タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.209 | 発行日時:2024年5月15日 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2024(R6)年5月15日(水) ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.209 発行元:スペーシャリストMM事務局 https://spatialist.sakura.ne.jp ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ *SPの会事務局からのお知らせ *ニュースラウンジ 小松崎弘道 *リレーエッセイ<空間連携> 加賀谷仁秀 *新入会員のページ 西尾美徳、中北真澄 *空間情報関連/書籍紹介 廣野貴一 *各支部活動報告 各支部支部長 *日本測量協会からのお知らせ 遠藤拓郎 *編集後記 大山容一 ■SPの会事務局から ≪SPの会企画委員会に設立する 「働きながら博士号取得をめざす人のための相談コーナー」開設のお知らせ≫ 測量・地理空間情報技術者で将来、学位(博士号)を取得したいと考えている人 (会員以外でも可)などを対象に、博士号取得に向けて本格的な始動をするまでに 準備すべきことや取得までのプロセス、取得方法(課程博士か論文博士か)等々につ いて、個別に相談できるコーナーを本年4月より設置しました。アドバイザーは SPの会最高顧問の瀬戸島政博氏が担当します。 相談を希望される場合は、下記【メール記載内容】を【送付先】まで、メール にてご連絡をお願いいたします。 【メール記載内容】件名:「SPの会:博士号取得のための相談希望」 本文: ①氏名(ふりがな)、②勤務先、③電話番号、④電子メールアドレス、 ⑤相談したい内容について 【送付先】 spatialist@jsurvey.jp ■ニュースラウンジ 先月4月に、人口戦略会議にて、2023年の人口約1億2,400万人に対し、このままでは 2100年の人口が約6,300万人に半減、高齢化率40%になると報告されました。社会的な人 口減少、少子高齢化が加速する中、測量業界も「測量士」の登録者の減少が年々進む 傾向にあります。平成30年度に行われた実態調査報告書(国土地理院)では、平成29 年度末で測量士資格登録者が約24万人です。年代別として、70歳以上6.8%、69~60歳 24.4%、59~50歳25.9%、49~40歳30.2%、39~30歳10.3%、29~20歳2.4%、19歳以下 0.1%という結果でした。50歳以上が57.1%と半数以上を占めています。約7年前の調査 であり、単純な比較はできませんが、測量士の高齢化、減少が進み厳しい状況が想定 されます。国土地理院HPの測量士合格率をみると、令和5年度10.3%(379名)、令和4年度 14.4%(460名)、令和3年度18.0%(498名)、令和2年度7.7%(176名)、令和元年14.8%(479名) です。受験者数は、毎年約2.200~3、700名です。当然、試験合格者や実績による申請 登録者も増加すると考えられますが、劇的に伸びるとは言い難い状況であります。 私は、令和5年度前期に某大学の非常勤講師として、測量学実習を指導することに なりました。環境系ですが、履修実績が認められれば測量士補が認定される学部です。 今年度も前期4月~7月の毎週木曜に、3年生の選択科目の測量学Ⅱ実習を指導します。 受講生は、令和5年度60名、令和6年度42名と減少しています。必修科目の2年生対象 測量学Ⅰ実習は、120名履修しています。環境系なので、測量会社へ就職する学生は 非常に少ないです。国家資格の測量士取得を目指す学生は僅かにいると思われますが、 やはり減少傾向にあるのではと危惧しております。実習では、三脚を早く、美しく 設置できるよう優しく指導し、測量の入り口から興味を持っていただき、測量士と してひとりでも多く活躍していける人材を輩出していきたいと心がけております。 社内で工学部の土木系の測量学実習を非常勤で指導している技術者にも状況確認し たところ、1学年150名を履修していることですが、20年前は300名履修していたようで 約半減しています。しかも測量研究室が消滅しています。近年、土木工学部が改名され 都市環境工学といった“土木”の文字が無くなった学部・学科名が増えています。就職 先も、測量会社への就職は少なく、ゼネコン、コンサル、インフラ系へ流れる学生が 多いようです。 