| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.142 | 発行日時：2018年10月15日12時57分1秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2018年10月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.142 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ NDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（廣野貴一） ＊企画委員会・各支部活動報告（石森 伸、住田英二、小川孝之、西村芳夫、來山尚義） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（廣瀬葉子） ＊新会員のコーナー（ 小林雅、小田三千夫、生熊亜紀子） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（早川和夫） ＊測量協会からのお知らせ（遠藤拓郎） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 個人情報漏えい事件が度々報道されています。日本ネットワークセキュリティ協会によ る（2018年6月）、2017年1〜12月のニュースサイトの個人情報インシデント記事等調査で は、漏えい人数519万人超、インシデント件数386件、想定損害賠償総額1,914億円超であ り、2005年からのインシデント件数は2012年をピークに減る傾向にありますが、毎年多大 な損害の発生していることがわかります。 個人情報漏えいの一つ、原因の一つにパスワード流出があります。流出を防ぐためには 一般的な単語のみで構成するなど類推されやすいパスワードにしないことが重要と言われ ています。IPA（情報処理推進機構）によると、一般的な英和辞典が約5万語に対して、辞 書にある単語などを片端から試行する「辞書攻撃」で使われるワードリストは80万語とも 100万語とも言われているとのことです。最低8文字以上とし長ければ長いほど良い、複数 のサイトで同じパスワードを使用する使い回しは1つ流出すると複数のサイトが不正アク セスされてしまうためやめるべきとも言われています。 自分は数十のサイトを利用しており、これらのルールを守ろうとすればするほど、複雑 化かつ数が増えるパスワード管理に悩んでいます。人一倍記憶力の劣った自分の頭の中に 全てのパスワードをしまっておくのは不可能です。結局、パスワードをある方法で記録し て参照できるようにしているのですが、それが盗まれたらどうする等々不安が解消されて いません。パスワードを記録・管理してくれるソフト・サービスも出てきているようです が、そこから流出する可能性があるのではと考えるとなかなか手を出せません。 スマホの場合は顔認証を積極的に使っており、本人を認識できなかったことはありませ ん。数多く試してはいませんが他人を本人と誤認識したこともありません。「生体認証」 が一つの答えなのでしょうか。いろいろな場面・デバイスでもっと普及してくれないかと 願っているところです。皆様はどのような工夫をしているでしょうか。良いアイデアがあ ればお会いできた機会に教えていただければ幸いです。 （廣野 貴一：アジア航測株式会社） 平成30年11月号の担当は、金久保豊さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （石森 伸 東北支部長：国際航業） ◇東京支部活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （住田英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部の活動報告 「i-Construction ICT活用」現場見学会の開催 1．日時 平成30年9月14日(金) 13：00〜 2．場所 ・現場：「平成29年度中部縦貫東ｹ洞道路建設工事」現場（岐阜県高山市丹生川町 町方 地内） 国土交通省中部地方整備局高山国道事務 ・座学：高山市民文化会館2-5会議室 3.主催：日本測量協会 中部支部 共催：中部空間情報総括監理技術者の会 社会基盤メンテナンスエキスパート 協力：国土交通省中部地方整備局高山国道事務所 4.参加者 38名（官庁、コンサルタンツ、建設：岐阜県、愛知県、三重県、静岡県） 5.内容 ・13：00 工事現場見学（高山市・丹生川町） 工事の概要・注意事項等の説明 ドローン3次元測量による起工測量の概要と実演 ＭＣバックホウによる掘削・法面整形の概要と実演 ・15：00 座学 専用ソフトウェアを使用した平面の設計データの3次元化、データのＭＣバック法へ の登録の流れの説明 ドローンによる3次元測量を出来形測量に活用することによる手間・工程短縮などの 効果 出来形の成果品を３次元データで納品することによる省力化 （小川孝之 中部支部長：大興計測技術) ◇関西支部の活動報告 ・今回投稿するのものはありません。 （西村芳夫 関西支部長：アスコ大東） ◇中国・四国支部の活動報告 延期していました講演会の日程が決まりました。 １．日 時 ： 平成３０年１１月６日（火）１４時〜１７時 ２．場 所 ： 広島工業大学 広島校舎 ２０１号室 （広島市中区中島町5-7） ３．定 員 ： ６０名 ４．