| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.177 | 発行日時：2021年9月15日9時34分30秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2021年9月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.177 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（林義政） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（江口友章） ＊企画委員会・各支部活動報告（菊地隆、住田英二、小野貴稔、西村芳夫、岡本良徳、鵜飼尚弘） ＊新会員のコーナー（山下真哉、伊東大悟） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（瀬戸島政博） ＊測量協会からのお知らせ（遠藤拓郎） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 2021年6月、地理空間情報活用推進基本計画（第４期）の骨子が第15回地理空間情報活 用推進会議で決定され、内閣官房地理空間情報活用推進室のＨＰに掲載されています。 また、その概要は月刊測量8月号「各機関からの情報」でも紹介されています。骨子の詳 細は、ここでは省略しますが、全体指針としては、� 崔詫�空間情報のリ・ブランディン グ」、�◆崔詫�空間情報のエコシステム構築」、��「地理空間情報活用人材の育成、交流 支援」の3点が提示されています。また、取り組むべき課題としては、�ー�然災害・環境 問題への対応、�∋唆函Ψ从僂粒萓�化、�Ｋ�かな暮らしの実現、�っ詫�空間情報基盤の継 続的な整備・充実が示されています。 地理空間情報活用推進基本法では、地理空間情報の活用推進に関する施策等を行う上で 必要な５つの基本理念が示されています。「情報整備、人材育成、連携体制整備などの施 策について、総合的・体系的に実施すること」はその一つで、「地理空間情報の活用人材 の育成」は、大きな方針の一つとして継続されています。 地理空間情報の社会実装においては、技術を事業化する段階では斬新なアイデアを生み 出す“価値を発見する”人材が必要であり、生み出された事業を成長させていく段階では 多様なステークフォルダーを巻き込み、各所の垣根を越えて事業を拡大させていく“発見 された価値を実現する”人材が必要です。第4期では、特に後者の人材育成を目指し、地 理空間情報分野と他分野の人材の交流機会の創出やコミュニティ形成に取り組むことが提 言されています。具体的には、地理空間情報を活用する各プロジェクトにおいて、価値を 実現する人材を育成するため、交流機会の創出などにより、地理空間情報分野の人材を他 分野・他業種に飛び込ませ、また、他分野の人材を地理空間情報分野に引き込むことで、 多様な人材が連携して事業化を推進するコミュニティの形成を促していくことが必要とさ れています。このような取組みを通じて事業の成長を促進することで資金と人材が新たに 呼び込まれ、オープンデータやオープンソースも活用して、さらなる技術・事業開発を生 むエコシステムが構築されることが期待されています。 私は、20数年前に異業種交流の機会に恵まれ、エネルギー、ゼネコン、プラントメーカ ー、鉄道、通信、イベントなどの様々な業界の方との交流が今も続いています。最近は、 コロナ禍でほとんど活動できていませんが、ワークショップなどでテーマを決めて議論す る際、様々な意見や、ものの見方、リスクの捉え方、考え方の違いがあることを体感する ことができました。 スペーシャリストの会は、これまで主に地理空間情報分野の方々への情報発信や交流活 動を行ってきました。今後は、これまでの活動に加え、他分野、外に向けての発信ができ る仕組みや機会の創出を推進し、より幅広い分野の方々と様々な活動を共にしていくこと ができればと思います。 （林義政：株式会社パスコ） 令和3年10月号の担当は、秋山幸秀さんです。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ アジア航測の坂口宏さんからバトンを引き継いだ江口友章です。アジア航測の大阪支社で 主に砂防に携わっています。 坂口さんがDXについて述べられていましたので、私もDXの一翼を担うドローンに関して記 したいと思います。 最近見た記事に「豊田通商とZipline社（ジップライン）が戦略業務提携」というものが ありました。Zipline社は、アフリカのルワンダを拠点として、ドローンを使って輸血用 血液やワクチン、医療器材を配送しているアメリカの企業です。自社設計された固定翼ド ローンは、時速100kmで自動飛行し、目的の医療機関に到着すると、その上空からパラシュ ートで透過するシステムが採用されています。今回の豊田通商との業務提携により、日本 の過疎地や離島への衣料品物流に活かし、地域間の医療アクセスへの格差解消や物流の人 材不足の解決を目指しているそうです。 この記事を読んで、世界はすごいなと改めて感じました。私も、災害現場や施設点検の現 場などでドローンを活用していますが、スケールの大きさに驚かされました。また、日本 経済が低迷して久しく、このような技術を海外から導入するのではなく、できれば日本か ら世界に発信できれば良いなと感じました。 次号はアジア航測上司の新井瑞穂さんにバトンを渡します。 （江口友章：アジア航測(株)） ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略）（敬称略） ◇東北支部 ■９月講演会の延期について 関係する方にはお知らせしておりますが、9/1開催予定だった東北支部第３回講演会ですが、 宮城県への緊急事態宣言により延期しました。 関係各位のご協力で内容は完成しておりますので、今後の情勢を見ながらにはなりますが、 年明け頃には開催したいと考えております。 決まり次第ご連絡いたします。 ■東北支部長交代について １０月から支部長の交代を行います。 約２年半でしたがみなさまありがとうございました。 （菊地 隆 東北支部長：株式会社パスコ） ◇東京支部 ■実施報告 幹事会 １．日時：令和3年7月14日(水) 16時00分〜17時00分 ２．会場：オンライン ３．議題：情報交換会具体内容検討、その他 ■活動予定 情報交換会 １．日時：令和3年10月4日(月) 14時00分〜16時00分 ２．会場：オンライン ３．議題：SP東京支部管内で新たな参加者8名と情報交換（特にテーマは定めていない） （住田英二 東京支部長：測量協会） ◇中部支部 ■活動報告 1.第64回定例会議を開催 ・日 時：令和3年8月25日（水） ・場 所：オンライン ■活動予定（1.及び2.は同日開催） 1.第65回定例会議 ・日 時：令和3年10月22日（金） 2.第15回G空間ほっとセミナー ・日 時：令和3年10月22日（金） （小野貴稔 中部支部長：中日本航空) ◇関西支部 ・活動報告 ■催し等開催結果 １．スペース・サロン＠kansai 講師：村木広和 氏 国際航業�� 執行役員 テーマ：ＵＡＶを用いた公共測量と３Ｄ利用の考察 日時：7月20日（火） 15:00〜17:00 会場：日本インシーク（メイン），パスコ（サブ：Web中継） 参加者：２０名 ２．幹事会 日時：7月20日 13:30〜14:30 会場：Ｗｅｂ及び日本インシーク 出席者（敬称略）： 日本インシーク会場：西村、西岡、内田、河野、藤井 パスコ会場：井畑、堀、川上、永田、安田、川村、辻 オブザーバ：林 議事内容 １．企画委員会報告（西村支部長） ２．部会報告（各部会長） ３．今後の催しについて �〜躄馥�程 ��幹事会 ４．その他 支部長交代について、副支部長間の内諾で河野副支部長を推薦 次回の幹事会で次期幹事の推薦者を決定する。 （正式決定は、次期支部総会にて） ・活動予定 ■今後の会議・催し等 ・幹事会は、９月28日（火）に実施予定 ・総会は、10月14日に開催。同時にスペースサロンも開催。 （西村芳夫 関西支部長：日本インシーク） ◇中国・四国支部 ・活動報告 1.ＳＰ会中四国支部講演会 令和3年7月29日（木）に行われた講演会が無事に終了しました。 ・活動予定 1.地理空間情報イブニング・セミナー（Webセミナー） 日時：令和2年9月3日（金）16時〜17時30分 会場：広島県情報プラザ 講師：土田 直之氏 （ダイナミックマップ基盤株式会社） 内容：高精度3次元データ（ＨＤ−Ｍａｐ）の動向 （岡本良徳 中国・四国支部長：復建調査設計株式会社） ◇九州支部 ・活動報告 ■活動報告 １．幹事会開催 ・日時：８月３１日（火） 15:30〜16:00 ・場所：Web開催 ・鵜飼支部長、横山副支部長、坂田副支部長、小野山、上橋（監査）、重松（事務局） ・議事内容 1.事務連絡 2. 知っとーとセミナーin九州（第６回）準備（講演者の決定） 3.情報交換（UAVレーザの多様化による測量機器としての区分について） ■活動予定 ■「知っとーとセミナーin九州（第６回）」 12月9日 対面およびオンラインのハイブリッドを予定 講演テーマ（案） �‐�野山講師 「直轄国道における航空レーザ測量成果等のセンシングデータ利活用事例」 �� 地方測量部村上次長 「（仮）UAVを用いた公共測量における最近の動向」60分 ■アドバンスセミナー（佐賀：上橋講師） 9月16日 対面集合式→オンライン方式へ変更 （鵜飼尚弘 九州支部長：株式会社快適空間FC） ■新会員のコーナー 「紙地図の楽しさ」 昨年度よりSP会に入会致しました、パスコの山下と申します。東北に配属され、早く も四半世紀を過ぎてしまいました。最近は、公共ＦＭを中心にあれこれと携わっています。 今後とも、よろしくお願い致します。 ところで、私はカーナビに頼らずに、事前に経路を頭に叩き込んでドライブするように しています。カーナビに気を取られると、むしろ交通違反や事故を起こしそうな気がして…。 マイカーにもカーナビは付けていません。 たまには道を間違えることもありますが、お陰で隠れた名店に出逢う等のラッキーもあっ たりします。趣味の山歩きでは、2.5万図とコンパス、お日さまを頼りに現在位置を確認 することも楽しいものです（三角点を見つけると、辛かった（？）記憶がよぎるくせに、 少しウキウキしてしまうのは職業病か…）。 昨今は、スマホのカーナビアプリのおかげで、どこへ行くにも便利な世の中になりまし た。でも、せっかくこの業界に居るのですから、文明の力に頼らずに脳トレと思って、た まには紙地図を片手にお出掛けしてみてはいかがでしょうか。何か、新しい発見があるか も知れません！ （山下真哉：株式会社パスコ） 「アフターコロナ」 株式会社パスコの伊東大悟と申します。都市計画等に関する調査・計画を行っています。 よろしくお願いいたします。 未曾有のコロナ禍、頻発する自然災害等、不確実性が高く予測困難な時代（VUCA）に突 入しています。私たちに何ができるのか、考えさせられる毎日です。今の私の関心事は、 「アフターコロナはやって来るのか？」です。 先日、森田洋之の「日本の医療の不都合な真実〜コロナ禍で見えた世界最高レベルの医 療の裏側〜」を読みました。