| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.52 | 発行日時：20011年3月17日13時17分27秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20011年3月17日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.52 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊イベント情報 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ＊連絡事項 ============================================================================ ■ ニュース・ラウンジ 「国土の長期展望について」 我が国においては、「人口減少の進行」、「急速な少子高齢化」、「地球温暖化による 気候変動」という変化を踏まえた将来予測とその対応が強く求められているが、先月、国 土審議会政策部会長期展望委員会より“「国土の長期展望」中間とりまとめ”が報告・公 開された。長期展望委員会は、2050年頃までの国土の長期展望を行い、将来的な国土の重 要課題について検討するため2010年9月に設置され、人口、社会、経済、国土基盤、環境、 エネルギー、産業等の分野において、国土をめぐる様々な観点から、調査審議を行ってい る。 この“中間とりまとめ”には、興味深い事柄が多く記載されているが、我々、地理空間 情報に携わる技術者に関わりが深いと考えられる「国土資源・環境分野」について少し紹 介する。 �＼限峽呂任蓮⊃∪限咼櫂謄鵐轡礇襪諒儔修叛限峽呂悗留洞舛�指摘されており、地球温暖 化に伴う植生帯ポテンシャルの移動の速さに植物自体の移動が追いつかない。積雪日数が 減少することから野生動物の生息域の拡大、越冬可能化などにより人への影響が増加する。 ��農林業では、米の二期作可能地の増大、主食作物（米・麦）に対する国内摂取需要の減 少、林業の主要樹種の生育ポテンシャル分布の変化が指摘されている。 �１�山と都市の中間に位置し、農林業等に伴う様々な人間の働きかけを通じて環境が形 成・維持されてきた里地里山地域の人口減少が著しく、無居住・低密度居住地域が拡大す る。 �っ狼絏甲伐修留洞舛砲茲蟾濘緡未�増加する一方、人口の減少等により水需要が減少する ため、水ストレスは一時的に小さくなる。 �ゥ┘優襯�ーでは、エネルギー消費・CO2排出量の地域別特徴が明瞭化する。自然エネルギ ーの地域別ポテンシャルなど、 数多くの国土情報が利活用され、定量的かつビジュアルな地理空間情報として提供されて いる。 これらの推計結果は、現状のまま推移した場合ということを前提に求められたものであ るが、自身の想像を超える内容であると同時に、一方では、地球規模では、より一層激し い変化を推測すべきなのかもしれない。 この委員会では、将来生じるおそれがある「負」の部分をあらかじめ減じるための手段 を講じ、明るい国土の将来像へと展開する努力の必要性を強く求め、さらなる検討を進め ていくこととしている。また、国民各層、地方公共団体、関係行政機関など多方面での議 論が展開していくことを期待しており、地理空間情報コンサルタントとして、積極的に関 わっていきたいものである。 以上 尚、本稿作成後の11日に平成23年東北地方太平洋沖地震が発生しました。まだまだ被 害の全容は、わかっていませんが、被災された皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。 （林 義政：スペーシャリストの会副会長） ＜編集委員会よりお知らせ＞ ４月号は住田さんの担当です。 ■企画委員会報告 「スペーシャリストの会」企画委員会（３月度）議事録 （記録者：池田） 日 時 ：2011年（平成23年）3月2日（水）13：30〜15：30 場 所 ：（社）日本測量協会３F 301会議室 出席者 ：瀬戸島、住田、林、望月、白井、池田、鈴木、津留、秋山、井畑、 村木、大伴、早川、田中 欠席者 ：北原、高、神原、高岸、大友 ○議事項目 （１） 前回議事録の確認 前回 議事録の確認 （２） 報告事項 1）支部報告 中部支部２月２５日開催 ・・ 資料参照 次回６月９日の中部でのセミナーでの経費の取扱について議論した 企画委員会としては、測量協会が支払うなら、協会にお願する。 