我々測量・地理空間情報に従事する技術者としては、次世代の空間情報技術者をい かに多く育成していくかが重要であると考えます。業界は元より、企業としても将来 を考えていくうえでも「測量士」の確保が重要な視点であると実感するこの頃です。 ( 小松崎 弘道:株式会社パスコ ) 〇令和6年6月号の担当は、小林雅弘さんです。 ■リレーエッセイ<空間連携> 朝日航洋株式会社の杉山史典さんからバトンを受けました、GEOソリューションズの 加賀谷仁秀と申します。 四十の坂をとうに越え、「体が資本」という言葉の重みをより強く感じるようになり ました。ソフトウェア開発が主な業務=デスクワーク一辺倒なもので、意識しないと すぐに運動不足になってしまいます。動かなけりゃあ疲れもしないし、そんなに体調 崩れないでしょ、と思いきや、どうも身体に澱がたまります。人も動物。しっかり運 動して身体に負荷をかけているほうが、心身が充実しますね。 というわけで、コロナ禍で引きこもりがちになった頃から積極的に山歩きを(もちろ ん登山用の地図アプリを使い倒しつつ)するようになりました。幸い住まいは西宮。六 甲山系が身近で、四季折々の里山を満喫することができます。回数を重ねるごと歩ける 距離が伸びていくのも楽しく、この三月にはとうとう六甲全山縦走路を歩きました。 薄明の須磨浦公園から43km、累積標高3000m以上を登っては降り、阪急宝塚駅へ。 眼下に宝塚市街を望む頃にはすっかり日も沈んでいたので決して早くはないのですが、 そこはそれ、数年前ならとても歩ききれなかった道程です。多少は身軽になったと自 分を褒めることにして、機嫌よく仕事に打ち込めるフィジカルを維持したいと思いま す。 ( 加賀谷 仁秀:株式会社GEOソリューションズ ) 〇次回令和6年6月号は、株式会社都市・計画・設計研究所の平井仁さんにバトンを 渡したいと思います。 ■新入会員のページ 株式会社カナエジオマチックスの西尾美徳と申します。私は、1995年に測量業界に 入りましたが、最初は営業職として働いていました。顧客は市町村が主だったので、 毎日官公庁を訪問し、道路・上下水道などのインフラの維持管理、固定資産税の課税 客体の現況把握など、様々な行政事務の効率化のため、官公庁で使う地理空間情報を “つくる”ことを提案してきました。 その後、私は技術職に配置転換し、都市計画を担当することになり現在に至って います。かつて営業職のときに地理空間情報を“つくる”ことを提案していましたが、 今度は “つかう”立場に変わりました。官公庁には地域の課題を解決するという 仕事があります。この地域の課題を解決する仕事が「まちづくり」そのものです。 まちづくりには地理空間情報がとても有効です。地理空間情報を活用することで 政策の意思決定ができるからです。今では地理空間情報をまちづくりに“つかう” 提案をしています。 近年、自然災害が激甚化、頻発化するなか、防災・減災に向けたまちづくりが求 められており、地理空間情報を“つかう”ことの重要性が高まっていると思います。 今後とも自己研鑽に努め、少しでも社会貢献できればと思いますので、どうぞよろ しくお願いいたします。 (西尾美徳:株式会社カナエジオマチックス) この度、スペーシャリストの会に入会させていただきました、株式会社かんこうの 中北真澄と申します。年齢がわかってしまいそうですが、42年間測量業に携わって おります。この年齢になった今、最新の空間情報技術により社会貢献活動を目指す スペーシャリストの会の一員となれたことに、喜びと責任を感じています。 私は、入社時より、航空写真測量に取り組んでまいりました。その後、道路、上下 水道台帳、都市計画図等の地方行政の台帳管理業務へと展開し、近年では、それらを データ化しGISによる管理や分析、提案の業務に携わっています。 入社当初は、国土地理院の2万5千分の1の紙地図を携帯し、重い測量機材を背負い、 三角点に登っておりました。少し大げさな表現にはなりますが、命がけで、道迷い 防止のために必死で地形図の読み方を習得したことが強く印象に残っています。 しかし、現在では、衛星測位技術を活用した高精度な位置情報が提供されるアプリを 簡単に誰でも利用できるようになり、登山初心者の私でも、安全に山を楽しめるよう になったことに、空間情報技術の目覚ましい発展を実感しております。 また、国や地方自治体の業務では、地図情報の3次元化に加え、そのデータを活用 した施設管理やインフラ事業等を含めた発注が多くなり、空間情報技術が社会生活に おいて不可欠なものと認識されてきていることも強く感じています。 