| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.128 | 発行日時：2017年8月18日8時56分4秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2017年8月18日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.128 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（早川和夫） ＊企画委員会・各支部活動報告（石森伸、住田英二、小川孝之、西村芳夫、來山尚義） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（多田信之） ＊新会員のコーナー（内川勉、�睫攵六法� ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（大山容一） ＊測量協会からのお知らせ（小林俊雄） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 今年の夏もとても暑い日が続いています。年々この暑さが増してくるように感じるのは 、年齢による体力の衰えのせいかもしれません。 そんな夏が本格的に始まる６月の末から７月にかけては例年、イノベーション大会や技術 士試験、空間情報総括管理技術者試験など、技術の向上またはその成果を試す機会が続く 時期です。日々の業務に加え、皆様個人の勉強あるいは部下の技術向上研鑽に取り組まれ て多忙だった方も多いことでしょう。そんな中、小生は技術士試験を今年は受験しません でしたが、イノベーションについて講習を受けてきましたので、そのお話をしたいと思い ます。 「イノベーション」とは一般的に技術革新と言われており、概念的には「新技術の創出」 と捉えているものの、しっかりとした定義を知っている人は意外と少ないのではないでし ょうか。イノベーションは単に新しい技術を創り出すだけではなく、その技術を用いて新 たな事業を創出し、更に収益化されて初めて「イノベーション」と言えるとのことでした 。つまり、本当の意味で「イノベーション」と呼べるものを創出することは極めて難しい のだと痛感しました。しかし、我々の業界においてもその概念に則り、イノベーション大 会なるものを開催し、それを通じて新技術の創出あるいは新技術を用いたコラボレーショ ンによる新しい市場を生み出しています。その代表例がMMS、UAVを使ったレーザー計測で す。 また、イノベーションには「破壊的イノベーション」と「持続的イノベーション」があり 、世間的には前者を指すことが多いと言われています。しかし、多くのイノベーションは 後者の「持続的イノベーション」に該当し、我々の業界において最も可能性があるのは、 その中でも『結合型』と言われるものです。これは、複数の技術が融合して新たな技術や 製品が生み出されるイノベーションであり、基本的には自社のコアコンピタンス、とりわ けコア技術に既存の他技術を融合させることによってイノベーションを起こします。そし て、我々の建設業界においてはＧＰＳやインターネット、画像処理、コンピューターグラ フィックスなどのＩＣＴ（Information & Communication Technology）をうまく融合させ た新たな事業が創出されてきました。このように、今後も測量分野だけでなく、周辺技術 や他分野とのコラボレーションによるイノベーションの可能性を追い求めていきたいもの です。 さて、それを実現させるためには、まずは様々な分野の垣根を越えて親交を深めていくこ とが重要ではないでしょうか。更に言えば、イノベーションの第一歩は「飲みニケーショ ン」が1番有効かもしれません。この暑い夏を乗り切るためにも、まずはビールで乾杯し たいものですね。無論、志は高く、この先にあるイノベーションネタを酒の肴に！ （早川和夫：テイコク） ＜編集よりお知らせ＞ 9月号の担当は、望月貫一郎さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部の活動報告 ・活動報告 7月7日 公開講座 第3回「 陸地測量部とその後身 国土地理院」 web聴講（測量協会東北支部にて） 11名聴講 9月 平成29年度下半期以降の活動協議予定参集予定。 今後3年程度の活動計画について検討予定。 東北支部 単独 CPD対象セミナー開催等について協議予定。 （石森 伸 東北支部長：国際航業） ◇東京支部活動報告 日時：平成29年7月12日（水）16:00-17:00 場所：国際航業�蝓併團�谷本社） 参加者：住田（協会）、今井、檀上（国際）、野田（アジア）、大橋（パスコ）、木村、 高貫（朝日） 事務連絡事項等：住田支部会長より ・6月22日に行われた測量協会の第67回定時総会を無事終了した旨の報告 ・6月27，28日に行われた測量・地理空間情報イノベーション大会について 入場者数は昨年の約1800人に対し、今年は1750名程であった。2日目の天候によるものと 思われるが、ほぼ盛況であった。 議題 ・勉強会：「トゥルーオルソによる図化について〜地形図作成への適用〜」 国際航業�蝓｜評綢麑蕁〕� 次回開催予定 日時：平成29年10月4日（水）16:00-17:00 場所：朝日航洋(株) 空間情報事業本社（川越）最寄駅：西武新宿線南大塚駅 議題・発表者：未定 （住田英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （小川孝之 中部支部長：大興計測技術) ◇関西支部の活動報告 ＜活動報告＞ ��8月2日 スペース・サロン＠Kansai 於：アスコ大東 ＜講演内容＞ 「火山防災と地理空間情報」 本田健氏（パスコ） 「 BIM/CIMの動向とi-ConstructionにおけるPhotog-CADのススメ」宮本勝則氏（JACIC） 参加者：約４０名 ��8月2日 定例会議：於 アスコ大東 ■出席者：２０名 ■議事内容 １．前回定例会議議事録の確認 ２．「スペーシャリストの会」企画委員会の報告 ２．幹事会（７／１８開催）報告・議事録確認 ４．支部活動のあり方検討部会報告：支部活動への提言について報告 ５．ホームページ作成部会報告（本日、カットオーバー予定） ６．府測協のイベントにおける活動協力について ７．イベント「実務者のためのUAV利活用セミナー」DVD講習会について （9月26日：パスコにて開催） ８．スペース・サロン@kansaiのH29・12の準備状況確認 （12日7日（木）講師（立命館大学 久保先生）） ９．次回以降の会議日程について ・スペース・サロンを12日7日（木） ・支部総会及び定例会議は11月1日（水） 於：�螢┘ぅ謄奪� （本部の総会は1０月16日） ＜活動予定（上記議事録の通り）＞ ��9月26日 ＤＶＤ講習会 ��11月1日 総会及び定例会議 ��12月7日 スペース・サロン＠Kansai その他、随時部会など開催・活動報告 （西村芳夫 関西支部長：アスコ大東） ◇中国・四国支部の活動報告 下記講演会を開催しました。 出席者数 約70名 特筆事項 SP会関西支部西村支部長が視察に来られました。 平成２９年度 スペーシャリストの会中四国支部（第２回）講演会 日時：平成２９年７月２６日（水）１４時〜１７時 場所：広島工業大学 広島校舎２０１号室（広島市中区中島町5-7） プログラム： 14:00〜14:15 講演「スペーシャリストの会中四国支部の活動について」 ＳＰ会中四国支部 支部長 來山 尚義 14:15〜15:15 基調講演：地理空間情報の防災分野の活用について 講 師：広島工業大学 工学部建築工学科 教授 岩井 哲 氏 15:25〜15:55 講演：新たな測量技術の導入に向けて −i-Constructionの推 進に向けた国土地理院の取組− 講師：国土交通省 国土地理院中国地方測量部測量課 技術専門員 高橋 広典 氏 15:55〜16:15 講演：PPP/PFIへの取組と空間情報の活用 講師：株式会社GPMO 代表取締役 神原 孝行 氏 16:15〜16:35 講演：航空レーザ計測による古墳・山城計測 講師：アジア航測株式会社 西日本空間情報部 中四国空間情報課 相原 修 氏 16:35〜16:55 講演：3次元計測における機器の選択と組合わせ 講師：復建調査設計株式会社 空間情報部 情報技術課課長 岡本 良徳 氏 16:55〜17:00 閉会挨拶 ＳＰ会中四国支部 副支部長 （來山尚義 中国・四国支部長：復建調査設計） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ プライムプランの真壁さんからバトンを受けました、タックエンジニアリングの多田で す。 健康的な内容の話題が続いていますが、全く何もしていない私は焦りを感じています。 ということで勝手ながら、これまでとテーマを変えた話題とさせていただきます。 夏から秋にかけての私の休日は庭での薪づくりが主となっています。これは6年前の東 日本大震災直後の3日間、小さな石油ストーブでかろうじて暖を取った経験から、今後の 備えとして薪ストーブを購入したことから始まりました。 