スペーシャリスト メールマガジン バックナンバー

タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.216 発行日時:2024年12月16日


┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
2024(R6)年12月16日(月)
◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇  vol.216
                    発行元:スペーシャリストMM事務局
                    https://spatialist.sakura.ne.jp

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*ニュースラウンジ        鵜飼尚弘
*リレーエッセイ<空間連携>   光安利樹
*空間情報関連/書籍紹介     白井直樹
*企画委員会 議事録(抄)
*日本測量協会・SPの会 事務局からのお知らせ  遠藤拓郎
*編集後記            近藤弘崇

■ニュースラウンジ
先日のニュースで、訪日外国人が過去最速で年間累計3,000万人を突破(10月末
時点)したと発表がありました。
訪日外国人が年間3,000万人を超えたのは、2018年、2019年で、コロナが
明けて初めての3,000万人突破となりました。
観光立国の取り組みは、1963年(昭和38年)に国際収支の改善及び外国との経済文
化の交流の促進を目的としたのがはじまりになります。当初、2005年までに700
万人を目標とし、その後2003年には「ビジット・ジャパン・キャンペーン」として、
2010年までに1,000万人を目標として様々な取り組みが始まりましたが、20
11年の東日本大震災の影響を受け、実際に訪日外国人が1,000万人を突破したの
は、2013年でした。
観光立国に向けた取り組みの中で、地方都市の再生・活性化など地方創生の切り札とし
て、地方の土木構造物や土木遺産も観光資源として大きく貢献している。
そうした中で、災害が多い日本ならではの取り組みとして、被災した観光産業の再生の
ため、官民合同による国内旅行振興キャンペーン(「がんばろう!日本」)や東北地方
に旅行需要を喚起させること目的に、東北地域全体を一種の博覧会会場と見立てた「東
北観光博」、熊本地震については、「九州の観光復興に向けての総合支援プログラム」
の一環として「九州観光支援のための割引付旅行プラン助成制度を行うなど復興に向け
た支援としても活用されてきました。
近年では、電子決済やSNSの普及と活用によりストレスフリーで快適に旅行できる環境が
整い、多様な魅力に関する情報の入手が容易になったことで、地方における訪日外国人
の増加や、地元の人しか行かないような飲食店にも訪日外国人が訪れるなど、訪日外国
人の行動が変化しているように感じます。
今後は、さらに増加する訪日外国人と気軽にコミュニケーションがとれるよう語学に磨
きをかけていきたいです。
(鵜飼尚弘:副会長/九州支部長)

〇令和7年1月号の担当は、安藤港増さんです。

■リレーエッセイ<空間連携>
山崎廣二さんよりバトンを引き継ぎました、同じくアジア航測の空間情報技術センターに
所属しております光安と申します。
私は6年ほど前から、社内の航空センサーの導入に関わっています。航空センサーの投資
は非常に高額であることと、事業継続の観点から失敗は許されません。
そのため導入にあたっては、新しい機材に飛び付くようなことはせず、市場に出てから信
頼性の高まった物を選択してきました。また、自社で得た情報を出し惜しみすることなく、
同業他社との情報交換を活発に行ってきました。この考え方の根底には、以下のようなも
のがあります。
・航空センサーを扱う業界は非常に狭く、機材の選択肢が少ない
・家電と違い販売(生産)数が少ないため、機材の信頼性が低い
・最新機材をいち早く導入しても、同業他社に対して技術的なアドバンテージになる期間
は短い(買えば同じ)→だったら皆で協力して、メーカーとともに機材の性能と信頼性を
高めていこう!

