| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.146 | 発行日時：2019年2月15日7時28分20秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2019年2月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.146 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（住田英二） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（白戸丈太郎） ＊新会員のコーナー（伊倉正芳、浅田律子、細野和久） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（住田英二） ＊測量協会からのお知らせ（遠藤拓郎） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ この3月、三陸鉄道がJR山田線の一部移管を受けて北リアス線の北端久慈から南リアス 線の南端盛までの163km区間をリアス線として開業します。第三セクター鉄道としては日 本最長となります。地方鉄道といえば一昨年12月にJR北海道の留萌本線の一部、昨年3月 にJR西日本の三江線が廃線になるなど大変厳しい状況に置かれているところですが、この 三陸鉄道の話題は久しぶりに明るいニュースです。 三陸鉄道は1981年に設立された第三セクターで、それまでの国鉄路線を岩手県と関係市 町村で運営を引き継ぎました。北リアス線（宮古〜久慈）、南リアス線（盛〜釜石）の2 路線を運営し、当初10年間は黒字経営でしたが、以降は乗客の減少に伴い赤字転落しまし た。その後2003年から観光客の誘致などの様々な取組みにより経営改善がなされつつあり ましたが、そのような中、2013年の大震災により路線各所で駅舎や路盤が流出するなどの 甚大な被害を受けました。しかし、そのような状況下にもかかわらず、地震発生からわず か5日後には一部区間の運転を再開し被災者の大きな支えとなり、3年後の2014年には全線 が復旧し現在に至っています。まさに震災復旧復興に大きく貢献したといえます。 一方、北リアス線と南リアス線に挟まれる宮古〜釜石の区間は、JR東日本山田線（盛岡 〜宮古〜釜石）の一部であり、こちらも2013年の大震災により大きく被災し、不通のまま 現在に至っています。この区間はBRT（バスによる高速輸送）方式による復旧案が検討さ れましたが、最終的には線路を復旧したうえで三陸鉄道に移管することになりましたが、 三陸鉄道は移管の条件としてJR東日本が線路復旧を行う、としたようです。 第三セクター鉄道というと整備新幹線の完成に伴う既存並行路線の経営分離、といった どちらかといえば負のイメージが気になるところですが、このような中で三陸鉄道にはま さに逞しさが感じられます。我々スペーシャリストの会員は測量・地理空間情報に携わる 高度な技術者集団ではありますが、このような逞しさを身につけることで、また新たな展 開も考えられるのではないでしょうか。 昨今、身勝手・無責任に起因する悲惨な事件が連日報道されるなか、この三陸鉄道のニ ュースはとても明るく心強さを感じます。わが身も見習いたいと考えています。 （住田 英二：スペーシャリストの会副会長） 平成31年3月号の担当は、林 義政さんです。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ ジオメトリストの会繋がりでパスコの小松崎様からバトンを受け取りましたアジア航測 の白戸です。 ここ数年、地元自治会活動に参加しています。以前自治会長との会話の中で弊社の名前 が出てきて驚愕を禁じえませんでした（業界以外の方で２人目）。某テレビ番組などで知 っていたようです。現役時代は別の業界で働かれていましたが、地図に興味があるとのこ とで話が弾みました。地図を見る（読む）のは好きでも、その作成方法が目的に応じ多岐 にわたることに興味を示していました。私が約３０年前の入社１年目にネパールの山中で １ヶ月近くテント泊をしながら平板測量を行い等高線を書入れたことや、空中写真による 地形図の作成方法などをお話しし、更に興味を深めていただけたと考えています。 一般の方は「地図は作るものではく、既にできているもの」という認識の方が多いと感 じます。非常勤講師を務める大学の講義でも同様な考えの学生が多いように感じました。 地図は学生の頃から慣れ親しんでいますが、「北が上」の観念が固定しておりカーナビ で進行方向に画面が動く設定に慣れず、社有車で移動する際など同乗者を混乱させてしま うこともあります。