スペーシャリスト メールマガジン バックナンバー

タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.224 発行日時:2025年8月15日


┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
2025(R7)年8月15日(金)
◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇  vol.224
                    発行元:スペーシャリストMM事務局
                    https://spatialist.sakura.ne.jp

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
*ニュースラウンジ              芝 隆
*リレーエッセイ<空間連携>         宮本義明
*新入会員のページ              中谷龍介、加山 斉
*空間情報関連/書籍紹介           鵜飼尚弘
*企画委員会 議事録(抄)
*人財育成懇談会 議事録(抄)
*日本測量協会・SPの会 事務局からのお知らせ 遠藤拓郎
*編集後記                  近藤弘崇

■ニュースラウンジ
今年も、暑い日が続きます。皆さん、いかがお過ごしですか?
1年前のニュースラウンジを拝読しましたが、冒頭は暑さの話題でした。今回
のニュースラウンジも、近頃の気温のことを最初にふれたいと思います。
2025年7月は、記録的な高温となり観測史上最も暑い7月になったようです。特
に、北日本では平年を4.5℃上回る気温だったようです。また、降水量も少ない
地域があり、北陸地方では統計開始以来7月としては最も少ない降水量だったよ
うです。今年は暑さに加え、これからの水不足も懸念される夏になりそうです
(2025年8月6日時点)。
そんな暑い毎日が続く中、暑さを我慢して趣味の一つであるラグビー観戦(日
本とウェールズのテストマッチ)で、7月の神戸に行ってきました。試合結果は、
日本22-ウェールズ31で日本が一歩及びませんでした。観戦をきっかけに、日
本のスポーツの中ではラグビーは早くから空間情報を活用していたことを思い
出しましたので、ラグビー日本代表と空間情報の関わりについてお話ししたい
と思います。
ラグビー日本代表は、「ブレイブ・ブロッサムズ」の愛称で親しまれています。
昔は「チェリー・ブロッサムズ」と呼ばれていた時もありましたが、「勇敢な
桜の戦士たち」という意味の「ブレイブ・ブロッサムズ」が今では定着してい
ます。2025年7月時点の世界ランキングは14位で、2019年のワールドカップ自国
開催で記録した6位が最高位です。また、2015年イングランド大会で南アフリカ
代表から勝利した「ブライトンの奇跡」は有名ですが、この勝利の要因の一つ
に空間情報が関わっています。
ラグビー選手の背中の首元あたりに膨らみがあります。ここにGPSトラッカーが
装着されています。日本ラグビーでの空間情報の活用は、2010年代当初から本
格化しました。特に、2012年に日本代表ヘッドコーチに就任したエディー・ジョ
ーンズは、空間情報を徹底的に活用して、走行、プレーの強度、プレーエリア、
フィットネス・疲労度などのデータを取得・分析し、科学的根拠に基づくコン
ディション管理を確立しました。これらは、「エディ革命」と呼ばれ、2015年
ワールドカップで南アフリカに勝利した歴史的快挙の一因となりました。
他のスポーツでもそうでしょうが、今ではAIを活用したデータ分析も盛んに行
われており、益々、空間情報をどのように活用するのかが、スポーツの世界で
も重要になってきているように思います。
2年後のオーストラリアでのラグビーワールドカップを楽しみに待ちつつ、他の
スポーツでの空間情報の活用についても、興味を持って観戦したいと思います。
(芝 隆:国際航業株式会社)
〇令和7年9月号の担当は、岡本芳樹さんです。

