| タイトル：メルマガ Vol.23 | 発行日時：2008年10月15日0時7分7秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2008年10月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.23 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊企画委員会報告 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊本の紹介 ＊イベント情報 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ＊国際活動 ＊連絡事項 ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 「地理空間情報の技術監査」が今必要ではないだろうか 測量業界では総合評価方式の入札に向けて検討が進められていますが、公共工事や設計 コンサル分野では総合評価方式が既に導入されてきました。ところが、過度な技術提案が 助長され、オーバースペック問題を生じ、それを防ぐために技術評価の上限値の設定とい った対応が求められていると聞きます。 これまでの低価格入札により、自分で自分の首を絞めてきた受注者が、再び自分の首を自 ら絞めるような結末を招いているようです。総合評価方式の改善については、とくに公共 工事では、現在、「公共工事における総合評価方式活用検討委員会」（委員長：小澤一雅 東大大学院教授）により発注者と受注者の双方にアンケート調査が開始されています。そ の結果に基づき、本年度中には取り纏められ、対策が講じられるようです。 このような改善とは別に、もっと基本的な問題として技術監査への取り組みが必要では ないかと考える次第です。企業が会計を正しく行うために会計監査法人が企業の経理や財 務を監査するシステムがありますが、技術については、会社が自由にできるので、技術上 のリスクを正当に評価しない可能性があります。このような現われの一つが上記のような オーバースペック問題に繋がるのではないかと思います。 そのために「技術監査法人」あるいは「そのような法人と同等の機能を果たせる組織」 が誕生し、会社の技術的な問題点がきちんとクリアされているか、技術的な保証がなされ ているか、などを外部の監査で行っていくシステムが必要ではないかと思います。 とくに、地理空間情報分野のように、だれでも、どこでも多岐にわたる地理空間情報を 利活用していく世界では、技術的な監査システムを構築することが肝要と思います。その 一端をスペーシャリストの会が担えるようにしたいものです。（瀬戸島政博:会長） ＜編集委員会よりお知らせ＞ １１月号は林さんです ■企画委員会報告 「スペーシャリストの会」企画委員会(2008年9月)記事録 日 時: 平成20年9月17日(木) 15:00〜17:00 場 所: (社)日本測量協会3F会議室 出席者: 瀬戸島、住田、林、津留、白井、鈴木、早川、田中、池田 廿楽(事務局) 欠席者: 土方、望月、秋山、村木、神原、高、高岸、北原 前回(7/31)企画委員会議事録の確認 議事 1.「スペーシャリストの会総会」報告について 1 )平成20年度スペーシャリストの会総会 日 時 10月3日(金)午後3時より 会 場 測量協会 303号室(3階) 総会次第 平成19年度事業報告・平成19年度会計報告・平成19年度会計監査報告 平成20年度事業計画(案)、平成20年度予算(案) 等 特別講演 村井俊治(スペーシャリストの会顧問) 栗原光二(�蟾馘攤得幻Φ羹衂甬擲�発部長) 2.「測量技術者のための技術士への道(仮)」 1)出版企画 素案について、瀬戸島会長より説明(ねらい・対象読者層) 販売は、地理空間情報フォーラム2009 発行先は日本測量協会を想定(協議中) 3.「GIS NEXT」連載企画について 第4回地理空間情報技術者の人材育成は(spatial thinkingと人材育成)について 担当林さん 10月掲載 第5回地理空間情報のコンサルティングをめざして(仮) 担当土方さん 原稿完了日 12月10日 2009年１月掲載 (土方さん欠席ため白井さんより連絡して頂く) 4.「MM誌の記事」等について 池田委員説明 村井顧問から投稿なし。 空間情報総括監理技術者認定合格者 ・・・ ４年分掲載しては 津留さんの原稿掲載する。世界の測量(次号) 次回(11/14)のイブニング・セミナー掲載 5.「月刊測量スペーシャリストの会コーナーの分担執筆(毎号)」について ６回シリーズ 第２弾 「技術者への道」 ９月号安野さん 10月号高さん 11月号は黒台さん 12月号瀬戸島さん(平成20年度スペーシャリストの会報告) ６回シリーズ 第3弾 「地域に生きる技術(仮)」 担当者へ聞いて頂く ★空間情報総括監理技術者認定試験合格者からの投稿原稿 (仕事を取った人) 6. 