最新の航空センサーの中に、航空レーザと航空測量用カメラを搭載したハイブリッド型の
機材があります。私は一台で二役をこなすこの機材に高い関心を持っていますが、国内導
入実績がないため性能と信頼性を確認することが出来ませんでした。そのためメーカーと
協力して、機材を国内に持ち込んでテストを行います。
結果は、技術発表などの場で公開していく所存です。
我々の業界では、年ごとに不安定なセンサー関連業務の売上高、災害時に要求される迅速
な広範囲の計測対応、運航に携わる人員の慢性的な業務負荷の軽減、物価高・円安などに
よるコスト増への対策、温室効果ガスの排出抑制など様々な課題を抱えています。
私はハイブリッド型の機材がDX(デジタルトランスフォーメーション)として、これら
課題の解決に繋がることを期待しています。
                        (光安利樹:アジア航測株式会社)

○次回令和7年1月号の担当は、
私の同郷の先輩でもある、同じくアジア航測株式会社の手塚国夫さんにバトンをお渡します。

■空間情報関連/書籍紹介
書籍名:増補改訂版「図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方」
(論文・レポートを自力で書けるようになる方法)
著 者:福地健太郎・園山隆輔
発行日:2024年9月19日
発行所:株式会社翔泳社
定 価:2,000円+税

 数多くの文書の書き方に関する書籍が出版されていますが、私が書店に行き、複数冊を
手に取り、文章を書くのがなかなか上達しない技術者に書き方、取り組み方を教えるのに、
良い書籍をという観点から上記書籍をピックアップしてみたので紹介します。
 本書の初版は2019年に刊行され、増補改訂版では著者らの文章指導経験や技術革新を反
映、内容を更新して出版されました。本書が役に立つ人の設定の中には、部下や初級エン
ジニアに文章の書き方をどう指導すれば良いのかを知りたい人とあります。自身の文章作
成スキルの再確認も出来ますが、文章を書く事に慣れていない技術者に対して指導する事
も想定されています。
 書籍内容は文章のみでの解説では無く、適度に図解も散りばめられて、読みやすい工夫
がなされていると思います。また、本書の最後の節には、最近の人工知能技術である生成AI
を使った文章作成についての活用法と注意点の記載もあります。
 本書は指導のためだけでは無く、自身も手軽に読みながら文章の書き方について、リス
キリングできる1冊だと思います。
                       (白井直樹:朝日航洋株式会社)

〇令和7年1月号の担当は、小松崎弘道さんです。

■令和6年度 第1回「スペーシャリストの会」企画委員会(令和6年11月)議事録抄
日時:令和6年11月20日(水)13:30~15:30、場所:日本測量協会 第1会議室、WEB
議事項目:
(1) 報告事項
①新役員・新支部長紹介
 ・代表役員:西岡様(国際航業)→名草様(国際航業)
 ・関西支部長:河野様(パスコ)→堀様(朝日航洋)
②各支部活動報告
  各支部長が活動内容を共有
 ・北陸支部:GMの会との連携や個人間の協力可能性について議論。
 ・関西支部:会則を改訂「幹事会は関西支部において最高議決機関とする。」を追加。
③第5回人財育成懇談会
 ・「マイノート」の作成ペースを調整し、議論を深める方針。
④第5回最新技術動向の調査研究会
 ・次回(12月10日)にSPARの河村幸二氏が「3Dが社会にどう役立つか」について講演。
 ・講演会はSP会会員に聴講を許可。申込方法は検討中(→11/27視聴案内メール送付)。
⑤2024年空間情報未来会議開催報告
 ・参加者: 247名(昨年222名)、SP会会員出席率: 約35%(出席143名/会員数401名)
(2) 討議・要請事項
①月刊「測量」のSPの会コーナー執筆テーマ
 ・第35弾テーマ:「私が注目するこの技術」に決定。
 ・第36弾以降は投票結果とトレンドを考慮して決定。
②2025年空間情報未来会議
 ・名称や運営体制について再検討。「スペーシャリストの会全国大会」とする案を議論。
 ・次回企画委員会で実行委員候補を募る。
③2025年イノベーション大会
 ・SP会で取り上げるテーマ案を企画委員にアンケート予定。
(3) その他
 ・令和6年度の空総監試験合格者20名が全員入会。
 ・令和8年度以降の空総監試験受験資格変更による会員減少リスクへの対応策として、
 自社内外でプロモーション強化の提案。
次回予定:令和7年1月24日(金)
令和6年度 第2回「スペーシャリストの会」企画委員会 13:30~15:30

