| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.32 | 発行日時：2009年7月15日10時8分43秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2009年7月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.32 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊イベント情報 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ＊国際活動 ＊連絡事項 ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ G空間社会（地理空間情報高度活用社会）の実現に向けて 最近、「測量法の一部改正」、「作業規程・準則の改定」、「宇宙基本計画」（政府： 宇宙開発戦略本部；2009.5）、「基本測量に関する長期計画」（国土地理院；2009.6.1）、 「地理空間情報の利活用に係わる研究開発マップ」（地理空間情報産学官連携協議会：20 09.6.1）、「基盤地図情報のグランドデザイン」（国土地理院；2009.7.3）、「測量系技 術者のための技術士合格への道」（スペーシャリストの会偏）発刊等々、地理空間情報に 関する話題が非常に多くなっている。 このうち、「地理空間情報の利活用に係わる研究開発マップ」については、住田副会長 がスペーシャリストの会としてワーキンググループに参画されておられるので、その詳細 な紹介は別の機会にお願いすることとして、ここでは「基本測量に関する長期計画」につ いて、少し紹介する。 本計画は、G空間社会の実現に向けて、国土地理院が主体となって行うべき施策を明ら かにすることを目的に策定されたもので、計画期間は2009年度から2018年度までの10年間 とされている。また、地理空間情報の活用がもたらす新しい社会として、以下のものが示 されている。 �� 安全で安心できる社会 ア 関係機関が連携して災害や事故、犯罪に備える安全な社会 イ 危険を避けるために必要な情報をリアルタイムに誰もが共有できる社会 ウ 迅速な災害復旧・振興の実施 �� 豊かで暮らしやすい社会 ア 移動しやすく暮らしやすい、誰にでも優しい社会 イ 新たなコミュニケーションの場の形成 �� 国土環境が良好に保たれる社会 ア 良好な環境の保全と持続可能な発展 イ 効果的な施設整備による良好な国土保全 �� 地域がいきいきと自立している社会 ア 地域の振興と地域住民による行政参加の促進 イ 風土や歴史を踏まえた多様性のある地域の形成 �� 新たなビジネスが創生される活力あふれる社会 ア 地理空間情報の利用方法の開拓による産業の活性化 イ 人や物の位置の把握による新たなビジネスの展開 これらは、将来への展望として書かれているが、会員の皆さんは、既に何らかの形でこ れらに携わっておられると思う。G空間社会の実現に向けて、スペーシャリストが力を結 集して、加速させることが、今求められている。 少しおまけだが、「東京マグニチュード8.0」というアニメをご存じだろうか。これは、 東京を襲ったマグニチュード8.0の大地震の話で、7月9日深夜からフジテレビ系"ノイタミ ナ"にて放送が開始されたもので、お勧めである。 （林 義政：パスコ） ＜編集委員会よりお知らせ＞ ８月号は住田さんです。 ■企画委員会報告 スペーシャリストの会 企画委員会 日 時：７月８日 13:30〜15:30 出席者：瀬戸島、住田、林、高岸、津留、秋山、鈴木、望月、田中、白井、廿楽 欠 席：池田、早川、神原、北原、高、大友 （敬称、所属略） 討議事項： （１）「GIS NEXT」連載企画について 第８回執筆担当 池田氏欠席のため内容等の詳細は不明 （２）「測量者のためのビジネス情報ファイル」検討への協力について ・配布資料の過去の目次（付録目次含む）を参照して、追加項目、削除項目について確 認して提示いただく ・執筆者および編集委員会の適任者がいれば推薦の連絡をいただきたい ・7/31までにメールにて瀬戸島会長に連絡する （３）新たな出版計画について ・タイトルは要検討 ・プロポーザル対応の目的が妥当かどうか要検討 ・技術士文章、技術報告にも焦点をあてるかどうか ・書き方についての記載は、他の書籍との違いを明確にする必要あり、基本認識として、 文章を書くのではなく、文章を読み取ることとする ・この書籍を購入するのは個人購入を想定するよりも会社で購入することが予想される （販売部数が少なくなる？）