これによると、世界一の病床数を誇る日本は、７割が民間病 院のため、コロナ病床を十分確保できないこと。かつて国が診療報酬の改定（抑制）を行 った結果、医療業界は受診回数を増やす方向へと舵を切り、病床を埋めるために病人が作 られるといった実態が生じたこと。市場原理が働かず、日本の医療費は必要以上に増大し た可能性があることなど。医療の裏側を垣間見ました。 SDGsに向けて、営業自粛しなくて良い持続可能な社会の構築が必要。そのためには、抜 本的な医療改革が必要では？と思う今日この頃です。 （伊東大悟：株式会社パスコ） ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 等 ■対読：吉村昭・著：『戦艦武蔵ノート』(岩波現代文庫)と小説『戦艦武蔵』(新潮文庫) 「対読」という言葉は無いかもしれない。私の勝手な造語である。ここに紹介する作家 吉村昭の小説『戦艦武蔵』とこの小説の構想から執筆に至るまでの取材・調査・分析など を時系列的にまとめた『戦艦武蔵ノート』を対比させて読む(これを対読と勝手に呼称する) ことによって、はじめて巨大戦艦の建造という一大プロジェクトの全貌が理解できる。 それ以上に大テーマに挑んだ作家の執念と調査・分析能力にはもっと驚く。小説『戦艦武 蔵』はアジア・太平洋戦争の神話的象徴であった「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉ま でを克明に綴り、壮大な全貌を明らかにした記録文学である。一方、『戦艦武蔵ノート』 は作家の取材活動や執筆の経緯を綿密に辿ることができる取材調査日記である。小説『戦 艦武蔵』を先に読むか、『戦艦武蔵ノート』を後で読むか、それは読者の勝手であるが、 “卵が先か鶏が先”の関係にあることだけは確かだ。私たちの仕事の中でも詳細に調べ分 析を十分に加えた上でまとめていくことは結構多い。そのようなプロセスの中での重要な 示唆について、両書を対読することによって学ぶことができよう。是非、両書の対読をお 勧めしたい。 （瀬戸島政博：日本測量協会） 令和3年10月号の担当は、中舎 哉さんです。 ■日本測量協会からのお知らせ ◇スペーシャリストの会総会・特別講演会のご案内 日時：2020年11月4日（木）13:00〜17:00 受講方法: Web（リアルタイム配信）※要事前申し込み 特別講演 石原 あえか氏（東京大学教授） 演題 ：「測地学の夢と魅力〜近代日独測量技術交流史〜」 講演� ー禿帖‖鷸瓠蔽翔�本航空株式会社 顧問） 演題 ：「未定」 講演�◆ ＿弾� 博一氏（奈良先端科学技術大学院大学教授） 演題 ：「拡張現実感（ＡＲ）と空間情報」 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じた ＳＰの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが必要 になります。 《更新条件》 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 今年度登録更新の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成28年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成23年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ※平成18年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第3回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展 開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿くださ い。 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『公共測量 作業規程の準則 解説と運用(基準点測量編、応用測量編)』 『公共測量 作業規程の準則 解説と運用(地形測量及び写真測量編 三次元点群測量編)』 （令和3年5月13日刊行） 『公共測量 作業規程の準則 基準点測量記載要領(基準点測量編)』（令和3年4月3日刊行） 『公共測量 作業規程の準則 基準点測量記載要領(水準測量編)』（令和3年4月3日刊行） 各種ラインナップ取り揃えております。 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/2-1c.htm (遠藤拓郎：日本測量協会） ■編集後記 最近、車の保険の更新手続きをする際に、息子が運転免許を取得したので保険に加えたい と話したところ、保険の担当者曰く、同年代の子をもつオーナーに聞く限り、ほぼ100％の 子世代は車を運転するつもりはないという。就職に有利などの理由で単なる資格として取 得しているとのこと。我が息子は、免許の取得後すぐにバイトでためた金と足りない分は 親（私）に借金を申し出て中古の軽を購入しました。我々世代ではよくある話ですが、今 ではかなり珍しい部類ということになります。世の流れということでしょうが、近い将来 の物流、交通、インフラ整備の在り方が変わりつつある様子を垣間見た気がしました。 （編集委員長：アジア航測 小林） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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