タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.184 | 発行日時:2022年4月15日 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2022年4月15日(金) ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.184 発行元:スペーシャリストMM事務局 https://spatialist.sakura.ne.jp/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ *ニュースラウンジ 池田晃三 *リレーエッセイ<空間連携> 小野木康介 *新入会員のページ 吉岡修 手塚国夫 *空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等 西岡陽一 *企画委員会議事録 遠藤拓郎 *会からのお知らせ 遠藤拓郎 *編集後記 大山容一 ====================================================== ■ニュース ラウンジ 令和4年度も始まり、納品案件も一段落したところかと思います。2月24日に始まった ロシアのウクライナ侵攻は、早期解決の願いもむなしくまだ終息の兆しが見えません。 戦争報道を見ているとUAVや人工衛星で取得した画像データから現地の状況を見るだ けではなく、破壊された建物の3Dモデルを作成しWeb配信する等、我々が業務で接する 各種技術が次々と登場しています。SNSを利用した庶民による情報発信やフェイク情報 合戦、さらに攻守どちらにも加担するAI技術など、使い古された言葉かもしれませんが、 まさに「戦争で技術が進歩する」「軍事に使われない技術は生き残れない」というとこ ろでしょうか? コロナ対策のワクチン接種やまん延防止法解除だけが話題では世界の 動向から取り残されてしまいそうです。 ところで、地理空間分野の話題を上げるならば、この4月から高等学校地理歴史科目で 従来の「地理A」と「地理B」が再編され「地理総合」として必修となりました。地理科 目の必修化は50年ぶりのようです。新しい教科書を見ると、カラフルな地図、図表に溢 れており、デジタル化された教材を駆使しての"GIS:地理情報システム”の理解促進、広 く世界の地域を知り多様性を学ぶ”グローバル(国際教育)”、持続可能な開発のため の教育(ESD:Education for Sustainable Development)、地域の特性から自然災害の 危険性を学び”防災力”を身に着ける等を主要学習テーマとしていることが良く分かり ます。そして、3年後には地理総合の授業を受けた大学1年生が誕生することとなりま す。 まだまだ先のことと思っていたリモートワーク、Web会議はコロナ禍の影響で一気に 業務や生活の一部となりました。今年の夏にはUAVがDID地区上空を飛び回り、3年後に は車も空を飛ぶ時代がやってきそうです。何が起きても良いように(地震は起きないで 欲しい)体力と知力を保っておきたいものです。 (池田晃三:アジア航測) 〇令和4年5月号の担当は、岡本芳樹さんです。 ■リレーエッセイ<空間連携> アジア航測の髙橋さんからバトンを引き継いだ小野木康介です。現在は髙橋さんの もと、アセットマネジメント及びコンサル業務対応を鋭意修行中です。 私が(あいにく仕事に結びついていませんが)興味を持っている分野に「観光」と 「地域づくり」があります。興味が高じて、個人的に観光士の資格を得て、日本観光 文化協会に加入したりしています。コロナ禍において、観光は不要不急とのそしりを 受けたきらいがありますが、不要不急などではない人の基本的な営みと考えています。 ところで、昨年(2021年)3月1日「日本の観光再生宣言」が発表されました。 その中で「観光の再生とレジリエンスを高めるために」と題し、ワーケーション推進 や観光産業のデジタル化などが提唱されています。ワーケーションは、個人的にいず れ試みたいと思うところです(休暇のつもりがズルズル仕事にならないよう、線引き 大事ですが)。 なお観光産業のデジタル化については、現内閣の主要施策であるデジ田ことデジタ ル田園都市国家構想においても「観光DXの推進」として盛り込まれています。この辺 りの支援に当業界のデータ取得ノウハウが活かせるところもあるのでは? と思ったりしています。 先日、全国的にまん延防止が解除され、観光地に人出が戻りだしているようです。 世情の変化に適応した「観光」と「地域づくり」について引き続き注視し、できれば 何か仕事に結びつけたいと思います。 (小野木康介 : アジア航測株式会社) ○令和4年5月号の担当は、国際航業の伊藤裕さんにバトンを渡します。 ■新入会員のページ 昨年度より入会いたしました、キタイ設計(株)の吉岡と申します。よろしくお願い いたします。空間情報総括監理技術者試験を受験する事〇回。やっとのこと昨年度、 合格する事ができました。(受験記録が残っているのですね。面接試験の際、試験官 から少しイジラレました(汗)) 当初は、資料の持ち込み自由、回答もパソコンとの事で、何とかなるだろうと軽い 気持ちで試験に臨んでいましたが、そんな甘いものではなかった事を実感しています。 合格はできたのですが、徐々に現場から離れる年代になってきました。最近の技術・ 手法、製品の発展スピードは、以前とは比べ物にならないくらい早く、少し業務から 離れると、環境が変わってしまっていることに驚かされる事が、多々あります。 コロナの関係もあり、セミナーなどへの参加が難しい現状ですが、時代においてい かれないよう、今後も最新の情報に接する努力をしたいと考えています。 (吉岡 修:キタイ設計(株)) このたびSPの会に入会しましたアジア航測株式会社の手塚です。空間情報技術に関 する高度な技術をお持ちの方々の会に参加させていただき大変ありがたく思います。 どうぞ宜しくお願いします。 私は1990年4月に新入社員として入社後、長く農業農村整備事業に掛かる調査・計 画・設計のコンサルタント技術者として研鑽を重ねてきました。この間、社会情勢、 市場環境が変化していく中、現在は社会インフラ全般に関する空間情報技術を活用と した多様な業務を経験させていただいています。会員みなさまの技術や知見を学ばせ ていただき、空間情報技術者として更なる高みを目指していきたいと思いますので宜 しくお願いします。 私の趣味はHorse Raceでして、数頭の一口馬主に出資するなどどっぷり沼にはまっ ています。予想をする際には、様々なファクターから自分の都合のよい予想を立てる のですが、その中で馬場状態がレース展開に大きく左右します。UAVレーザで馬場を 計測すれば、どの辺りの馬場が荒れているか、馬場がぬかるんでないかなど、いろ んな角度から馬場状態を分析できるのではと常々思いを巡らせています。 我々の業界は、空間情報技術を用いて社会貢献を果たしていくという大きな使命・ 責務がありますが、一方で、趣味、娯楽に生かせる空間情報技術もあってもいいのか なと、仕事は楽しみたいので。 (手塚国夫: アジア航測株式会社) 〇令和4年5月号の担当は、大野勝正さん、川上誠博さんです。 ■空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等 『三陸海岸大津波』 著者:吉村昭 発行所:文春文庫 年度末の慌ただしさが一段落し、本棚の整理でもしようかと腰をあげた際に、ふと この本が目に留まった。2011年3月11日の東日本大震災から11年、テレビでも色んな 追悼番組が流れていた矢先である。 津波防災に関する仕事に取り組むようになり、過去に二度読んだ本である。一度目 は2004年インド洋大津波(スマトラ島沖地震)のあと、二度目は2011年東日本大震災 のあと、そして今回が三度目となった。吉村昭が書いたこの本は、1970年(昭和45年) に初版が刊行されており、2004年(平成16年)に文庫版が刊行されている。 『明治29年(1896年)6月-青森・岩手・宮城の三県にわたる太平洋に面した三陸 沿岸は、梅雨の季節にあった。』という穏やかな書き出しで始まるこの書は、その後 『すさまじい轟音が三陸海岸一帯を圧し、黒々とした波の壁はさらにせり上がって 屹立した峰と化した。そして、海岸線に近づくと峰の上部が割れ、白い泡立ちがたち まちにして下部へとひろがっていった。』と続く。 明治29年、昭和8年、昭和35年の3度にわたって三陸沿岸を襲った津波の迫力ある 表現が印象的なこの書は、物語ではない。著者自身の取材によって明らかになった事 実を記したルポルタージュであり、過去3回の三陸海岸各地の大津波を受けての被害 状況、人々の行動を克明に記録したものである。 この書には、この経験を記録し後世に伝えたいと言う作者の強い思いが満ちている。 「過去の体験に学ぶ」ということはどういうことなのか、何度読んでも圧倒される貴 重な記録である。何かと不穏で不確実な今の時代、ぜひ一読を進めたい。 (西岡陽一: 国際航業株式会社) 〇令和4年5月号の担当は、西村芳夫さんです。 ■ 企画委員会議事録 令和3年度 第3回「スペーシャリストの会」企画委員会(令和4年3月)議事録(概要) 日時:令和4年3月11日(月)13:30~15:30 場所:日本測量協会 会議室、WEB 議事項目: (1) 報告事項 ① 各支部活動報告(※2月号掲載済み) ② その他 〇空総監資格活用物件数調査(2021年度上期) 現在集計中、次回5月には2021年度上期確定版を報告予定。 