プログラム �� 14:00〜14:15 講演「スペーシャリストの会中四国支部の活動について」 ＳＰ会中四国支部 支部長 來山 尚義 �� 14:15〜15:15 基調講演「三次元データを利用した城郭の調査・保存・活用について」 広島大学 名誉教授 三浦 正幸 氏 �� 15:25〜15:55 講演 「地理院地図と地理院マップシートについて」 国土交通省 国土地理院中国地方測量部 測量課 専門職 大矢 和生 氏 �� 15:55〜16:15 講演 「航空レーザ計測データの活用事例」 アジア航測株式会社 西日本空間データセンター 中四国空間情報課長 高本 佳典 氏 �� 16:15〜16:35 講演 「大規模災害時等における衛星画像の活用事例」 株式会社パスコ 中四国事業部 技術センター長 横田 浩 氏 �� 16:35〜16:55 講演 「ＵＡＶレーザデータによる情報抽出検討」 復建調査設計株式会社 空間情報部 情報技術課 主任エンジニア 野口 剛宏 氏 �� 16:55〜17:00 閉会挨拶 ＳＰ会中四国支部 副支部長 神原 孝行 （來山尚義 中国・四国支部長：復建調査設計） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ こんにちは。弊社の今井からバトンを受けました国際航業の廣瀬です。 前回のエッセイでは、最近の災害について触れられていましたが、その後も日本各地で とくに台風の被害が相次いでいます。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。 近年の災害では、想定外の、という事態が頻発しています。先月の北海道胆振東部地震 では震度７という北海道観測史上初の強い揺れに加え、主力の火力発電所の緊急停止によ る全道停電という、前代未聞の事態が起こりました。 その中で、地元の雄、コンビニのセイコーマートは、95%以上の店舗が営業を続けた、 と報道されています。これは、今までの災害を教訓にした設備やマニュアルを整備してあ ったこと、災害の度にそれを見直してきたことが生かされた、と運営会社が答えています 。同じく、道内にデータセンターがあるさくらインターネットも、非常用発電設備の重油 の備蓄分は48時間分だったにもかかわらず、技術者および関係機関の不休の努力で60時間 の停電期間を、サーバーを止めることなく乗り切ったとのことです。個人の意見ですが、 これはサーバーを止められない、という使命感から達成した偉業だと思います。 今回のセイコーマートやさくらインターネットの対応は、単に未曽有の災害を想定外と して片づけないで、そのための準備や訓練を続けることによって対処可能なのだ、という ことに気づかされた一件でした（2件ですが）。地震の1週間後に帯広市を訪れましたが、 いつも行くセイコーマートが品薄ながらも営業していてほっとしました。 次号は、いつも頼りにしているアジア航測の服部さんにバトンタッチします。よろしく お願い致します。 （廣瀬葉子：国際航業株式会社） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2018年 10月号 小林雅弘（アジア航測�蝓法⊂�田三千夫（国際航業�蝓法� 生熊亜紀子(�螢僖好魁法�大西正道（アジア航測�蝓� ◇コラム「歴史の勉強」 はじめまして。アジア航測株式会社の小林です。先日、中学一年生の息子が中間テストの 勉強ということで歴史の例題に取り組んでいました。覗いてみると、「墾田永年私財法」 を説明しなさいという問いでした。懐かしさを覚えつつも興味がわき、ついつい教科書を 奪って読みふけってみたところ、当時の政府（＝朝廷）はこの法で土地の開墾を促進した が、これによって貴族や寺院が荘園とよばれる大規模な土地購入〜開発を行って力を付け ていき、このことが後に律令体制からの変革に繋がったとのこと。なるほどと納得すると ともに、この政策は貴族や寺院が私有財産の拡大を狙って朝廷を誘導または結託して行わ れ、その際には今でいうマーケティングリサーチや投資回収計画などが行われたんだろう なと思い至り息子に話しましたが、「ふーん」と対して興味はなさそうでした。まあテス ト勉強だし余計なことだったかと思いながらも、少しさびしい一幕でした。 （小林雅弘 ：アジア航測�蝓� ◇「最近感じていること」 初めまして。国際航業の小田と申します。入社以来、地理空間情報の取得・加工・利活用 全般に携わってきました。今年も大きな災害が続いております。７月に発生した西日本で の豪雨災害、９月には北海道胆振地方にてマグニチュード６．７の地震が発生しました。 その後もいくつもの台風が日本を縦断していきました。災害で被災された方々にお見舞い 申し上げますとともに、災害対応に従事されている各社の皆さまのご尽力に敬意を表しま す。災害以外でも先日、気になるニュースが飛び込んできました。トヨタとソフトバンク が共同出資会社を設立したというニュースです。孫社長の“あらゆる業界をAIが再定義し ていく”という言葉は我々の業界にも当てはまる話だと感じました。ただし、あらゆる問 題がAIで簡単に解決できるとは私は考えていません。AIの得意な工程を見極め、現場の作 業に組み込んでいくことが必要だと感じています。お客様のニーズに答えるために、これ までのノウハウを生かしつつAIをうまく使って（使われるのではなく）、業界全体で業務 改良を進めていき、新しい領域に仕事が広がっていけばよいですね。今後ともよろしくお 願いいたします。 （小田三千夫：国際航業（株）） ◇「はじめまして」 皆様はじめまして、パスコの生熊（いくま）と申します。入社以来、九州や関西でGISに 関わる業務に従事しております。