タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.31 | 発行日時:2009年6月15日12時55分26秒 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2009年6月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.31 発行元:スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX :*ニュース・ラウンジ *リレーエッセイ<空間連携> *コラム *イベント情報 *測量協会イベント情報のお知らせ *国際活動 *連絡事項 ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 努力する技術者に射し込む光(測量系CPDとその活用の動き) 技術者倫理と共に技術者のサステナブルな努力である継続教育の必要性が叫ばれて久し い。過去に、技術者である以上、墓場に入るまで是努力と言った高名な方が居られたが、 技術者として現役を貫くのであれば当然のことと理解できる。技術者でもなく、技術屋で もなく、"技術屋もどき"となったわが身においても、今や継続的な教育は必須である。 測量系CPDについても以前は、その取り組みに対して総論は賛成、しかし実際に学習を実 施する段階では、そのインセンティブが云々と言って尻ごみする人たちもいた。現在は、 そのような測量系CPDの取り組みについて、"卵が先か、鶏が先か"といった議論は姿を消 したようだ。それどころか、測量系CPDという"バス"に乗り遅れたくないといった機運が 高まっている。 そのような時代のうねりは、昨年度末の兵庫県の取り組みや今年4月の国交省近畿地方整 備局の取り組み(4月23日日刊建設工業新聞)に端を発しているようだ。 兵庫県の場合は、「平成20・21年度建設工事、測量・建設コンサルタント等業務の入札参 加資格審査申請に係る報告書類の追加提出及び入札参加資格者の資格格付について」(平 成21年3月3日付、兵庫県県土整備部契約管理課)において、測量・建設コンサルタント等 業務のなかで、測量業務希望業者で測量系CPD協議会の測量継続教育制度における学習履 歴を20ポイント以上取得している職員の申請報告を通知した。 一方、近畿地整の場合は、総合評価落札方式の測量業務を対象に、技術評価点を算出する 基準を担当技術者資格に追加して測量系CPDが100ポイント以上の技術者に対して評価点を 加点することとした。 以上のような適用例にみるように、努力している技術者には光が射し始めている。そして、 その光は地球の摂理とは逆に、"西方(浄土)"から射し始めてきた。 (瀬戸島政博:測量協会) <編集委員会よりお知らせ> 7月号は林さんです。 ■企画委員会報告 6月2日開催されました。 ■リレーエッセイ <続・インフルエンザの話題> 上席に座られている岡本さんからバトンを受け取りましたパスコ渡辺です。 先月のテーマであったインフルエンザも国内では落ち着きつつありますが、世界レベルで はフェーズ6(パンデミック)に引き上げるか否か検討されているようです。 さて、インフルエンザの拡大を見ると、発生源からクラスター状に罹患者が発生し、その 罹患者の周辺に感染が拡大しているようです。ちょうど、花火の中心が発生源とすると、 火花が放射状に散って、その火花からじわじわと延焼するようなイメージです。 インフルエンザはヒトーヒト感染ですから、花火のように物理則で拡大するのではなく、 現実社会の人の動きに支配されています。ただし、人の動きも経済活動の大きさに比例し て多い少ないが決められそうです。 そこで、感染拡大パターンが空間的にモデル化されていないか調べてみると、米国で開発 されたインフルエンザ流行予測モデルなるものが見つかりました。また、新潟大学には、 ヒューマンヘルスGISセンターもあります。同ホームページによると、医療分野でのGIS活 用をテーマとし、感染症の空間的伝播などを生かした疾病予防について研究されています。 