| タイトル：メルマガ Vol.5 | 発行日時：2007年4月16日14時25分56秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 2007年4月16日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.5 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊報告記事 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊空間情報関連グッズ/Webの紹介 ＊本の紹介＊イベント情報 ============================================================================ ■ ニュース・ラウンジ ＊ '07年3月25日午前9時42分頃、能登半島を中心に強い地震（輪島市で震度6強)があっ た。気象庁によると震源は、輪島市の南西約30km、深さ約10km。地震の規模はM6.9と報 じられた。このニュースラウンジでは、今回の地震の特徴をまとめてみた。�／霧擦凌� さが浅いこと ��地震の揺れが最大で945ガルと阪神淡路大震災の818ガルより大きい ��その割には住宅の倒壊個数（全壊・半壊）が約280戸とすくない等の特徴がある。 ＊ 各省庁の取り組みでは、気象庁は「ナウキャスト地震計」P波の初期微動を捉え、発 生前予測としては初の「M7、石川県能登で震度5弱以上」の緊急地震速報を出した。ま た総務省消防庁は、地震発生直後の救援体制を考えるため「簡易型地震被害想定システ ム」をつかって試算したところ、死者予測は21人（実際は1人）震度6の割には少なかっ た。過疎地だからという人もいるが、04年に起きた新潟県中越地震（M6.8)の、死者67人、 全半壊戸数約1万7千棟と比べると、必ずしも過疎地という安心は禁物であろう。 ＊ 倒壊戸数が少ないことに対して、木造耐震工学の専門家は �＼磴�多い奥能登では太 い柱や梁で建てられた家が多い ��地元では「あえの風」とよぶ11月から春先に吹く強 風に備え窓も少なく壁の強度を上げる構造だった �Ｅ租�的な家屋を守るため長い間の 維持管理や補修も老朽化の進み具合の一因だともしている。今後の耐震家屋を考える教 訓を示唆している。 ＊ 地震予知というとプレートの沈み込みで起きる東海沖地震や南西海地震に注目がいき がちだが、2000年以後に起きたM6.0以上の地震を見ると、00年鳥取県西部沖地震（M7. 3)、01年芸予地震（M6.7)、03年十勝沖地震(M8.0)、03年宮城県北部地震（M6.4)、04年 新潟県中越地震（M6.8)、05年福岡沖地震(M7.0)とむしろ内陸の比較的深度の浅い所で 起きている。政府の地震調査委員会は26日、「今回の地震発生は地殻の浅い場所で太平 洋・フィリピンプレートと陸側のプレートの両方から押される力に耐えきれず逆断層が 引き起こした」と、発表した。こうしたことを考えると日本中どこでもM6級の地震が起 きても不思議ではない。 ■ 報告記事 ＜第３回企画委員会＞ 第３回企画委員会が、下記の通り開催された。 日 時： 平成19年4月12日（木） 14:00〜17:30 場 所： 日本測量協会（本部）301会議室 参 加： 瀬戸島、高、住田、池田、林、望月、津留、廿楽（事務局） 議 事： 以下の議題について討議した。 【議題 �‖�量展】測量展の概要、作成資料及び今後の予定について測量協会山本部長か ら説明があった。また、月刊『測量』での特集号（9月）の執筆を村井先生（1頁）、丸 岡社長（1頁）、瀬戸島会長（2頁）の計4頁と決定した。 【議題 �◆惷�中写真の知識』】会として本の題名変更も含めた全面改定を提案する。編 集委員会（瀬戸島、住田、望月、土方、津留）を組織し、瀬戸島案の構成に基づき、次 回、地図センターにて協議を行う。 【議題 ��パネルディスカッション】パネルディスカッションの進行手順を決定した。 今後、この手順に基づいて引き続き詳細協議していく（企画委員）。 【議題 �ぅ蹇璽疋泪奪弋擇唸�報】将来像とサービス内容を次の構成でパンフレットとし て草稿を作成（住田）し、企画委員会で引き続き協議していく。 表紙：タイトル（空間情報のコンサルティングをめざして−空間情報総括監理技術者の 役割とめざす姿−）、スペーシャリストを必要とする背景（技術革新、制度革新）とス ペーシャリスト会の先導的役割、会の名称。１頁：役割とめざす姿（解説、上段：役割 図、下段：役割表）。２頁：上段：具体的な活動内容、下段：めざす姿へのロードマッ プ。裏表紙：上段：会の活動内容、下段：会員名とその所属。 【議題 �イ修梁勝�(1)イブニングトークの企画案を作成する（企画委員）。(2)ロゴ・マ ークあるいはバッチの作成について、メールマガジンにて募集する。(3)企画委員会等 の正式な会合においては、範囲を決め持ち出しではなく適切に経費を使用する。(4)メ ールマガジンの配信者に４社の社長を加える。 （朝日航洋株式会社 津留宏介） ■ リレーエッセイ＜空間連携＞ ＜＜人を育てる？いやいや人は自然と育つ＞＞ 4月は桜の季節である。桜の開花にあたっては、開花が早まったことがあったかと思え ば、４月に入り、静岡での真夏日、東京での19年ぶり4月降雪など、地球温暖化の影響と 思われる急激な気候変化が起こっている。