第5回イブニング・セミナーへの参加要請 第5回は、平成20年9月25日(木) 午後5時より実施。 その他 地理空間のガイドブック発行 独自の論文集を発行しては 7.次回予定 平成20年11月14日(金) 午後1時〜午後３時 （廿楽：測量協会） ■リレーエッセイ 【公共事業についての雑感？】 株式会社パスコの森田と申します。この春、15年間の東京勤務を経て大阪の地に戻って きました。もともと関西の出身であり、新入社員から10年間大阪勤務でしたので、ある意 味古巣に戻ったということですが、15年間のタイムギャップは古巣に戻ったというよりは 全くの別世界に迷い込んだようであり、驚きと戸惑いの中で日々過ごしています。 大阪に戻ってきて一番の驚きは関西経済の低迷というか元気のない点が上げられます。 シンクタンク系の白書等を拾い読みするならばバブル崩壊以降低迷続けた関西の景気も 徐々に回復しており、日銀短観による業況判断DIではほぼ全国平均に追いついたことにな っていますが、全国平均を上回る失業率やGDP全国シェアの低下など必ずしも停滞から回 復基調に移ったとは言いがたい状況にあるのではないかと思われます。 私たちが大きく関係する公共投資の動向についても、本年７月の公共工事請負金額を見る ならば全国平均は前年同月比+15％であるにもかかわらず近畿は−10％と振るわない結果 になっています。これら公共事業の冷え込みは、現実問題としてかなり厳しく私たちの業 界に影響を与えていると日々感じています。 私は砂防・防災関連の業務に携わっていますが、関東地整ではほぼ全ての案件がプロ ポーザル方式に移行していますが、近畿地整では入札案件も多く厳しい価格競争の中で受 注活動が行われています。府県になると状況はさらに厳しく、プロポーザル方式での発注 はほとんどなく、入札方式の発注形態の中、熾烈な価格帯での受注活動が行われており、 これらが公共投資額の低減に貢献（？）しているかもしれません。 このような中、成果品の品質に対する要求はどんどん高まっており、資格･実績のある 技術者の配置や照査の義務化はもちろんのこと第三者照査や、設計に関してはその結果如 何ではペナルティーを付与することが制度化されている発注機関もあります。 厳しい受注環境の中でも、発注者のニーズに応えた高い品質の成果を作成することは、私 たちにとってはある意味当然の事として対応しなくてはいけないのでしょうが、よい成果 を作るにはそれなりの費用が必要なことを発注者に理解し発注していただく仕組みを整備 しなくてはいけないと考えている今日この頃です。 いろいろと暗い話を書きましたが今年の阪神タイガースはがんばっています。（10月10日 現在、まさかの首位転落ですが･･･）。別に阪神ファンではないですが、明るい話題の一 つとして阪神タイガースにはがんばってもらいたいものです。 【次回エッセイスト】 大阪の事を色々と書いてしまいましたが、入社以来20？年大阪に勤務している株式会社 パスコ中本清さんに次のエッセイストをお願いしました。大阪人の元気のよさを是非PRし てください。 (森田真一:パスコ) ■コラム MM開始時に設定されていた執筆順番を再度掲載しておきます。これまでに執筆を忘れて いた方からの投稿も受け付けております。 ●執筆順番 2007年1月号 神原（五星） 2月号 瀬戸島（国際）、住田（アジア） 3月号 高（朝日）、望月（パスコ） 4月号 津留(朝日)、土方(国際) 5月号 池田(アジア)、林（パスコ） 6月号 赤松(国際)、秋山(朝日) 7月号 内田(アジア)、大石(国際) 8月号 大友(国際)、北原(地域みらい) 9月号 木下(ランド)、楠(パスコ) 10月号 東田(国際)、沼田(アジア) 11月号 野村(国際) 12月号 福田(朝日)、村木(イメージワン)、早川（帝国）、畠(アジア) 2008年1月号 横山(大成ジオ)、渡辺(アジア)、鈴木（中日本） 2月号 与(パスコ)、及川(国際)、白井（国際） 3月号 大谷(国際)、大橋(パスコ) 、伊藤鋭二（パスコ） 4月号 大山容一(国際)、岡本(パスコ)、岩切（パスコ） 5月号 川口剛(パスコ）、黒台昌弘(ハザマ)、岩波英行（国際） 6月号 佐々木(パスコ)、品澤(パスコ)、大堂（アジア） 7月号 菅原(パスコ)、高木(国際)、小川（アジア） 8月号 高岸(パスコ)、田中(日本大学)、織田（アジア） 9月号 筒井(パスコ)、長谷川(国際)、垣内（パスコ） 10月号 畠山(国際)、廣瀬(国際)、菊池（パスコ） 11月号 三浦(パスコ)、三島(パスコ)、北原（アジア） 12月号 南澤(パスコ)、森田(パスコ)、斉藤（アジア） 2009年1月号 島田（国際）、外山（中日本） 2月号 中野（アジア）、中本（パスコ） 3月号 藤井（アジア）、安野（アジア） 4月号 山田（パスコ）、渡邉（パスコ） ■コラム 最近歩いてますか？ コラムの流れに背くようで申し訳ないと思いつつ…。５月に昭和８年生まれの老人が会 社を訪ねてきた。特に知り合いではなかったが平成18年に私が担当の現地調査の手伝いを したのだと言う。話を聞くと「歩くのが好きだから現地調査なら何でもやる」という売り 込みだった。凄い経歴の持ち主で会員の方の中にも知っている人がいるのかも知れない。 千葉県佐原市出身で旭化成工業の陸上部。中距離では国体、駅伝などで優勝経験もある。 21年勤めた後、地元の伊能忠敬を知り（それまでは知らなかったらしい）、その生き方や 地図に魅了され、フリー（自営）で測量調査の世界へ足を踏み入れる。"自由"を求めて就 職には至らなかったようだが、手書きの実績表は14ページにおよぶ。元請け会社にはP社、 AK社、C社、H社、K社、S社、N社、O社、A社、T.P社、NK社、T社、D社と多彩に並ぶ。実に 昭和53年から301件もあった。 老人に「四千万歩の男(一)」(井上ひさし)を贈呈された。同郷で感銘しているから是非 紹介したいというのである。分厚く読破するまでには全５巻もある。しかも古地図を傍ら に「間」「町」の単位がわからないと読めない。話は変わるが地図好きのタモリが10／31 のタモリ倶楽部で、また地図絡み（地図中心、地図ジャーナルの紹介？）のコーナーをや るようだ。私は測量関係者だからかもしれないが、地図のＴＶ番組は面白いと思う。 先日の総会で村井顧問からエコライフや剣岳登頂の話があった。さらに忠敬が56歳から 16年間で実測の日本地図を完成させたこと、タモリがバラエティで紹介する地図等々…。 佐原出身の老人に重なり、「歩く」ことが健康の基本なら、そのパートナーとして地図を 活用し、空間情報ももっと身近な長寿の秘訣として役立つんじゃないかとぼんやり頭に浮 かんだ。 （畠山主税：国際航業） ■コラム 測量技術ではないけれど 9月の後半から10月第1週まで、千葉の幕張メッセでアジア最大級の最先端IT・エレクト ロニクス総合展のCEATEC JAPAN 2008（シーテック ジャパン）が開催されていた。ほんの 一日だけであるが、会場を訪れその技術力の高さに圧倒されてしまった。いろいろありす ぎていささか食傷気味だったが、その筆頭が「超解像技術」と呼ばれるものである。昨年 までの目玉だった次世代DVD競争は、年明けにマスコミを賑わせたHD-DVDの盟主の撤退が あり、ブルーレイ陣営の勝利に終わったということで、今年の話題は「超解像技術」とい うことだった。わたしの理解している範囲で簡単に説明すると、少ない画素（地上デジタ ルやDVD画質）の動画を、それより多い画素（フルハイビジョン）にいかにきれいに拡大 するか、という技術である（とわたしは理解している。正しくはWebで確認して下さい）。 画像処理の末端に関わっている者としては興味津々だった。我々が扱う画像は主に静止画 であり、話題の超解像技術は動画が対象なので、直接業務に結びつくわけではない。が、 その考え方は必ず何かの役に立つに違いないと思っている。処理のフローチャートを見る と、そんなに難しい処理をしているわけではなさそうである（多分）。すごいのは、1秒 間に60コマ、１コマ1920×1880のフルハイビジョン画像をリアルタイムで作成していける、 ということにつきる。処理のフローチャートによると、１次的な仮画像を作り、基の画像 と比較してぼけた部分を探し、ぼけた箇所だけ再処理してディスプレイに表示する、とい う工程をまさに瞬時にこなしていることになる。電機会社おそるべし、である。もし、衛 星画像を動画のように連続で撮ることができたら、この技術を応用することができるはず である。今の衛星センサは、１ｍから５０ｃｍへと、高解像の道をたどっているが、低い 解像度で同じ場所の何枚もの静止画を撮影し、ソフトウェア的に解像度を向上させるとい うことも不可能ではないかも、などと勝手に空想してしまったのであった。 （廣瀬葉子:国際航業） ■コラム とある「単位」の話 先日、環境問題に関する書籍を読んでいたところ、見覚えのない単位の記述がありまし た。前後の文章を見ると「・・・森林には１ヘクタールあたり、150リューベ程度の木が 育ちます。」とあります。見た瞬間、なんだこの単位は？と思いましたが、すぐに理解す ることができました。測量業界や森林・林業に携わる方ならば、すぐに理解できると思い ますが、「リューベ」≒「りゅうべい（立米）＝「ｍ3」ということのようです。 リューベという呼称がどの程度浸透しているのか、googleを使い、「リューベ 単位」の キーワードで検索したところ、かなりの件数がヒットしました。ガスを取り扱う会社等が その販売単位として使用していたりするようです。