太井（パスコ） ◇コラム「技術の発展」 はじめまして、アスコ大東の吉田惠勝（ヨシダエカツ）と申します。 1996年に建設コンサルタントへ就職し、下水道分野の計画・設計が専門です。入社当時 の下水道事業は、アナログからデジタルへの移行時期であり、手書きの成果からCADやエ クセル等へ順次移行しておりました。近年では、情報管理システム・事業計画・アセット マネジメント等の情報がGISで管理されており、空間情報が下水道事業の中核の役割を果 たしております。精度・鮮度を兼ね備えた基盤地図情報の改善により、地形・標高・管路 の三次元データを解析・評価に活用することが期待されます。中でも下水道はGPSが使え ない環境での位置情報取得が必要であり、SLAM等による位置統合技術が有効となります。 今後は、下水道分野を中心としたインフラに対し、空間情報の新技術を活用して、GIS を中核とした事業の運営を発展させたいと考えます。今後とも、宜しくお願い致します。 （吉田惠勝：アスコ大東） ◇コラム「空間情報技術の進化に触れて」 かんこうの遠藤です。入社当時、国土地理院の1/2.5万地形図の修正作業や、4等三角点 測量に従事しました。しかし、私が入社以後この30年間で、測量は空間情報へと大きく進 化しました。なぜなら、当時紙地図だった1/2.5万地形図は、今では電子国土としてイン ターネットを通じ、自由に利用出来るようになりました。また、三角点においては、その 役目を終え、電子基準点や国産衛星測位システムが新たな社会イノベーションの創出に貢 献しようとしています。測量は、単に土地の大きさを測るのではなく、位置情報及び位置 情報に関連づけられた情報とICTを結びつけ、日本が抱える課題を効果的・効率的に解決 させる役割を担おうとしているからです。 ところで、目まぐるしく進化してきたこれら空間情報技術も、"一歩一歩"積み重ねてき た技術の集大成です。したがって、自身の40年目に向けては、焦らず、足元の一歩を大事 に、確実に踏み出すことを心掛けていこうと思います。 （遠藤浩二：かんこう） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇『 奥村組、データ作成が簡単なトンネル工事向けCIM 』 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1704/17/news018.html 開発したソフトウェアは、3次元データと2次元図面を組み合わせた「準3次元地盤モデ ル」として作成することで、3次元地盤モデルの作成に要する時間を低減する。 掘削管理に使用している他のシステムで得られる切羽情報、支保工パターン、切羽前方探 査情報およびボーリングデータなどの情報を3次元地盤モデルデータに取り込み、山岳ト ンネル工事に関する情報の一元管理を実現する。 なお、建設関係団体のメンバーで構成されたCIM技術検討会トンネルWGで取りまとめた 「CIMトンネルモデル作成ガイドライン」に準拠している ◇『 時速100kmで0.2mmのひび割れを検出、高速画像処理で 』 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1704/27/news024.html 時速100kmで走行しながら、幅0.2mmのひび割れを検出する高速画像処理を用いたトンネ ル内点検のための技術開発の紹介である。 トンネル構造物の点検は5年に1度、高所作業車を用いた近接目視や打音、触診により実 施している。今回開発した技術は、事前にトンネル内を撮影し、精度の高い情報を事前に 把握した上で点検に臨むことで、点検の信頼性向上や効率化が期待できる。 （株式会社パスコ 望月貫一郎） ＜編集よりお知らせ＞ 6月号の担当は、早川和夫さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇平成29年度空間情報総括監理技術者の実施要項をリニューアルいたしました。 （受験料の納付方法が変更されています） 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要にな ります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 次年度登録更新予定の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成24年度認定登録者は、平成29年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成19年度認定登録者は、平成29年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇平成28年度 会費納付のお願い 平成28年度も上半期が過ぎました。 会費納付にご協力ください。年間3,000円です。 既に納付手続きをされている場合はご容赦ください。 郵便局の払込取扱票が紛失したなどの理由で振り込めない方は、以下のアドレスまでメ ールでご連絡ください。 振込票を送付いたします。 メール：spatialist@jsurvey.jp または、郵便局に備付けの払込取扱票をご利用いただき、以下の郵便振替口座にお振込 みいただくこともできます （その場合は振込手数料はご負担くださいＡＴＭは80円、窓口は130円）。 名称： スペーシャリストの会 番号： 00160-4-586527 平成29年5月10日現在、平成28年度会費未納の方（敬称略） 内田 修 畠 周平 大友 正晴 大山 容一 藤川 真司 森 文明 花村 嗣信 中村 明彦 小田原 寿 鈴木 清 伊藤 秀次 兼子 隆右 富田 進太郎 安海 高明 板野 友和 青木 一也 野瀬 和仁 伊藤 克広 以上 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展 開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『測量系技術者のための技術士(建設部門)合格への道』が、測量協会から３月末に発行に なりました。 ７月の技術士試験に向けて、押さえておきたい勘所がもれなく解説されております。 某航測大手の会社では技術士受験者に配布して受験対策に資するよう指導が行われていま す。 一目でわかるクイックレスポンス方式による効果的な学習法 スペーシャリストの会編 Ｂ５判 ２３７頁 定 価２，８０８円(税込) 会員価格２，５２０円(税込) 送 料４５０円 平成２９年３月２５日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2-1b.htm (小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 今年のGW（ゴールデンウィーク）はどうお過ごしになられましたか？ 今年は連休のはざまの平日2日を休みにすれば、最大9連休となるので、色々な行事で過ご された方も多いでしょう。 と言いながら、私たちが係っている業界においては5月・6月は学会や協会の研究発表会 が多いシーズンです。皆様の中にも、そこで発表される方も多くお見えと思います。私も 発表用の原稿を唸りながら作成していました。 これから各種研究発表会へ参加し発表を伺って、知見や取り組み姿勢等を学びたいと思 っています。 チャンスがある方はぜひ発表会へ参加されると面白いと思います。 （編集委員長：中舎） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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