■リレーエッセイ<空間連携>
 ナカノアイシステムの伊倉正芳さんよりバトンを引き継いだオリスの宮本です。
 イノベーション大会2025のオンデマンド配信を拝聴し、早川会長の“測るプロ
から課題解決のプロになる”という言葉がとても共感できました。
 従来の測量技術者が空間情報技術者になるということは、単に対象物の形状を
測定するよりももっと広い分野の領域までも包含し、様々な社会課題の解決に向
かうと言う事を意味すると考えています。
 なぜなら、クライアントの課題は、単に対象物の形状を計測することが目的で
ないことも多い、例えば工業的土地利用を目指していたのに遊休地となってしま
った土地の活用をしたいという課題は、課題の中に空間情報の取得という作業が
所々に溶け込んでいます。
 さらに課題解決となると、その他の属性が入ります、法的、地形的、歴史的要
因等。
 幸いにフィジカル空間とサイバー空間の連携を基に課題解決に利用できるツー
ルも整備されつつあります、しかしフィジカル空間には居住者や地権者が実在し
その思いが入っています、何でも反対や、将来どうなるかわからないからとりあ
えず反対の人もいる、ツールは良くても丁寧な説明が求められます。
 AIも今後シンギュラリティを迎えより社会的受容性の高まっていくことが予想
されます、私もこれらを使いこなしながら課題解決に向かいたいと言いたいです
が、いろいろな知識を習得しなければならないことも課題です。
                          (オリス:宮本義明)

〇次回令和7年9月号の担当は、パスコ野宗さんにバトンをつなぎます。
どうぞよろしくお願いいたします。

■新入会員のページ
新入会員の中谷龍介です。パスコで海外業務に従事しています。
先日、夏休みを利用して新潟の弥彦神社を参拝してきました。
弥彦神社からは標高634メートルの弥彦山に上るロープウェイがあり、山頂から
は日本海と、その向こうに浮かぶ金山の島・佐渡島を一望できるとのことで、
とても楽しみにしていました。
新幹線から在来線を乗り継いで、弥彦駅に降り立ったのは平日の午前中。
観光客の数もそれほど多くなく、念願だった弥彦神社をゆっくり参拝することが
できました。
その後、ロープウェイの山麓駅に向かって歩いていると、案内係の方に声をかけ
られました。
なんでも、その日はこれから240名の中国人団体客がロープウェイを利用すると
のこと。
ロープウェイは定員30名で15分間隔の運行なので、2時間は待つことになると言
われました。
徒歩での登山も頭をよぎりましたが、気温35度の中、片道1時間半の登山はさす
がに厳しい……。
結局、弥彦山登頂は断念し、そのまま帰路につくことにしました。
「インバウンドによるオーバーツーリズムが、こんな場所にも影響するのか」
と実感し、日本の魅力が海外の方々に評価されていることは嬉しい反面、つい
円安の日本経済を恨めしく思ってしまいました。
最近では、地方都市のビジネスホテルの宿泊費が高騰し、出張旅費規定の上限
では「まともな宿に泊まれない」といった声も聞かれます。
空間情報を扱う技術者としては、Geo AIなどの技術を活用して観光需要の予測
やリアルタイムでの情報共有ができれば、旅行者の流れを分散・平準化できる
のではないか、などと
考えたりしつつ――。
その夜は、新潟でおいしいお刺身と日本酒をゆっくり楽しみました。
                     (中谷龍介:株式会社パスコ)

いつもお世話になっております。
株式会社パスコの加山斉(かやまただし)と申します。
昨年度に空間情報総括監理技術者を取得しました。
貴会に入会させていただき、より一層の技術研鑽を行っていければと考えてい
ます。
現在従事しているのはUAV搭載型レーザスキャナを使った地形測量になります。
特に、グリーンレーザスキャナを使用した河川や海岸の地形測量を主に実施し
ています。
現場に出ることも多く、この時期は蒸し暑さとアブ、ヒル等との生物に悪戦苦
闘しています。
灼熱の現場が終わり、夜に飲むビールは格別です。
現場は苦労が絶えませんが、内業をリフレッシュする良い機会にもなっています。
水質のきれいな河川や海岸に出会ったときは感動します。
これがプライベートであったならばと。。。
どうぞ皆様これから宜しくお願いします。        
                       (加山斉:株式会社パスコ)

〇令和7年9月号の担当は、高松 学さん、武田英典さん、です。

■空間情報関連/書籍紹介
『FEMのための要素自動分割―デローニー三角分割法の利用』
著者:谷口 健男
出版社:森北出版
初版発行:1992年
ISBN:978-4-627-91400-1
価格:3,960円

