| タイトル：メルマガ Vol.14 | 発行日時：2008年1月15日0時13分52秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2008年1月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.14 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊年頭のご挨拶 ＊ニュース・ラウンジ ＊報告記事 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊空間情報関連グッヅ/Webの紹介 ＊本の紹介 ＊イベント情報 ＊国際活動＜新登場・・村井先生の海外見聞録＞ ============================================================================ ■年頭のご挨拶 「スペーシャリストの会」会長 瀬戸島政博 スペーシャリストの会の皆様、新年明けましておめでとうございます。 旧年同様よろしく御願い致します。 昨年は、GISアクションプラン2010、改正測量法、地理空間情報利用推進基本法など、 立て続けにわれわれを取り巻く環境が大きく変革した一年でした。 このような時代の要請に応えるべく、スペーシャリストの会は、「測る」、「分析する」 、「利活用する」といった三位一体の「地理空間情報コンサンティング」をめざして、 会一丸となって頑張りましょう。 ところで、"胡蝶の夢"という言葉があります。これは司馬遼太郎の有名な小説名でもあ りますが、本来は中国古代思想である「荘子」斉物論編にある言葉です。荘子（荘周）が 夢の中で胡蝶となり楽しく飛翔し、はっと目が覚めると荘子であり、荘子が夢の中で胡蝶 になったのか、荘子自身が胡蝶であって、今夢をみて荘子となっているかもしれないとい う、いずれが本当か、荘子も分からない、そんな奥深い心境のことが「荘子」に書かれて います。 われわれ「スペーシャリストの会」会員も「地理空間情報コンサル」というこれまでに ない独自の技術領域の牽引者をめざすという夢をみて、はっと、その夢から覚めると、わ れわれ自身がすでに正真正銘の「地理空間情報コンサル」になっていて、今のわれわれの 存在が夢の中にあるのかもしれない、そんな"誇張（胡蝶）の夢"も今の時代には必要かも しれません。崇高な気持ちとやりがいを求めて、また、熱い一年にしたいものです。 今年も何卒よろしく御願いします。 ■ニュース・ラウンジ ＜新資格「土木設計技士」の誕生か？＞ 建設工業新聞2007.10.19（金）によると、「建設コンサルタンツ協同組合は、土木設計 に特化した実務技術者のための新たな資格制度を提言した報告書『中小建設コンサルタン ト業の活路開拓ビジョン』を2007年4月に公表し、これまで提言の実現に向け内部で研究 を進めてきたが、ここにきて他の関係団体（全国測量設計業協会連合会・全国地質調査業 協会連合会）と共同で新資格制度創設を目指す方向となった」と報じている。 組合が創設しようとしている資格は、「土木設計技士」（仮称）である。土木設計技士の 創設を求める理由は、現行のコンサルタント登録規程と実態との大幅なかい離が、設計ミ スの多発や施工を考慮しない図面の提供などを誘発し、結果として設計成果物の品質の低 下につながっているとしている。 国土交通省の「直轄事業の生産システムにおける発注者責任に関する懇談会」は、2006 年9月にまとめた中間報告で、現行の技術士制度、RCCM制度は設計に特化した資格制度で はないため、「設計成果物の品質が十分に担保されていない状況にある」「設計業務に従 事することのできる資格制度の導入を検討する必要がある」と指摘し、同省が2007年6月 に策定した「建設産業政策2007」で「建設コンサルタントの技術水準の確保の観点から資 格認定等の仕組みについて検討する必要がある」とされたことも土木設計技士の創設に追 い風になったとしている。 