| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.72 | 発行日時：20012年12月17日13時36分15秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20012年12月17日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.72 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊企画委員会・各支部活動報告 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 昨年は、このコーナーで自然の脅威について振り返ったが、今年は社会資本整備の維持 管理について改めて考えさせられる年になってしまった。ご存じとおり、中央自動車道笹 子トンネル内での天井板が落下して多くの犠牲者が出たことは皆さんも記憶に新しいこと と思う。現在、この事態を受け、国土交通省では、トンネル及びその付属物（照明、標識、 警報掲示版、防音板等）の緊急点検を実施している。私は、八ヶ岳や安曇野方面へ車で出 かけることも多く、また、一番安全性が高いだろうと思っていた（異論はあるかと思うが、 少なくとも私はそう思っていた）高速道路での出来事は、いつ自身や家族が巻き込まれて いても不思議ではない、きわめてショッキングな出来事であった。何年か前にもこのコー ナーで維持管理の話をさせて頂いたが、2007年の米国ミネソタ州ミネアポリスの橋梁崩落 事故が、もはや他国の事ではない事態にまでなってきていることを痛感している。 我が国は、高度経済成長期を中心に大量の社会資本が整備・備蓄され、今後、建設後50 年以上経過した社会資本の割合は急速に増加することが報告されている。たとえば、2030 年には、道路橋の53％、河川排水機場・水門等60％、港湾岸壁53％、下水管きょ19％など と算出されており、これら施設の維持管理は、大きな社会問題となっている。また、最近 では、この50年という試算設定も長すぎるという指摘も見られる。 施設の管理については、事後保全から予防保全の考え方に基づく戦略的維持管理の推進 への転換が示されているが、維持管理をとりまく課題も多く、対象施設の急増、厳しい財 政事情、維持管理問題への理解不足などがある。 さて、戦略的な維持管理を効率的に推進していくためには、準備段階、計画段階、実施 段階において確実な対応が求められるが、空間情報技術に携わる我々が、まず取り組むべ きことは施設の現状把握である。�ヾ�存施設のデータ収集とデータベースの構築、�▲如� タベースの運用と更新、維持管理を行う対象構造物の存在、状況を迅速、正確、的確に把 握することが重要である。これまでもデータの構築は進められてきているが、アセットマ ネジメントの考え方や基準に基づき、新技術やＩＣＴを活用した効率化をさらに加速した いものである。 このように、社会資本の戦略的維持管理についても、測量、調査、計画、設計など、我 々、空間情報総括監理技術者の活躍が期待される場面は数多い。安全・安心な社会の実現 にますます貢献できるよう研鑽したいところである。 今年も１年、皆様には大変お世話になり、どうもありがとうございました。空間情報技 術のさらなる発展とＳＰ会会員の皆様の健康と一層の活躍を祈念します。良いお年をお迎 え下さい。 （林義政：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ １月号は住田さんの担当です。 ■企画委員会・各支部活動報告 ◇関西支部 第15回会議 議事録（要約） 開催日時：平成24年12月5日（水）14:00〜15:00 開催場所：株式会社パスコ 関西事業部 会議室 出席者：12名，欠席者：11名 １．報告・確認事項 �〜芦鵝並�14回支部会議）議事の確認 �∧神�24年度空間情報総括監理技術者試験合格者（関西支部）の紹介 �Ｊ神�24年度スペーシャリストの会関西支部活動方針の報告 �な神�24年度「スペーシャリストの会」総会内容の報告 �ァ屮好據璽轡礇螢好箸硫顱彜覯莪儖�会（11月開催）内容の報告 �Χ眤�工業大学（KIT）空間情報セミナーの講師紹介 藤井支部長からKIT空間情報セミナーの講師としてアジア航測（株）内田氏に 依頼し、講演頂くことについて報告があった。 （題目：土木施工・維持管理などの各分野に見る空間計測技術の活用） ２．討議事項 �（神�24年度ＳＰの会関西支部行事予定について 予定について出席会員で承認 （１）会議開催日 平成25年 4月10日 国際航業（株） 6月 5日 写測エンジニアリング（株） 8月 7日 朝日航洋（株） 10月 2日 （株）アスコ （２）技術士一次試験対策講座開催予定 平成25年6月8日（土）を予定する （３）イブニングセミナー（第31回） 平成25年1月29日（火）Web （（株）アスコ） （４）スペース･サロン＠kansai 基本的に２回開催、内１回は外部講師、１回は関西支部会員 ・第２回 平成25年８月７日（水） 第18回会議と同時開催 テーマは「防災」 講師はSP会関西支部会員 国際航業、パスコ（森田氏）で １時間ずつ受け持ち、計２時間で計画する。 ・第３回 平成25年12月４日（水） 外部講師に依頼予定 �∧神�24年の関西支部会議の運営方法について 確認事項 （１）会議運営の基本的事項 会議の主体はＳＰの会関西支部会員である。日本測量協会関西支部は、あくまで 円滑な運営支援の立場であり、会員が主体者であることを認識して行動すること。 （２）会議資料の準備 会議開催の１週間前に事務局に提出すること （３）会議議事録の確認 会議終了後、議事録作成担当者は速やかに議事録を作成し、支部会員全員に配布 確認する。確認後、再度、支部会員全員に配布する。 ３．スペース･サロン＠kansai 16:00〜18:00 講 師：西村正三氏（（株）計測リサーチコンサルタント） 内 容：「軍艦島調査・検証から見た今後のインフラ構造物調査への提案」 参加者：約35名（事務局、講師含まず） ４．次回予定 日時：平成25年4月10日（水）15時〜17時 会場：国際航業（株） 勉強会講師：井畑氏（パスコ）、議事録作成担当：白井氏（朝日航洋） 以上 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ パスコの橘さんからバトンを受けましたアジア航測織田です。クリスマスも近いので聖 書の世界の測量の話。詩篇１６篇に「準縄（はかりなわ）はわがために楽しき地に落ちた り。宣（うべ）われ良き嗣業（ゆずり）を得たるかな（文語訳）」とあります。当時から 地籍測量があったことがわかります。ユダヤ世界はメソポタミア文明圏とエジプト文明圏 の境界に位置していましたから、土木・測量技術もその影響下にあったのでしょう。創世 記のノアの方舟の記述に出てくるキュビトという単位もオリエント世界でよく使われてい た単位のようです。キュビトは肘から指先までの長さに近い長さで、古代エジプトでは指 (digit)の幅を示す１ディジットの28倍（Wikipediaによる）です。Digitalの語源に行き 着きました。土木・測量技術はこんな過去から続いていると考えると感慨深いですね。 次回は朝日航洋の中野さんにお引き受けいただきました。よろしくお願いいたします。 （織田和夫：アジア航測） ■コラム 【執筆順番】 2012年12月号 坂口（アジア航測），山田（国際航業） 2013年 1月号 恩藤（アジア航測），岡本（復建調査設計） 2月号 時永（HRS），西村（ｻﾝｺｰｺﾝｻﾙﾀﾝﾄ）（ここからH24年度新会員） 3月号 水野（パスコ），名草（国際航業） 4月号 小澤（国際航業），�盍咫閉�日航洋） 5月号 盛田（パスコ），西野（パスコ） 6月号 中野（朝日航洋），宮坂（中日本航空） 7月号 江��（中日本航空），田丸（パスコ） 8月号 村上（朝日航洋），多田（ﾀｯｸｴﾝｼﾞﾆｱﾘﾝｸﾞ） 9月号 千葉（ﾀｯｸｴﾝｼﾞﾆｱﾘﾝｸﾞ），永田（ＧＩＳ関西） 10月号 廣瀬（ヤフー），向平（パスコ） 11月号 鵜飼（中日本航空），野田（アジア航測） 12月号 根本（パスコ），�睛�（朝日航洋） 2014年 1月号 岡部（パスコ），堀（朝日航洋） 2月号 小田原（アジア航測），（〜H25年度新会員を予定） ◇コラム「バランス」 世の中は色々なバランスの上に成り立っているとつくづく感じさせられます。私共の業 界では、「施設整備と自然環境保全」などの社会資本整備に関わるバランスから、「受注 額と業務内容（どこまでやるか）」などの業務遂行上でのバランスを強いられる機会が多 々あると思います。 