CPDの発行についても測量協会にお願する。 SP会の活動費用の中で事業費として計上しているものを、各支部に配分する ことは可能であり今後の検討課題である。 関西支部の動向紹介 １２月１０日開催 ・・ 資料参照 ４月１５日 アスコにて開催予定 東北支部の動向紹介 １月１９日開催 ・・ 資料参照 ５月１２日開催予定 2）メルマガの配信状況報告 ・・ 白井氏報告 書籍紹介が有れば寄稿願います。 3）イブニングセミナー ５月１７日 CCPMによるプロジェクトの工程管理について （株）五星 神原孝之氏 4）公開講座 ６月１６日 中国の測量 地図作成の歴史 アジア航測（株） 今村遼平氏 5）月刊測量 スペーシャリストの会コーナーの分担確認 第７弾 品質主義 ４回目以降・・嶋田、大伴、小川さんに決定済 第８弾 リスク管理 ６回シリーズの執筆予定者内定 藤井（アジア）、松岡（中日本）、八木（朝日航洋）近藤（玉野）、 国際、パスコは未定 （３） 討議事項 1)新出版企画 G空間情報技術の事例から問題発見・解決力を学ぶ（仮称）についての検討 ９月に開催予定のG空間EXPOビジネス2011（仮称）までに刊行予定 ３０−３５事例を各４ページで紹介する。 現在３０件の候補選出済・・これらをグループ化したところ以下の分類となっ た。 a 測る ９編 b 調べる ７編 c 見せる ５−６編 d 伝える ５−７編 e (a-d) ５編 内容の概要説明と執筆予定者を３月１８日までに報告することとなった。 ○次回の企画委員会 ２０１１年５月１７日 １３：３０より ■リレーエッセイ 朝日航洋株式会社の大伴です。弊社の木村さんよりバトンを受け取りました。 皆さんもいろいろな嗜好がおありかと思いますが、私は日常使う電子文房具にかなり惹 かれるたちです。電車の中吊り広告などに、新種のこの類の物が出ると、どうしても気に なって、実物を見に大手家電販売店に行ってしまいます。そこで、こんな私が、これまで にどんな物を使ってきたか、当時の技術トレンドを振り返りながら紹介したいと思います。 ○1996年〜 シャープ ザウルスPI-5000 勤続10年の記念品として渡される予定であったスーツ券を、会社に頼み込んでこれに変 更してもらいました。これの画期的だったところは、手書き文字認識率の高さ。私の下手 な字でもちゃんと認識してくれました。それに、手帳サイズでありながら、モデムが付い ていたので、電子メールのやり取りができ、FAXも送ることもできました。でも、この時代 は、出先から通信を行うためには、ISDN仕様の公衆電話を探して、そこにモジュラーケー ブルを差し込む必要がありました。 ○2001年〜 ソニー クリエPEG-N700C Palm OSを搭載したPDAです。このOS上で稼動するフリーソフトをPCでダウンロードし て、このPDAに取り込んで使用でき、しかも、電源入れたらすぐに使えるところが気に入 っていました。これを導入してから紙の手帳は使わなくなりました。また、この機種はPDA で初めて音楽再生機能が付いた代物。今では当たり前の風景になった音楽を聴きながら画 面をタッチするということを、私はこのときからやっていました。 ○2004年〜 ソニー クリエPEG-TH55 先に使っていたものがさらに進化したモデルで、無線LANが付き、Webページがフルブラ イジングできました。カメラもマイクも付いていました。現在のスマートフォンの電話機 能ナシ版といえるでしょう。デザイン的に気に入っていたのは、画面のカバーがミラー状 になっていて、電源を入れるとカバーをしたままでも画面の内容が確認でき、しかも当時 ソニーお得意のジョグダイアルが付いていたので片手で操作できたこと。これを最後に、 ソニーはPDA製品から撤退してしまったことが残念でした。 ○2010年〜 アップルiPhone 3GS これはもう説明の必要は無いでしょう。これまで携帯電話、PDAとiPodの三つを使って きたのが、これ一つに統合、さらにPCの代わりにもなっています。貧乏性の私は、無料の アプリしか使わないのですが、唯一お金を出して購入したアプリが一つだけあります。そ れは名刺管理ソフト。カメラで名刺を撮影、それを文字認識してテキストデータに変換し てくれるだけでなく、会社名、役職、氏名、メールアドレス、電話番号など、意味分けも 自動的に行ってくれます。おかげで、CMに出てくるような、おしゃれな感じの名刺管理が できるようになりました。 