。購買者についても検討が必要である ・継続審議するものとして、目次立て（案）を作成して、次回、再審議する 報告事項： （１）「測量技術者のための技術士合格への道」 販売状況は250部程販売 （２）中部地区の活動報告 ・会長は早川氏（帝国建設コンサルタント） ・定期的に講習会を開催するなど、中部の存在感を出していく ・技術士一次試験対策講座を測量協会主催にて９月１１日に開催予定 ・測量技術者のための講習も今年度、検討する （３）月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの分担執筆について ・前回議事では、「地理空間情報コンサルティング」のテーマとしていたが、執筆しづ らい意見もあり、テーマを「現場主義」に変更する。 ・担当者案として次のとおり。 パスコ：岩切氏、吉岡氏、小更氏 フジヤマ：大塚氏 アジア航測：大堂氏、小川氏 ランドソリューション：木下氏 国際航業：岩波氏、長谷川氏 （４）公開講座−地図と文化講座−への参加要請 ・7/13にテーマ「地図に描かれた立山・剱岳」として日本測量協会 星埜副会長の講座 を実施予定。出席希望者を募集中 その他： ・総会の際に、これまで月刊測量、GIS NEXTに掲載された記事を閉じて資料として配 布する予定 ・今年の空間情報総括監理技術者試験の受験申し込みはRCCM資格保有者の申込者が多い 次回予定：9月8日 13:30〜15:30 日本測量協会3F 301会議室 【議事録：白井】 ■リレーエッセイ 「中部地区空間情報総括監理技術者の会」つながりで、パスコの渡邉さんからバトンを 受けましたフジヤマの大塚です。 本年度も、空間情報総括監理技術者試験が7月25日に実施されます。1年前の暑い土曜日に、 測量協会までPC片手に受験へ行ったことを思い出しました。前回、渡邉さんに紹介してい ただいたように、私は数少ない静岡県在住のSPです。（多分、私ひとりだと思います）現 時点では、県内における空間情報総括監理技術者の認識度は非常に低いのが現状です。 周りを見ても県内のコンサルタントで技術士の資格を持っているのは、ほとんどコンサル 系の技術者です。おそらく測量系の技術者で技術士を持っている人はいないのではないか と思います。こうした状況の中、空間情報総括監理技術者の認知度を高める、さらに測量 系の技術士を育成していくためにはどうすればいいのでしょう？ 静岡県には建設コンサルタント協会、地質調査業協会、測量設計業協会があります。この うち前2者は、技術研鑽の場として年に1回、技術研究発表会及びジオフォーラムというも のを開催しています。また、県土木系職員も研究発表会を開催しており、民間にも門戸を 開いています。測量設計業協会は、こうした取り組みを行っていません。そこで、先日皆 さんと一緒に執筆した「測量系技術者のための技術士合格への道」などを活用して、何か 活動が出来ないのかなと考えています。 「中部地区空間情報総括監理技術者の会」では、中部地区における測量技術者のレベルア ップについての支援ということで、技術士１次試験講習（名古屋）を開催する予定です。 そこで、静岡県でも前記した発表会（測量設計業協会ではありませんがまずはこの辺りか ら！）などに参加することで、認知度アップを図ることが出来るのではないかな、と思っ ています。「中部地区空間情報総括監理技術者の会」（長い呼称ですね）として、ぜひと も積極的にかかわっていきたいところです。 東海地区の中では、ちょっと孤立した感のある静岡ですが、新製品を発売する前にその商 品の反応を測るために行うテスト販売は、静岡で行われることが多いようです。そして、 静岡で売れたものは全国で売れ、静岡で売れなければその商品はどこへ行っても売れない、 という結果も出ています。そこで、『空間情報総括監理技術者の地方での認知度を上げる ためにも、静岡県がいい舞台になればいいな』などとちょっと虫のいいことを考えており ます。 