タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.207 | 発行日時:2024年3月15日 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2024(R6)年3月15日(金) ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.207 発行元:スペーシャリストMM事務局 https://spatialist.sakura.ne.jp ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ *SPの会事務局からのお知らせ ★ *ニュースラウンジ 住田英二 *リレーエッセイ<空間連携> 横田宏行 *新入会員のページ 江藤稚佳子、江川真史 *空間情報関連便利グッズ書籍の紹介 山田秀之 *最新技術動向の調査活動研究会 議事録(抄) *各支部活動報告 各支部支部長 *日本測量協会からのお知らせ 遠藤拓郎 *編集後記 大山容一 ■SPの会事務局からのお知らせ ★SPの会企画委員会に設立する 「働きながら博士号取得をめざす人のための相談コーナー」のお知らせ 測量・地理空間情報技術者で将来、学位(博士号)を取得したいと考えている人など を対象に、博士号取得に向けて本格的な始動をするまでに準備すべきことや取得まで のプロセス、取得方法(課程博士か論文博士か)等々について、個別に相談できるコー ナーを本年4月より設置します。アドバイザーはSPの会最高顧問の瀬戸島政博氏が担当 します。詳細は4月号のMM誌で紹介します。 (連絡先:SPの会事務局 TEL:03-5684-3355、E-mail: spatialist@jsurvey.jp) ■ニュースラウンジ 住田です。昨年の総会で副会長を卒業し顧問に就任しました。思えばスペーシャリ ストの会発足当時から副会長を18年務めて参りました。発足当時の大きな話題として 「地理空間情報活用推進基本法」(以下「基本法」)が議員立法で平成19年に成立 したことが挙げられます。 この「基本法」は衛星測位と地理情報システムを組み合わせることで、高度な地理 空間情報活用社会の実現を目指すことを理念としています。「地理空間情報活用推進 基本計画」(以下「基本計画」)は基本法の成立を受けて、平成20年4月に最初の、 平成24年3月に第2期の、平成29年3月に第3期の、令和4年3月に第4期の地理空間情報 活用推進基本計画が閣議決定されました。この基本計画では、「誰もがいつでもどこ でも必要な地理空間情報を利用したり、高度な分析に基づく的確な情報を入手し行動 できる地理空間情報高度活用社会の実現を産学官が連携して目指すこととしています。 本稿でこの「基本法」について言及するつもりはありませんが、スペーシャリストの 会の活動の背景に少なからず関係があると考えています。この最近約10年間において はUAVの普及・浸透により高度50-150mから様々なセンサーによる地理空間情報の取得 が手軽に行えるようになりましたが、こうした新技術も「基本法」「基本計画」に 整合するものと捉えています。 さて、私は仕事柄、新技術に関する講習会など企画立案など手掛けていますが、 最近では”3D”とか“点群”といった用語が着目されていると感じます。これは UAVとレーザ計測装置の普及が後押ししているのは間違いありませんが、加えて 「作業規程の準則」にも組み込まれたことも大きな要因と捉えています。今後多く の測量現場にこうした新技術が利用されるものと思います。測量・地理空間情報 技術者がこうした新技術の享受が得られるようになることは大変喜ばしいところと 思います。我々は測量・地理空間情報分野のスペーシャリストですので、今後中長 期視点での新技術への対応ももちろんのこと、人材育成等多くの諸課題について取 り組まなければなりません。引き続きよろしくお願いいたします。 (住田 英二:スペーシャリストの会顧問・東京支部長) 〇令和6年4月号の担当は、白井直樹さんです。 ■リレーエッセイ<空間連携> 朝日航洋の清成研二さんよりバトンを引き継ぎました、朝日航洋の横田と申します。 システム開発を中心に業務に携わり、近年ではAI関連の開発を行っております。スペ ーシャリストの会に「最新技術動向の調査活動研究会」が出来ましたので、メンバー として参加しました。今回は第1回の研究会の中で印象に残った話を紹介いたします。 研究会に参加するまでは、最新技術ということで「生成系AI」や「画像認識AI」 など今現在ホットな技術について調べるのかと想定していました。