これら地球環境のことは環境の専門家がメルマ ガ内で話をすることがあると思うので、本日のテーマに話を戻そう。 桜以外に4月といえば、新入社員配属の季節である。当社にも19名の新卒者が入社した。 私の入社は遡ること25年前であり、当時航空測量業界の大量採用時期であったこともあり 100名が入社した。新入社員研修や同期会など横の繋がりを通じて、同期が配属されたそ れぞれの部署と友好な関係を構築し、仕事を円滑に進めるための人脈の根を伸ばすことが 出来たと思っている。 ここ数年、新卒採用者の早期離職が社会問題となっており、長く働いてもらうための様 々な取り組みが各社で行われている。このような状況を25年前の自分自身に重ねてみて考 えた場合どうだっただろうか？どのように技術者として育っていったのだろうか？など考 えてみた。私の場合、就職先は指導教授である森忠次先生の一声によって卒業の5ヶ月前 に決まったといっても過言でない。大学の研究室で写真測量について学んでいたが、入社 する会社そのものについてはまったく知識はなかった。したがって、入社してから見るも の聞くものすべてが新鮮であり好奇心の湧く対象であったことことを憶えている。そして、 そのような環境下で知らず知らず自然と技術者として成長していったような気がする。 一方、今の学生は卒業の1年前から就職活動を行い、知識の詰め込みによる就職会社への 高い理想を抱き入社するが、入社後における現実とのギャップよりストレスを感じたり、 失望することが多いのではないだろうか。最近耳にする鈍感力※を新入社員も身に付け、 たいていのことではへこたれない、鈍く逞しく生き抜く力として発揮して欲しいものであ る。そして、その中で本人の努力は不可欠であるが、会社・同僚・先輩などの有形・無形 のサポートがあれば、業務を通じ人は自然と育ち、技術者として成長するものであるとい うのが持論である。 【空間検索：次走者】 最後に、次のリレーエッセイ走者として、国際航業（株）の大山 容一氏にバトンを渡す。大山氏は、私の出身大学である岡山大学工学部土木工学科測量学 研究室の後輩であり、航空測量業界に身を置いている数少ない卒業生である。大山氏は、 アウトドア派であり、業務思考も現場主義であると聞いているので、いろいろ面白い話が 聞けると思う。（アジア航測株式会社：内田修） ※渡辺淳一オフィシャルブログ|鈍感力 <http://watanabe-junichi.net/archives/2007/02/post_49.html> ■ コラム ＜根っ子を育てることが重要である＞ 今年の正月、妻の荷物持ちで渋谷文化村にスーパーエッシャ展を観た。だまし絵で知ら れるオランダを代表する版画家で、途切れることない登り階段のはずなのにいつの間にか 周回できてしまう建築物を描いた版画家である。かつて週間少年ジャンプに紹介され、国 内でも広く知られる。１時間以上ならんで入場し、ごった返す会場でへとへとになりなが ら出口近くに辿り着いたとき、小部屋に４つのタッチパネルの大型モニターが設置され、 絵に描くことはできても立体としては作れないというのが常識であるだまし絵が、CGで体 験できるようになっていた。しばらくモニターで遊ぶうちに気がつくと、右下隅にCAD CENTERのコピーライトが入っている。 ４月２日には写真測量学会主催のK.リンクビッツ教授の講義を聴いた。測量の基本のひ とつである最小二乗法を発明したのはガウスであるが、最小二乗法を工学分野へ応用した のはリンクビッツ教授で、代表作はミュンヘンのオリンピックスタジアムである。基礎を 踏まえ、新たな分野を開拓した測量技術者の権威ともいえる。講義の中で、教授は20年後、 30年後を予測するのは難しく、社会変化に耐えうるには基礎教育が大切だと問い掛けられ た。 公共事業が頭打ちの今、我々の技術をどのように新たな分野に応用していくかが問われ ている。(朝日航洋株式会社：津留 宏介） ■ 空間情報関連便利グッズ / Web & Blogの紹介 ○ 『測ルンです』パソコンのディスプレーに表示されている任意の点の間の距離を測る フリーソフト。作者は「なっちゃん」http://onegland.hp.infoseek.co.jp/hakarun/ のURLからダウンロードできる。地図サイトにアクセスし出発点から目的地までの距離 測定や衛星画像上の距離を測るのに便利、測定単位もピクセル・ミリ・画面ミリ・ポイ ント・インチ・フリースケール(任意単位)がある。（田中邦一） （フリーソフトは無料ですが、使用は自己責任でお願いします） ○ 「おもしろ地図と測量」；http://www5a.biglobe.ne.jp/~kaempfer/#top ブロガーは「地図豆」さん。定年退職とともに「オフィズ地図豆」を開店、店のキャッ チフレーズは「地図と測量の楽しさをお届けします」とのこと。地図に関する情報がい っぱいで楽しい。関連ブログ「地図豆」＜http://kaempfer.at.webry.info/＞もご愛読 くださいとのこと。（田中邦一） ○ 「測量現場観察日記」；http://ameblo.jp/akashi-sokuryou/page-2.html 明石測量設計株式会社 社長のブログで、「たくさんの人に測量のことを知ってもらい たいと思い、記事を書いています」とのメッセージがある。