| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.47 | 発行日時：20010年10月15日23時17分26秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20010年10月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.47 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊イベント情報 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ＊連絡事項 ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 「地理空間情報コンサルタントからみた技術士資格についての私見」 空間情報総括監理技術者は、今年度合格者25名を加えて142名に達した。これだけの技 術者数になれば、この資格の利活用はさらに増えるものと期待している。その一方で、有 資格者としての責任も極めて重い。2007年度にこの資格者となった24名（第1回試験合格 者）は資格更新が終了し、今後5年間で測量CPD40ポイントの取得が新たな資格更新条件と なる。しかしながら、空間情報総括監理技術者の資格維持だけでは真の「地理空間情報コ ンサルタント」をめざしているとは言えない。９月に出版した『地理空間情報コンサルタ ントへの道』をお読み頂ければ、そのことがよく分かる。 空間情報総括監理技術者の受験要件の一つになっている技術士についても、先般専門紙 に興味深い記事が掲載されていた（日刊建設工業新聞9月28日）。それによると、国交省 は調査・設計業務を発注する際（プロポーザル方式と総合評価落札方式）の技術者資格を 明確化した。管理技術者や照査技術者については技術士を「優」として加点評価する案と なっている。また、技術分野の絞り込みや複数資格の設定なども柔軟に行うようである。 「地理空間情報コンサルタント」をめざし、更なる飛躍を考える時、1技術部門の1技術士 だけを保有していればよいのだろうか。勿論、地理空間情報分野の豊富な経験と技術力に よって仕事ができることが基本的な条件であり、資格はそれに付随してくるものとする考 えもあるが。 私見であるが、地理空間情報コンサルタントとして更なる飛躍をめざす人は、技術士資格 についても�〕彖之蓮蔑磴┐弍�用理学部門、情報工学部門など）、�∋�業系（例えば建設 部門、上下水道部門、農業・森林部門など）、�４突�系（総合監理技術部門）の３技術士 資格の保有がこれからの時代には必要と思う。３技術士資格と測量士資格を両輪として空 間情報総括監理技術者が位置付けられれば、「地理空間情報コンサルタント」としての資 格面は盤石となろう。あとは、技術力の研鑽、スキルアップ、豊富な経験が物を言うこと になろう。 （瀬戸島政博：測量協会） ＜編集委員会よりお知らせ＞ １１月号は林さんの担当です。 ■企画委員会報告 日時：平成22年9月28日（火） 13：30〜15：30 会場：日本測量協会 301号室（3F） 出席者：瀬戸島、住田、白井、大伴、早川、秋山、大友、廿楽（事務局） ●議事 1. 前回議事録の確認 2. 報告事項 （1）各支部活動報告 中部、関東,関西それぞれの活動状況報告 （2）MM誌の記事等について （3）イブニングセミナー（11/16)参加要請 第18回 業界誌から有益な情報を読み取る方法 佐々木修 日刊建設工業新聞社 編集局長代理 （4）公開講座 地図と文化講座（10/28)参加要請 中国の測量 地図作成の歴史 今村遼平 アジア航測（株） （5）H22年空間情報総括監理技術者の現状報告 今年度合格者25名 （6）空間情報総括監理技術者の更新条件の変更（第２回更新時条件） これまで15ポイントであったが、更新時は40ポイントに変更 3．討議事項 （1）SP会総会（10/6）資料の検討 総会配布資料原案検討 （2）月刊「測量」スペーシャリストの会コーナーの分担執筆の確認 第7回シリーズ第8弾のテーマと執筆者については次回以降検討となった。 （3）新年度出版企画「スペーシャリストが選ぶ地理空間情報分野の注目技術50（仮）」 委員提出資料では十分ではないため、１０月末までに各委員が再度注目技術を抽出 し、池田に送付することとした。 4．その他 秋山委員よりロゴ案が複数提示されたが決定には至らず。 5. 