| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.179 | 発行日時：2021年11月16日8時7分20秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2021年11月16日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.179 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（大山容一） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（尾崎祥太郎） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（山田秀之） ＊各支部の活動報告 ＊測量協会からのお知らせ（遠藤拓郎） ================================================================== ■ニュース・ラウンジ オリンピックに合わせて感染拡大し、総選挙に合わせて感染が終息してきた、 何とも都合の良い日本社会ですが、それはさておき。もう一つの緊急事態宣言が、 静かに10年間、出されっぱなしなのをご存知ですか。 2011年3月11日(金) 16:36、原子力災害防止特別措置法に基づく「原子力災害 緊急事態宣言」が発令されました。解除の基準が不明確なまま、今なお継続中です。 福島第一原発の防災体制はかつて、869AD貞観地震大津波の想定指摘を一笑に付し、 その結果、「想定外」の大津波により総電源喪失し、メルトダウンに至りました。 東日本大震災十周年のこの時期、日本各地の原発にさまざまな動きが出ています。 ★新潟県 柏崎刈羽原発。 テロ対策装置の故障が30日間以上放置され、侵入し放題であったことが判明し、 原子力規制委員会より、真剣さに欠ける安全軽視の企業体質であるとして、 ４月14日(水)、「運転禁止命令」が発令されました。 ★茨城県 東海第二原発。 ここは半径30km圏内に94万人が住んでいます。水戸地裁では3月18日(木)、 防災対策・避難計画が極めて不十分であるとして、運転を認めない判決を言い渡し ました。私の若いころ「ハザードマップ」なるものは、住民に公表したら却って不安を 煽ることになるから非公開にしよう、なんて風潮の時代でした。原子力神話を維持 するために、原子力事故を想定した対策を語ること自体がタブー視されていました ね。・・・阪神大震災、有珠山、三原山、雲仙普賢岳、、、の頃です。 ★福井県 大飯原発。 震災後新基準の耐震性訴訟に対して大阪地裁は昨年12月4日(金)、原子力規制 委員会での再稼働を許可する判断は、地震規模の想定について看過しがたい過誤・ 欠落があるとして、原発設置許可を取り消す判決を言い渡しました。 ★福島県 福島第一原発 この10年間、廃炉作業・損害賠償・除染作業など事故処理にかかった費用は少なく とも13.3兆円にのぼることが判明しました。政府は総額21.3兆円と見積もっていま すが、この想定を上回る可能性は濃厚であり、そもそもまだ、終息のメドすら立って いないのです。廃炉の運命は決まっているのですが、メルトダウンした溶融核燃料 (デブリ)は溶鉱炉の中で全く手つかずのままです。廃炉スケジュールは2041〜 2051年終了との目標設定がなされていますが、ある原子力コンサルタントの専門家 によれば、デブリの取り出しは50〜100年は先送りすべしとの案が出ています。 先日、菅直人氏の選挙演説に遭遇しました。地元、東京18区、会社近くの府中駅 駅頭で。首相だった当時を振り返り、震災直後の混乱の中で最悪のシナリオとして、 200万人が数十年間退避生活を余儀なくされるかも、という瞬間もあったそうです。 最近、脱炭素社会実現のための目標達成のために、原発が復活する気配も見せてい ますが、200万人・数十年というリスクが残存したままであることを踏まえての議論に なっているでしょうか。そして天災だけでなく、テロリストが入り放題だったのも れっきとした事実です。・・・大丈夫でしょうか。 （大山 容一 : 国際航業株式会社） 令和3年12月号の担当は、早川和夫さんです。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ アジア航測の新井瑞穂さんからバトンを引き継いだ尾崎祥太郎です。 主にインフラ施設（道路、上下水道など）に関わる仕事に携わっています。 最近では道路陥没や水管橋の崩落などインフラ施設の老朽化、豪雨災害など数年に 渡る課題が増々結果として表面化し、人々の生活を脅かすようになってきています。 一方で政府はＤＸ推進による国・自治体が一体となったデジタル基盤の整備を推進 しているところであります。 このような背景から、私たち技術者は過去の点検結果データや事故事例データ、 その他ビッグデータなどを如何に管理し、データのエクスポートを行い、わかり易い 解析を行い、出来る限り適切な未来予測をできるのかという観点から日々取り組ん でいきたいものです。 10年前からもデータの一元管理などについては取り組んではいたものの上手く いっているのか?! という印象を受けることが多いため今回は円滑にいくことを 期待しています。ただ、受け身ではなく主体的な提案などをしていきたいものです。 （尾崎祥太郎 ： アジア航測株式会社） 令和3年12月号の担当は、野瀬和仁さんです。 ■空間情報関連便利グッズ／書籍の紹介 「秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本」光文社新書 著者：J・ウォーリー・ヒギンズ 「ＡＩとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」光文社新書 著者：庭田杏珠、渡邉英徳 この2冊はいずれも昔の写真が収録されています。