国際的な視点では、竹島や尖閣諸島の問題も、それぞれの国益と歴史や国民感情等のバ ランスが介在し、解決を困難にしていると考えます。 しかし、私には、今、一番バランスを取らなくてはならない重要な事項があります。そ れは、社会資本整備や国際社会の問題ではなく、ごくごく身近でありますが、最も基本的 な事項です。それは「家庭と仕事」のバランスです。 これから突入する年度末。例年のごとく、仕事にバランスが偏りがちになることは否め ませんが、長男の高校受験も控えており、奥さんとの二人三脚が必要な事も事実です。仕 事はやり直せても、家庭はやり直せません。 決めました。今年はできる限り家庭に力を注ごう！ （坂口宏：アジア航測） ◇コラム「私の日々の活力源！」 我が家には、６歳と２歳になる息子がいます。長男は来春から小学校に進学するため、 最近は入学準備としてランドセルや勉強机を探しに奔走しています。 共働きのため、私は朝の通勤時に保育園への登園担当を務めてきましたが、長男に限っ てはそれもあと３ヶ月で終わりを迎えます。雨の日も風の日も、自転車の前後に二人を乗 せて走り続け、梅雨時や繁忙期などは辛い事もありますが、間違いなくこの朝の日課が日 々の活力源になっています。長男が無事に卒園を迎えることへの嬉しい気持ちの反面、来 春からは乗員が１名減ることに一抹の寂しさを感じます。 次男の卒園まであと３年、長いようで短くもあるこの時間の中で、後部座席に座る次男 の重みを感じつつ、今まで以上に日々一緒に登園できる嬉しさをかみ締めながら朝の通勤 を楽しみたいと思っています。 ということで、育児しながら働くお父さんお母さん、間もなく（既に？）繁忙期に突入 しますが、日々頑張って行きましょう！ （山田大介：国際航業） ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇国立歴史民俗博物館 企画展示「元禄の堺大絵図―巨大都市図を歩く―」 2012年12月18日(火)〜2013年1月27日(日) 当博物館に所蔵されている元禄２（1689）年の『堺大絵図』に修理を施し、デジタル写 真で撮影したものが床一面に提示されます。『堺大絵図』は、土地所有の単位として１筆 レベルに至るまで詳細に描かれ、元の縮尺はおよそ300分の1になります。近世初頭には、 対外貿易の拠点であった、自治都市「堺」の都市構造が明らかになります。 詳しくは<http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/special_03.html> （大橋） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◇第31回 地理空間情報イブニング・セミナー 「地上型レーザースキャナを使用した2D及び3D計測事例」 ―「安全」をキーワードにした災害調査や工事測量業務への使用― 講 師：高濱洋治氏 (株)トプコンソキアポジショニングジャパン 日 時：平成25年1月29日（火）16時〜17時30分 会 場：日本測量協会 研修室 詳しくは<http://www.jsurvey.jp/k-academy250129.pdf> ◇公開講座 第３回テーマ「ハザードマップはどのように見るべきか」 講 師：下村博之氏 (株)パスコ 日 時：平成25年2月13日（水）16時〜17時30分 会 場：日本測量協会 研修室 詳しくは<http://www.jsurvey.jp/open250213.pdf> （廿楽実：日本測量協会） ■編集後記 年の瀬の慌ただしい時期でしたが、「近いうち」が年を越さなくて何よりでした。予想 通りといえるのか、予想を超えたのか、結果的に振り幅の大きくなる制度に思案しつつ、 明けて新年はどのような年になるでしょうか。いずれにしても地理空間情報業界にとって 良い年になるよう期待したいですね。 繁忙期に入り、執筆予定の方にはご多忙中の依頼になりますが、何卒ご協力頂きますよ う、来年もよろしくお願いいたします。会員並びにご家族の方のご健勝とご多幸をお祈り いたします。良いお年をお迎え下さい。 (大橋) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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