しかし、参加者 からは時間的や技術分野として近い技術だけではなく、将来的に実用化されそうな 技術や、違う分野でも空間情報に応用できそうな技術について調べるのも大切とい う話がありました。 「近くの雷、遠くの雷」という表現もされており、近々で実用化される技術 (近くの雷)を調べるのは当たり前、将来的に影響の出そうな技術や異分野の技術 (遠くの雷)にまで目を配るのが大切という新しい視点を教えていただきました。 これからは視野を広く持って、業務に貢献していきたいと考えています。 (横田宏行:朝日航洋株式会社) 〇令和6年4月号は、朝日航洋の杉山史典さんにバトンを引き継ぎます。 ■新入会員のページ この度、スペーシャリストの会に入会いたしました朝日航洋株式会社の江藤稚佳子 と申します。河川や砂防、地質を中心とした防災分野における空間情報の解析や活用 の高度化や効率化に携わっています。 入社した当時は、航空レーザ測量が新しい技術として一般的になりはじめたばかリ で、高度な技術で詳細な地形データを取得できることが目玉でした。今では、三次元 点群データは手法を問わず誰でも取得することができるようになりました。 “空間情報”というものが専門的な分野にとどまらず、一般に多く認識・活用される 時代になったことで、急速に進化する技術を知り、使い、発展させる楽しみが増えま した。一方で、より身近になり、誰でも触れることが出来るようなったからこそ、 その情報の確かさを技術的に説明できることが技術者に求められると感じます。 「こころよく我にはたらく仕事あれ それを仕遂げて死なむと思ふ」 と石川啄木が詠んだように、空間情報技術の追及と普及が天啓の仕事となり、自分の 技術を十分に発揮し、社会貢献することに意義を見出していきたいと思います。 宜しくお願いいたします。 (江藤稚佳子:朝日航洋株式会社) この度、スペーシャリストの会に入会させていただきました国際航業株式会社の 江川真史(えかわ まさふみ)と申します。どうぞよろしくお願い致します。主に 斜面やインフラ構造物等を対象として、GNSSによる変位モニタリングサービス (shamen-net)を提供する業務に従事しております。 現場でGNSS等の計器を設置して計測するのみならず、各現場における管理目的や 管理基準、現場条件等を踏まえて、モニタリングに関連した調査・計画・設計・ 設置・計測・監視・解析・評価までの一連の流れを包括的に対応することができ、 「モニタリング」と「コンサルティング」を組み合わせた技術力を強みとしています。 私の主な役割は、業務管理・生産に加えて、技術開発にも力を入れております。 最近、日本や世界中で衛星打ち上げに関するニュースが多くございますが、衛星関連 技術の発展はめざましく、GNSSについても高性能・低コスト化が進むことで、測位 技術はより日常的に普及していくことになります。 スペーシャリストの会の活動を通して、情報収集・意見交換などをさせていただき、 この激化する市場において、より良いサービスを提供し続けていくことで、社会の 安心・安全に貢献していく所存です。どうぞよろしくお願い致します。 (江川 真史:国際航業株式会社) 〇令和6年4月号の担当は、前田憲治さん、本間哲郎さんです。 ■空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介 等 「山怪」山人が語る不思議な話 著 者: 田中康弘 出版社: 山と渓谷社 山で起こるよくわからない不思議なはなし。著者が日本全国の山里で聞いてまわっ て集めた話、例えば、狸やキツネの仕業、大蛇、人魂、神隠し、霊魂、あらゆる不思 議が満載です。私が好きな(興味がある)話は「狐と神隠し」というはなし。 大まかなあらすじはこうです。マタギの里で今から50年前。夫婦が4歳の子供を連れ 農作業へ。ふと目を離したすきに「神隠し」。村人総出で探すが見つからない。夜に なる頃、「みつかったぞー」の声。娘を見つけたのは奥山で山仕事をしていた人。 どこで見つかったか聞いて全員言葉を失う。狐が出るとうわさされている場所で、大 岩の上にちょこんと座ってニコニコしていたと。その岩に4歳の子供が登るのも不可能 なら、そもそもその場所へ行くことも不可能な距離。この娘さんは現在もご存命です。 神隠しは、他にもいろいろあり、悲しい結末の話もあります。共通するのは、一人 で見て誰も信じない現象とは異なり、複数の人が見ていること。おそらく本当にあっ た出来事だということです。いったいどういう現象なのか、とても興味があります。 