移動経路や方向を把握するためには「北が上」の方が私の頭にとって は認識しやすいのですが、運転の道案内と割り切ることが多くなりつつあります。 数年前に自家用車を買い替えた時、カーナビを付けず営業マンが珍しがっていました。 次号は基準点測量Ａ課程やＢ課程講習会をきっかけに２５年以上お世話になっておりま す国際航業の大石哲様へバトンタッチします。よろしくお願い申し上げます。 （白戸丈太郎：アジア航測(株）） ■新会員のコーナー 「私の心の中に存在していること」 まだ若輩者の私が述べるのも恐縮ですが、やはり仕事を充実させるためには、趣味を持 ち休日も充実させることが大事ではないかと思っております。私は、サーフィン、スノー ボード、ゴルフ、読書と多すぎるくらいの趣味をもっており、休日は家でゴロゴロなんて したことがありません。 ところで様々なスポーツがあるなかで、皆様は「eスポーツ」ご存知でしょうか。複数 人のプレイヤーで対戦するゲームをスポーツとして解釈して「eスポーツ」と呼びます。 その「eスポーツ」において、過去に絶対的な王者であった梅原大吾さんの本を読み、深 く感銘を受けましたので、ご紹介させていただきます。どうして「eスポーツ」において、 チャンピオンでいつづけられるのか？ �｜�よりも努力をしているから �⊂�さな気づきを見逃さないから �５拌�を大事にしているから 私は、この3点は仕事にも通じるものがあると思っており、私の心の中にいつでも存在 しています。 （伊倉正芳：株式会社ナカノアイシステム） 「日本の中心ってどこ？」 皆様初めまして、ナカノアイシステムの浅田と申します。普段はおもに、GISの導入支 援や導入後のサポートを行っています。 さて、NHKのバラエティ番組「チコちゃんに叱られる」を見ていて、気になる問題があ りましたので、今こそすべての日本国民に問います。日本の中心ってどこ？ 私は「長野かな？まさか富士山!?」など、のほほんと考えていましたが、「ボーっと生 きてんじゃねーよ！」と叱られる結果となりました。チコちゃんの出した答えは「たくさ んありすぎる」。確認できるだけでも全国で28カ所が日本の中心と名乗りを上げているそ うです。日本を囲う円の中心、本州や人口の重心、東京と大阪の中間など理由は様々です。 測量業界に身を置くものとしては、国土地理院の見解が気になりましたが、地理院では 石川県沖を日本の中心と定めているそうです。なぜ海上なのか？当時の資料がなく、誰に も根拠や由来がわからないといった結末でした。真相は闇の中ならぬ、水の中ということ でしょう。（その後資料は見つかったそうなので、興味のある方はぜひ調べてみてくださ い。） （浅田 律子：株式会社ナカノアイシステム） 「次の時代に向けて」 はじめまして、パスコの細野です。 前職の不動産業界からこの業界に入って25年、その関連性から固定資産税関係を長年従 事しました。その後は転勤を機会に多方面から空間情報に関するデータ整備とその活用に 関する事業に従事した後、現在はインフラ老朽化や空き家などの社会的課題における解決 に向け、空間情報技術を活用した業務に切磋琢磨しながら従事している日々です。 さて「平成」もあと僅かとなりました。振り返るとほんとうに災害の多い時代でした。 次の時代に向け、防災、環境、安全など社会的課題について、それらを解決できる空間情 報技術は何か…を考えながら、また、本会を通じて皆さまのご意見もいただきながら自己 研鑽し、空間情報総括監理技術者として貢献できればと思います。 皆さまどうぞ、よろしくお願いします。 （細野和久：株式会社パスコ） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇フィルムカメラ このタイトルが便利グッズに相応しいかどうか疑問が残りますが、いずれ消滅するかも しれないのでちょっと紹介したいと思います。 まずはデジカメの話です。コンパクトデジタルカメラ（コンデジ）は2000年頃から一気に 普及しましたが、2010年以降その座をスマホに奪われました。いまや普段の写真はスマホ で十分なのでしょう。今やデジタルカメラは高級機のみが生き残っている状況ですが、実 は少数ながらもフィルムカメラもまだ頑張っています。高級機のグループではご存知のラ イカがまだ現役ですし、入門向けにもポラロイドタイプやロシア製プラスチックカメラが 現役です。また、35ｍｍではなくブローニーフィルム（ハッセルブラッドなどで使用）を 使うカメラも少数健在です。 フィルムカメラの魅力ですが、幾つか見所があります。まずはフィルムならではの情報 量の多さ、色彩のよさがあります。