組合は、「将来的には、主として地方公共団体等において、この資格が発注上および契 約上の技術者要件として活用されることを目指したい」としている。が、「屋上屋を重ね ることにならないか」といった課題もあるとしている。 2005年度に創設された空間情報総括監理技術者は、測量士の資格を有し、技術士の資格 または博士号の称号、および同等の能力を有すると共に、空間情報関連業務に十五年以上 従事し、かつ当該業務の責任者を二回以上経験している者の中で、空間情報を利活用する ための製品・品質仕様の策定、運用管理の立案を行うに充分な能力を有する認定資格者で ある。このことは、構造計算に合格した、立派な高層ビルである（大げさかなあ…）。 我々空間情報総括監理技術者は、これからも自ら「空間情報の技術」の研鑽に努めながら、 空間情報分野における業務の指導的役割を担い、21世紀における「国土空間情報」に責任 を持つ者の育成を図って行くならば、必然的に空間情報総括監理技術者が発注上および契 約上の技術者要件として求められる委託業務が拡大するものと確信する。 （高 泰明：朝日航洋） ＜編集委員会よりお知らせ＞ ２月号は瀬戸島様の予定です。 ■報告記事 ＜ 企画委員会議事録 (概要）＞ 日 時：平成19年12月10日（月） 15:00〜17:00 場 所：（社）日本測量協会3F 303号室 出席者：瀬戸島、住田、高、林、土方、津留、望月、池田、村木、白井、鈴木、早川、 秋山、廿楽（事務局） 欠席者；高岸、田中、北原、神原 ・議題1；「実務者向けの地理空間情報の流通と利用（仮）」 -> 執筆は数名を除いて了承済み。 ・議題2；「測量展「パネルディスカッション」詳細記事 ->月間「測量」2月号に掲載。 ・議題3；「GIS NEXT 」連載企画 -> 次号の原稿と次々号のシナリオを確認。 次回の企画委員会にて対談を実施。 ・議題4； イブニング・セミナー第１回 -> 平成20年1月22日 16：00〜 「中高分解能衛星の地理空間事業への適用 （仮）」イメージワン村木広和氏（隔月開催） ・議題5； メールマガジン -> 次号より村井顧問の海外飛び歩き記を掲載。 空間情報総括監理技術者資格が参加要件の物件を掲載。 ・議題6；「測量技術者のための技術士試験合格法（仮）」出版 -> 次の課題として企画を進めていく。 ＜次回企画会議＞ 平成20年1月22日 13:30〜15：30 日本測量協会3F 303号室 （16:00からイブニング・セミナー） (秋山幸秀：朝日航洋) ■リレーエッセイ 情報系・空間情報系及び経営改革でのCCPMとは？ 村木さんからバトンタッチされました標記テーマについて纏めてみました。私たちの活 動は、標記のテーマに拘らずプロジェクトの形態をとることが一般的です。弊社では、年 間約1,000件ある全てのプロジェクトに、TOC（制約条件の理論）に基づくCCPM（Critical Chain Project Management）を導入しようと取り組んでいるところです。CCPMでは、プロ ジェクトのタスクには、�，気个茲漾�予測不能な問題を想定して、各タスクに余裕（サ バ）を見込む、�▲僉璽�ンソンの法則：与えられた資源はあるだけ使う、�３慇絃標�群： 期限のギリギリになるまで本気で仕事を始めない（一夜漬け）、�ち甦�完了の未報告：早 期に完了しても次からのことを考えて報告しない、�ゥ泪襯船織好�：複数の作業に同時に 取りかかる、などの人間心理が働いていることに着目し、遅れのみならず進みも伝わる管 理を目指すところが特徴です。方法論的には、各タスクでは余裕を排除した50%達成確率 の工期を定め、排除した余裕をプロジェクト全体に集約して約1/2程度に圧縮し、工夫・ 相談を織り交ぜたチャレンジを展開しながら、全体余裕（プロジェクトバッファ）が予定 以上に消費されている場合には、プロジェクト内・外で相互に支援しあうという、極めて 人間くさいマネジメント手法です。紙面の都合で、詳細は割愛しますが、弊社では、昨年 春より、CCPMの導入支援を事業化しました。ご興味のある方は、是非ご一報下さい。 