今年は新年早々大きな地震があり、日本各地で地震が多く発生しています。災害時 こそ迅速で正確な空間情報が必要です。私も、僅かながらでも社会に貢献できるよう 精進してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 (中北真澄:株式会社かんこう) 〇令和6年6月号の担当は、菅井一弥さん、新宮圭一さんです。 ■空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介 等 ◇地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか 著者:宮原ひろ子 発行所:(株)化学同人 地球の複雑な気候変動や地球史上の未解決の大事件への宇宙からの影響について、 「宇宙気候学」によって解き明かそうとしている内容です。本当に影響あるの?と 思いつつ読み始め、「このグラフを見れば、これは〇〇年周期で増減を繰り返し、 長期的に見ると△△の現象と連動していることがわかるでしょう」と明示されると 確かにそのような関連があるものなのかと納得してしまう内容もありました。 「宇宙天気災害」(という言葉を初めて知りました)の事例として、磁気嵐と衛星 測位(ご存じの方も多いと思います)、太陽からの放射線と人工衛星や宇宙空間で 活動する人間、太陽フレア発生とそれを浴びる人間やBS放送、磁気嵐と停電、地球 大気上空に流れた電力と人工衛星制御や短波通信への影響、それによる列車制御 異常などが紹介されています。 月で隕石が燃え尽きることなく直撃した岩盤の破片、屋久杉やサンゴの年輪、 古日記、南極の氷に刻まれた数千年スケールの太陽活動の記録について解説された 第2章などもとりわけ興味深く読みました。 将来的に、このような研究成果や我が国でも打ち上げている人工衛星からの放射 線変動観測が、天気予報や気候予測、宇宙天気災害対策の高度化・高精度化に益々 貢献するようになっていくのでしょうか。 (廣野 貴一:株式会社ジオテクノ関西) ○令和6年6月号の担当は、早川和夫さんです。 ■各支部活動報告 ◇中部支部 ■活動報告 1. 第13回総会及び第77回 定例会議の開催 ・日 時:令和6年4月26日(金) 14:00~15:00 ・場 所:オフィスパーク栄CHUTOホール会議室(中統奨学館ビル4F) + オンライン(Teams) ・対面出席:17名 ・WEB出席:2名 ・出席者及び委任状の提出のあった合計30名により総会成立 ・総会における全ての議事は賛成多数より承認された 2. 第20回G空間ほっとセミナー ・日程:令和6年4月26日(金) 15:30~18:00 ・場所:CHUTOホール ■活動予定 1. 次回の定例会議(第78回定例会議)の予定 ・日 時:令和6年6月21日(金) 16:00~17:30 ・場 所:日本工営都市空間+WEB 2. 点群オペレーション講習会(岐阜大) ・日程:令和6年6月1日(土) 3. 現地見学会(長良川・水中ドローンを予定) ・日程:令和6年8月23日(金) 4. 第21回G空間ほっとセミナー ・日程:令和6年11月1日(金) (安藤港増 中部支部長:CSGコンサルタント株式会社) ◇北陸支部 【活動報告】 1.第6回定例会議 ・日 時:令和6年4月24日(水)14:00~15:50 ・場 所:Webのみ ・主な議題 1) SP会北陸支部の活動についての意見交換 2.G空間ほっとセミナー(SP会中部支部との共催) ・日 時:令和6年4月26日(金)15:30~18:00 ・場 所:測量会館2F会議室(富山市)※北陸会場 【活動予定】 1.第7回定例会議 ・日 時:令和6年7月17日(水)14:00~15:30 ・場 所:新潟市内+Web(予定) ・主な議題 1) SP会北陸支部の活動についての意見交換 (山下智 北陸支部長:パスコ) ◇関西支部 ■催し等開催結果 1. 第38回SPの会関西支部幹事会 日時:4/18(木) 16:00~17:00 場所:アジア航測(株)会議室 議事項目:①前回の議事録確認 ②本部企画委員会報告について ③部会活動および予定について ④あり方部会の提言について 前回保留事項の討議 ⑤その他 4月時点の関西支部会員の確認 ⑥今後の会議などの予定 ■今後の会議・催し等 1. 