今では種類も少なくなりましたが、カラーリバーサル で撮影するとデジカメの及ばぬ世界を味わう事ができます。フィルム生産が永く続くこと を私も願っています。もう一つは精密機械としての趣味性の高さがあります。この分野の 病人はまだ多く、若手のなかにも存在します。フィルムカメラの多くは二束三文、あるい はそれ以下の商品価値しかありませんが、古い機械式カメラの中には現在でも高価で取引 されている機種もあります。 SP会の皆様の多くは古いフィルムカメラをお持ちではないかと推察しますが、たまには フィルムを通してみてはいかがでしょう。あらたな発見があるかもしれません。 （住田英二：日本測量協会） 平成31年3月号の担当は、瀬戸島政博さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇スペーシャリストの会新メンバーのご紹介 2月8日時点で、新たに1名の方に入会いただきました。 これからのご活躍を期待しております。 齋藤 恵介 国際航業（株） ◇イブニングセミナー 「GNSS 高精度測位技術の現状」 日程: 平成31年3月15日（金） 講師: 横田 智紀氏（イネーブラー株式会社） 場所: 東京 http://www.jsurvey.jp/k-academy310315.pdf 仙台 http://www.jsurvey.jp/k-touhoku310315.pdf 大阪 http://www.jsurvey.jp/k-kansai310315.pdf ◇平成30年度 会費納付のお願い 平成30年度の会費納付がお済みでない方は、会費納付にご協力ください。 年間3,000円です。 既に納付手続きをされている場合はご容赦ください。 郵便局の払込取扱票が紛失したなどの理由で振り込めない方は、以下のアドレスまでメ ールでご連絡ください。 振込票を送付いたします（振込手数料はSPの会で負担します）。 また平成30年度の会費が納入済みかどうか確認したい場合も以下のアドレスまでメール でご連絡ください。 メール：spatialist@jsurvey.jp または、郵便局に備付けの払込取扱票をご利用いただき、以下の郵便振替口座にお振込 みいただくこともできます （その場合は振込手数料はご負担くださいＡＴＭは80円、窓口は130円）。 名称： スペーシャリストの会 番号： 00160-4-586527 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じたＳ Ｐの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要 になります。 《更新条件》 ☆平成23年度までの認定登録者は、第1回目更新は25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 次年度登録更新予定の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成25年度認定登録者は、平成30年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成20年度認定登録者は、平成30年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展 開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿くださ い。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『マップユートピア −地球を測ったひとびと−』 Ｂ５判 １４１頁 定 価 ６４８円(税込) 会員価格５８０円(税込) 送 料 ４５０円 平成３１年１月１１日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2-1a.htm (遠藤拓郎：日本測量協会） ■編集後記 最近、飲食店やコンビニの従業員による悪ふざけをSNSにアップする、いわゆるバイトテ ロが注目を浴びています。された店舗では謝罪や客足の減少、中には閉店や倒産に追い込 まれた所もありました。スマホとSNSの普及により、このバイトテロのように、ある意味 気軽に社会にダメージを与えることができるようになりました。ネット社会の秩序とリテ ラシーを、学校や家庭で若年層から教育する責任があると感じます。 （編集委員長：アジア航測 小林） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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