【次のエッセイスト】私と同様に建設コンサルとして、空間情報を活用して地域に密着し た仕事をされている（株）地域みらいの北原さんに、私が書ききれなかった空間情報を、 単なるインフォメーションから知識としてのインテリジェンスに高める部分について、バ トンタッチできればと思います。宜しくお願いします。 （神原孝行：株式会社五星） ■コラム MM開始時に設定されていた執筆順番を再度掲載しておきます。これまでに執筆を忘れて いた方からの投稿も受け付けております。2007年12月号より平成１９年度入会者について も担当を決めております。 ●執筆順番 2007年1月号 神原（五星） 2月号 瀬戸島（国際）、住田（アジア） 3月号 高（朝日）、望月（パスコ） 4月号 津留(朝日)、土方(国際) 5月号 池田(アジア)、林（パスコ） 6月号 赤松(国際)、秋山(朝日) 7月号 内田(アジア)、大石(国際) 8月号 大友(国際)、北原(地域みらい) 9月号 木下(ランド)、楠(パスコ) 10月号 東田(国際)、沼田(アジア) 11月号 野村(国際) 12月号 福田(朝日)、村木(イメージワン)、早川（帝国）、畠(アジア) 2008年1月号 横山(大成ジオ)、渡辺(アジア)、鈴木（中日本） 2月号 与(パスコ)、及川(国際)、白井（国際） 3月号 大谷(国際)、大橋(パスコ)、伊藤（パスコ） 4月号 大山(国際)、岡本(パスコ)、岩切（パスコ） 5月号 川口(パスコ)、黒台(ハザマ)、岩波（国際） 6月号 佐々木(パスコ)、品澤(パスコ)、大堂（アジア） 7月号 菅原(パスコ)、高木(国際)、小川（アジア） 8月号 高岸(パスコ)、田中(日本大学)、織田（アジア） 9月号 筒井(パスコ)、長谷川(国際)、垣内（パスコ） 10月号 畠山(国際)、廣瀬(国際)、菊池（パスコ） 11月号 三浦(パスコ)、三島(パスコ)、北原（アジア） 12月号 南澤(パスコ)、森田(パスコ)、斉藤（アジア） 2009年1月号 島田（国際）、外山（中日本） 2月号 中野（アジア）、中本（パスコ） 3月号 藤井（アジア）、安野（アジア） 4月号 山田（パスコ）、渡邉（パスコ） ■コラム ＜職業人として＞ 2007年は、道路特定財源についてマスコミで連日取り上げられたばかりでなく、技術士 試験にも関連する出題があったなど、何かと注目された年だった。世論は、もう道路は必 要ないという感情論ではないと思うが、私には二者択一的で短絡的な印象が拭えない。 やはり新しい道路ができれば便利である。年末年始に開通したばかりの首都高速中央環 状新宿線をさっそく利用した。圏央道や外環など都心を抜けるルートが増え、ドライバー の方はその効果を実感されているのではないだろうか。また、自転車にひかれそうになら ない広々とした歩道は歩いていて気持ちよく、街路樹の緑は心を和ませてくれる。 最近の業務では、事業評価や合意形成を意識しないことはない。公共事業ならばどんな 分野でも同じである。とある官庁で打ち合わせをしていた際、いかに市民やステイクホル ダーに事業へ参加してもらうかが話題になった。「事業や取り組みを知ってもらえる参加 機会を増やし・・」などということになる訳だが、「でも自分が住んでいる地域で行われ ている事業説明会やイベントにはいかないねえ」というのが大勢だ。 時代の要請に応えるため、本当に必要な事業は何かを伝えていくのは、職業人としての 社会的な責任なのだ。このスペーシャリストの会も「空間情報技術のさらなる発展に貢献 するため、空間情報の専門家の集団として、わが国の先導的役割を果たし・・」という高 い理念が掲げられている。年頭くらいは襟を正して、清々しく業務にありたいと思う今日 この頃である。 （渡辺 智晴:アジア航測） ■コラム ＜技術者として：我が道を行く＞ 分野を問わず、何らかの技術に従事するものは、目指すべき将来像は何かという目標設 定をすることが必ずあると思う。私の場合、技術者として明確な目標設定をしたのは、恥 ずかしながら自社ではなく、財団への出向時代であり入社後８年程度過ぎた時点である。 