3次元空間をリアルに再現する技法として3DGS(Gaussian Splatting)の活用が
始まっています。こうした最新技術を深く理解するためには、その原点ともいえ
るTIN(Triangulated Irregular Network:三角形分割、三角メッシュ)の基礎
を押さえることが重要です。本書は約30年前に出版された非常に古い専門書です
が、外接円条件による高品質メッシュ生成や拘束条件付き分割など、デローニー
法の原理と実装を丁寧に解説しています。図解も豊富で、3次元モデル構築や解
析の前処理の流れを体系的に理解できます。三次元計測や点群処理の現場に携わ
る技術者にこそ、基礎に立ち返る一冊です。
  (鵜飼尚弘:株式会社SurveyLife)

〇令和7年9月号の担当は、安藤港増さんです。

■令和6年度 第5回「スペーシャリストの会」企画委員会(令和7年7月)議事録(抄)
 開催日時・場所:令和7年7月18日(金)13:30~15:30、
 日本測量協会 第1会議室・WEB
(1)報告事項
①各支部活動報告(※隔月掲載)一部抜粋
・北陸支部:GMの会との連携による勉強会(金沢)を10月下旬に開催予定。
  現在準備中。
・中部支部:8月29日に夏期現地見学会(浜松城整備計画の見学)を開催予定。
参加者募集中。
・中国・四国支部:9月26日に「スペース・ポータルin中国セミナー」を開催予定。
参加者募集中。https://www.jsurvey.jp/k-chugoku20250926.pdf
・東北支部:9月29日に2025年度空間情報活用講演会を開催予定。
参加者募集中。https://www.jsurvey.jp/k-touhoku20250919.pdf
②第9回人財育成懇談会活動報告(6月号掲載)
③第9回最新技術動向調査活動研究会活動報告(7月号掲載)
・次回は9月4日開催予定。外部講演者としてエアロトヨタの大森康至氏。
講演テーマ:「空飛ぶクルマ(仮)」。
④2025年イノベーション大会報告:
・無事に終了。ギャラリー1への来場者数は約50名と盛況。
7月配信のメルマガに大会写真を掲載(撮影:秋山氏)。
(2)討議事項・要請事項
①月刊「測量」スペーシャリストの会コーナー:第36弾以降の執筆確認
②2025年スペーシャリストの会全国大会(空間情報未来会議)について
・開催日:11月4日(火)
・メイン会場:福岡、Web会場:東京、仙台、富山、名古屋、大阪、広島
・基調講演:デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)に依頼中。
・後半プログラム:講演とパネルディスカッションを予定(講演者等調整中)。
・開催に向けて、全国大会実行委員と九州支部で全体会議を開催予定。
③その他
・令和7年度スペーシャリストの会総会資料作成について、
  会長・副会長・支部長に依頼
・令和6年度予算で執行した経費は、早めに提出すること
・令和7年度予算に関する意見等がある場合は、次回委員会で討議
次回予定
:令和7年9月26日(金)令和6年度 第6回「スペーシャリストの会」企画委員会

■第10回 測量技術者のための人財育成懇談会(2025年7月)議事録(抄)
日時・場所:2025年7月28日(月)15:00~17:00 日本測量協会 第2会議室・WEB
議事テーマ:世代層別の人財育成(案):若手層(入社後~30歳)のとりまとめ
議事概要
(1)懇談会について
2024年1月に開始し、全12回のうち今回が第10回。今回から核心である各世代層の
人財育成(案)をまとめていく。今回は若手層が対象。
次回以降、中堅層とベテラン層(第11回)、シニア層(第12回)を予定。
(2)これまでの検討項目と本日の議論範囲
これまでの検討項目(現状認識、課題・期待、学び直しなど)を確認し、「本来の
役割→ 現状の課題→理想的な姿」の流れに沿って討議を進行。
(3)討議内容
・若手層を「入社~26歳」、「27~30歳」に分け、それぞれにおける「本来の役割、
現状の課題、理想的な姿」について意見交換。
・「①本来の役割」の「保有すべき資格」に関して、RCCMや技術士、博士号などの
取得年齢の現実性が議論に。測量士補・測量士の取得意欲の差や、業務負担とのバ
ランスについて言及あり。
・「②現状の課題」に関しては、実務経験やプロジェクト機会の少なさ、モチベー
ション低下の要因(労働条件や業務ギャップなど)が挙げられた。
・「③理想的な姿」を実現するために、資料編でとりまとめた教育・研修機関との
連携を明示する、などの方向性を確認した。
(4)今後のとりまとめ方法について(案)
成果物はA3版のExcelシートをベースに、「概要・展望(A4)、資料編(教育研修
機関調査)、議事録(全12回)」を含む構成とする。報告書の配布対象や公開方法
は、今後の会合での協議事項とした。月刊『測量』での掲載を検討する。
(5)次回予定
第11回懇談会は、9月29日(月)15時から行う。
中堅層・ベテラン層を同日にまとめるため、事前準備の協力を依頼。