とは言っても簡易なストーブによる庭木の間伐や高枝の切落しを燃やす屋内焼却炉の ようなレベルであり、本当の意味での暖房の役目は果たしていません。しかし、ほど良い 煙の匂いを嗅ぎながら見る炎と、いざという時の暖を確保した安心感には精神的な暖房効 果があります。 寒い中での煙突掃除、灰の始末、温まるまでの時間など、不便な点も多々ありますが、 不便さも楽しむのだと自分に言い聞かせ暑い季節に汗をかきながら冬の準備を続けます。 ※あくまで、私の薪ストーブの話であり、本来の薪ストーブはもっと便利で素敵なもので あることをお断りしておきます。（笑） それでは北国岩手から、香川の四航コンサルタント、森本美樹さんにバトンをお渡しし ます。よろしくお願いします。 （多田信之：タックエンジニアリング） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2017年 8月号 内川（パスコ） 9月号 今西（アスコ大東）、松下（パスコ） 10月号 原島（東京地図研究社）、伊藤（国際航業） 11月号 伊藤（国際航業） 12月号 川村（アスコ大東）、�睫據淵▲献�航測） 2018年 1月号 中澤（西日本旅客鉄道）、太井（パスコ） ◇コラム「濃尾平野と木曽三川」 はじめまして、パスコの内川と申します。よろしくお願い致します。 名古屋へ赴任して４か月が過ぎました。横浜・東京〜沖縄〜広島と移ってきた身には、 濃尾平野の平らな広がりが新鮮で、思わず自転車を買い、あちこち走り回っています。 すると意外にも起伏があちこちにあることがわります。少し引いて見ると、濃尾平野は 東から西へ低くなっていき、養老山地の際に木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川が区域を 明確に流れています。かつては網の目のように絡み合い、水害が絶えず人々を苦しめた、 三川を分離したのは、宝暦治水と呼ばれる薩摩藩士らによる過酷な水行普請でした。その 後も幾度かの河川改修により現在の姿になり、平時は穏やかな流れを見せています。 しかし自然の力はいつも想像を超え、今なお災害が発生します。先人達の労苦に思いを 馳せるとともに、私たち技術者は、災害による被害を少しでも減らす努力が必要と考える のでした。なお、宝暦治水について詳しくは、杉本苑子の『孤愁の岸』をご覧ください。 （内川勉：パスコ） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇書名 １００年橋梁 A Hundred Year Old Bridges ーーー100年を生き続けた橋の歴史と物語 著者 (土木学会 鋼構造委員会 100年記念出版特別委員会) 発行所 土木学会(公益社団法人) 発行年月 2014.9(第1版第1刷) ISBN 978-4-8106-0817-5C3051 本体定価1000円 インフラの老朽化が社会問題として顕在化し始めて10年になる。橋は50年、コンクリー トも50年といわれている。そうした中でも、ちゃっかりと100年生きながらえている橋梁 がいくつも存在する。本書はそんな、インフラ管理の優等生の自慢話集である。100年前 といえば大正時代、西洋の先進技術が日本社会に着実に吸収されつつあり、さまざまな形 式の橋梁が実現している。自慢話もバラエティに富んでいて、橋梁に愛着と関心をもつ人 にとって心地よい、読み応えのある１冊である。 ところで、なぜ１００年？５０年？なのだろうかと、素朴な疑問をこれまで持っていた のだが、最近その原点らしきものを発見した。土木研究所の交流研究員だったころ（SPメ ルマガ2017.6.14「ニュースラウンジ」参照）、レビューの一環として、橋梁業界誌「橋 梁と基礎」の年頭所感（各年１月号の巻頭エッセイ等）を、創刊号(1967.1)から現在まで をつぶさに読んでいたときのことである。 1968(S43)年1月号では「橋の耐用年数」をテーマとして座談会が設けられていた。本四 架橋はまだ計画段階；日本は高度経済成長のまっただ中；土木業界の第一人者が参集した 座談会で、「比較的問題が重要にもかかわらず、わりあい討議されていない、皆さんの常 識の範囲で処理されているという感じがする」、「道路橋で耐用年数がどのくらいあるか ということは、はっきりしたものはきまっていないんじゃないか」・・・というような危 ういコメントが並んでいたのである。具体的な数字も出てきた。「1950〜1960の10年間に 架け替えを行った橋のそれまでの年数を平均すると55年であった」と。