世の中には科学的、論理的に説明がつかないことがまだまだあると思うと、それだけ でドキドキわくわくします。 (山田秀之:アジア航測株式会社) 〇令和6年4月号の担当は、山下 智さんです。 ■第1回 最新技術動向の調査活動研究会(2024年2月)議事概要 日時:2024年2月22日(木) 15:00~17:00 場所:日本測量協会、WEB 議事項目: 1.本研究会設立の背景と趣旨 2.メンバーの自己紹介とアンケートの回答について各自説明 3.本研究会の運用について ・2か月に1回開催を目安、まずは2年を目途に。 ・研究会で会員に知らせたい情報があれば、メールマガジン等に掲載も。 ・Web上で共有可能なストレージについて検討。 4.検討するテーマ等について(※フリートーク抜粋) ・「専門分野の最新動向について、国の動きや予算、研究開発の経緯など、 1つの技術を取り上げて掘り下げる」、「他の分野の新しい技術について、 空間情報技術に応用可能か検討」、「一見すると遠い技術が測量界に迫って きたときのための備え」、「生成AIやDXなど既に身近に迫っている技術への 取組」、「最新技術動向(スターリンク、カーボンニュートラルな取組等) と我々の空間情報技術の掛け合わせ」など。 5.次回に向けて ・3月末までに各自テーマ出しを行う。 ・取り上げてほしいテーマ(身近に迫っている技術テーマ、一見遠くに見える技術 テーマ、測量に関連するか否かは問わない)、そのテーマを選んだ理由を付記する。 ・1人最低1つ、最大3つ程度挙げる。 次回予定:2024年4月22日(月)15:00~17:00 ■各支部活動報告 ◇中部支部 ■活動報告 1. 第76回 定例会議の開催 ○ 日 時:令和6年2月16日(金) 16:00~18:00 ○ 場 所:(株)テイコク名古屋支店 + オンライン(Teams) ○ 対面出席:8名 ○ WEB出席:9名 ■活動予定 1. 次回の定例会議(中部SP会第13回総会)の予定 ○ 日 時:令和6年4月26日(金) 14:00~15:00 ○ 場 所:CHUTOホール 2. 第20回G空間ほっとセミナー ○ 日程:令和6年4月26日(金) 15:30~18:00 ○ 場所:CHUTOホール 3. 点群オペレーション講習会(岐阜大) ○ 日程:令和6年6月1日(土) 4. 第21回G空間ほっとセミナー 日程:令和6年11月1日(金) (安藤港増 中部支部長:CSGコンサルタント株式会社) ◇北陸支部 【活動報告】 〇第5回定例会議 ・日 時:令和6年1月24日(水)14:00~15:00 ・場 所: Webのみ ・主な議題 1) SP会北陸支部の活動についての意見交換 【活動予定】 〇第6回定例会議 ・日 時:令和6年4月24日(水)14:00~15:30 ・場 所: Web(予定) ・主な議題 1) SP会北陸支部の活動についての意見交換 〇G空間ほっとセミナー(SP会中部支部との共催) ・日 時:令和6年4月26日(金)15:30~ ・場 所:測量会館2F会議室(富山市) ・詳細は4月上旬、測量協会北陸支部のメルマガにて配信予定 (山下智 北陸支部長:パスコ) ◇関西支部 ■催し等開催結果 1. 日本測量協会関西支部 賀詞交換会 日時:1/26(金)18:00~ 場所:大阪キャッスルホテル 2.第37回SPの会関西支部幹事会 日時:2/20(火) 16:00~17:00 場所:国際航業(株)会議室 議事項目:①前回の議事録確認 ②本部企画委員会報告について ③部会活動および予定について ④あり方部会の提言について 確認および討議 ⑤その他 ⑥今後の会議などの予定 ■今後の会議・催し等 1. 技術士1次試験対策講座 日時:6/8(土) 場所:(株)日本インシーク (河野哲也 関西支部長:(株)パスコ) ◇東北支部 【活動報告】 ◆2月7日 ・イブニングセミナー出席 SP会の会員複数名出席 会場:日本測量協会東北支部 ・SP会・GM会幹事会 会場:日本測量協会東北支部会議室(セミナー会場) ・令和6年9月開催の講演会日時・実施会場の決定 ※開催日:R6/9/17、13時~17時、会場:宮城県建設会館 ・その他 活動内容検討 【活動予定】 ◆3月13日 ・SP会・GM会東北支部幹事会 会場:日本測量協会東北支部会議室(セミナー会場) ・令和6年9月開催の講演会のテーマ・講演内容(講演者)の検討 ・4月以降のSP会・GM会東北支部幹事会開催場所の検討 (日本測量協会東北支部会議室が無くなるため) (千葉一博 東北支部長:アジア航測) ◇中国・四国支部 【活動報告】 