また、インターネット上のフリー辞典 であるWikipediaにも登録されており、そこでの記述は「一般に容積や体積を示す単位の 一つである立方メートルとして信じられている慣用読み。立方メートル・立方米・立米等 を表わす「りゅうべい」の誤用。」となっています。ちなみにｍ2は「ヘーベ」と誤用さ れているそうです。聞こえ方から誤用されるようになったようです。言葉というものは時 代によって変化し、新しい言葉が派生したりするもので、広辞苑などにも改訂毎に新語が 多数登録されているのはご存じのとおりです。しかし、「リューベ」のような派生の仕方 は気がかりな部分があります。単位の意味を考えるうえで「ｍ3」という標記は国際単位 系 (SI)における体積の単位であり、標記からも単位の意味が容易に理解できるものだと、 個人的には思っています（立方体をイメージし、底面の面積に高さを乗じれば体積となる ということ）。しかし、「リューベ」という文字からは、その単位の意味は想像がつきま せん。 先々月の日本大学 田中氏のコラムの中に「パイナポウ（Pnp)」という単位の話があり ましたが、これは今まで無かった尺度の単位であり、物事の解釈をよりわかりやすくする 為のものです。しかし、「リューベ」、「ヘーベ」のような言葉の変化は、本来の意味を わかりにくくするものであると、個人的には感じます。 頭の硬い考え方なのかもしれませんが、言葉や文字には元々重要な意味がある訳ですから、 その意味を十分理解して使っていかなければならないと感じます。 （菊池 譲:パスコ） ■空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 今月は特にありません。 ■本の紹介 ＊「世界の測量−ガウスとフンボルトの物語−」 ダニエル・ケールマン著 瀬川 裕司訳 三修社1900+税 フンボルトとガウスの哲学的冒険小説である。二人は天と地を測（量）りあい、やがて フンボルトからの執拗な誘いで出会う。著者の解説によると、両者の共通点は「知への欲 望」および「世界を理解したいという願望」を抱き、世界の測量に取り組んだ点だという。 今、技術は経済原理に支配されつつあるが、彼らと知的冒険を共有し、新たな旅への意欲 をそそられる一冊である。 (津留宏介：朝日航洋) ＊日本技術士会 月刊「技術士」500号記念号 日本技術士会の会報である月刊「技術士」が10月号で500号に達し、記念号として発刊 されました。この記念号には、二人の学生による現会長へのインタービュー記事「技術士 は何をめざすか」が纏められています。その中で、技術士がもっと表に出るよう要請する とともに、技術の枠を超え政治や経済の分野で活用できるようにしたいと述べられていま す。また、座談会では、「プロフェッショナルとしての技術士」が取り上げられ、理想像 や目標などを議論しています。是非、一読下さい。 （瀬戸島政博：測量協会） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◎セミナー サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第6回)」16時より 講師 史 中超 武蔵工業大学環境情報学部准教授 日時 平成20年11月14日（金）16時〜17時30分 演題 「モバイルマッピング技術とその応用の最前線」 内容 近年、車両にGPS/IMU、デジタルカメラ、レーザスキャナーなどさまざまなセンサ を搭載したモバイルマッピングシステム（ＭＭＳ）の開発が世界中盛んに行われて きました。モバイルマッピングシステムはクロースレンジ写真測量技術をはじめ、 GPS/IMU高精度測位技術、センサの同期技術、センサデータの融合（位置あわせ 等）技術など様々な技術を統合した高度な計測システムである。本セミナーでは、 もっとも難しいとされるセンサの同期技術とセンサデータ融合技術を中心に、縮尺 1/500レベルまでの道路地図を作成できる最先端モバイルマッピング技術を紹介し ます。 参加費 会員(特別会員含む)は無料 非会員は2,000円 会場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) CPD対象セミナー 問合先は サーベイアカデミー事務局 03-5684-3360 （廿楽実：測量協会） ■国際活動 第14回オーストララシアンRSP会議 オーストララシアン（Australasian）という言葉を知っていますか？オーストラシアと ニュージーランドを合わせた地域を言います。オーストラシアとアジアを合わせたような 言葉ですが違います。オーストラリアに行くには、ニュージーランド以外の国の旅行者は すべてビザが必要です。今回このオストララシアン･リモートセンシング･写真測量会議 (略してARSPC)に基調講演者として招待されたので、参加してきました。