次回のリレーエッセイは、中部地区が4名続いたので他地区からということで、第1回 「中部地区空間情報総括監理技術者の会」に代理出席されていたときに知り合った、中日 本航空の鈴木浩二さんにお願い致します。 （大塚啓一：フジヤマ） ■コラム MM開始時に設定されていた執筆順番に２０年度合格者の方を加えて掲載しておきます。 これまでに執筆を忘れていた方からの投稿も受け付けております。 ●執筆順番 2007年1月号 神原（五星） 2月号 瀬戸島（国際）、住田（アジア） 3月号 高（朝日）、望月（パスコ） 4月号 津留(朝日)、土方(国際) 5月号 池田(アジア)、林（パスコ） 6月号 赤松(国際)、秋山(朝日) 7月号 内田(アジア)、大石(国際) 8月号 大友(国際)、北原(地域みらい) 9月号 木下(ランド)、楠(パスコ) 10月号 東田(国際)、沼田(アジア) 11月号 野村(国際) 12月号 福田(朝日)、村木(イメージワン)、早川（帝国）、畠(アジア) 2008年1月号 横山(大成ジオ)、渡辺(アジア)、鈴木（中日本） 2月号 与(パスコ)、及川(国際)、白井（国際） 3月号 大谷(国際)、大橋(パスコ) 、伊藤鋭二（パスコ） 4月号 大山容一(国際)、岡本(パスコ)、岩切（パスコ） 5月号 川口剛(パスコ）、黒台昌弘(ハザマ)、岩波英行（国際） 6月号 佐々木(パスコ)、品澤(パスコ)、大堂（アジア） 7月号 菅原(パスコ)、高木(国際)、小川（アジア） 8月号 高岸(パスコ)、田中(日本大学)、織田（アジア） 9月号 筒井(パスコ)、長谷川(国際)、垣内（パスコ） 10月号 畠山(国際)、廣瀬(国際)、菊池（パスコ） 11月号 三浦(パスコ)、三島(パスコ)、北原（アジア） 12月号 南澤(パスコ)、森田(パスコ)、斉藤（アジア） 2009年 1月号 島田（国際）、外山（中日本）,正岡（２０年度） 2月号 中野（アジア）、中本（パスコ）、坂下（２０年度） 3月号 藤井（アジア）、安野（アジア）、窪田（２０年度） 4月号 山田（パスコ）、渡邉（パスコ）、足立（２０年度） 5月号 橘（２０年度）、塚原（２０年度）、長澤（２０年度） 6月号 廣野（２０年度）、平田（２０年度）、横田（２０年度） 7月号 柴田（２０年度）、小更（２０年度）、阿部（２０年度） 8月号 船越（２０年度）、八木（２０年度）、大塚（２０年度） 9月号 中谷（２０年度）、吉川（２０年度）、西村（２０年度） 10月号 田中（２０年度）、吉岡（２０年度） ■コラム 仕事の仕方を見直す？！ 最近、雑誌の記事を読んで少し考えなければならないと思ったことがある。 測量や建設コンサルタントに携わる技術者は、景気悪化の影響だけでなく、年中忙しく業 務対応をしている実態がある。公共事業の発注形態も入札からプロポーザルへと移行しつ つあり、対応すべき事項が益々多くなっていることは、誰もが感じていることであろう。 近年、心の病も増加傾向にあり、我が社でも社内に相談窓口が設置されたりもしている。 そのような中で「ワークライフバランスを実現する仕事術 週間東洋経済(2009/5/16連載 開始)」という連載は、自分の仕事に置き換えても「確かに！」と思えるところが多く、 自分の仕事の仕方を再度見直すいい機会となった。 要はこうである。�〔蟻未鮗茲蟒�けば業務量は半減する、�∋纏�の鳥瞰図(最終形)をはじ めにイメージして仕事を進める、��捨てる仕事を決める･･･タイトルだけ見ると多少リス クが含まれる物言いであるが、実際には日頃から我々が感じていることをさしている。例 えば、我々が仕事をする環境では業務の対応だけでなく自ずと業務外の雑用が多くなり、 ましてやスペーシャリストの会のメンバーともなれば下手すると終日雑用している場合も あるのではないだろうか。そこで、不要な雑用を明確にして、ムダであるとする→それを 捨ててしまう(要はその仕事をしないと決める、不要な会議にも出ないとか)→そしてやる べき仕事は業務の全体像、そう鳥瞰図を最初にイメージして、微修正を加えながらもはっ きりとした最終形に向かって進める。そうすれば、時間的余裕も増え、自分の時間や家族 との時間も充実するのではないだろうか、というもので多少は実践できている部分とまだ まだの部分が私自身にも思い当たる。