こうして振り返ると、現在使用しているiPhoneを除き、私の周囲ではこのようなPDAの 利用者はほとんどいませんでした。私が単にマニアだったのか、それとも周りの人たちが ついてこられなかったのかはわかりません。でも、こういうところに技術者のDNAを勝手 に感じてしまいます。 次回は、今年度のスペーシャリストの会総会後の懇親会のスピーチで「渋谷モデル」の 話をしていただいた弊社の鈴木寛さんです。お楽しみに。 ■コラム これまでに執筆を忘れていた方からの投稿も受け付けております。 ●執筆順番 2010年1月号 井畑（パスコ）、吉田（パスコ） 2月号 小川（大興計測）、鵜殿（パスコ）、白川（アジア） 3月号 中崎（パスコ）、富樫（パスコ）、坂田（パスコ） 4月号 今里（パスコ）、河野（パスコ）、石森（パスコ） 5月号 大鋸（アジア）、前田（ダイム） 6月号 大伴（朝日）、 近藤（玉野） 7月号 金岡（パスコ）、西村（国際） 8月号 石山（パスコ）、藤川（パスコ） 9月号 梅村（アジア）、佐野（アジア） 10月号 來山（復建）、内田（パスコ） 11月号 松岡（中日本）、木村（朝日） 12月号 森（アジア）、落合（国際） 2011年1月号 花村（国際）、河野（パスコ） 2月号 斉藤（パスコ）、福岡（パスコ） 3月号 片桐（中日本）、船田（パスコ） 4月号 洲濱（パスコ）、木村（パスコ） 5月号 新井（アジア）、鈴木（朝日） 6月号 六浦（パスコ）、白井（朝日） 7月号 下村（パスコ）、中村（アジア） 8月号 下境（パスコ）、小野（国際） 9月号 大久保（アジア）、内海（パスコ） 10月号 大津（パスコ）、村田（国際） ■コラム 「『GOPAN』のヒット」 昨年末、三洋電機が家庭用の米パン製造機「GOPAN」を発売しました。ところがあまりの 人気に生産が追いつかず、発売開始後１ヶ月で販売・予約を中止し、現在も出荷待ちとな っています。つい最近のニュースでは、米の生産地である福島県湯川村が、「GOPAN」購入 者に半額補助をすることを発表して話題になりました。 出来上がりのパンを買ったほうがトータルコスト的に安い気がするのですが、パンを手 作りするというコンセプトが受けたのでしょう。お米でできたパンに注目が集まったのは、 やはり日本人の主食が米であることが大きな要因だと思います。洋食スタイルに米を取り 込むスマートな方法として受けいれられています。それ以外にも、小麦アレルギーの方も 食べられる・米食が健康に良い・お米の消費拡大に繋がる等々、PRできる利点が多々有る ことが人気に繋がっています。 実は、家庭用米パン製造機は以前から流通していたのですが、材料が「米粉」でした。 材料を「米粒」に変えたことが「GOPAN」人気の決定的要因です。大半の日本の家庭では、 「米粒」を常備していますから材料には事欠きません。手軽さを追求した結果と言えます。 さて、空間情報を扱う世界においても、GNSS・GIS・レーザ測距等技術革新がどんどん進 んでいます。顧客のニーズに即したアイデアを生み出して如何に商品化していくか。これ こそが我々空間情報技術者の腕の見せ所ではないでしょうか。 （片桐雅一:中日本航空株式会社） ■コラム 私の出身地である「隠岐の島」についてご紹介します。隠岐の島は鳥取県の北に位置す る島ですが、島根県なんです。本土から約70km離れています。そして時々ニュースを賑わ す「竹島」は隠岐郡に含まれます。発音が似ているせいか、よく壱岐（長崎県）と間違わ れることもあります。もちろん日本の一部ですが、24時間オープンのコンビニやハンバー ガーなどのファーストフード店はありません。ラジオは主に韓国語が流れています・・・ 「隠岐の島」というのは４つの主島をいい、一番大きい島が「島後」、残りの３つの島 を「島前」といいます。４島全体では約2万1千人が暮らしています。また、島全体が国立 公園（大山隠岐国立公園）といった特徴もあります。隠岐の島は、古くから遠流の島とし て知られ、後鳥羽上皇、後醍醐天皇などが流されています。 隠岐の島では観光と漁業が盛んで、お盆休みのシーズンを中心に釣りやキャンプ、ダイ ビングでにぎわいます。特に釣り場では有名らしく、夏場には釣り客で旅館や民宿が一杯 になります。最近ではマラソン人気にあやかり、ウルトラマラソンまで実施されているよ うです。また、Iターンで田舎暮らしを楽しむ方も多いようで、定住される方には町から民 家や牛まで用意されるといった話題もありました。 他にもまだまだ、牛突や海の幸、絶景スポットなど盛りだくさんです。 