同所の研究では、A型インフルエンザは拡散・分散型、B型インフルエンザは患者から放射 状に蔓延する傾向が明らかになったそうです。 今まで、地図とは無縁のものと思っていたものでも、地図に落とすと空間的な傾向が把握 できることに感心しました。改めて、空間情報が活躍できる裾野は広いなあと感じた次第 です。 さて、次回のリレーエッセイは、フジヤマの大塚さんにお願いします。大塚さんは、数少 ない静岡県在住のSPとしてご活躍されています。どうぞよろしくお願いします。 (渡邉 祐三:パスコ) ■コラム MM開始時に設定されていた執筆順番に20年度合格者の方を加えて掲載しておきます。 これまでに執筆を忘れていた方からの投稿も受け付けております。 ●執筆順番 2007年1月号 神原(五星) 2月号 瀬戸島(国際)、住田(アジア) 3月号 高(朝日)、望月(パスコ) 4月号 津留(朝日)、土方(国際) 5月号 池田(アジア)、林(パスコ) 6月号 赤松(国際)、秋山(朝日) 7月号 内田(アジア)、大石(国際) 8月号 大友(国際)、北原(地域みらい) 9月号 木下(ランド)、楠(パスコ) 10月号 東田(国際)、沼田(アジア) 11月号 野村(国際) 12月号 福田(朝日)、村木(イメージワン)、早川(帝国)、畠(アジア) 2008年1月号 横山(大成ジオ)、渡辺(アジア)、鈴木(中日本) 2月号 与(パスコ)、及川(国際)、白井(国際) 3月号 大谷(国際)、大橋(パスコ) 、伊藤鋭二(パスコ) 4月号 大山容一(国際)、岡本(パスコ)、岩切(パスコ) 5月号 川口剛(パスコ)、黒台昌弘(ハザマ)、岩波英行(国際) 6月号 佐々木(パスコ)、品澤(パスコ)、大堂(アジア) 7月号 菅原(パスコ)、高木(国際)、小川(アジア) 8月号 高岸(パスコ)、田中(日本大学)、織田(アジア) 9月号 筒井(パスコ)、長谷川(国際)、垣内(パスコ) 10月号 畠山(国際)、廣瀬(国際)、菊池(パスコ) 11月号 三浦(パスコ)、三島(パスコ)、北原(アジア) 12月号 南澤(パスコ)、森田(パスコ)、斉藤(アジア) 2009年 1月号 島田(国際)、外山(中日本),正岡(20年度) 2月号 中野(アジア)、中本(パスコ)、坂下(20年度) 3月号 藤井(アジア)、安野(アジア)、窪田(20年度) 4月号 山田(パスコ)、渡邉(パスコ)、足立(20年度) 5月号 橘(20年度)、塚原(20年度)、長澤(20年度) 6月号 廣野(20年度)、平田(20年度)、横田(20年度) 7月号 柴田(20年度)、小更(20年度)、阿部(20年度) 8月号 船越(20年度)、八木(20年度)、大塚(20年度) 9月号 中谷(20年度)、吉川(20年度)、西村(20年度) 10月号 田中(20年度)、吉岡(20年度) ■コラム 先日、米国の会計機関から、GPS近代化計画に基づいた開発が大幅に遅れており、このま ま改善がなされなければ、数年後にはGPS衛星を適正に配置することができず、精度の低 下など世界中の900もの応用サービスに影響がでる恐れがある、との監査報告書が出され た。 米軍が主体となって運用しているGPSにはサービスの劣化や停止という危険性を常に孕ん でいるが、我々利用者が普段自分の問題として考えることはない。このため、このような 報告を聞くと今更ながら驚き戸惑ってしまうのではないだろうか。 この機会に、GPSの運用が全く停止したらどうなるのかを一度立ち止まって考えてみる のもいいかも知れない。世の中ではお馴染みのカーナビだけでなく、測位や時刻などGPS に高度に依存した各種サービスが一斉に停止し社会が混乱するだけでなく、我々にはほと んど知らされていないが、わが国の防衛システムにも深刻な影響ももたらすものが次々と 数え上げられるかも知れない。 翻って我が測量界で見てみると、改めてGPSの依存度の大きさに驚かされる。航空機に 搭載したGPS/IMUの高精度な位置決定や姿勢制御技術に支えられた空中写真測量やレーザ スキャン測量。GPS測量機1台を次々と移動しながらcmレベルの高精度な位置座標を計測す るRTK-GPS。