技術士1次試験対策講座 ・日時:6/8(土) 終日 ・場所:(株)日本インシーク 2. スペースサロン@Kansaiおよび第39回SPの会関西支部幹事会 ・日時:6月下旬以降で日程調整中 (河野哲也 関西支部長:(株)パスコ) ◇東北支部 【活動報告】 ◆3月13日 ・SP会・GM会東北支部幹事会 会場:日本測量協会東北支部会議室(セミナー会場) 対面出席:7名、Web出席:2名 ・令和6年9月開催の講演会のテーマ・講演内容の検討 ・4月以降のSP会・GM会東北支部幹事会開催場所の検討 ・現支部長の任期および次期支部長について ・地理空間イノベーション大会の東北支部パネラーの選出 ・SP会年全国大会の東北支部代表パネラーの選出 ◆4月16日 ・SP会・GM会東北支部幹事会(臨時) 会場:WEB会議(Teams) Web出席:9名 ・令和6年9月開催の講演者、プログラム決定 【活動予定】 ◆5月31日 ・SP会・GM会東北支部幹事会 会場:宮城県建設産業会館議室(セミナー会場) ・令和6年9月開催の講演会のプログラム・講演資料の詳細検討 ・支部イベント等の開催検討、その他 (千葉一博 東北支部長:アジア航測) ◇中国・四国支部 【活動報告】 特になし 【活動予定】 1.「地理空間情報イブニング・セミナー(Web)」(5月31日開催) 2.スペース・ポータルin中四国(第9回SP会中四国支部講演会)(7月31日開催) (越智貴政 中国・四国支部長:株式会社荒谷建設コンサルタント) ◇東京支部 【活動報告】 第12回技術士第二次試験対策講座 日時:4月8日 14:30-17:00 場所:特設オンラインサイト(リアルタイム配信)日本測量協会本部研修室より配信 受講対象者:スペーシャリストの会会員所属団体に所属の技術士第ニ次試験受験 予定者約30名 講師:国際航業㈱、アジア航測㈱、朝日航洋㈱、㈱パスコから最近2年の合格者2名 ずつ合計8名 幹事会 日時:4月24日 16:00-17:00 場所:日本測量協会会議室 議題: ・技術士2次試験対策講座(4月)の結果、課題等⇒各発表者の内容は良い、 録画ないのが残念 ・本部支部横断研究会の件(報告)⇒議事録の情報共有 ・今年度活動計画⇒継続検討、当面幹事会と勉強会継続 ・その他:今後勉強会は録画方式として公開、講師には謝金拠出検討 【活動予定】 幹事会 日時:令和6年7月2日 16:00-16:30(幹事会)16:30-17:00(勉強会) 場所:国際航業㈱本社会議室 (住田英二:東京支部長:日本測量協会) ◇九州支部 【活動報告】 1.スペーシャリストの会特別講演会(11.9 収録オンライン) 4 月 17 日(水)13:30-15:40 受講者:27 名 2.イブニングセミナー(3.13 収録分オンライン) 4 月 24 日(水)13:30-14:40 受講者:29 名 3.九州SP 幹事会 令和6年4月23日 15:30~16:10 ・出席者 6名 ・支部役員体制について(2 年に 1 度の今年は改選期) ・知っとーとセミナーin 九州(第 12 回)の講師選定 4.今後の活動予定 ・アドバンスセミナー(福岡) 5月17日(金) リファレンス駅東:古川講師 ・実務者向けセミナー~一歩進んだUAV利活用事例~ 6月18日(火)鵜飼講師 ・イブニングセミナー(5.31 収録分オンライン)6 月 26 日(水) ・知っとーとセミナーin 九州(第 11 回)実践編 8 月 20 日(火) ・知っとーとセミナーin 九州(第 12 回)11 月 26 日(火) 【活動予定】 次回幹事会 6月25 日(火) 15:30~ (鵜飼尚弘:九州支部長:快適空間FC) ■日本測量協会からのお知らせ ◇令和6年度「空間情報総括監理技術者」認定試験の願書受付を 開始いたしました(受付期間5月31日まで)。 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/gissv/gissv.htm ◇測量・地理空間情報技術者のための技術士取得支援セミナー(中核講座) ハイブリッド型(対面集合[福岡会場]+リアルタイム配信) 2024年6月20日 https://www.jsurvey.jp/gissv20240620.pdf 受講資格緩和しました(既に技術士を 1 部門以上お持ちの方でもご受講可能)。 社内等で技術士に興味のある方、将来空総監の受験を検討されている方等に ご受講を勧めてください。 ◇「測量・地理空間情報イノベーション大会2024」資料集について 6月11日、12日に東京会場(対面)ほか、サテライト会場にてWeb開催いたします。 