無論、それまでも仕事の環境が変わるたびに、将来像を考え何を目標とすべきかを考え てきたが、出向時代の経験は自社の作業環境や思考とは全く異なった考え方、技術者とし ての目標を与えてくれた。社内では得られない情報や業務のノウハウ、他社の技術者との 討論等、それまでには経験できなかった他社技術者との技術的な交流のあり方も確立でき た。技術者として尊敬できる先輩方に会えたこと、目標とする技術者像も確立できた。技 術士資格の取得を目標としたのも、この時の周囲の人的な環境によるところが大きい。自 社に在籍していたら全く想定していなかった目標であり、技術士取得のために、全く別の 環境を社内に創設し個人の技術力を向上するための技術交流を進めた。自社の業務にはあ まり左右されず、正しいと思う「我が道」を進んできた。企業に従事する一員としては、 このような仕事の仕方は異質であり、本来許されるものではない。 今思えば、私のやり方や目標に何も文句を言わず、黙って見守ってくれた上司に感謝し 今後は同じように「我が道」を進む部下をサポートしていきたいと考えている。 (鈴木浩二：中日本航空) ■ 空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 ＊新年を迎え「新たな気分で今年も頑張ろう」と思った方も多いことでしょう。そんな中 にあって友人に出した賀状が戻ってきたと言う経験はありませんか？ 平成の大合併で自 治体数が平成11年の約半分に減少下からです。最近の市町村合併情報を調べるには、総務 省の（http://www.soumu.go.jp/gapei/) か（財）国土地理協会（http://www.kokudo.or. jp/) のWebサイトから入手できます。 ＊町行く人の和服姿が新鮮に感じられるお正月。最近は江戸ブームもあって男性の着物姿 も見かけます。「古地図」もブームで「江戸東京重ね地図」のCD-ROMが飛ぶように売れた 昨今です。インターネットでもいろいろ閲覧できます。先ずは国土地理院の古地図コレク ションなら、http://www.gsi.go.jp/MAP/KOTIZU/kotizu-0.html ■本の紹介 鳴海 風：「ラランデの星」 新人物往来社 定価：本体2000円＋税 江戸時代の天文学者高橋至時をご存知だろうか。あの伊能忠敬の恩師といえばご存知か もしれない。この高橋至時の自伝的な歴史小説が本書である。至時の今に残る最大の功績 は、蘭語の知識もないまま蘭語訳されたラランデ暦書（フランス人天文学者ラランデの著 作「天文学」が蘭語翻訳）を短時間に抄訳したことである。それにより、地球が楕円形で あることを知り、卓見した考察力で忠敬の天文測量に適切な指導を与えた。短期間による ラランデ暦書抄訳の無理が祟り、自身も若くして果てる。今流に言えば、測地技術と測図 技術（忠敬による伊能図作成）の橋渡しの役割をした偉大な人物と言えよう。 （瀬戸島政博） ＊「モデリングとデザインの調和-60周年を迎えた国際航業のこれまでとこれから-」 国際航業株式会社編 非売品 A4様式で407頁に及ぶ国際航業株式会社の60周年誌であるが、社歴ではなく同社の現状 の技術を切り取り、公共事業のライフサイクル全体に及ぶ同社の技量が示されている。 評者はそこにふたつの側面を見る。ひとつは科学技術の巨大化・総合化・複雑化に対す る総合技術監理ができる人材の育成宣言、ふたつ目は長期経営計画の提示である。 ここまでなら非売品の本書を評するに値しない。書名を"測量と調査"ではなく"モデリン グとデザイン"とし、空間情報社会の実現に向けた次のステージに同社が踏み出している ことが理解できる。我々スペーシャリストもおちおちしていられない。