どちらも昔なのに「カラー」なのが ポイントです。「秘蔵」は主に昭和30年代、当時貴重だったカラーフィルムで撮影した ものです。「AI」は戦前から戦後にかけての白黒写真に対し、AIの技術を使って色を 付けたものですが、AIの技術で写真に色を付けるというのは、うまいことを考えたもの だと思います。こういった技術が普通に利用されるようになったことも驚きです。 ところで、昔の写真がカラーというのは新鮮です。例えば、自分の生まれたころの写真 もモノクロでしたので、今見返すと、何か他人事のような印象を持っていました。 同様に、よく目にする昔の写真は現実感がなく、写真の中だけの遠い昔、みたいな 印象でした。ところがこれがカラーだと、息を吹き返したかのような、急に現実感がわく、 といった印象です。本当に自分の目で見てきたかのような、ちょっと懐かしいような 不思議な感じです。 私のお気に入りは「秘蔵」のほうです。著者は鉄道ファンなので鉄道の写真が多いの ですが、秀逸なのは、鉄道だけでなく人物や風景を大きくとらえていることです。 しかも東京だけでなく、地方の写真も多いこともお気に入りです。都市部、農山村、 漁村、観光地など多岐にわたり、当時の生活の様子がよく伝わってきます。 何度見ても見飽きません。 （山田秀之 ： アジア航測（株）） 令和3年12月号の担当は、廣野貴一さんです。 ■各支部の活動報告 ★� ｜翩�支部★ ◆活動報告 1.第65回定例会議を開催 ・日 時：令和3年10月22日（金）14:00-15:00 ・場 所：中統奨学館ビル４階・WEB 2.第15回G空間ほっとセミナー ・日 時：令和3年10月22日（金）15:30-18:00 ・場 所：中統奨学館ビル４階 ・講師１：「ＩＣＴマルチビーム測量の基礎と応用技術について」 橘田 隆史 氏 株式会社ハイドロシステム開発 代表取締役 ・講師２：「流量観測の新技術」 萬矢 敦啓 氏 国立研究開発法人 土木研究所 水工研究グループ水文チーム 主任研究員 ◆活動予定 1.第66回定例会議 ・日 時：令和3年12月8日（水）16:30-17:30 ・場 所：WEB形式 2.スペーシャリストの会・特別講演DVD 講演会 ・日 時：令和4年1月14日（金） ・場 所：WEB形式 （小野貴稔 中部支部長：中日本航空) ★�◆ヾ慇昌拮堯� ◆催し等開催結果 1.スペース・サロン＠kansai 講師：村木広和 氏 国際航業�� 執行役員 テーマ：ＵＡＶを用いた公共測量と３Ｄ利用の考察 日時：7月20日（火） 15:00〜17:00 会場：日本インシーク（メイン），パスコ（サブ：Web中継） 2.関西支部総会 日時：10月14日（木） 13:30〜14:30 ? 出席者：42名（委任状18名含む）/67名中 3.スペース・サロン＠kansai「下水道分野におけるICT利活用」 講師１：（株）パスコ 田原修一氏 テーマ：下水道事業におけるGISの活用事例 講師２：（株）インシーク 吉田惠勝氏 テーマ：GISを活用した下水道管理 講師３：（株）パスコ 中島彰男氏 テーマ：プラント設備の３Dモデリング 日時：10月14日（木） 15:00〜17:00 会場：日本インシーク（メイン），パスコ（サブ：Web中継） ◆今後の会議・催し等 1.幹事会 日時：12月10日 13:30〜14:30 2.スペース・サロン＠kansai 講師：東 良慶氏 大阪工業大学工学部都市デザイン工学科 准教授 テーマ：河岸線変化の現況〜近畿地方の海岸を対象として〜 日時：12月10日（金） 15:00〜17:00 会場：日本インシーク（メイン），パスコ（サブ：Web中継） 3.スペーシャリストの会・特別講演DVD 講演会 日時：令和4年1月21日（金） 会場：日本インシーク 4.その他 特になし （河野哲也 関西支部長：（株）パスコ） ★�� 中国・四国支部★ ◆活動報告 1.地理空間情報イブニング・セミナー（Webセミナー） 令和3年9月3日に行われたセミナーが無事に終了しました。 ◆活動予定 1.ＳＰ会中四国支部総会 日時：令和2年12月3日（金）13時00分〜14時00分 会場：復建調査設計株式会社 ２．特別講演会（DVD講習） 日時：令和2年12月3日（金）14時00分〜17時00分 会場：復建調査設計株式会社 （岡本良徳 中国・四国支部長：復建調査設計株式会社） ★�ぁゞ綵�支部★ ◆活動報告 １．幹事会開催 ・日時：１０月２６日（火） 15:30〜16:00 ・場所：Web開催 ・鵜飼(支部長)、横山副支部長、坂田副支部長、上橋(監査)、重松(事務局) ２．事務局（測量協会）報告、提案 □2021 ?部総会(12.9) ・出欠確認：現在 回答 6 名/14 名 （11.17〆切） リマインドを掛ける □「知っとーとセミナーin 九州(第 6 回)」 上記の?部総会後(15:00-16:40) ・小野山講師 後日、講義内容を報告頂く ・セミナー参加状況：18名（内ＳＰ会6名）/45 名定員→参加の呼びかけをお願いする ・セミナー等、SP会の活動について業界紙(日刊建設新聞等)に投稿予定（受講者数判断） □その他：年末の懇親会開催は、今後の新型コロナの社会情勢等考慮し慎重に判断する。 〇次回幹事会 【日時】⇒令和４年 1 月 25 日(火)15:30? Web 形3.情報交換（UAVレーザの多様化による測量機器としての区分について） ◆活動予定 □「知っとーとセミナーin九州（第６回）」 12月9日 対面およびオンラインのハイブリッドを予定 講演テーマ（案） �‐�野山講師 「直轄国道における航空レーザ測量成果等のセンシングデータ利活用事例」 �� 地方測量部村上次長 「（仮）UAVを用いた公共測量における最近の動向」60分 （鵜飼 尚弘 九州支部長: 株式会社?快適空間FC） ★�ゴ愿貉拮堯� ◆実施報告 情報交換会 １．日時：令和3年10月4日(月) 14時00分〜16時00分 ２．