今年度も資料集につきましては、SPの会会員(会費未納者を除く)の皆様に 送付いたします。 各会場の受講者、講演者には別途会場でも無料配布されますので、会から送付が 不要の方は、SPの会事務局(spatialist@jsurvey.jp)までご連絡ください。 ◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス)の変更が 生じたSPの会会員の方へ。 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。 届け出様式は以下の場所にあります。 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。 連絡先は以下の通りです。 メール:geoinfor@jsurvey.jp FAX : 03-5684-3366 〒112-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読) ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載。 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性(何らかの創意工夫による業務改善への貢献など) (2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など) (3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、 信頼性や実証性など) (4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用の 可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性) という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ■刊行案内 *** 新刊案内 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます) 『公共測量 作業規程の準則(令和5年3月31日改正版) 解説と運用(基準点測量編、応用測量編)』(令和6年4月29日刊行) 定価4,400円(税込) //会員価格3,960円(税込) 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/2.htm (遠藤拓郎:日本測量協会) ■編集後記 先月208号編集後記で触れた「赤水図」について会員の方から情報をいただきました。 赤水図は、実測図ではないけれど、当時、各地で実測図は作成されており、それらを 編集した「編纂図」だとのことです。 ご指摘いただいて納得がいきました。赤水図が伊能図に引けを取らないくらい、 日本列島の形を実に正確に捉えていること、赤水図には経緯度線が引かれていること。 宿場町での旅人からの聞き取りだけで、ここまでの精度は出せないだろうと、 素朴な疑問を感じていたからです。 19世紀初頭の日本では既に、導線法による測量技術がしっかりと実用化していて、 この手法で全国で実測図が作られていた、だからこそ、伊能図の偉業も実現できた わけですね。。 当時の世界は欧米列強による植民地侵略の真っ只中で、日本にもその刃は向けら れたはずですが、巷間に伝わる話によると、大英帝国のごときは、日本列島には精 密な地図が全国すみずみにまで整備されていることを知り、怖気づいて植民地化を あきらめたのだとか。 今ある日本社会は、伊能図そして赤水図の存在あってのものだったのかも知れま せん。測量・地図・地理空間情報に携わる私たちは、先輩たちの活躍に誇りをもっ て、これからも歩んでいきたいと思います。 貴重な情報提供、ありがとうございました。 (編集委員長:大山容一(国際航業㈱)) ------------------------------------------------------------------------------- All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ------------------------------------------------------------------------------- | |
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