特になし 【活動予定】 1.SP会中四国支部講演会(7月31日開催) (越智貴政 中国・四国支部長:株式会社荒谷建設コンサルタント) ◇東京支部 【活動報告】 幹事会 日時:1月12日 16:00-17:00 場所:アジア航測㈱本社会議室(新百合ヶ丘) 議題:4月の技術士2次試験対策講座開催に向けた準備等 勉強会:20歳を迎えた赤色立体地図とその発展、 千葉 達朗(先端技術研究所 千葉研究室 室長) 【活動予定】 幹事会+技術士2次試験対策講座 日時:令和6年4月8日 14:00-14:30(幹事会)14:30-17:00(対策講座) 場所:日本測量協会本部研修室+オンライン (住田英二:東京支部長:日本測量協会) ◇九州支部 【活動報告】 九州SP幹事会 令和5年2月7日 2022年度 支部総会報告 知っとーとセミナー下半期SP会九州支部からの提案内容について議論 令和5年度講習会のふりかえり 【活動予定】 次回幹事会 4月18日(火)15:30~ (鵜飼尚弘 : 九州支部長:快適空間FC) ■日本測量協会からのお知らせ ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス) の変更が生じたSPの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール:geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒112-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読) ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性(何らかの創意工夫による業務改善への貢献など) (2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など) (3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など) (4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や 応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性) という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。 奮って、投稿ください。 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます) 『実務者向け UAVを主体とした複合的な利活用事例集 (スペーシャリストの会編)』(令和5年11月4日刊行) 定価2,420円(税込)//会員価格2,170円(税込) 詳しくは、 https://www.jsurvey.jp/2.htm (遠藤拓郎:日本測量協会) ■編集後記(添付ファイルあり) 段丘崖の雑木林に朝日が射しはじめました。あぁ、広葉樹林て良くできてるよなぁ、 って思うんです。 ここは、段丘崖の麓を年中湧水が流れており、暑い夏は鬱蒼と生い茂る森林となっ て涼しい清流公園になります。自宅から歩いて4、5分のところにあり、子供が小さい 頃はよく散歩や水遊びにやってきたものでした。熱帯夜の夜でもフッと涼しい一角で、 救われた気持ちになります。一方、寒い冬はこうやって葉が全部落ちて、晴れた日に は優しい陽射しが地面までたっぷりと届くようになります。 街の街路樹も、この発想から、プラタナス・イチョウなどの広葉樹が植えられてい るそうです。落ち葉の掃除が大変だから常緑樹を植えれば? いや、落ちるからいい んですね。 四季折々の大自然の営み、春・夏・秋・冬がこんなにはっきりと感じられる国は、 日本以外にはそんなにないと思います。自然を愛でる優しい心を育む日本の風土に、 深い感謝の気持ちが湧いてきます。 (編集委員長 : 大山容一(国際航業㈱)) ----------------------------------------------------------------- All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ----------------------------------------------------------------- | |
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