数km以上もの間隔で設置された国家基準点の測量は今やGPS測量機なしでは考 えられなくなっている。もし、GPSの運用が全く停止したら、これらの測量はどのような 機器や方法で代替できるであろうか?(さあ、皆さん自分の測量業務の周りで考えてみま しょう) 一方で、我が国ではGPSを補完するため3機の準天頂衛星の打ち上げ計画が進められている が、以上のような状況に遭遇しても我が国の測位等サービスだけは継続できるように更に 複数の衛星の打ち上げ計画を考えている人もいるそうだ。 先の報告書では、米国としては、これまで各国と交わしてきた民生利用サービスの無償で の公開の約束を忠実に果たすために(むろん米軍での利用もあるが)、関係する多くの機 関や多くのプログラムを一元的に監視し管理する体制を確保し、効率的かつ強力に推進し ていくべきことを勧告している。 この世界的なインフラストラクチャーを高精度で維持するため、そして我々測量界だけで なく世界がその恩恵を享受できるために、我が国はもっと何かできることはないのであろ うか。 (塚原 弘一:パスコ) ■コラム 「やっぱり釣りが好き」 私は船で釣りに行くのが趣味で、月1〜2回は海の上に浮いています。大きな魚が釣れ たとき、たくさん釣れたときの興奮はもちろんですが、おいしい魚を家族で味わうのもす ばらしい。とりわけワクワクするのが、実は、釣りに行くまで準備している時です。 釣行1週間前:週間天気予報を参考に、当日の天候・風向・風速を予想。予想した天候に 最適なターゲット魚種を選定。船宿も天候を考慮して選定。週末に仕事を残さないように 通常の数倍のペース(?)でこなす。釣行前日:仕事を切り上げて早く帰宅したいがそう いう時に限って問題発生。仕事を忘れて釣りに没頭したいので、ここでも全力投球。帰宅 し、やっと準備開始。針:大きさ、色、形、本数、・・・。糸:太さ、色、結束強度の高 い結び方・・・。竿:長さ、やわらかさ、・・・。明日は午前の潮の流れがこっちで風向 きがこっちだから船はこっちに流れると船のどこに座れば有利か・・・。などなど考えな がら遠足前夜の子供のように一睡もできず。当日:さあ、準備万端だ。そして結果は良い ときもあり悪いときもあり。 良い結果を得るために万全を尽くす。万全尽くしても必ずしも良い結果を得られるとは限 らない。良い結果を得られなくてもめげないで反省し、次につなげる。というプロセスが 重要であることは、趣味も仕事も一緒だと思います。 (廣野貴一:アジア航測) ■コラム <肩こりとの付合い方> 最近、私は肩こりがひどく、年に数回は起き上がることや寝返りを打つことが出来ない 状態となることがあります。また、肩こりには、首の痛みやギンギンとした後頭部の痛み も伴います。 この様になる度、病院へ行くのですが、痛み止めの注射や薬、コリを和らげる薬などが処 方されるといった対処療法的な措置のみであり、根本的な解決とはならない状態でした。 過度の肩こりとこれに伴う首の痛みや頭痛の原因について、病院で聞いても「肩こりは 筋肉への血流不足、酸素不足によるもの」であり、私の場合 ・長時間のディスクワーク ・加齢による筋肉の衰え ・首の頚椎がヘルニアぎみであること などが複合的に関係して発生しているとの回答でした。 このため、予防措置としては、「正しい姿勢でディスクワークを行い長時間労働を避け ること」、「適度な運動により筋肉を鍛えること」といった指導のみであり、治療として の明快さに欠けるものでした。これらの説明のみでは納得が行かず数件の病院をハシゴし てみましたが診断結果、治療法は同じ内容のものでした。 私の様に、肩こりやこれに伴う様々な痛みを抱えている方は、やはり正しい姿勢でのディ スクワークと適度な運動が重要となる様です。 原因には、これら以外にも内臓系の病気、目の疲れ、歯のかみ合わせの不全、精神的な ストレスなどにより血管の収縮が発生し、肩こりがおこるそうです。また、なで肩、猫背、 肥満、極端なやせ型といった体型の方は、肩こりになりやすいそうです。 私達、空間情報技術に携わる技術系の方は、ディスクワークが多くなる傾向にあると思 います。このため、肩こりによる痛みを抱えの方は少なくない様に思います。