次回の企画委員会予定 日時：平成22年11月16日（火）午後1：30〜15：30 会場：日本測量協会 ３階会議室 （池田晃三：アジア航測） ■リレーエッセイ パスコの筒井と申します。９月も終わり頃になって、ようやく涼しくなって、秋らしく なってきました。ダイムの前田さんが北京へ行って来たとのことで話題を提供してくれま したが、私もこの９月の連休で上海万博へ行って来ました。日本では、尖閣諸島の問題で 大騒ぎになっていましたが、現地ではそんな雰囲気はなく、日本館や日本産業館は大人気 で、長蛇の列が出来ていました。結局入ることをあきらめて帰ってきたのですが、帰って きて、ようやくレアアースの輸出が再開されるなど、緊張が和らいできました。私は砂防 を専門としていますが、以前、地質調査をかじっていたこともあり、このレアアースの話 題を少しします。このレアアースは、中国が世界の産出量の9割を占めています。その多 くが生産されている鉱山は、モンゴルとの国境付近の大地で発見され、露頭が突出してい たためにモンゴル語でバヤン（豊かな）オボ（丘）と呼ばれていたところが中国語の当て 字で白雲顎博（Bayan obo）鉱山と呼ばれるようになったとのことです。輸出が再開され たとはいえ、依然として輸出規制を強めていることから、日本は官民あげてレアアース確 保に乗り出すようです。今後は、世界各地で開発が進むと思われ、資源の乏しい日本では、 これら外国での開発に、空間情報技術を活用した技術で活躍できる場面も出てくるのでは ないかと思っています。次回は、以前の地質調査会社で一緒だった朝日航洋の福田さんに バトンタッチしたいと思います。 （筒井 胤雄：パスコ） ■コラム MM開始時に設定されていた執筆順番に２２年度加入者の方を加えて掲載しておきます。 これまでに執筆を忘れていた方からの投稿も受け付けております。 ●執筆順番 2010年 1月号 井畑（パスコ）、吉田（パスコ） 2月号 小川（大興計測）、鵜殿（パスコ）、白川（アジア） 3月号 中崎（パスコ）、富樫（パスコ）、坂田（パスコ） 4月号 今里（パスコ）、河野（パスコ）、石森（パスコ） 5月号 大鋸（アジア）、前田（ダイム） 6月号 大伴（朝日）、 近藤（玉野） 7月号 金岡（パスコ）、西村（国際） 8月号 石山（パスコ）、藤川（パスコ） 9月号 梅村（アジア）、佐野（アジア） 10月号 來山（復建）、内田（パスコ） 11月号 松岡（２２年度）、木村（２２年度） ■コラム 【雑感−この夏の猛暑−】 今年の夏は猛暑と言われ、「猛暑日の日数が過去最高になった」とか、「熱帯夜が●● 日連続だった」といった、記録ずくめの年であった。そんな中、部屋の中で熱中症でなく なったという痛ましいニュースも聞かれた。 私の長男はこの春から大学生となり、18年間過ごした我が家を離れて一人暮らしを始めた。 中学・高校と一筋に野球にのめりこみ、また片道10km以上の道のりを6年間自転車で通学 し、家ではほとんど冷房のない生活をしていた。先日、夏休みで帰省した時、「実はこの 間、自室にいたら手が震え始め、これは熱中症かと思ってあわてて大量の水を飲んだ」と いう。聞けば、「生活費を切り詰めるためエアコンもできるだけ使わないようにしてい た」とのこと。これからの長い人生を過ごすうえで多少の苦労は必要ではあるが、無理を しすぎて体を壊してしまっては元も子もない、と諭した次第である。 長男の場合は体が丈夫だったのか、運が良かったのか、幸いにも大事には至らなかった。 しかし、これがもし、一人暮らしのお年寄りだったら相当不安になったであろう、と思う。 最近はこういった一人暮らし用の見守り商品も多く開発されるようになっていて、そのひ とつに、自宅トイレのドアに開閉センサーを取り付けておき、一定時間開閉がない場合は 異常と判断して、警備会社が駆け付けるサービスがある、と聞いた。 今後、地球温暖化の影響といわれる異常気象や高齢化社会がますます進み、さらなる安 全・安心な社会の構築が求められる。私も、土木技術者の一人として微力ながら貢献して いきたい。 （來山尚義：復建調査設計） ■コラム 『南の島の住宅地図』 秋の連休を使ってロタ島に行ってきました。ロタ島とは北マリアナ連邦に属する小さな 島で、1日あれば全島をめぐるのに十分な大きさです。場所はグアムとテニアンの間に位 置し、グアムまたはサイパンからプロペラ機（フリーダムエアー！という名の航空会社） に乗ってあっという間に着きます。 