都市計画、建築、森林、下水道、農地等、様々なGISデ ータの整備やシステム導入、統合型GISの導入計画の作成、空き家や道路照明灯等の調査 や、都市計画の基礎的な調査や解析・分析等に関わってきました。 最近は自治体のオープンデータに関わる業務も担当させてもらっております。オープンデ ータに関しては自治体によって考え方が違うため、商用利用も含めて公開してもらうため にどのように進めていくか大変悩みが多いところです。オープンデータに関して豊富な業 務経験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、またお知恵をお借りできれば幸いです。 今後ともどうぞよろしくお願い致します。 （生熊亜紀子:株式会社パスコ） ◇コラム「趣味と仕事」 アジア航測の大西と申します。環境調査会社に10年いたあと、今の会社に転職し、主にGI Sやリモートセンシングに関する仕事に従事しております。 とはいいましても、根っこは環境、主に植物・植生を調査する人で、いろいろな植物が 見たいため、興味のある現場を絡めた業務提案にやっきになったり、行ってみたい場所が 対象の業務公示に一生懸命手を挙げたりしております。 去年の夏から百名山巡りを始め、長期出張中の休日の有効活用等もあって、40座程度に 登りつつも、AIによる植生分類のデータ取りをしております。また、沖縄長期出張中にダ イビングを始め、珊瑚礁の水中撮影＆3D化業務を受注したり、北アルプスの植生調査でロ ッククライミングに目覚め、山岳会にお願いするような場所も自分でデータ取りすること で、植生分類や地形モデリングに得られた知見をフィードバックしております。趣味と仕 事を行き来しながら、仕事のネタやヒントを探す日々です。 （大西正道：アジア航測�蝓� ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇書名：論理的な小論文を書く方法 日本実業出版社 小野田博一 定価1,400円税別 ＳＰ会の皆様にとって論文を書くことは、比較的日常的に行われており、さほどハードル が高くないと思われます。しかし、部下や若手に書き方を指導する際に、項目を整理して 指導することが必要になってきます。また自分自身の知識が本当に正しいか、確認するこ とも必要になってきます。そのような時に役立つ著書だと思います。もう一度、おさらい として振り返ってみるのもよいかと考えます。 （早川和夫：テイコク） 平成30年11月号の担当は、大山容一さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇第55回イブニングセミナー 「測量業界の統計データと経営コンサルタントの分析」 日程: 平成30年11月27日（火）16:00〜 講師: 調整中 場所: 東京、仙台(WEB)、大阪(WEB) 詳しくは、後日HPでアップいたします。 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要 になります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 次年度登録更新予定の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成25年度認定登録者は、平成30年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成20年度認定登録者は、平成30年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展 開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿くださ い。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの一冊 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『ドキュメント 技術を創ったエンジニア』 Ａ４判 １０７頁 定 価 １,４０４円(税込) 会員価格１,２６０円(税込) 送 料 ４５０円 平成２９年１０月６日刊行 『空間情報総括監理技術者からの メッセージ』 Ａ４判 １０８頁 定 価 １,６２０円(税込) 会員価格１,４５０円(税込) 送 料 ４５０円 平成２９年１１月２８日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2-1a.htm (遠藤拓郎：日本測量協会） ■編集後記 中部支部の活動報告にある「i-Construction ICT活用」現場見学会に参加し、初めて高 速道路の建設現場での活用を目の当たりにすることができました。マシンコントロールの ブルやバックホゥを使っての情報化施工のデモンストレーションと現場で施工状況をUAV で空撮する実演、そして地形DEMデータを作成して出来形をチエックして運用に展開する 説明でした。 デモと説明を受けながら、UAVを使った測量は作業効率の大幅な向上に繋がるということ は実感として理解できましたが、UAVによる測量はこうしたICT土工の1つの工程であり、 測量・計測が別業務として成立するかは難しい印象を持ちました。 （編集委員長：中日本航空 中舎） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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