マリンレジャーの好きなかたにはオススメの観光スポットです。是非一度、インターネ ット等で隠岐の島を覗いてみてください。行きたくなることまちがいなしですよ。島へは フェリーでたったの２時間半です。（高速船、飛行機もあります） （船田征：パスコ） ■本の紹介 『建設業コスト管理の極意』 著者：中村秀樹・志村満・降籏達生 日刊建設通信新聞社 1,680円（本体1600円+税） 「入りを図って出ずるを制す」という言葉があります。建設業において、入ってくるも のは受注ですが、建設市場の縮小によって受注の拡大が望めないのが昨今です。そのよう な経済環境の中で、コストをいかに下げるかが企業の命運を握る重要なファクターとなっ ています。本書では、建設業の経営コンサルタントとして活躍している３人が建設業での コスト削減のノウハウを伝授しています。 本書中には、技術者の積極的な営業活動のポイントとして、�，垢阿笋觧伝箸澆弔�る、 �△�客様を見逃さない、��すきま時間を活かすことなどが挙げられています。それらのポ イントは測量技術者にも役立つコツでもあります。建設業と測量業の業種の違いはあって もコスト管理は共通の重要な課題であり、測量業に置き換えながら本書を読むことで、コ スト管理の極意を学べます。 （瀬戸島政博） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◎セミナー ●サーベイアカデミー「第21回 地理空間情報イブニング・セミナー」 「CCPM（クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント」 CCPMによるプロジェクトの工程管理について 私たちの企業活動は、プロジェクトの形態をとることが年々増加の傾向を示しています。 プロジェクトでは、工期遅延、予算超過など様々な問題に直面することが多々あります。 CCPM（Critical Chain Project Management）とは、「ザ・ゴール」の著者として有名なイ スラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラット博士が開発した制約条件の理論 （TOC：Theory of Constrains）の考えに基づくプロジェクト管理手法です。全体最適の視 点からプロジェクトの抱える様々なリスクに対応し、人材育成や経営改革までサポートし ています。セミナーでは、CCPMの理論及びとくに活用事例を中心としてご紹介させて頂き ます。 ★講 師: 神原孝行 氏（(株)五星取締役副社長） 日 時 平成23年5月17日（火）16時〜17時30分 会 場 日本測量協会 研修室 参加費 会員は無料、非会員は2,000円 CPDポイント 測量CPDを1ポイント発行 募集人員 先着50名 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy230517.pdf ●測量協会・公開講座 中国の測量地図作成の歴史 第3回テーマ 「唐・宋時代・・・・世界最長の子午線測量が実施される」 講 師 今村 遼平 氏（アジア航測(株)） 日 時 平成23年6月16日（木）16時〜17時30分 会 場 日本測量協会 研修室(東京都文京区小石川) 参加費 無料 CPDポイント 測量CPDを1ポイント発行 募集人員 先着30名 詳細は、http://www.jsurvey.jp/k-academy230616.pdf ◎資格試験 ●平成23年度 空間情報総括監理技術者資格認定試験の受験案内は、 （社）日本測量協会HPに4月1日（金）に掲載致します。 （廿楽:測量協会） ■編集後記 平成23年3月11日 東北地方太平洋沖地震による津波被害を見て、改めて、人間の無 力と自然の怖さを痛感いたしました。また、今回の災害にてリスクヘッジの重要さも痛感 されたのではないでしょうか？今後、復興・復旧に向けての対応、対処、善処等、あらゆ る側面において、各方面の専門家、スペシャリスト達が終夜を問わず取り組まれており、 １日も早い復興を願うばかりです。私も微力ながらも、その気持ちを持って対応を継続し ていきたいと思います。 東北地方太平洋沖地震にて被災されました多くの方々に、謹んで、お見舞い申し上げま す。 （編集委員長） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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