もっと意識して仕事の仕方を見直さなければならな い時代になっているようである。 （平田顕三：国際航業) ■コラム 身近なところで技術開発 週末は、子供が所属する地域のサッカークラブのコーチとしてグランドに出ています。 特にサッカー経験があるわけでもなく、子供達に教えられる技術も無い私がこのような立 場におかれたのは、同級生二人がコーチをしており子供二人をこのクラブに預けている手 前何もしないわけにはいかなかったからです。そのため、もっぱら審判要員として監督の サポートをしています。 先日、子供とサッカーの試合のテレビ中継を見ていると、シュートシーンの定点カメラの 画像がいきなりピッチ方向へ動き出し、定点カメラと異なる位置画像になったのです。驚 きでした。調べてみるとこの技術は、「自由視点映像技術」と呼ばれるもので以前から研 究がされていたもののようです。ピッチの周囲に設置された複数の固定カメラからの2次 元画像をコンピュータで3次元モデル化することで、ユーザが任意の視点で眺めることが 可能になるようです。しかし、人間の体の立体的な画像がうまく表現されていませんでし た。もしここに動体を高速度で計測できる空間情報技術があれば、動的な3次元モデルが 構築され、より臨場感のある映像を楽しむことができるのかな･････。いずれにしても身 近なところでいろいろな技術が開発され、私たちの暮らしの向上に役立っていることを改 めて感じました。 これから気温もあがり、暑い日が連続します。コーチにとっては辛い時期に入ります。み なさんも体調を崩さないようにこの夏をのりきりましょう。 （小更 亨:パスコ） 編集の都合上、柴田、阿部様については次回に掲載させていただくこととしました。 ■空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 Ex測量屋さんのホームページです。本人によると、「Excelなどで作成したツールの紹 介や、そのプログラム内容の公開などを出来たら・・・と思って作ったコーナーです。 利 用出来るものがあったら使ってやって下さい」とのことです。登録フリーソフト 1,338、参考になるのでは？ （田中 邦一：日大） http://homepage3.nifty.com/mkujira51ts/Exsokuryo/Exmain.htm ■本の紹介 古代文明と気候大変動 ブライアン・フェイガン 著 東郷えりか 訳 川出文庫 今から1万5千年前、地球は氷河時代を終え温暖化を迎える。人類は暖かさの中にあると は言え、常に変動する気候に翻弄されながら古代文明を生み、また滅びてきた。気候学の 最新成果を駆使し、その興亡史を描き出すと同時に洪水や旱魃に対する現代文明の脆弱さ に警鐘をならす。気候と人類の壮大な叙事史である。（田中 邦一：日大） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◎セミナー サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー(第11回)」16時より 講師 甲斐 哲平 氏 {弁理士・技術士（建設、総合技術監理） 日時 平成21年9月8日（水）16時〜17時30分 演題 ｢測量業界と特許権｣（仮称） 特許権と如何に付き合うべきか、事例とともに考えてみる 内容 特許権とは、発明を公表する代償としてその発明を独占できるという強力な権利で す。この魅力的な権利を得るため、例えば電機メーカーのある企業では年間1万件を超す 出願をしています。では、特許権とは具体的にどのような魅力があるのか、あるいは特許 権を侵害するとどうなるのか、事例を紹介しながら解説します。一方で、測量業界におけ る特許出願が少ないこともまた事実です。甲乙の受発注形式を主とする業界にとって独占 権たる特許権は果たして有効なのか、そもそも測量業界に関連する特許権とはどういった ものがあるのか、この点についても事例を挙げながら解説します。 