〇技術士取得支援セミナー(中核講座:2月25日東京、3月25日大阪) ・参加条件は技術士を持っていないこと、測量士・測量士補を持っていること。 ・今後のスケジュール 令和4年度は5月仙台会場、6月福岡会場実施予定。今年度の問題を踏まえたうえで、 令和5年1月(東京)、2月(大阪)で実施予定。 予備講座、模擬面接講座の開講を予定。 模擬面接講座の対象者は技術士二次試験の筆記試験に合格していること、空総監受験 資格(測量士、主任技術者2回以上、業務経験15年以上)を満たしていること。 (2) 討議事項・要請事項 ① 月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの執筆毎号の確認(第29,30弾) 引き続き、執筆者の選定を進める。 ② 令和4年度KIT空間情報セミナーについて ・2022年度のSP会担当分は資料5のとおり -第1回(5/27):国際航業株式会社 -第2回(7/22):株式会社パスコ -第3回(9/30):朝日航洋株式会社 -第4回(11/25):アジア航測株式会社 -第5回(1/27):SPの会中部支部 ③ SPの会女性技術者バーチャル座談会(要約版・書籍版)について ・要約版は4月号で完了。 ・書籍版はこれから入稿。その後執筆者校正。 ・SPの会の会員への配布も検討。 ④ 全国大会および総会(2022/10/21)に向けて ・全体構成は、午前中:基調講演(2名)、 昼休み(SPの会総会)、午後(支部発表)を基本。 ・懇親会は各支部で実施の可否を判断する。 ・議決権行使書については、今年度と同様に事前に提出してもらう。 ・支部発表については、次回の企画委員会で支部間のテーマの重複等を調整 できるよう、概要を決めること。 ・東北・九州・中四国支部会員が東京・中部・関西支部会場に行って参加 することは可能。 ・SPの会会員以外も視聴(参加)できることとする(測量CPD対象)。 ⑤ その他 〇「測量・地理空間情報イノベーション大会2022」(2022/6/15-16)概要について ・オンデマンド配信予定(6/15-30) SPの会の担当テーマ:「技術者育成」 タイトル、講演者などの詳細については、今後検討する。 次回の企画委員会は、令和4年5月13日(金)13:30~15:15(予定) ■日本測量協会からのお知らせ ◇令和4年度「空間情報総括監理技術者」認定試験の受験案内を日本測量協会 ホームぺージに掲載いたしました。 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm ◇イブニングセミナー 「復旧・復興事業に公務として携わった経験から(仮)」 講師: 畠山 主税氏 (前岩手県県北広域振興局土木部土木技術企画グループ) ※スペーシャリストの会会員 日程:令和4年5月13日(金) 場所: 東京、仙台(WEB)、大阪(WEB)、九州(WEB) https://www.jsurvey.jp/k-academy20220513.pdf https://www.jsurvey.jp/k-touhoku20220513.pdf (仙台/WEB) https://www.jsurvey.jp/k-kansai20220513.pdf (大阪/WEB) https://www.jsurvey.jp/k-kyushu20220513.pdf (九州/WEB) ◇令和3年度(2021年10月~2022年9月) 会費納付のお願い 令和3年度の会費納付がお済みでない方は、会費納付にご協力ください。 年間3,000円です。 既に納付手続きをされている場合はご容赦ください。 郵便局の払込取扱票が紛失したなどの理由で振り込めない方は、以下の アドレスまでメールでご連絡ください。 振込票を送付いたします(振込手数料はSPの会で負担します)。 また令和3年度の会費が納入済みかどうか確認したい場合も以下の アドレスまでメールでご連絡ください。 メール:spatialist@jsurvey.jp または、郵便局に備付けの払込取扱票をご利用いただき、以下の郵便振替口座に お振込みいただくこともできます (その場合は振込手数料はご負担ください)。 名称: スペーシャリストの会 番号: 00160-4-586527 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス)の変更が 生じたSPの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール:geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒113-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇重要なお知らせ ●【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には、所定の測量CPDポイントが 必要になります。 