平成20年9月28日 に成田からシンガポール経由でオーストラリアの北部にあるダーウインに向ったのですが、 早速大チョンボをしてしまいました。うっかりビザなしでシンガポールまで行ってしまっ たのです。成田を出発するときは、手荷物だけでｅ−チケットだったので、空港受付嬢は シンガポールのみまでの搭乗券を出してくれました。この時点でオーストラリアに行くこ とが分かっていれば、ビザなしの私には発券できないはずでした。 シンガポールでダーウイン行きの搭乗券をもらおうとしたら、ビザが無いことが分かり発 券できないといわれ呆然としてしまいました。何とかできないかと食い下がったところ、 試しにインターネットでwww.immi.gov.au/e-visaにアクセスしてみろと言われました。シ ンガポールのチャンギ空港はインターネットがそこらにあるので、早速トライしました。 この時は日曜日で午後7時です。時間は4時間近くあるのですが、私のコンピュータ能力で は、なかなかビザの申し込みのページにたどり着けませんでした。いろいろなタイプのビ ザがあって、それぞれ条件が違います。英語の説明を読まないとクリックできないのです。 30分経過してもダメなので諦めかかりました。動転してクリックをやたらと押していたの で、気を落ち着かせて最初のページに戻り、眼鏡をはずして小さな英文字を読み読みクリ ックしたところ、短期の旅行者のビザのページにたどり着きました。何度もパスポートや 生年月日などを入力して、インターネットを通じてVISAカードで20ドルの支払いを済ませ たら、なんとApproved（承諾）の文字が飛び込んできました。1時間ばかりかかっていま した。飛ぶようにして、カウンターに行くと、自動的に私の名前でビザ取得の情報が届い ていて、無事発券してもらえたのです。インターネットの有難さをこれほど痛感したこと はありませんでした。日曜日の午後8時過ぎですから普通大使館は休みなのですが、イン ターネットはいつでもオープンなのでした。誰でも、いつでも、どこでも情報アクセスが 可能であることを体験しました。 ダーウインの空港では、植物･動物検疫がうるさく、旅行者全員がマニュアルですべての 荷物を調べられるので、1時間半近くも並ばされました。迎えの車は諦めて待っていませ んでした。タクシーで早朝にホテルに着いたときは、夜行便の疲れは飛んでしまいました。 とにかく良くぞ着いたという感激がありました。 翌日午前中30分「地理空間情報技術の災害への応用」と題する基調講演をしました。たっ た30分の講演のためにこれだけ苦労したのです。しかし、ブルース、ジョンやクライブな ど旧知のオーストラリアの友人に会えたので、決して無駄ではなかったと思いました。招 待してくれたことに感謝します。最近は自分で航空券を購入するときはビジネスクラスで 移動しています。今回は、主催者の負担でエコノミーの航空券を支給されましたのでわが ままは言えませんでした。エコノミーでの長旅は疲れました。しかし老人に試練を与えて くれたと思って、往復で4日の強行スケジュールに耐えました。ダーウインには2日だけの 滞在であとの2日は移動です。エコノミークラスの飛行機に12時間(待合わせ時間を入れる と18時間)乗って、e-ビザに挑戦して、基調講演とトライアスロンをした感じでした。老 骨にムチを入れた次第です。 2008.10.2 （村井俊治：顧問） ■ちょっと・ちょっとコーナー 10月19日富山市で北日本新聞社主催の「「剱岳・点の記」を読む」という一般市民を対 象とする公開講座で瀬戸島会長が講演を行います。11月号の同コーナーにてご報告いただ きます。 ■スペーシャリストの会 連絡事項 「スペーシャリストの会総会」が開催されました 日 時 10月3日(金)午後3時より 会 場 測量協会 303号室(3階) 総会次第 平成19年度事業報告・平成19年度会計報告・平成19年度会計監査報告 平成20年度事業計画(案)、平成20年度予算(案) が承認されました。 特別講演 村井俊治(スペーシャリストの会顧問) 我が家のエコライフ 栗原光二(�蟾馘攤得幻Φ羹衂甬擲�発部長) 斜面災害を防ぐフォレストベンチ工法 当日欠席した方には、後日、事務局から当日の資料を送付いたします。 さらに、月刊測量12月号のスペーシャリストの会コーナーにも詳細を掲載予定です。 ■編集後記 １０月３日に開催された第４回の総会で新しい仲間を迎えることができました。 多くの仲間と共に日本のそして世界の空間情報社会をささえてゆきましょう。 （編集委員長） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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