スペーシャリスト メールマガジン バックナンバー

タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.230 発行日時:2026年2月16日


┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
2026(R8)年2月16日(月)
◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇  vol.230
                    発行元:スペーシャリストMM事務局
                    https://spatialist.sakura.ne.jp

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*ニュースラウンジ              永田忠之
*リレーエッセイ<空間連携>         吉川 慶
*新入会員のページ              小野 恵、近藤幸子
*空間情報関連/書籍紹介           名草一成
*企画委員会 議事録(抄)
*最新技術動向の調査活動研究会 議事録(抄)
*日本測量協会・SPの会 事務局からのお知らせ 遠藤拓郎
*編集後記                  近藤弘崇

■ニュースラウンジ
寒さが厳しい折、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
気象庁は1月中旬に「低温に関する早期天候情報」を発表しました。「早期天候情報」とは、
10年に1度程度しか起こらないような著しい「高温」、「低温」や「降雪量」となる可能性
が、平年より高まっている場合に発表される情報とのことです。日本列島では、2月にかけ
てかなりの低温となる見通しですので、くれぐれもご自愛ください。
さて、天候とは相反し、ホットな話題です。昨今、日常的に人工知能(AI)に関連した話
題を目にする機会が増えていますが、その中でも人型ロボット(ヒューマノイド)の開発
競争が加速しているようです。AI技術の急速な発展により運動能力が飛躍的に向上し、二
足歩行するロボットが私たちと生活や仕事を共にする日も、思っていたより近づいている
ように感じられます。
2060年には世界で30億台が稼働し、先進国では労働力の代替が進むと予想されています。
人型ロボットの活用分野は多岐にわたり、産業用ロボットが担ってきた組み立てや溶接と
いった工場での反復作業に加え、接客、清掃、警備、介護などのサービス分野、さらには
家庭におけるさまざまな家事にまで広がることが見込まれており、市場の拡大が期待され
ています。AIをはじめとするテクノロジーの進歩は、私たちのライフスタイルや仕事の在
り方を着実に変えていくことでしょう。
産業用ロボットは、長らくわが国のお家芸とされてきましたが、世界市場における日本の
シェアは低下傾向にあります。また、今後大きな市場成長が見込まれるサービスロボット
分野でも、米中が約7割のシェアを占めているとのことです。特に、低価格戦略で市場を
拡大している中国の配送・清掃・警備ロボットは優勢だといわれています。
わが国でも人手不足が深刻化する中、現場の多様なニーズに柔軟に対応できる多用途
ロボットの開発に向けた取り組みを加速させる必要があり、その飛躍的な発展が期待され
るところです。
話は変わりますが、こうしたAIブームが牽引する歴史的な株高相場は、持続可能なので
しょうか。高値を追いすぎれば、かつてのITバブル崩壊と同じ道をたどる懸念がある一方、
世界を一変させるAI革命に乗り遅れれば、大きなチャンスを逸してしまう可能性もあります。
多くの投資家が、このジレンマにさいなまれているようです。
今年の干支は午。相場の格言に「辰巳天井、午尻下がり」があり、株高が崩れる年とされる
ことから、AI相場の行方が気になるところです。
                         (永田 忠之:株式会社パスコ)

〇令和7年3月号の担当は、越智 貴政さんです。

■リレーエッセイ<空間連携>
 復建調査設計の新宮さんからバトンを受け取りました、ウエスコの吉川です。
どうぞよろしくお願いいたします。つい先月、お正月ということもあり、地元神戸に帰省
しておりました。まだ子供が小さいこともあり、動物園に行くことに、、、そこで衝撃を
受けました。
 「神戸どうぶつ王国」、ポートアイランドという人工島にある動物園なのですが、動物
と人間の間に「柵」や「ガラス」が無かったのです。トラやオオカミなど、ガラス越しの
展示はもちろんあるのですが、鳥やナマケモノ、レッサーパンダなどは、人間と同じ空間
を自由に闊歩しているのです。絶妙な距離で安全性を確保しているらしく、非常に驚かさ
れました。(添付ファイルあり)
 空間情報を意識する場面に出会うこともありました。場内を見て回る際にはエリアマッ
プを参考にするのですが、自分が何処にいるのか分からなくなることがありました。ペー
パーレス化の流れを汲んでおり、HPやダウンロード形式で園内ガイドマップを確認する流
れ。屋内の自己位置を得ることが出来れば、何か良いサービスに繋げることが出来るので
は、と勝手に想像しておりました。
 また、屋外にも展示があり、大型哺乳類や水辺の動物が暮らしておりました。そこでは、
動物園の外から飛んできたスズメや大きなサギなどが、園で飼育されている動物達を上か
ら眺めている様子に目が止まりました。自分は測量という領域の中で仕事をしている、い
わば園で飼育されている動物達の立場なのかもしれない。視座・視点を変え、あのスズメ
やサギのように鳥瞰的に仕事や物事を見つめることが、自分には必要なのかもしれない。
そんなことを、子供に手を引かれながら考えてしまった休日でした。
 次回、令和8年3月号は、ウエスコの桑垣智志さんにバトンをつなぎます。どうぞよろし
くお願いいたします。
                         (吉川 慶:株式会社ウエスコ)

