| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.83 | 発行日時：20013年11月14日13時17分4秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20013年11月14日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.83 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ：＊ニュース・ラウンジ ＊企画委員会・各支部活動報告 ＊リレーエッセイ＜空間連携＞ ＊コラム ＊空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ＊測量協会イベント情報のお知らせ ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 国土地理院では、11月1日から多色刷りの新たな２万５千分の１地形図の刊行を開始し ました。今回は、「鳥海山」「朝日岳」「飯盛山」「会津駒ヶ岳」「尾瀬ヶ原」「奥多摩 湖」「丹沢」「塩見岳」「赤石岳」「上河内岳」の10面が刊行されました。私が初めて地 理院の２万５千分の１地形図を入手したのは1970（昭和45）年の「奈良」でした。もう40 年以上も前ですが、当時は、なんと精巧な地図があるのかと興奮したのを未だにはっきり 覚えています。また、学校の地理の先生が旅行や登山が趣味で、休み明けのたびに多数の スライド写真を授業中に見せて頂いたことや、地図の折り方なども教わったことなど、今 から思えば、私がこの世界（空間情報）に入る大きなきっかけであったことはいうまでも ありません。 さて、本題に戻りますが、現行の３色刷の２万５千分の１地形図は、1958（昭和33）年 に初めて刊行されました。1964（昭和39）年以降に本格的な刊行が始まって世の中に普及 してから、およそ50年ぶりの一新ということで、主な特徴としては、以下のようなものが あります。�‖榛未平Г鮖箸辰臣亙�の表現。地形に緑色で陰影をつけて立体感を得やすく する。��建物は都市部では橙色で表現。�９眤�道路は緑色、国道は赤色、都道府県道は黄 色で表現。�ち�電線、発電所、電波塔、記念碑を目印として有効であることから表示。�� 植生界の非表示。などとなっています。 既にお気づきと思いますが、最初に刊行されるのは都市部ではなく、登山者やハイカー に人気の高い地域となっています。山ガールや中高齢者の登山ブームもあり、大都市圏に 近いところはシーズンや休日はいつも混雑しています。一方、近年、地図は急速にデジタ ル化が進み、ＩＣＴの発達とともに、ＧＮＳＳが手軽になり、登山などでの位置やルート の確認方法も様変わりしていますが、まだまだ紙地図は必携です。民間業者によるより詳 細なマップもありますが、１枚330円ですので、山に行かない方もお気に入りの１枚を部 屋に飾ってみるのも如何でしょう。 さて、先日、ＳＰ会の総会が開催され、多くの方に出席頂きました。総会の詳細や事業 計画は、ここでは述べませんが、ＳＰ会も会員数200名を超え、初年度の10倍規模になり ました。「社会的な貢献をしていく場として」、「企業を横断した技術者の情報交換の場 として」、「技術者相互の研鑽の場として」、「さらなる技術資格へ挑戦していく場とし て」、一層の活性化を推進しましょう。 最後になりましたが、ＳＰ会副会長を継続して務めさせていただくことになりました。 微力ではございますが、精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。 紅葉前線の南下とともに、気温が急激に下がってきました。体調を壊さないよう。お身体、 大切に･･･。 （林義政：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ 12月号は住田さんの担当です。 ■企画委員会・各支部活動報告 ◇「ＳＰの会」関西支部 第19回会議 議事録 開催日時：平成25年10月2日（水）15:00〜17:00 開催場所：株式会社オリエンタルコンサルタンツ関西支店 会議室 出 席 者：藤井（写測エンジニアリング）、西村（アスコ）、内田（アジア航測） 森田（パスコ）、岩切（パスコ）、井畑（パスコ）、大石（国際航業） 平田（国際航業）、村田（国際航業）、名草（国際航業）、 堀（朝日航洋）、白井（朝日航洋）、大久保（ｵﾘｴﾝﾀﾙ）、 神原（オブザーバー、五星）、前出（事務局）以上15名 欠 席 者：７名 議事録作成：大久保（ｵﾘｴﾝﾀﾙ） １．