■日本測量協会・SPの会事務局からのお知らせ
◇「実務者向けセミナー ~三次元計測技術の活用~ 」受付開始
 日時:令和7年2月6日(木)(東京:品川フロントビル会議室)
 受講方法:東京・会場対面、オンライン・リアルタイム配信
 参加方法:事前登録制(申込締切1月23日)
 参加費:無料
 詳細については、https://www.jsurvey.jp/k-honbu20250206.pdf

◇令和6年度「空間情報総括監理技術者の認定登録更新」ご案内について
 今年度更新対象の方々には、10月1日にご案内をお送りしております。
 CPDポイントが更新の基準を満たしていない方につきましては、
 令和7年3月31日までに、測量CPDポイントの登録および更新手続きをお願いいたします。

◇「働きながら博士号取得をめざす人のための相談コーナー」
 測量・地理空間情報技術者で将来、学位(博士号)を取得したいと考えている人
 (会員以外でも可)などを対象に、博士号取得に向けて本格的な始動をするまでに
 準備すべきことや取得までのプロセス、取得方法(課程博士か論文博士か)等々に
 ついて、個別に相談できるコーナーを本年4月より設置しました。アドバイザーは
 SPの会最高顧問の瀬戸島政博氏が担当します。
 相談を希望される場合は、下記【メール記載内容】を【送付先】まで、メールにて
 ご連絡をお願いいたします。
 【メール記載内容】件名:「SPの会:博士号取得のための相談希望」
  本文:①氏名(ふりがな)、②勤務先、③電話番号、④電子メールアドレス、
     ⑤相談したい内容について
 【送付先】spatialist@jsurvey.jp

◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス)の変更が生じた
 SPの会会員の方へ。
 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。
 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。

 届け出様式は以下の場所にあります。
 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm
 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出

 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。
 連絡先は以下の通りです。
 メール:geoinfor@jsurvey.jp
 FAX : 03-5684-3366
 〒112-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階
 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛

◇空間情報技術事例報告集の報告文募集
☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読)
☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載。
 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、(1)創意工夫性(何らかの
 創意工夫による業務改善への貢献など)(2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に
適用していく際の実用性など)(3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、
信頼性や実証性など)(4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新
たな展開や応用の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展
開性)という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿くださ
い。
 詳しくは、https://jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf

■刊行案内        
 *** 新刊案内 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます)
 『公共測量 作業規程の準則(令和5年3月31日改正版) 解説と運用(基準点測量編、
応用測量編)』(令和6年4月29日刊行)
 定価4,400円(税込) //会員価格3,960円(税込)
 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/2.htm

                            (遠藤拓郎:日本測量協会)

■編集後記
師走に入り、今年も残すところわずかとなりました。
新たな年を間近に控えて、書店の店頭では新年度のダイアリー手帳が目立つようになりま
した。スマートフォン全盛の現在、手帳派は少数になりつつあるかも知れませんが、まだ
愛用されている方も多い証拠ではないかと思われます。
私はダイアリー手帳の代替として測量野帳に記録しています。
皆様はきっとご存じでしょう。そうです。あの緑の手帳です。
測量野帳は1959年に国内の文具メーカーが測量士のために製作をはじめた手帳です。
・ポケットに入る絶妙なサイズ
・野外での筆記に適した硬い表紙
・書きやすい滑らかな紙質
このような特徴から、色々なジャンルで根強い愛好家がいるそうです。
私は測量野帳をスマートフォンと共に持ち運びしています。双方サイズもぴったりで、こ
れぞデジタルとアナログの融合です。
測量士のために製作されただけに、罫線はLEVEL,TRANSIT,SKETCH BOOKの中から選べます。
あなたは何派ですか?
私はSKETCH BOOK派です。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。

                         (編集担当:近藤弘崇 パスコ)

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