会場：オンライン ３．参加者：関東圏所在の直近5年新規合格若手（概ね50歳以下）9名＋東京支部幹事 ４．議題：新規参加者との意見交換 幹事会 １．日時：令和3年10月8日(金) 16時00分〜17時00分 ２．会場：オンライン ３．議題：情報交換会開催結果と今後の展開等 ◆活動予定 幹事会 １．日時：令和4年1月 14時00分〜16時00分 日程未定 ２．会場：アジア航測�蠅發靴�はオンライン ３．議題：活動計画等 （住田 英二 関東支部長: 公益財団法人 日本測量協会） ★�ε賈婿拮堯� ■東北支部長交代について 10月より新支部長となりました宮寺 修（朝日航洋株式会社）です。 どうぞよろしくお願い致します。 ■第3回講演会について 延期後の開催日時について現在検討中です。 （宮寺 修 東北支部長： 朝日航洋株式会社） ■日本測量協会からのお知らせ ◇令和3年度スペーシャリストの会総会のご報告とお礼 11月4日、令和3年度スペーシャリストの会総会をWebにて開催し、 第1〜5号議案について、原案のとおり承認となりました。 議決権行使書のご提出、ありがとうございました。 ◇令和3年度 会費納付について 10月から令和3年度が始まりました。 11月9日に郵便局の払込取扱票を皆様にお送りいたしました。 会費納付にご協力ください。 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先（メールアドレス）の変更が生じた ＳＰの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 ＳＰの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式２ 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール：geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、 所定の測量CPDポイントが必要になります。 《更新条件》 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。また、測量 CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する年度まで更新 はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、その間は未掲載となります。 今年度登録更新の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成28年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成23年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ※平成18年度認定登録者は、令和3年10月登録更新(第3回更新)・40ポイント/5年 今年度更新対象の方々には、10月1日に空間情報総括監理技術者認定試験事務局から メール送付しております。 メールが届いていない方は、事務局(geoinfor@jsurvey.jp)までご連絡ください。 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性（何らかの 創意工夫による業務改善への貢献など）(2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に 適用していく際の実用性など）(3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など）(4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新 たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の 展開性）という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***（※会員は10％割引でご購入いただけます） 『公共測量 作業規程の準則 解説と運用(基準点測量編、応用測量編)』 『公共測量 作業規程の準則 解説と運用(地形測量及び写真測量編 三次元点群測量編)』 （令和3年5月13日刊行） 『公共測量 作業規程の準則 基準点測量記載要領(基準点測量編)』（令和3年4月3日刊行） 『公共測量 作業規程の準則 基準点測量記載要領(水準測量編)』（令和3年4月3日刊行） 各種ラインナップ取り揃えております。 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/2-1c.htm (遠藤拓郎：日本測量協会） ■編集後記 何ヶ月ぶりでしょう。友と10人余りでテーブルを囲み、ナマ中で乾杯したのは。 かつて14世紀のヨーロッパではペストが大流行し、カトリック教会中心の社会が崩壊し、 ルネサンスと近代科学の萌芽が芽生えました。これまでに世界で延べ2億5000万人 の感染者が確認され、500万人が死亡した、新型コロナウイルス禍は、 現代社会をどう変えていくでしょうか。感染もせず、仕事が続けられている ことに感謝し、これからも力強く生き抜いてまいりましょう。 国内死者ゼロは、2020.8.2sun以来、2021.11.7sunにようやく。 ・・・SPメルマガの編集を、今月号より担当させていただきます。 ・・・前任の小林雅弘様、お疲れ様でした。しっかりと引き継いでまいります。 （編集委員長：国際航業�蝓‖膸獲動譟� ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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