| タイトル：メルマガ Vol.16 | 発行日時：2008年3月15日20時1分4秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2008年3月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.16 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊報告記事 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊空間情報関連グッヅ/Webの紹介 ＊本の紹介 ＊イベント情報 ＊公開記事 ＊国際活動 ＊ちょっと・ちょっとコーナー ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ （注目される資格と地理空間情報技術者が必要とする資格） 3月7日、平成19年度の技術士二次試験の合格発表があり、会員の周辺でも多くの桜が咲い たのではないだろうか。このような中、「日経コンストラクション2008 2−8」では、特 集として「注目資格の攻略法2008」が掲載された。注目資格としては、「技術士」と「コ ンクリート診断士」があげられ、様々な角度から受験対策が示されている。 また、同誌では、上記以外の主要な資格として、「一級土木施工管理技士」、「一級造園 施工管理技士」、「一級舗装施工管理技術者」、「コンクリート技士／コンクリート主任 技師」、「コンクリート構造診断士」、「ＲＣＣＭ」、「ＶＥリーダー／ＶＥスペシャリ スト」などが紹介されている。これらの資格は、「コンクリート構造診断士」(134名)を 除けは、歴史も古く、合格者数や登録者数は数万人から数十万人という規模となっている。 我々の資格である「空間情報総括監理技術者」の数は、現在69名ということで、一日も早 い100名突破を目標にしているところであるが、受験資格が厳しいこともあり、そう容易 なものではない。受験資格は、「測量士且つ技術士（同等）」であることが基本にあり、 この基本条件を有する技術者は全国的にも少なく、空間情報総括監理技術者を増加させる には、受験資格の保有者の掘り起こし（広報など）と同時に、受験資格を有する技術者の 育成・増加が必須である。 同誌でも、これから約一年間にわたって技術士資格の取り方を学ぶ連載を始めるとしてい るが、幅広い分野を対象としており、おそらく測量計測系技術者の特集のようなものは期 待できそうにもないだろう。 さて、そこで新企画「（仮称）測量技術者のための技術士試験合格法」の登場であるが、 スペーシャリストの会（企画委員会）では、表記をテーマとした活動を2008年度の大きな テーマの一つとして検討しているところである。 新しい地理空間情報社会に求められる技術者やその資格は、様々な議論が展開されている が、「空間情報総括監理技術者」は、地理空間情報社会を牽引していく重要な役割が期待 されており、一日も早い100名突破とその活用範囲の増大を会員の力を結集して実現しよ うではないか。 （林 義政：パスコ） ＜編集委員会よりお知らせ＞ ４月号は住田（アジア航測）さんです。 ■報告記事 ＜ 企画委員会議事録 (概要）＞ 日時：平成20年3月6日（木）13:30〜15:30 場所：（社）日本測量協会 新館3F 301室 出席者：瀬戸島、住田、林、村木、秋山、白井、鈴木、早川、神原、田中 （事務局）廿楽 欠席者：津留、望月、北原、高、高岸、土方、池田 １．議事内容 （１）確認事項 １）2月企画委員会の議事内容の確認 ・前回議事録に従い内容確認を行なった。 ・空間情報総括監理技術者の参加要件を引き続き調査し、報告すること。 （２）討議事項 １）議題１ 「GIS NEXT」連載企画（その２）の具体的な対応について ・第2回の構成はほぼまとまった（住田氏）。 ・第3回のドラフトを田中氏または瀬戸島氏が作成し次回企画委員会に提示する。 ２）議題２ MM誌の記事等について ・記事的には充実しており問題ない。 ・MMのホームページにスペーシャリストの会の紹介を入れる。 瀬戸島氏が原稿を準備し、神原が編集掲載する。 ３）月刊「測量」スペーシャリストの会コーナの分担執筆（毎号）について ・第1弾6回シリーズは3月号まで完成、4月号、5月号までは原稿受付完了。 ・引き続き第2弾の企画を進める。第1回は「若きエンジニアへの手紙」 （田中氏） ・次回企画委員会では第3弾の企画を行なう。