■新入会員のページ
このたびスペーシャリストの会に入会させていただきました、国際航業株式会社の小野恵
と申します。入社以来、空間基盤データ整備に関わる業務に携わっております。現場で取
得したデータが図面や空間データとして形になり、実際に活用されていく過程にやりがい
を感じています。
業務においては、計測・データ作成といった技術面だけでなく、発注者の意図や課題を正
確に把握し、成果としてどのように提供するかを常に意識して取り組んできました。
特に、成果品質の確保や説明責任、関係者との調整を重視し、信頼関係の構築を大切にし
ています。
空間情報技術は日々進化しており、新しい計測手法やデータ活用が次々と登場しています。
そうした変化を前向きに楽しみながら、技術者として学び続けていきたいと考えております。
スペーシャリストの会での交流を通じて、皆様と情報交換させていただきながら、業務に
役立つ知見を吸収していければ幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
                         (小野 恵:国際航業株式会社)

アジア航測株式会社の近藤幸子と申します。この度、空間情報技術の高度な専門知識と経
験をもつ技術者集団であるスペーシャリストの会に入会できたことを、大変嬉しく思って
おります。私にとってこの機会は、新たなステップを踏み出す重要な瞬間です。
私は就職氷河期の真っ只中に大学を卒業し、その後は定職に就くことができず、アルバイ
トとして埋蔵文化財の発掘などに従事していました。しかし、幸運にもアジア航測とのご縁
があり、現在は中途採用として13年目を迎えています。入社当初は地形図作成や航空レーザ
計測業務といった、空間情報データを作成する業務に携わり、その中で多くのことを学び
ました。最近では、砂防や盛土基礎調査、さらには洪水浸水想定図の作成といった、空間
情報データを活用した成果物の作成にも取り組んでおり、日々新たな挑戦を楽しんでいます。
現在、空間情報データはもはや測量会社や空間情報コンサルタントだけのものではなく、
他業種からの無人機レーザ計測への参入など、業界の枠を超えた変化が起きています。
このような状況において、我々空間情報技術者も常に変革を求められていると感じています。
例えば、ピクミンブルームやポケモンGOといったアプリケーションが示すように、GNSSを
活用した空間情報技術は、私たちの日常生活にも浸透してきており、今後の展望に心を躍
らせています。
スペーシャリストの会では、空間情報未来会議や最新技術動向調査活動研究会など、さま
ざまな分野から講師を招き、最新の技術や動向を学ぶ貴重な機会が提供されます。このよ
うな環境で学ぶことができることに大きな魅力を感じており、せっかく得られたこの機会
を大切にし、しっかりと学び続けていきたいと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(近藤幸子:アジア航測株式会社)