（津留宏介） ■測量協会イベント情報のお知らせ セミナー ��1)サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第１回)」 日程 平成20年1月22日(火) 16時〜17時30分 会場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) 講師 村木広和氏 �螢ぅ瓠璽献錺� 内容 「中高分解能衛星の地理空間事業への適用」 2) サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第2回)」 日程 平成20年3月6日(木) 16時〜17時30分 会場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) 講師 岩見一太氏 �螢優�ストパブリッシング 内容 「専門誌編集からみたGISの最新動向」 参加費 1)・2)共 会員(特別会員含む)は無料 非会員は2,000円 CPD対象セミナー 問合先は サーベイアカデミー事務局 03-5684-3360 �⊆駄骸圓里燭瓩痢崔詫�空間情報活用推進基本法」 日程 平成20年2月5日(火) 13時〜17時 会場 愛知県産業貿易館西館9F(名古屋市中区丸の内) 講師 鹿田正昭 氏 金沢工業大学環境・建築学部教授 河瀬和重 氏 国土地理院地理空間情報部基盤地図情報課長 秋山忠之 氏 国土地理院企画部技術専門員 平田更一 氏 (社)日本測量協会GIS研究所主任研究員 参加費 無料(事前登録制) CPD対象セミナー 問合先 中部支部 052-263-6917 出版物 ◆測量関連実務書 ◎測量者のためのビジネス情報ファイル 2008年版 測量業界の環境の変化に合わせ、全体のほぼ3分の2を新しい項目にした。測量設計分 野の技術者・営業担当者・経営者に大きなインパクトを及ぼす新しいテーマを数多く掲載。 著者「測量者のためのビジネス情報ファイル」編集委員会編 新書版219頁・定価1,200円(税込)(会員価格1,080円(税込))・送料300円 ◎改訂版 GISワークブック GIS入門書「GISワークブック」の改訂版。 基礎的な内容は保ちつつ、「GISデータのモデルと構造」「データベースとその管理」 「GISに必要なハードウェアとソフトウェア」「応用事例」の章を時代に合わせて改訂。 著者 村井俊治・布施孝志 A4版118頁・ 定価2,500円(税込)(会員価格2,250円(税込))・送料440円 ◆測量士・同士補国家試験受験参考書 ◎測量士・測量士補国家試験「科目別模範解答集」 平成14年〜平成18年の試験問題を収録。 国家試験問題の全部について、資格別、科目別に分類、かつ、年度順に編集し、模範解 答を詳しく解説。 A5版865頁・定価2,600円(税込)(会員価格2,340円(税込))・送料550円 ◎平成19年度測量士・測量士補国家試験「問題模範解説集」 平成19年5月に実施された測量士・測量士補の国家試験問題、解答とその詳しい解説。 A5版148頁・定価2,300円(税込)(会員価格2,070円(税込))・送料390円 ◎測量士・測量士補国家試験「受験テキスト」 受験対策の講習会の教材として、高校の教科書あるいは副教材として、一般の受験者の 受験参考書として、広く使用され多くの合格者を出しています。測量技術者の座右の書と しても活用できる内容。 B5版809頁・定価3,5 00円(税込)(会員価格3,150円(税込))・送料550円 問合先 会員業務センター刊行部 03-5684-3354 ■公開記事 ５５０億円の陸域観測衛星「だいち」、誤差やノイズで地図作れず 全世界の２万５０００分の１の地図（基本図）の作成を主目的とした宇宙航空研究開発 機構の陸域観測衛星「だいち」の画像データが、予想以上の誤差やノイズ（乱れ）の影響 で、基本図を単独で作るには精度不足であることが８日、明らかになった。 宇宙機構によると、打ち上げ前は誤差５メートル以下を想定していたが、衛星の姿勢制 御が完全にはできず、高さ情報に誤差が生じるという。 さらに、画像のノイズがひどいこともわかった。衛星画像は地上送信時に圧縮される が、撮影した地表面の様子が予想以上に多種多様だったため、元の画像データに戻すこと ができなかった。 （2008年1月9日新聞報道より） ■国際活動 第1話 ホワイトエレファントクラブ 2004年の夏にISPRS国際学会が開催されたとき、スイス連邦工科大学（ETHと略称されて いる有名大学）のアーミン・グリュン教授の60歳の還暦祝が行われた。