これらを将来的には本にまとめる。 （３）報告事項 １）報告１ 「実務者向け地理空間情報の流通と利用」の執筆状況 ・別紙により執筆状況の確認を行なった。 ・全体は6/10完了予定なので、執筆者はスケジュール厳守のこと。 ２）報告２ 第3回イブニング・セミナーへの参加要請 ・平成20年5月27日（火）17:00〜18:30（いつもは16:00〜なので注意すること）。 → 講師：大内丞氏 NPO法人全国GIS技術研究会。 → 演題：大縮尺地図（地図情報レベル500）地理情報標準の動向と対策。 ３）報告４ 空間情報総括監理技術者資格が参加要件となった案件について ・これまでに採用された内容を資料に基づき確認した。 ４）地理空間情報フォーラム（旧全国測量技術大会）について ・6月18日（水）：測技協セッション、応用測量技術発表会（関東支部）、国際セ ッション（村井先生、藤野さん） ・6月19日（木）、20日（金）：日本写真測量学会、日本測量協会のセッション → 国土地理院小牧院長の特別講演あり（地理空間情報関連）。 ５）その他 ・空間情報総括監理技術者の試験：4/1（火）協会HP及び月刊4月号で案内。 → 受験者増加を促すためには建コン協会へのアプローチが必要。 ２．次回企画委員会の日程 平成20年4月25日（金）15:00〜 日本測量協会 （神原孝行：五星) ■リレーエッセイ −名称独占資格に意義について− 前号で次の２種類の資格がある、との話がでていました。 �ゞ般各叛蟷餝福憤綮奸∧杆郢里覆鼻� �¬松慮鴇了餝福頁郢痢�技術士、空間情報総括監理技術者など） 測量関係では、測量士は�ゞ般各叛蟷餝覆任△蠅泙后� 測量士とは、測量を行う為に必要となる国家資格である。測量法に基づき、国土交通省国 土地理院が所管している。測量の計画等を行う為に必要な資格であり、測量業者はひとつ の営業所につき、1人以上の有資格者を設置する事が測量法により規定されている。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 一方、我々の空間情報総括監理技術者認定資格や基準点（１級・２級）認定試験、ＧＩＳ （１級・２級）認定試験などは�¬松慮鴇了餝覆任△蠅泙后� 先日、そろそろ陽気もよくなり、毎年のごとく花粉症治療のため某耳鼻咽喉科に行って 来ました。すると、医師免許の横に『耳鼻咽喉科専門医師』認定証（日本耳鼻咽喉科学 会）が掲載されていました。 それを見て私は、 ・ここの医者は学会から耳鼻咽喉科の専門医として認定されているな ・学会にでて最新技術を取得しているのかな（でもどの程度かな？） ・医者も細分化し専門化しているな と考えながら、我々の場合はどのように発注者は感じているのだろうか？と思いながら専 門医に受診（相談）してきました。 我々もこれと同様に安心して仕事が任せられる『相談される』専門の測量士（地理空間 情報の技術者）にならなければいけないな！ さらに資格の有効性や必要性を高めるためには、仕様書などに明記される努力と信用を得 るには日々の一つ一つの業務を的確に行うことだろうなと実感しました。 それにしてもなかなか花粉症は治らない！ (早川和夫:帝国建設コンサルタント） 次の執筆者は、同じ中部地区の会社である中日本航空の外山さんにお願いしたいと思い ます。 ■コラム ＜「会社の技術の俯瞰」と「空間情報総括監理技術者としての立ち位置」＞ 平成19年9月30日に「モデリングとデザインの調和―60周年を迎えた国際航業のこれま でとこれから―」を出版した。小生も執筆者の一員として名を連ねている。 建設関連分野の仕事の流れのうち、「調査（計測業務を含む）」や「設計業務」は、測 量業、地質調査業、建設コンサルタント業等の業界が育ち、会社や技術者集団の発展や育 成にとっては評価されるべきと言える。しかし、一つの大きな目的のもとになされてきた 調査・計画・設計・施工という流れの中に位置づけられてきた業務が分業化されたことで、 全体が見えにくくなり、全体目的を見ないまま・知らないままに、個々の業務を遂行して しまいがちという弊害も出てくるようになったのではと思われる。 60年史は、測量、調査ではなく「モデリング」、計画、設計ではなく「デザイン」とい うタイトルをつけるとともに、それらを「調和」するということを書籍のタイトルとして いる。その視点でとりまとめることにより、以下の視点で会社の技術の初めて俯瞰ができ るようになった。 ・無関係に見えていた個々の事柄が、国土空間情報という視点で、いかに相互に関係しあ っていたか ・それらを有効に関連付けるために、計測・解析・表現技術がどのように発展し、個々の 技術がどのように体系付けられているか ・国土空間情報の技術をどう活用していったら効率的・有効的な成果を得ることができる か 一方、空間情報総括管理技術者は、「空間情報の関連事業の企画・提案・監理の能力を 有する技術者」と位置づけられており、まさに書籍のタイトルの「調和」を司る役割を担 っていく立場であると言える。また、個々のスキルにより、デザインを意識しながらモデ リングに軸足を置く技術者、モデリングを知った上でデザインに軸足を置く技術者、様々 な立ち位置があると思われる。今後の社会情勢、企業の動向、スキルアップなど様々な視 点を考慮しながら、自分の立ち位置を見据えていかなければならない。60年史のおかげで 会社の技術の俯瞰が可能になり、一技術者としての立ち位置も少し明瞭になったと思われ る。 （大谷 徹：国際航業） ■コラム <景観法と空間情報> 平成16年に景観法が成立・公布されてから４年近くが経過した。景観法は、景観そのも のの整備・保全を目的とするわが国初の総合的な法制度である。現在、都道府県や政令市、 中核市をはじめ、多くの市町村において景観法に基づく取り組みが進められている。景観 法で適用される施策には様々なものがあるが、一定の区域において開発や建築に対する行 為の制限をかけられることが大きな施策の一つである。特に建築行為の制限は、建築物の 高さや形態意匠について基準を定め、指導・誘導を行っていくことであるが、市民等に対 し理解・合意を得ることが求められる。このためには、建築物の高さや形態意匠が、周囲 の景観や眺望にどう影響するか視覚的に表現することが効果的であるが、この場合、景観 シミュレーションを行うことが一般的である。シミュレーションとしては、現況写真を加 工するフォトモンタージュによる手法があるが、近年では標高データや建築物の高さデー タといった空間情報を活用した３次元ＧＩＳによるシミュレーションの例もみられはじめ ている。３次元ＧＩＳは、ＣＧやＣＡＤだけで作成したものと違い、共通の位置情報と実 際に計測された地形地物をベースにしたリアリティのある景観シミュレーションを構築で きるという利点がある。建築物の高さ制限に対して、計測された高さデータに基づくこと により、市民等に対して説得力のあるシミュレーションが行えるため、景観への取り組み に対して、空間情報は大きな役割を担うこととなる。ただし、現時点では、データの取得 状況等精度のばらつきや、屋根形状等を含め詳細な検討を行う上でのデータの有効性とい った課題もある。今後は、景観シミュレーションにおける空間情報の積極的な活用を促進 することにより、様々な問題点・課題を発見、解決し、更なる充実を図っていくとともに 、基盤地図情報の整備やレーザー計測等データ取得に関する技術の向上を含め、より精度 の高い、よりリアリティのあるシミュレーションが行えるものと期待される。 （大橋明彦：パスコ） 編集の都合上、伊藤鋭二（パスコ）様の原稿は次回以降掲載させて頂きます。 ４月号は大山容一(国際)、岡本芳樹(パスコ)、岩切昭義（パスコ）様が担当となっていま す。 ■空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 今月は特にありません。 ■本の紹介 土屋淳・辻 宏道・著 「GNSS測量の基礎」日本測量協会 定価3,600円（本体3,429円＋税) 「GPS測量の基礎」は、1995年の初版以来、何回となく版を重ねてきた人気書籍である。 2002年以後は「新・GPS測量の基礎」という書名に変更されてきた。さらに最近の衛星測 位の進展と領域の拡大に伴い「GNSS測量の基礎」となり、GPS以外にもGLONASS、GALLILEO、 北斗(Beidou)、準天頂衛星など将来の測位衛星系について広範にふれている。 （瀬戸島政博:測量協会） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◎セミナー �� サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第3回)」 日程 平成20年5月27日(火) 17時〜18時30分 ・・＜17時より！！