〇令和7年3月号の担当は、石川 洋さん、秋葉 有一さんです。

■空間情報関連/書籍紹介
書籍名: 僕には鳥の言葉がわかる
著 者: 鈴木俊貴
発行所/発行日: 小学館/2025年1月28日
定 価: 1,700円+税

“いつしか人間は自らの持つ「言葉」によって自然と人間を切り分けていった。「動物に
は言葉がない」「人間が最も高度な動物だ」「人間は自然を支配する特別な存在だ」と言
葉を並べ、そう思い込んできたのである。”
こんな一文が終盤に登場するこの図書は、著書名のとおり、鳥の言葉についての研究を扱っ
た一冊です。具体的には、シジュウカラは言語を持っているのではないか、という問い
から始まり、大学の卒業研究として軽井沢の森にこもって行った研究、そして研究者とし
て「動物言語学分野・鈴木研究室(東京大学)」を立ち上げるに至るまでが描かれています。
まだ新刊のため、ネタバレになるので内容にはあまり触れられませんが、シジュウカラは
言語を持っていること、しかもカラ類であるコガラ、ヤマガラ、ゴジュウカラにも通じる
言語で、天敵の情報などを共有していることが論文としてまとめられています。これらの
成果は、学術誌「カレントバイオロジー」への投稿や、国際行動生体学会(ISBE)での
発表を通じて、世界的に認められた研究となっています。
ポップな体裁とイラスト、読みやすいエッセイ的な表現で構成されていますが、対象を
「どう観測し、どう意味づけてきたか」を問い直すという点で、空間情報を扱う私たちに
とっても示唆に富む内容です。筆者の思いが深く、広がりをもって伝わってくる、技術者・
研究者におすすめの一冊です。
(名草一成:国際航業株式会社)

〇令和7年3月号の担当は、中舎 哉さんです。

■令和7年度 第2回「スペーシャリストの会」企画委員会(令和8年1月)議事録(抄)
開催日時・場所:令和8年1月19日(月)13:30~15:30、日本測量協会 第1会議室、WEB
(1)報告事項
①新支部長就任(東北支部長:菊地様)
②各支部活動報告(※1月号掲載)
③第12回人財育成懇談会議事概要
・当初の計画通り2023年から2年間の活動で終了し、最終報告書を座長の瀬戸島氏から早川
会長へ手渡された(添付ファイルあり)。
・今後について
・SPの会のメンバーにはメール添付等で配布する。
・月刊『測量』の編集委員会に、執筆の企画案を提出する。
・一般への公開方法についても、今後検討する。

(2)討議事項・要請事項
①月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの執筆毎号の確認(第37弾)
②2026年イノベーション大会について
・二日目(7/1)の午後のギャラリー1でSP会の枠があるので内容等について意見交換。
・「SP会20年の歩み」に触れつつ、各メンバーの発表、パネルディスカッションを考えている。
 登壇者の選定や発表者の人数、時間割等については、執行部で検討する。
③2026年空間情報未来会議について
・実行委員長の小林氏が仙台へ異動したことや、直近2年の地方開催の流れを汲んで東北での
開催も視野に、意見交換。
 実行委員長を中心に、実行委員会で議論し、次回の企画委員会で開催の骨子案を報告。
④その他
・SPの会の広報活動の一環として、企画委員もSPの会の名刺を作成する(希望者)。
 取りまとめは事務局の遠藤氏が行う。
以上

■第12回 最新技術動向の調査活動研究会(2026年1月)議事録(抄)
日時:令和8年1月27日 15時-17時
会場:日本測量協会第一会議室、Web
◇当日のスケジュール
15時-16時 外部講演「アフリカで「回る」技術と組織をどうつくるか:ドローン・AI・測量
技術を核とした事業展開と現地人材育成」SORA Technology(株)梅田 昌季様
配布資料:https://www.dropbox.com/scl/fi/g3f8yvii7in8b7jmuob9f/260127_-_SORA-
Technology.pdf?rlkey=tkga8h7t2k2avebxl6hxi8abu&st=gnazqz09&dl=0
※セキュリティの都合によりダウンロードできない場合は、ダウンロード可能な環境で
 お試し下さい。
16時15分-17時 研究会
◇講演概要:
・アフリカでドローン事業を展開し、当初は医薬品のラストマイル配送に着手したが、現
地の医薬品管理が不十分で需要が低く、方針転換した。
・2022年からシエラレオネで「SOLA Mosquito Control」を開始し、蚊の発生源となる水
たまりを特定して効率的に駆除する仕組みを構築。
・固定翼ドローンと独自AIで水温・濁度・植生などを解析し、発生リスクの高い水たまり
を抽出して散布計画を最適化。
・この技術はリバースイノベーションとして大阪万博の蚊・ユスリカ対策にも活用される。
・シエラレオネでは測量ニーズが高い一方、複数省庁の縦割り行政が障壁となり、技術
導入が進みにくい状況がある。
◇研究会のまとめ
① 黒台氏より、自社開発したデジタルツインプラットフォームの紹介があり、建設工事に
おいて空間情報を活用することで、省人化や時間短縮など管理の効率化が進んでいる事例
が示された。あわせて、今後の新たな空間情報の活用分野への期待が述べられた。
② 中舎氏より、中部地整のDX大賞受賞技術や地理空間情報産学官連携協議会での講演を通じ、
空間情報のオープン化・一般化が進んでいることが実感されるとの指摘があった。この流
れは避けられず、今後どのように向き合うかを考えることが重要であると述べられた。
③ その他、出席メンバーからも感想や今後の展望が述べられた。これらを踏まえ、望月座長
が次回の企画委員会(3月23日)に出席し、研究会の活動報告および今後の方針について
報告する予定である。
以上