肩こりを招 く原因を知り、自分にあった改善策を実施して、健康な生活を送ることで仕事の能率アッ プ、楽しい私生活を送ることができるのではないでしょうか。 (横田 浩:パスコ) 編集の都合上、平田様については次回に掲載させていただくこととしました。 ■空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 *sokuryou.netのホームページでは、「測量士、測量士補試験とその仕事」がある。測量 とは何か、測量士の資格の魅力、測量士の仕事の実際、測量士資格が学べる学校リサー チ、など測量士、測量士補試験を受けようとする方には必見のHPではないでしょうか。 (田中 邦一:日大) http://www.sokuryou.net/ ■本の紹介 漱石とあたたかな科学 小山慶太 著 講談社学術文庫 文豪、夏目漱石は文学とや対称位置にある自然科学(とりわけ物理学)に強い関心を示 し、小説の中にしばしば登場させる。「我輩は猫である」では寒月の「首縊りの力学」の 演説、「三四郎」の中では野々宮理学博士の「光線の圧力測定」などなどである。著者は 文豪を同時代の科学史的背景を紹介しながら、漱石を「サイエンス・アイ」と言う視点で とらえた異色の漱石論として描いている。 (田中 邦一:日大) 「江戸城を歩く」 黒田 涼 著: 祥伝社新書161、定価:本体1,000+税 タイトルからすると、少々オタク向けのような本に思われがちであるが、現在の東京に 残る江戸城の名残や地名の由来などをヴィジュアルな写真や古地図から理解できる。休日 の都内散歩や仕事で外回りする際には便利に使える。東京の物知りとして飲み会の席上で ついつい話たくなる内容が満載である。 (瀬戸島政博:測量協会) ■測量協会イベント情報のお知らせ ◎イベント 平成21年度 空間情報総括監理技術者認定試験の実施について 筆記試験 平成21年7月25日(土) 面接試験 平成21年9月5日(土) 試験場所 東京都 受験願書の受付期間 平成21年6月1日〜30日まで 詳しくは、当協会HPをご覧下さい。http://www.jsurvey.jp/ ◎セミナー サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第10回)」16時より 講師 高岸 且 氏 (株)パスコ 日時 平成21年7月8日(水)16時〜17時30分 演題 TerraSAR-Xの利活用について - 空間情報社会から高分解能合成開口レーダが求められること - 内容 TerraSAR-Xは、商業用として世界最高分解能を実現したXバンド SAR(合成開口 レーダ)センサが搭載された人工衛星です。2008年1月から商用サービスを開始し、国 土・防災・気象・農業・環境等の従来の幅広いリモートセンシング分野での利用が期待さ れています。適用事例として2008年に発生した中国・四川大地震、岩手・宮城内陸地震、 愛知豪雨災害、桜島の噴火など数々の自然災害において「TerraSAR-X」での緊急撮影を実 施し、複数の地形情報の比較から、迅速な被災状況の把握を実施しました。今セミナーで は災害事例に加え、空間情報、農業分野、環境分野での利用の事例をできるだけ多く、解 説・紹介します。 参加費 会員(特別会員含む)は無料 非会員は2,000円 会場 会場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) CPD対象セミナー 問合わせは・ サーベイアカデミー事務局 03-5684-3360 ◆日本測量協会 公開講座 「測量・地図の文化講座」 第1回テーマ「地図に描かれた立山・剱岳」 日時:平成21年7月13日(月) 15時〜16時30分 講師:星埜由尚 ((社)日本測量協会副会長・元国土交通省国土地理院院長) 会場:日本測量協会 研修室(東京都文京区小石川) 参加費:会員は、無料 非会員は2,000円 詳細はHPに掲載してあります。 ◎講習会 基準点測量技術講習会(公共測量「作業規程の準則」の解説と運用)開催 協会HPURLは下記のとおりです。 