| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.163 | 発行日時：2020年7月16日21時50分10秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2020年7月16日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.163 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（秋山幸秀） ＊企画委員会・各支部活動報告（菊地隆、住田英二、小野貴稔、西村芳夫、岡本良徳、畠周平） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（三輪佳充） ＊新会員のコーナー（検崎仁美、堀大一郎） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（中舎 哉） ＊測量協会からのお知らせ（遠藤拓郎） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 2020年7月現在、本来であれば東京オリンピックの開会式を24日に控えて、海外からの 観戦客を大勢迎え、それ一色の歓迎ムードに湧いていて、目標であった観光客4000万人達 成との予測が実施されていたのですが、前代未聞のコロ禍によって一変した世界を予測で きた技術者は皆無ではないでしょうか。類似例の100年前のスペイン風邪のパンデミック 時には5600万人の人口であった日本での患者数は2300万人で死者は38万人(45万人説あり) に達したと記録にあります。現在の1億2800万人の人口で換算すると5260万人感染して89 万人死亡する計算です。日本人のマスクをする習慣は、この時に始まったといわれていま す。その習慣の影響もあって、2020年7月、世界的に見ると約1200万人の感染者で死者は 55万人の中で、日本では約2万人の感染者で死者は約1000人という状況に抑えられていま す。100年前の流行は2年以上終息しなかったので、今回は昨年末からどのくらい流行する かにもよりますが、感染は数千万に拡大する可能性があります。 コロナ禍での被害と生存するための経済活動を天秤にかけてのことは明白ですが、国内 では緊急事態宣言が解除され、海外の解除に歩調を合わせるかのように経済活動を元に戻 し始めています。現況を踏まえて空間情報総括監理技術者として何ができるかを考えてみ ます。 外部との接触をたち、在宅でじっと時が過ぎるのを待つのが正解とは思えません。コロ ナ渦の中でも「令和2年7月豪雨」のような災害は発生しています。日々の生活や必要な業 務を止めるわけにはいきません。100年前も約60%の人類は感染していませんでした。移動 手段やグローバル化で単純には比較はできませんが、マスクや手洗い習慣などを行いソー シャルディスタント生活習慣などの感染症の情報が豊富な現在は、予防策が豊富にありま す。空間情報業務を含め経済活動を遅滞させないで感染予防に努めつつワクチンが開発さ れ生産され利用できるまで生き抜くことが肝要です。 現在、行わなければならないことは、感染の拡大を抑え被害が少ないうちにワクチンを 手配することにつきます。そのためには医療関係者に感謝し支援できることはおこない。 少なくとも邪魔になることのないように努めたいと考えます。 （秋山 幸秀：朝日航洋株式会社） 令和2年8月号の担当は、大山容一さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部 9月上旬開催予定の第３回東北支部講演会開催について、東北支部員の意見を確認し、 大多数の支部員から中止、延期の意見が上がったため、今年度は見送りを決定。 代替えとなるイベントについて検討中。 （菊地隆 東北支部長：パスコ） ◇東京支部 ■活動予定 以下日程で幹事会と勉強会開催予定でしたが、最近都内の感染者増加に伴い、中止し ました。今後は10月の開催を目指して準備します。 日 時：令和2年7月15日（水）16:00-17:00 場 所：国際航業株式会社（市ヶ谷本社） 議 題： ・幹事会： ・勉強会： （住田英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部 ■〇【第58回定例会議】 日 程 ： 令和2年6月19日（金）→中止 （小野貴稔 中部支部長：中日本航空) ◇関西支部 ■幹事会 日時：令和２年６月３日（水）15:00〜 場所：�蠧�本インシーク ７階会議室 出席者（予定者：敬称略）：西村、西岡、内田、河野、藤井、井畑、堀、川上、 永田、川村、安田 欠席 ： 辻、芝 議事項目 １．コロナ後の当会の運営について 過日、会員全員に活動休止の報告をしたが、この幹事会の承認を得て、活動の再開を 発信する。 �．好據璽好汽蹈鵑砲弔い� 7月のスペースサロンの日程，会場，コロナ対策など 日程：７／２２（水）15：00〜17：00 （決定） 会場： 主会場：日本インシーク（３０名程度） サテライト会場：パスコ（２０名程度） コロナ対策：アルコール、マスク、非接触体温計、座席の間隔をあける等 ・大阪コロナ追跡システム（QRコードの発行）の利用も検討 10月下旬及び12月初旬のスペースサロンは、実施していく方向で準備する。 ��会議について・・・定例会議，幹事会 定例会は当面は実施しない（コロナ対策として大人数の集会は避ける）。 幹事会は適宜実施、基本はスペースサロンの前に行い、 議事内容をにメール配信，HP掲載し、また部会で展開する。 Web会議の活用については、状況を見て検討する。 �Ｉ�会活動について 集まる人数は10名以下（少数）のため、集合で行う。 2．今後の会議などの予定（確認） ７月 幹事会＋スペースサロン １０または１１月 幹事会＋総会＋スペースサロン １２月 幹事会＋スペースサロン 3．その他 ・ＫＩＴ講演者（1/24 かんこう 黒澤）の次は、下鳴（７月予定） ・月刊測量の執筆者（川上） ・女性技術者の座談会結果報告が9月の月刊測量に掲載予定（西岡担当分） その後西村担当分を掲載予定。 ・「スキルアップ研修会（府測協と協業）」について （開催など不明） ※測量技術者の目指す資格，測量士は取ったがその次は？ ・企画委員会（5月）は中止のため、資料のみ配布。 （西村芳夫 関西支部長：日本インシーク） ◇中国・四国支部 今回の報告はありません。 ◇九州支部の活動報告 1．幹事会開催 5月19日（火）14:00~14:35 (Web会議) ・第４回知っとーとセミナー 5/13中止 ・延期 12月10日 2．女性技術者座談会について 4名 （アジア航測、国際航業、日本ミクニヤ、コイシ） 3.幹事会開催 7月2日(木） 15:30〜17:00 ・第4回 知っとーとセミナー 講演者：九大川野先生・土研下川様 ・女性技術者座談会：アンケート配布(7月末）、座談会開催(8/20）場所：アジア航測 （畠 周平 九州支部長：アジア航測） ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 同じ会社のかんこうの黒澤さんよりバトンを受け継ぎました三輪です。 先日テレビのニュース番組を見ていると、日本フェンシング協会の太田雄貴会長（北京 ・ロンドン大会の銀メダリスト）が出演されていました。残念ながら今年のオリンピック は来年に延期（最近また感染者数が増加していますが、来年も果たして大丈夫？）になり ましたが、無事に開催できることを祈りたい。 フェンシングは、瞬時の技と攻防の応酬が醍醐味ですが、経験者やファンでなければ正 直分からない。私もルールすら知らないし、あまり面白さが理解できない。しかしながら、 素人でも十分に楽しめるための取り組みを今後進めていくそうです。その１つが、剣先の 動きと剣が当たった瞬間を可視化する仕組みです。選手の剣が画面上で光って表示され動 きが鮮明に分かる。突きが決まると、その周辺を円で囲って強調表示する。剣先のセンサ ーが、AI（人工知能）による画像認識で剣の軌跡を描く。 他には、例えばＴＶスタジオ（場所は競技場でなくてもいい）で試合を行い、バーチャ ル背景を用いて巌流島や清水の舞台など臨場感あふれる場所で、あたかも格闘を行ってい るような感覚で視聴して楽しめるという。フェンシングに興味がなかった私でも、大変面 白い、一度見てみたいという感覚になりました。まさに実空間と仮想区間の「空間連結」 であり、新しい生活様式の新しいスポーツ観戦の始まりを感じました。 次号は、同じ会社の私の元上司の安田さんにバトンタッチしたいと思います。よろしく お願いいたします。 （三輪佳充：株式会社かんこう） 令和2年8月号の担当は、安田清史さんです。 ■新会員のコーナー 「はじめまして」 令和元年度に新しく会員となりました国際航業の検崎です。 ご挨拶を兼ねて、姓の由来と出身地の豆知識を披露させていただきます。 私は生まれも育ちも滋賀県甲賀市ですが、検崎という姓は鹿児島県の旧松山町（現志布 志市）が由来で、「けんざき」と読みます。かな漢字変換で「検崎」が出てこないことが 多いため、「剣崎」と記載されることも多く、初めてメールを送ってくださった方が「検 崎」と書いてくださっていると変換の苦労も想像しつつ、ちょっと感動しています。 出身地の甲賀市は「こうが」と読まれることが多いですが、「こうか」が正しい読みと なります。甲賀といえば、甲賀忍者（甲賀衆）なため、「くノ一」と呼ばれることも多い のですが、この「くノ一」は山田風太郎が小説「くノ一忍法帖」などで創り出した造語と いわれています。甲賀の読み方と併せて、どこかで豆知識として披露していただければ幸 いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 （検崎 仁美：国際航業株式会社） 「センシング技術の発達と災害対応」 新会員になりました国際航業の堀です。仕事では砂防関連の調査などを担当しており、西 日本に勤務しているため豪雨災害対応を多く経験してきました。振り返ると、この10年で 衛星やUAVなど様々なセンシング技術の活用が普及し、通信技術の発達もあって災害対応 に求められるスピード感が上がってきました。以前は、技術者が道路途絶に阻まれながら 苦労して現地確認していた災害実態がUAVや航空レーザ計測データの解析で確認できるよ うになっています。 