地盤の隆起によってサンゴ礁が海面上に押し上げられてできた島だそうで、ウェディン グケーキマウンテンと呼ばれるなんとも不思議な地形はけっこう起伏が激しく、この島の 豊かな水源と貴重な自然環境、生態系を支えています。 このロタ島、グアムやサイパン同様、戦前は日本人も数多く住んでいたそうです。南洋 興発という製糖会社の一大メジャーの拠点があったそうで、最盛期には5000人を超えてい たとのこと。世界がまだまだ広かったこの時代に、こんな南海の孤島にまで進出していた 当時の日本人のバイタリティには心から敬服する次第です。 さて、現在の中心集落はソンソン村といって、昔の日本人街を中心に形成されています。 村のレストランなどは千葉あたりの海の家？のような雰囲気ですが、残念ながら日本人街 としての当時の面影はわずかに残るばかりで、そのほとんどが廃墟と化していました。 小さな島ですので、地図は本当に簡単なものしかなく、それで十分なわけですが、ある 日、ホテルのロビーにやたらと詳しそうな地図がはってあるのを見つけました。よくみる と、なんと戦前のソンソン村の住宅地図です。一軒一軒丁寧に家屋と当時の住民の名前が 記されており、細い路地や階段なども説明と併せて書き込まれています。どうやら戦後、 当時住民だった有志の方々が作成された地図のようで、じっくり眺めていると今は廃墟と なった日本人街が鮮やかによみがえってくるようです。その素朴な住宅地図はなんともい えない愛情に溢れており、この島を故郷とする人たちの、この地図に託したいろんな想い が伝わるようでした。 （内田 吉昭:パスコ） ■空間情報関連便利グッヅ / Web & Blogの紹介 今月は特にありません。 ■本の紹介 アルベルト・アンジェラ著／関口英子訳：『ローマ人の24時間』 河出書房新社，定価：2,520円(本体2,400+税) 古代ローマが全盛期であった頃の紀元115年のある1日をテーマとして、朝の目覚めから 夜寝るまで、ローマ市民がどんな暮らしをしていたか、時間の流れに沿って臨場感たっぷ りに書かれています。現在の私たちの1日と全く同じような過ごし方もあれば、想像もつ かない過ごし方も紹介されています。長時間の出張の際などには好適です。 （瀬戸島政博:測量協会） ■測量協会イベント情報のお知らせ ●サーベイアカデミー「地理空間情報イブニング・セミナー」16時より 第18回「業界専門紙から有益な情報を読み取る方法」 講 師 佐々木修 氏（日刊建設工業新聞社編集局長代理） 日 時 平成22年11月16日（火）16時〜17時30分 会 場 日本測量協会 研修室(東京都文京区小石川) 参加費 会員は無料、非会員は2,000円 CPDポイント 測量CPDを1ポイント発行 募集人員 先着50名 詳細はHPに掲載してあります。http://www.jsurvey.jp ●測量協会・公開講座 中国の測量地図作成の歴史 第1回テーマ 「太古〜漢時代・・・・もう測量の教科書があった」 講 師 今村 遼平 氏（アジア航測(株)） 日 時 平成22年10月28日（木）16時〜17時30分 会 場 日本測量協会 研修室(東京都文京区小石川) 参加費 無料 CPDポイント 測量CPDを1ポイント発行 募集人員 先着30名 詳細はHPに掲載してあります。http://www.jsurvey.jp （廿楽 実:測量協会） ■新刊コーナー◇◆ 今月は特にありません。 ■お知らせ 資格更新のお知らせ 「空間情報総括監理技術者」の認定登録の有効期間は５年です。 平成17年度に資格認定試験に合格された方で、まだ登録更新申請書を手続きをしていない 方がおられます。更新されないと，当該年度の翌年度の末日から認定者名簿等への記載は 行われませんので，ご注意ください。 手続き期間:原則として平成22年10月31日です。 （廿楽 実:測量協会） ■編集後記 今年も新しいスペーシャリストの仲間が加わり１４０名余の会員となりました。新規加 入の皆様おめでとうございます。 このメルマガはＳＰ会の動向を伝える数少ない媒体な ので皆様の積極的参加をよろしくお願いいたします。 ところで、これまで３年間編集委員長を担当させていただきましたが１１月号から白井 直樹（国際航業）さんに交代いたします。コラム、リレーエッセイの執筆にあたっては御 多忙にもかかわらず期間内の作成に御協力いただき有難うございました。 （編集委員長 池田晃三：アジア航測） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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