招待された人たち は、現職の役員のほか、元会長や役員、世界的に有名な研究者など多数が集まった。この とき、アーミンは何時定年なのか、定年後どうするのかなどの話が持ち上がった。アーミ ンは、2009年に65才を迎えて定年になり、ヨーロッパでは、一切仕事から離れるのが通例 だということであった。参加者の中には、すでに定年を過ぎて、仕事からはなれた者もい る。もったいない話である。 そこで、私の例をあげ、2000年に定年を迎えたが、まだソコソコ忙しく仕事をしている と話をしたところ、大変羨ましがられた。私は、ISPRSで活躍した年配の研究者が集まり、 若い人たちに知識や経験を伝承する活動をしたらどうかと提案したところ、大賛成が得ら れた。会の名称に、「ホワイトエレファントクラブ」なる名前を提案した。白象は、タイ ではジャングルで発見され次第、王様に献上される高貴な動物とされる。タイには、叙勲 に白象褒章と王冠褒章の2種類があるくらいである。私も白象褒章勲二等を1997年にブミ ボン王から拝受している。 つまり、ISPRSで活躍した年寄りを「白象」と見立てて、クラブを作ろうというのであ る。自己満足と自画自賛の会である。アーミンが会長になり、わたしが事務局長となって 、早速そこに居合わせた10数人が「ホワトエレファント」に選ばれた。時々ISPRSの行事 の際には集まろうじゃないかということになった。 アーミンと私は、ただ集まって、同窓会的な回顧話をするだけではいけないと考えた。 そこで、具体的に、昨年(2006年)に東京で開催されたISPRSの第6部会(教育関係)のシンポ ジウムで、ホワイトエレファントセッションなる時間を1時間半もらい、アーミンとジョ ン・トリンダー（オーストラリアの前ISPRS会長）と私で30分ずつ、若手に役立つ講義を することになった。三人は、それぞれ、「研究論文の書き方」、「プロジェクトの提案書 の書き方」、「口頭発表の仕方」を講義した。聴衆には若手以外に現職の先生方が半数集 まって、好評であった。 気を良くして、2006年と200７年のアジアリモートセンシング会議（ACRS）、2006年の ノボリシベルスク(ロシア)のワークショップで、同じ講義をそのとき参加したホワイトエ レファント達がした。特に、2007年にクアラルンプールで開催されたACRSでは、300人も 聴衆が集まった。半分は、若手の学生達だったが、あとの半分は先生達であった。講義の パワーポイントの提供も依頼されたりした。図らずも、年寄りが誇りを持って話しが出来 る機会を作ることができた。スペーシャリストの会でも定年になった人の活用方法を話し てみては？ （村井俊治 2007.12.15） ■ちょっと・ちょっとコーナー 最近、ハローワークに測量の仕事がしたいという就職希望の若者が増えているようで す。そのため、全国のハローワークに配布されている「職業安定広報」12月号（pp.22） に私の取材記事が掲載されています。ハローワークに行かれることがあればご覧くださ い。 （瀬戸島政博） 日本測量協会では、「空間情報総括監理技術者」の商標出願をしていたところ、今般、 商標権の設定登録がなされましたので、同会の皆様にご連絡致します。 ○商標 ：「空間情報総括監理技術者」 ○登録番号： 登録第5098974号 ○登録日 ： 平成19年12月14日 ○指定商品： 第41類、第42類 ■編集後記 皆様明けましておめでとうございます。 皆様・各地の年始はいかがだったでしょう か？ （関東地方は快晴でした） 昨年を象徴する漢字は”偽”でしたが、新しい年が信 頼を取り戻せる希望の年となるよう自信を持って進んでゆきましょう。 今回から当会顧問の村井俊治先生による海外活動レポートが始まります。世界中で活躍 されている先生から最近の話題を紹介いただけることと思います。視点を足元から前方さ らに世界へと、新しい年のスタートにふさわしい内容が加わることとなりました。 （編集委員長） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
|
| 戻る | |
| CGIの匠 |