http://www.jsurvey.jp/kyouiku210401.pdf (廿楽:事務局) ■図書関連 ◆◇新刊コーナー◇◆ ★「測量系技術者のための技術士合格への道」 平成21年6月15日 刊行予定 定価 2,800円(税込) 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm ★公共測量 作業規程の準則 解説と運用 ◎これからの発刊予定 「用地測量」(公共測量作業規程の準測 準拠) 平成21年5月20日 「測量系技術者のための技術士合格への道」 平成21年6月11日 定価 未定 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/2.htm ■ちょっとちょっとコーナー 今月は特にありません。 ■国際活動 第13話 オリンピック後の北京 平成21年4月初めに北京を訪ねた。平成20年8月の北京オリンピックまでは中国の勢いは うなぎ上りと言われた。オリンピックが終わって8ヵ月後の北京は、大きな変化の中にあ った。世界金融不安でどの国も経済が落ち込み、当然中国も巻き込まれた。オリンピック 1ヶ月前に国際写真測量・リモートセンシング学会(ISPRS)大会に参加したので、オリン ピック前後の変化を比較して見たい。 第一印象は、町が落ち着いていた。以前は町のいたるところで工事が進行していたが、 殆どなかった。ざわついていた感じが静かになった。空港に迎えに来てくれた二人の女性 は直接北京会議中心に連れて行ってくれた。広い公園の中に立派な国際会議場が9棟も建 っている。第五環状道路に立つ会議施設は豪華な感じだった。今年10月に第30回アジアリ モートセンシング会議(ACRS)が開催予定である。お金があったときに建設しておいて良 かったと人ごとながら思うような施設だった。日本のバブル期に超豪華な施設ができたの と二重写しに見えた。 会議の組織委員達や元留学生などと何度も中華料理のパーテイに招待された。昔のよう に白酒(マオタイ酒などのアルコールの強い酒)は出ず、ビールにワインだった。料理は 油が少なく、食べやすかった。私は中華料理を3日食べるとお腹が壊れるのだが、今回は、 お腹は大丈夫だった。健康に配慮する機運があるという。郊外のガーデンレストラン(中 国では生態園という)が人気だそうで、緑に囲まれた伝統的な民芸風レストランに招待さ れた。 民間企業である「21世紀空間技術社」が打ち上げた小型衛星「北京1号」の受信局に案 内された。打ち上げ、地上設備など一切入れて30億円である。屋上に7.5mのアンテナがあ り、3階に15mx6mくらいの受信制御室に二人の職員が働いているのであった。32mの分解能 の3バンドのMSS画像は、幅600kmと広い幅で撮像するので、1年に4回も全中国の雲なしモ ザイクができるという。衛星はわずか166kgと軽量であった。日本のALOSが400-500億円も かけているのに疑問を持った。 25人が一緒に座れる大円卓の夕食パーテイに招待された。中国国家遥感中心(NRSCC) のZhang Guocheng局長、遥感応用研究所のWang Jinnian所長、グローバルリモートセンシ ング情報センター所長のLiu Chuang、アカデミシャンのTong Qing Xi教授など要人が私の ために来てくれた。以前に比べて国際的感覚と自信を持ち合わせていた。オリンピック後 の中国は、決して落ち込んでおらず大人の風格が出ていた。30年前の1979年に中村秀夫先 生と初訪問をしたときに「30年後には追い抜かれるだろうな」と語り合ったことが思い出 された。 (村井俊治 2009.5.21) ■編集後記 日本列島も北海道以外は梅雨に入ったようですが西日本地方では早くも渇水対策に追わ れているようです。ダム貯水量については天候に左右されることもありますが、日頃から の貯えが重要であることを暗示しています。 皆様はCPDの蓄えは十分ですか? (編集委員長) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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