■日本測量協会・SPの会事務局からのお知らせ
◇「2025年スペーシャリストの会全国大会(空間情報未来会議)」のご案内
日時:2025年11月4日(火)10:00~17:00(予定)  
  受講方法: 会場集合型、福岡会場(メイン会場)から支部会場(仙台、東京、
富山、名古屋、大阪、広島)にWeb配信します。
  ※詳細は決まり次第ご案内いたします。

◇「働きながら博士号取得をめざす人のための相談コーナー」
 測量・地理空間情報技術者で将来、学位(博士号)を取得したいと考えている人
 (会員以外でも可)などを対象に、博士号取得に向けて本格的な始動をするまでに
 準備すべきことや取得までのプロセス、取得方法(課程博士か論文博士か)等々に
 ついて、個別に相談できるコーナーを本年4月より設置しました。アドバイザーは
 SPの会最高顧問の瀬戸島政博氏が担当します。
 相談を希望される場合は、下記【メール記載内容】を【送付先】まで、メールに
 てご連絡をお願いいたします。
 【メール記載内容】件名:「SPの会:博士号取得のための相談希望」
  本文:①氏名(ふりがな)、②勤務先、③電話番号、④電子メールアドレス、
     ⑤相談したい内容について
 【送付先】spatialist@jsurvey.jp

◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス)の変更が生じた
 SPの会会員の方へ。
 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。
 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。

 届け出様式は以下の場所にあります。
 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm
 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出

 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。
 連絡先は以下の通りです。
 メール:geoinfor@jsurvey.jp
 FAX : 03-5684-3366
 〒112-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階
 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛

■刊行案内        
 *** 新刊案内 ***(※会員は10%割引でご購入いただけます)
 『実務者のためのGNSS測量ハンドブック』(令和7年1月23日刊行)
 定価3,300円(税込) //会員価格2,970円(税込)
 詳しくは、https://www.jsurvey.jp/2.htm
                          (遠藤拓郎:日本測量協会)

■編集後記
7月30日にカムチャッカ半島付近で発生した地震よる津波は、たちまち全国の太平洋
側の沿岸部に津波警報を発令するに至りました。行政機関や交通機関では猛暑の夏休み
期間にも関わらず、その対応に追われる1日となりました。
高台に避難した方や、旅先の駅で足止めとなった方もいらっしゃるかと思います。
津波警報、津波注意報は、地震発生の翌日午後4時半頃にようやく解除となりましたが、
比較的長時間において警戒が必要なのが、大地震による津波の恐ろしいところです。
連日のように続く最高気温の記録更新や水不足など、つい地震に対する意識は薄くなり
がちな酷暑の夏ですが、まさに寺田寅彦が警句した「天災は忘れた頃にやってくる」と
言えるでしょう。
最近では有事の際に、SNSなどインターネット上で根拠不明の情報が出回り、SNSの良い
部分と負の部分が以前にも増して、見え隠れするようになっています。
そういった意味で、我々が作成している津波ハザードマップ情報などは、非常に有用な
コンテンツであると改めて感じました。
会員の皆様におかれましては、正確な情報をもとに楽しい夏休みをお過ごし下さい。
                         (編集担当:近藤弘崇 パスコ)

--------------------------------------------------
   All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club
このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。

CGIの匠