ともかく測量に行った先々 でのことをブログに紹介している。（田中邦一） ■ 本の紹介 ＊ 「企画書は１行」 野地秩嘉 著 光文社新書 （本体価格700円 + 税） この本のエッセンスは、“はじめに”で書かれた『企画の意図が相手に一行もしくは 一つの言葉で伝わること』、また良い企画とは、『相手に「面白い企画だ、それをやろ う」と言わせることだ。』につきる。 その作り方は終章で『･･･それはまず頭の中にし っかりと映像を結ぶことだ。キーワードを思いついた程度で企画書をまとめてはいけな い。企画の完成形をディテールまで映像化した後で筆を執るのだ。』に凝縮されている。 プロポーザル方式の発注が流行る現在、技術営業の必読の書である。（田中邦一） ＊ 「名城の由来」 宮元健次 著 光文社 （本体価格2,800円 + 税） 数多くの城郭書が出版されている中で、本書は、建築家が著作している点（最近では 城郭研究オタクが類書を著す場合が多いが）、城郭鑑賞の視点が石垣や天守閣などのモ ノではなく、出来事や生き様などのコトを中心に著作されている点などに特色がある。 出張鞄にでも入れて旅先でも楽しめる。（瀬戸島政博） ■ イベント情報 ＊ SPAR 2007J（3次元形状計測フォーラム）第3回既存設備のデータ取得フォーラムが 4月26-27日、神奈川県川崎市の川崎市産業振興会館 １Fホールで開催される。主催は、 スパーポイントリサーチ。問合せ先：合同会社スパーポイントリサーチ担当：河村（電 話: 046-269-6727） E-mail: koji@sparj.com http://www.sparj.com/Spar2007J_061108.pdf ☆（社）日本測量協会の年次総会が5月22日（火）16:00〜東京ドームホテル（東京都文京 区後楽1-3-61 で開催される。問合せ先：（社）日本測量協会 総務部（電話：03-3815- 5751) e-mail: soumu@jsurvey.jp http://www.jsurvey.jp/ ＊ 動体計測研究会ならびに総会が5月23日(水) 14:00〜東京大学生産技術研究所で開催 される。主催は動態計測研究会（ARIDA)。問合せ先：動体計測研究会事務局 東京大学 生産技術研究所安岡研究室：〒153-8505 東京都目黒区駒場4-6-1（電話:03-5452-6407） E-mail:chiwa@iis.u-tokyo.ac.jp ＊（社）日本写真測量学会の第47回通常総会が5月29日(火) 14:00〜開催される。場所: 東京大学生産技術研究所 D棟6階 大セミナー室(〒153-8505 東京都目黒区駒場4-6-1) 問合せ先：（社）日本写真測量学会事務局：〒112-0002 東京都文京区小石川1-3-4 測 量会館内（電話；03-5840-6606） E-mail: jsprs_information@nifty.com http://jsprs.iis.u-tokyo.ac.jp/contact.html ☆ 全国測量技術大会2007が、6月20−22日に横浜市西区みなとみらい1-1-1の「パシフィ コ横浜」で開催される。主催は（社）日本測量協会 （社）全国測量設計業協会連合 会（中）日本測量機器工業会 （財）日本測量調査技術協会。問合せ先：社団法人日本 測量協会 会員業務センター 全国測量技術大会 事務局（電話：03-5684-3356） E-mail: geoforum@jsurvey.jp http://www.jsurvey.jp/geoforum2007.htm ＊ デジタル写真測量講習会- 高精度三次元測定技術の現状と展望−が6月28−30日に東 京大学 生産技術研究所 会議室で開催される。主催は動態計測研究会（ARIDA)。問合せ 先：動体計測研究会事務局 東京大学生産技術研究所安岡研究室：〒153-8505 東京都目 黒区駒場4-6-1（電話:03-5452-6407） E-mail:chiwa@iis.u-tokyo.ac.jp ＊ 空間情報計測と利用に関する講習会が、2007年7月3日、東京大学生産技術研究所で開 催される。主催は日本写真測量学会。問合せ先：（社）日本写真測量学会事務局：〒 112-0002 東京都文京区小石川1-3-4 測量会館内（電話；03-5840-6606） E-mail: jsprs_information@nifty.com http://jsprs.iis.u-tokyo.ac.jp/contact.html ■ 編集後記 3月25日輪島市を中心に起きた能登半島地震で被災された方に心からお見 舞い申上げます。今回、ニュースラウンジでこの地震について特集させていただきました。 6月開催される「測量大会」で当スペーシャリストの会主催のシンポジュームの企画会議 が12日に開かれ、その報告記事を入れため原稿が発行までぎりぎりとなってしまいました。 が、何とか発行に漕ぎ着けました。相変わらず本の紹介、空間情報関連グッズやWeb & ブ ログの紹介情報が少なく苦慮しています。ぜひ情報提供をお願いします。（田中邦一） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club 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