各種の情報が入手しやすい一方で、これまでは経験則で対応してきた場面でも、論理的な 根拠のある回答を求められることが増えてきました。個人的には、いわゆる“職人技”と いうものも好きですが、今後も進化するセンシング技術にあわせて、データを活用する “データサイエンス技術”を磨く必要があるな、と感じています。 スペーシャリストの会でイロイロ勉強させてもらいます。よろしくお願いします。 （堀 大一郎：国際航業株式会社） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ◇品名：VIRB-360最大5.7K/30fps 全天球映像 360°アクションカム GARMIN、価格：92,408円（税別） 最大5.7K/30fps撮影対応のGPS内蔵360度全天球カメラです。現地作業や車に搭載して利用 しています。 昨年、海外で使うチャンスがあったので、利用例でご紹介します。 現地は、舗装された主要道路はあるが一歩脇に入ると未舗装の道路や細い道で、道路周辺 も平らに整地された箇所が少ない、いわゆる農村地帯です。また、集落内や農作業用の道 路は車の通行が困難な箇所があり、実際に行ってみないと通行の可・不可が確認できない ようなところでした。このような場所の現地踏査に使いました。 VIRBは対応デバイスからのリモート操作が可能です。今回は自分のスマホを対応デバイス にして、計測中のカメラ画像の表示モニターとVIRB操作のオンオフを行い、細い道路は手 持ちで歩いて撮影、幹線道路では車に搭載して撮影を行いました。通信事情は比較的「4G」 を受信していましたが、場所によっては「3G」や途切れが多く実用的に使えない場所もあ りそうでした。そのため、撮影データの取得状況が少し心配ではありましたが、作業終了 後、撮影したシーンを編集管理するソフトで撮影したビデオクリップをタイムラインに載 せて編集すると、PC上にGoogleMAPを背景に撮影地点のtrajectoryが出て、その隣に撮影 画像が欠損なく表示されました。改めて地図情報と位置情報が連動する便利さがわかりま した。また、ひと昔前の野帳的な作業は必要ないことを実感しました。 通信環境、整備状況が格段に優れた日本ではさらに効果的な利用が期待できると思います。 (中日本航空株式会社:中舎 哉) 令和2年8月号の担当は、金久保豊さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇令和2年度「空間情報総括監理技術者」認定試験の願書受付を開始いたしました。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm （現時点では日程変更せず実施する予定です） ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じた ＳＰの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 http://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0001 東京都文京区白山1-33-18 白山NTビル 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要 になります。 《更新条件》 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 次年度登録更新予定の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成27年度認定登録者は、令和2年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成22年度認定登録者は、令和2年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展 開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿くださ い。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『空間情報工学概論（実習ソフト・データ付き）改訂版』＜最新の内容に改訂＞ Ａ５判 ２６４頁 定 価 ３６６６円(税込) 会員価格３２９０円(税込) 送 料 ４６０円 令和２年３月２６日刊行 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2-1a.htm (遠藤拓郎：日本測量協会） ■編集後記 またしても豪雨災害によって甚大な被害が発生しています。被災された方々に心よりお見 舞い申し上げます。報道などによれば、土砂災害危険個所や浸水想定区域などの付近での 被災がやはり多いようです。ハザードマップの多くは、すでに家が建ち、住民が暮らす地 域に対して作られます。これをどのように見て、どのように使えばいいのかが重要だと感 じます。 （編集委員長：アジア航測 小林） 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