＞ 会場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) 講師 大内丞氏 NPO法人全国GIS技術研究所 内容 「大縮尺(地図情報レベル500)地理情報標準の動向と対策」 参加費 会員(特別会員含む)は無料 非会員は2,000円 CPD対象セミナー 問合先は サーベイアカデミー事務局 03-5684-3360 ◎平成20年度 空間情報総括監理技術者認定試験の実施について 実施についての詳細は，４月1日測量協会のホームページに掲載いたします。 URL: http//www.jsurvey.jp ◎出版物 測量関連図書 新刊図書 「GNSS測量の基礎」 共著:土屋淳・辻宏道 定価3,600円 「新・ＧＰＳ測量の基礎」の改訂版 最近の衛星測位技術の進展を反映した最新の内容に改訂。書名の「ＧＮＳＳ(Global Na vigation Satellite System)」は測位衛星系を指す一般名詞として国連で採択されたもの である。 3月6日 刊行 （廿楽:測量協会） ■公開記事 今月は特にありません。 ■国際活動 第３話 リ・グリーン・ムーブメント（RGM） 「熱帯林を再生する運動：リ・グリーン・ムーブメント(Re-Green Movement)」なる植 林運動を1991年から17年間続けている。幸いに昨年(2007)の10月14日、15日の二日間NHK ラジオ深夜便「こころの時代」で取り上げてくれ、放送してくれた。 1990年にタイのシリントーン王女様にお会いして、プリンセスプロジェクトの一環とし てRGMを受けて付けてもらうのに1年半かかった。日本人が善意で植林するといっても、タ イ人はそうは思わない。熱帯林伐採の元凶である日本人が言い訳やさらに伐採するための カモフラージュとして植林すると思うタイ人もいると王女様に注意された。私の進めるRG Mは一旦植林したら二度と伐採しない環境保全林であって、木材として造林するのでない ことを理解してもらうのに時間がかかった。植林は、宮脇昭先生の進める生態的アプロー チである。20種類くらいの苗木を三つに混植するのである。17年間で約29万本植えた。 場所は、最初の10年はラチャブリ県のスアンプーンというところでビルマ国境近くであ った。その後、北部のナン県のプファーというラオス国境近くである。日本人20-30人の ボランテイアにタイ人のボランテイア10人程度、それに村人や学校生徒が約500人に国境 警備隊が協力する。 プファーに行くには、バンコクからナンまで飛行機で行き、そこから車で4時間くらい山 の中に入る。立派な開発センターが王女様の肝いりで完成した。ゲストハウスもあって、 今は1泊する。出来たばかりの時は大変な騒ぎだった。何せ山の中にゲストハウスを建て たから、夜は電気の光に大量の虫が押し寄せ、部屋といい、廊下といい、虫だらけ。おま けに夜9時ごろ停電で真っ暗。ベッドはなしで、簡単なマットレスかゴザのみ。贅沢な暮 らしになれた日本人には、良い体験だった。しかし今はベッドあり、停電なしの快適なゲ ストハウス。 植林する場所は、国境警備隊の家族や山岳民族が通う小学校のそばで、急峻な斜面。周 りの森林はすべて伐採されているからブッシュ状の草地や裸地。村人や子供たちと植える。 日本の土と違って、硬い塊の石のような土で、砕かないととても植えられない。根を水に 浸して、穴の中に植えるのだが、上からかける土が細かくないのである。とても急な斜面 なので、すぐ息が上がる。雨が降ったり事前に降ったりしていると、今度はべったりの粘 土に急変する。すべるし、くっつくしで、これまた大変な騒ぎ。苦労するのだが、どうい うわけかリピーターが多い。タイの人たちと一緒なので、ラーメン屋に入ったり、タイ風 のレストランで飲み食い放題などするので、普通の観光と違うところが受けているようだ。 5月末か6月初めにRGMを企画するので、参加希望の方は、私に連絡をしてくれれば案内書 を送付したい。環境や生態などの説教は一切なしの気楽な旅だ。 （村井俊治 2008.2.12） ■ちょっと・ちょっとコーナー 今月は特にありません。 ■編集後記 あっという間の３月ですね。毎年の事と言いながら年度末に向けての作業の最終段階で はないかと思います。 作業の合間の気分転換にスペーシャリストの仲間がどんな事をし ているのか本メルマガでもパラパラとめくって頂ければ幸いです。 今年も温暖化で早く 桜が咲くのでしょうか？ （編集委員長） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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