こんなふわっとし た雰囲気の中で、「橋の寿命は50年」「コンクリートの寿命は50年」というフレーズがで きあがったようである。「50年」という時間の長さは、ひとりの人間の半生の中で、ひと つの橋が新築されてかつ朽ち果てる、というみっともないことが起こらないくらいの寿命 、ということで都合が良かったんだろうな、などと思った。 時代は下って1982(S57)年1月号にも座談会が設けられ（テーマ：21世紀の橋梁）、「従 来から50年とか100年とか言われておりますが、これといった決まった概念はまだない」 「耐用年数が50年というのは一般の橋だと、、、まあいい線ではないか」と、上から14年 を経ても明確な技術的知見は得られていなかったようである。さらに、「100年もったら2 00年もつだろうと考えています」と、本四架橋の耐用年数とされている「200年」という 数字がこんな形で登場している。おいおい・・・！ 100年前の技術で造られた橋が100年後も健在である一方で、10〜20年で老朽化してしま う橋もある。ひとえに、管理の問題なのだといえる。冒頭で「インフラ管理の優等生」と 呼んだゆえんである。 （大山容一：国際航業） ＜編集よりお知らせ＞ 9月号の担当は、林義政さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇第50回イブニングセミナー 「ジオマーケティング」−地理的マーケティングの過去と現在と未来− 日程: 平成29年9月15日（金）16:00〜 講師: 酒井 嘉昭 氏 （ジオマーケティング株式会社 代表取締役) 場所: 東京 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy290915.pdf ◇重要なお知らせ ● スペーシャリストの会総会・特別講演会・懇親会のご案内 日時：平成29年10月16日（月） 場所: 測量年金会館 (東京都新宿区山吹町11-1) 後ほど、メールでご案内いたします。 ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要 になります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 次年度登録更新予定の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成24年度認定登録者は、平成29年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成19年度認定登録者は、平成29年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適 用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼 性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展 開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性）と いう視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『測量系技術者のための技術士(建設部門)合格への道』が、測量協会から３月末に発行に なりました。 ７月の技術士試験に向けて、押さえておきたい勘所がもれなく解説されております。 某航測大手の会社では技術士受験者に配布して受験対策に資するよう指導が行われていま す。 一目でわかるクイックレスポンス方式による効果的な学習法 スペーシャリストの会編 Ｂ５判 ２３７頁 定 価２，８０８円(税込) 会員価格２，５２０円(税込) 送 料４５０円 平成２９年３月２５日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2-1b.htm (小林俊雄：日本測量協会） ■編集後記 8月に入り非常に暑い日が続く中、国交省総合評価案件の公示が続き、この対応にヒー トアップする暑い夏を予感しました。 しかし盆が近づくにつれ、梅雨や秋雨を思わせる鬱陶しい日が続くこの頃です。天候は 優れませんが、仕事はこれからが本番となります。 皆様も夏休みは、しばらく頭をクールダウンしてお盆休み明けからの業務に備えて頂き たいと思います。 （編集委員長：中日本航空 中舎） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
|
| 戻る | |
| CGIの匠 |