参加費 会員(特別会員含む)は無料 非会員は2,000円 会 場 (社)日本測量協会 研修室(文京区小石川) CPD対象セミナー（CPD１ポイント発行） 問合わせは サーベイアカデミー事務局 03-5684-3360 ■日本測量協会 公開講座 15時より 「測量・地図の文化講座」 第2回テーマ「地図と景観」 日時:平成21年10月23日(金) 15時〜16時30分 講師:星埜由尚 (（社）日本測量協会副会長・元国土交通省国土地理院院長) 会場:日本測量協会 研修室(東京都文京区小石川) 参加費:会員は、無料 非会員は2,000円 CPD対象セミナー（CPD１ポイント発行） 申込は事前にメール（open-lc@jsurvey.jp）またはFAX（03-5684-3366）で 登録が必要です。 ■お知らせ CPDのポイントについて 協会で開催しております、講習会・セミナー等に参加された方は、CPDの対象の場合、 受講書の発行日から6ヶ月です。 それを過ぎますと、無効に成りますのでご注意ください。 ■ちょっとちょっとコーナー 今月は特にありません。 ■国際活動 第14話 政情不安の中のタイ訪問 国外逃亡をした元タイ首相のタクシンを支持する一派のデモでアセアン会議が中止させ られた不祥事が今年の4月半ばにあった｡各国の首脳がヘリコプターや舟でパタヤからバン コクに避難する異常事態だった。その約1か月後に家内と一緒にタイに出かけた。タイの 友人にメールで問い合わせると大丈夫という｡タクシンがお金で仕組んだ茶番劇だから、 お金をもらった分だけ騒いだので終わりという。4月の終わりに言ってみるとウソのよう に静かだった。全く騒擾はない。一度だけ高速道路が封鎖されたことがあるが、外国人の 我々には何が起きたかわからない。タイに人々は何もなかった顔をしている。 アジア工科大学院（AIT）を訪ねた。昔5年間教鞭を取った国際学府である｡事務員以外 は外国人の研究者だから、政情不安には鈍感である。AITは郊外だからなおさらである。 政治の話題はなかった。タイから来た元留学生のスーキット君一家から夫婦で昼食パーテ イに招待された。タイ料理の美味しさを話題にしたが、1ヶ月前の騒ぎの話題はなかった。 金曜日の夕方、タイ人の仲間とバトミントンをした｡外の気温は39度だが、バトミントン コートは冷房がないからサウナの暑さだった。2ゲームをしただけだが、汗が2時間も引か なかった。スポーツの後に、1000人が入る大レストランに行った。なんと満員である。生 ビールのジョッキが休みなくサービスされる。誰も政治の話はしない。我々も政治を話題 にするようなヤボはしない。タイ人にとっては過ぎ去ったことなのだ。いや、一番話題に されたくないことなのかもしれない。 地理情報･宇宙技術開発機構（GISTDA）で特別講演をした｡150人ほどの技術者が集まっ てくれた。「ALOSまたはTHEOS(タイが打ち上げた地球観測衛星)で2万5千分の1の地図がで きるか」というタイトルの講演である。終了後、GISTDAの幹部たち10人と昼食を一緒にし た｡いつもは反タクシンのスービットも一切話題に出さない。トンチャイ所長も政治の話 はしない｡勿論私も聞いたりしない。最後にスービットがタクシンはタイのパスポートを 没収されたが、カンボジアのパスポートをフンセン首相から出してもらって、世界中を逃 げ回っていると教えてくれた。 タイ人は、日本人の5倍くらいメンツを重んじる国民である。世界の要人が集まる予定 の国際会議が、それもソンクラン(タイ正月で4月の13,14,15日)の祝日にタクシン一派の デモ騒ぎで中止に追い込まれたのは、腹が煮えくりかえるほど怒っているはずだ｡タイ人 が静かにしていればしているほど、タイ人の怒りが我々に伝わってきた。「昔のタイはな くなった」のスービットの言葉が印象的だった。 （村井俊治 2009.5.21） ■編集後記 今年は水不足の不安はなくなったようですが一部では水害の報道があるようです。過ぎ たるは尚及ばざるがごとしというところでしょうか？ ところで、映画”剱岳 点の記” はご覧になりましたか？ 私の周囲では約半数の人が観たようです。目的に向かって真摯 に努力する気骨を感じる映画です。誰かの歌ではありませんが、”昼間のパパはちょっと 違う”と言えるのではないでしょうか？ （編集委員長） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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