《更新条件》 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/ 5年間認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。 また、測量CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に 達する年度まで更新はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にも、 その間は未掲載となります。 今年度登録更新の方です。更新時に必要な測量CPDポイントは以下の通りです。 ※平成29年度認定登録者は、令和4年10月登録更新(第1回更新)・40ポイント/5年 ※平成24年度認定登録者は、令和4年10月登録更新(第2回更新)・40ポイント/5年 ※平成19年度認定登録者は、令和4年10月登録更新(第3回更新)・40ポイント/5年 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読) ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載。技術事 例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性(何らかの創 意工夫による業務改善への貢献など)(2)実用性(実務への応用性や実際に業務等 に適用していく際の実用性など)(3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対 して、信頼性や実証性など)(4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術 領域への新たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性など を含めて今後の展開性)という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。 奮って、投稿ください。 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** おすすめの1冊 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます) 「一等三角点総覧-アルピニストとハイカーがまとめた-(改訂第4版)」 /定価 1,362円//会員価格 1,220円 詳しくは、 https://www.jsurvey.jp/2.htm (遠藤拓郎:日本測量協会) ■編集後記 182号で二桁掛け算の暗算の方法論を紹介し、183号で数字の覚え方を提案しました。 これらを組み合わせると、二桁掛け算の暗算が実現できるようになります(最近、 自分で検証中、手ごたえあり!)。九九はたかだか81通りですが、九九九九は、 9800通りに及ぶバラエティ。数字の並びの変化の面白さ、頭の体操にはなるし、 還暦を迎えた今、将来的にボケ防止にも良いかと。 具体的な手順を示します。左側に計算手順を示す等式変換、右側に、その時点で 覚えておくべき数字の語呂です。78 x 47 を事例として。 0) 78 x 47 なやよな(7847) ★原題 1) = 78 x 4(0) + 78 x 7 2) = 312(0) + 78 x 7 なやよな、さいに(7847, 312) ★部分解上312 登場 3) = 312(0) + 546 さいに、ごよろ(312, 546) ★部分解下546 登場 4) = 362(0) + ( )46 さろに、よろ(362, 46) 5) = 366(0) + ( )( )6 さろろ、ろ(366, 6) 6) = 3666 さろろろ(3666) ★答え というわけで、最大7個の数字を暗記すれば、答えにたどり着くことができます。 182号でも書きましたが、暗算は上の桁からやっていくのがコツ。上では一発解答 している二桁x一桁の部分解も、上の桁から順に九九をやっていくと確実です。 その間、原題「なやよな」を頭の片隅に置いておくと(これが意外と大変なのですが)、 途中でやり直しも効きます。よかったら、試してみてください。 まずはひとつ、成功体験を得ることです。 来月から、普通の編集後記に戻ります。たぶん。 (編集委員長:国際航業㈱ 大山容一) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ───────────────────────────────────―──── | |
戻る |
CGIの匠 |