■日本測量協会・SPの会事務局からのお知らせ
◇「技術士取得支援セミナー(中核講座)」開催案内
 日時:仙台開催:令和8年4月16日(木)
    福岡開催:令和8年6月26日(金)
 受講方法:会場対面・オンラインリアルタイム配信
 参加方法:事前登録制
 参加費:無料
 詳細:
 仙台開催:https://www.jsurvey.jp/gissv20260416.pdf
 福岡開催:3月下旬頃協会HPにて募集開始予定

◇令和7年度「空間情報総括監理技術者の認定登録更新」のご案内について
 今年度更新対象の方々で、まだ更新手続きが未了の方には、1月13日頃にご案内をお送り
しております。
 更新手続きを希望される方は、お早めに更新申請をお願いいたします。
 また、CPDポイントが更新基準に達していない方につきましては、
 令和8年3月31日までに測量CPDポイントの登録および更新手続きをお願いいたします。

◇「働きながら博士号取得をめざす人のための相談コーナー」
 測量・地理空間情報技術者で将来、学位(博士号)を取得したいと考えている人
 (会員以外でも可)などを対象に、博士号取得に向けて本格的な始動をするまでに
 準備すべきことや取得までのプロセス、取得方法(課程博士か論文博士か)等々に
 ついて、個別に相談できるコーナーを本年4月より設置しました。アドバイザーは
 SPの会最高顧問の瀬戸島政博氏が担当します。
 相談を希望される場合は、下記【メール記載内容】を【送付先】まで、メールに
 てご連絡をお願いいたします。
 【メール記載内容】件名:「SPの会:博士号取得のための相談希望」
  本文:①氏名(ふりがな)、②勤務先、③電話番号、④電子メールアドレス、
     ⑤相談したい内容について
 【送付先】spatialist@jsurvey.jp

◇転職・退職・死亡等により、氏名・所属・連絡先(メールアドレス)の変更が生じた
 SPの会会員の方へ。
 変更後の内容をご本人または関係者の方から日本測量協会にお知らせください。
 SPの会MM誌の配信やお知らせ等の連絡に支障が出ないようお願いいたします。

 届け出様式は以下の場所にあります。
 https://www.jsurvey.jp/gissv/youshiki.htm
 様式2 空間情報総括監理技術者 登録事項変更届出

 メールまたはFAXまたは郵送でお知らせください。
 連絡先は以下の通りです。
 メール:geoinfor@jsurvey.jp
 FAX : 03-5684-3366
 〒112-0002 東京都文京区小石川1-5-1 パークコート文京小石川 ザ タワー 5 階
 公益社団法人日本測量協会 測量継続教育センター 測量技術教育部 宛
                            (遠藤拓郎:日本測量協会)

■編集後記
南鳥島は本州から距離約1800kmの日本最東端に位置する島です。
会員の皆様であれば、ご存じの方も多いかと思います。
自由に行き来することはできないため、いまいち実感のわかない島ですが、にわかに話題
となっています。
その理由は、内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)の発表で戦略的イノベーション創造
プログラム(SIP)の一環で実施されている試験採掘で、南鳥島周辺海域の水深約6000mの
海底からレアアースを含むとされる泥の引き揚げに成功したとの報道があったためです。
泥を引き揚げた地球深部探査船「ちきゅう」は今月には帰港する見込みで、今後更なる分
析が進むと思われます。
レアアース(希土類)は最先端ハイテク機器の製造に必要不可欠な鉱物資源ですが、日本
は世界シェアトップの産出量を誇る中国をはじめ、海外からの輸入に依存しています。
掘削と精製の技術確立、採算性など課題は多いですが、鉱物資源の少ない日本にとっては
明るいニュースの1つではないでしょうか。産業化に向けた今後の動向が注目されます。
地球の地表面はリモートセンシング技術の高度化によって、知らない世界は、ほぼ無いと
言っても過言ではありませんが、深海や地底には、未知の世界が広がっていることを改め
て感じます。
                         (編集担当:近藤弘崇 パスコ)

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