報告・確認事項 �〜芦鵝並�15回支部会議）議事の確認 �◆屮好據璽轡礇螢好箸硫顱彜覯莪儖�会（9月）内容の報告 ��「スペーシャリストの会」関西支部会員名簿 �な神�25年度スペーシャリストの会関西支部活動方針（案） �ヂ茖害鵐好據璽好汽蹈鵝�kansai以降の開催に向けて �Φ蚕兒琉貅〇邯蛎从�講座等の取組方針（案） �А屮好據璽轡礇螢好箸硫顱彜慇昌拮堯ゝ鳥�録作成・勉強会担当者名簿 ２．討議事項 � 屮好據璽轡礇螢好箸硫顱彜覯莪儖�会（9月）内容の報告 ・月刊「測量」スペーシャリストコーナーの連載について →「６関西支部より執筆者選出」の執筆者として、村田氏（国際航業）を推薦。 �◆屮好據璽轡礇螢好箸硫顱彜慇昌拮�会員名簿 ・中四国、九州の会員まで案内の連絡を送る。 ・H25年度新規加入会員のメールアドレスを、所属社の会員より協会に連絡する。 �Ｊ神�25年度スペーシャリストの会関西支部活動方針（案） ・来年度（4月以降）より、会議の開催日は金曜日に変更する。 ・会場は、従来通り持ち回りとする（都合が悪い場合は融通する）。 �ぢ茖害鵐好據璽好汽蹈鵝�kansai以降の開催に向けて ・第３回はH25.12.4（水）に開催する。 ・90分講義、30分質疑応答程度の配分とする。 ・講演テーマは、アンケート結果より 「No.1 空間情報においても知っておきたい著作権」を第１候補とする。 ・No.1の講演の可否について、提案者の国際航業より講演者に確認いただく。 不可であれば、「No.3 GISデータを用いた都市環境解析」とする。 ・第４回（H26.8）の講演は、４月の会議で決定する。 �サ蚕兒琉貅〇邯蛎从�講座等の取組方針（案） ●平成26年度技術士一次試験対策講座の取組方針について ・適性科目の講師は、朝日航洋�蠅飽様蠅垢襦� ・一次試験合格者体験記の執筆者は、１名�螢▲好海茲蟒个靴討い燭世�。 ・一次試験合格者体験談は、時間の都合により割愛する。 ●二次試験対策講座の取組方針（案）について ・開催日案のH26.10.4は、筆記試験終了後で合否が確認できていない時期なので、 申し込み時期の4月上旬の方が望ましいのでは？ →日程については再検討。 ●一次試験専門科目対策講座の取組方針（案）について ・来年度実施するのであれば、東京方式（体験談中心）でまず行い、その後は、 再来年度開催ぐらいを目標として、具体的に詳細な実施内容を練るべき。 →実施内容については再検討。 ３．第１４回勉強会 担当者：朝日航洋�蝓頁魄羯瓠� 題 材：「超音波ドップラー多層流向流速計（ＡＤＣＰ）による河床地形計測」 ■次回予定 平成25年12月4日（木）13時15分〜17時00分 会 場：（株）アスコ（大阪市西区江子之島1-10-1） 議事録作成担当：辻 氏（アジア航測） 以上 （藤井雅雄：写測エンジニアリング） ＜編集よりお知らせ＞ 企画委員会及び各支部活動報告の議事録は、毎月10日迄に原稿を送付頂ければ、当月号 に掲載致します。なお、文字数によっては抜粋・要約する場合があります事を予めご了承 下さい。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ アジア航測白川様からバトンをいただきました。 最近、リニア新幹線、東京オリンピックなど、久々に明るい風が吹いているように思い ます。この流れにうまく乗っていくためにも、優秀な人材を確保し続けていくことが必要 です。しかしながら、近年、土木工学科（現在では全く別の名称を付けた大学がほとんど ですが）を卒業する学生の中で、コンサルタント（スペーシャリストの会なのであえてコ ンサルタントと呼びます）を希望する学生が非常に少ないという話を耳にします。ある大 学では、卒業生の半分が公務員で、残りのさらに半分がJRやNEXCOなど、そして残り（つ まり全体の1/4）がゼネコンやコンサルタント、その他だそうです。 これを払しょくし、多くの学生が我々の業界を希望するようになるためには、待遇の改 善なども当然必要ですが、仕事の魅力を伝えることも非常に大事だと思います。我々の仕 事がどのように役立っているのか、どんな面白さがあるのか、どんなやりがいがあるのか など、土木工学科の学生はもちろんのこと、一般の方に伝えていくことが必要なのではな いでしょうか。 建設コンサルタンツ協会では、広報活動にも力を入れていくようですし、国土交通省も 広報活動を充実されるようです。 そういう私も、実は未だに家族にうまく伝え切れていません。正直、「ポールを持って 立っている」位にしか思っていないかもしれません。 まずは家族です。皆さんも家族に自分の仕事の楽しさや難しさ、魅力を伝えてみません か？ 次は、同じ会社の中で、まさに空間情報分野で活躍している岡本さんにバトンを渡した いと思います。 （來山尚義：復建調査設計） ■コラム 【執筆順番（敬称略）】 2013年11月号 鵜飼（中日本航空），野田（アジア航測） 12月号 根本（パスコ），�睛�（朝日航洋） 2014年 1月号 岡部（パスコ），堀（朝日航洋） 2月号 小田原（アジア航測），西村（ｻﾝｺｰｺﾝｻﾙﾀﾝﾄ） 3月号 〜H25年度新会員を予定 ◇コラム「多彩なアクションカムを手に入れて・・・」 1ヶ月前まで30度あった最高気温も、朝夕の気温は一桁になり、山は色づき、冬支度と いった感じです。 さて、兼ねてから興味があったアクションカム「GoPro」を購入しました。「GoPro」は、 バラエティ番組でお笑い芸人が体を張った罰ゲームでヘルメットに付けている「あの小型 カメラ」です。 画角が170度と広角でハイビジョン撮影ができる優れものです（4Kにも対応）。 撮像がキレイなこと、多機能であることや、カメラを固定するアイテムが揃っているた め、さまざまな用途に使われています。 動画撮影／写真撮影／インターバル撮影／スマホとWifi接続／リモート撮影 など… そんな「GoPro」を業務に使ってみました。何に使うか？写真測量の現地調査です。 装備は「GoPro」をヘルメットに装着するだけです。 デジカメの普及により現地調査で重要箇所を写真撮影しますが、図化オペレーターから もう少し違う角度で写真が欲しい…と、いったリクエストがあります。 そんなとき、「GoPro」で連続撮影していれば、手間をかけずに欲しい写真を撮影でし ます。また、膨大な撮影データもハンディGPSと連動しておけば、見たい写真を位置情報 から特定することができます。 http://jp.gopro.com/ まだまだ進化していくアクションカムの今後に期待しています。 （鵜飼尚弘：中日本航空） ◇コラム「攻めの危機管理」 近い将来、日本近海のトラフ型地震や首都直下型地震等は必ず来るとされています。ひ とたび起これば、これまで大災害をまぬかれてきた大都市圏も甚大な被害と想定されてま す。この事に異論を唱える者は少ないにもかかわらず、なぜ我々の多くは、十分な備えが できないでいるのでしょうか？ これには「正常性バイアス」が働くことが一因とされています。正常性バイアスとは 「自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう人の特性」を言います。 特に被災経験が無い者は、自分自身の被災イメージが持ちにくいため「自分だけは大丈夫」 という前提で考え易いとされています。我々の業務にも「正常性バイアス」が働いていな いでしょうか？ 我々の災害時の緊急業務では、初動時から様々な災害時の空間情報を迅速かつ的確に提 供するという社会的使命を担う特需が発生します。これまでの災害時には、個別に緊急業 務に対応することで特需を得て活性化してきました。しかし、大都市圏が甚大な被害を受 け、自社機能が停止する事態となった場合は、はたして個別での対応が可能でしょうか？ 先の東日本大震災では、廃油リサイクル企業が、自社機能が停止したにも関わらず、事 前に同業他社との協力体制を構築「攻めの危機管理」をしていたため、操業停止の「危険」 を乗り越えたばかりか、災害特需の「好機」に得て大幅な業績向上を果たしました。「危 機」とは「危険」と「好機」の２つの意味を持ち、「儲ける」とは「信」じられる「者」 と書きます。我々も自社機能が停止した事態でも、社会的使命を果たし、特需活性化する ことのできる「攻めの危機管理」を考える必要があるのではないでしょうか？それが、真 の意味での「国家強靭化」にもつながるのではと考えています。 （野田浩二：アジア航測） ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ＜書籍の紹介＞ ◇「新時代の企業防災〜3.11の教訓に学ぶ地震対策〜」河田惠昭 著(中災防新書 1,050円) 「近年、企業を取り巻く環境は激変してきた。まず、地球激動時代に入って、どこにい ようと、災害に遭遇することが避けられなくなってきたことである。私は関係がない。私 の企業は大丈夫だと思った瞬間に、巻き込まれ、被災するのである。それは相手の災害が、 変貌自在に私たちの社会を攻めてくることに原因があるのではない。私たちの社会があま りにも複雑なシステムで動いているから､被害が拡大するのである。」という書き出しで 始まる本書は、グローバル且つ私たちが普段認識できていない観点から防災対策を提言し ている。著者は、最近、マスコミにも多く登場されるが、限られた時間で、断片的な内容 でしか伝わっていない。防災に係わる技術者は必読の一冊と言えよう。 （林義政：パスコ） ＜Webの紹介＞ ◇「海上保安庁 海洋情報部 潮汐推算」 GIS関連の関係省庁は各ホームページで種々な計算サービスを提供している。海上保安庁 海洋情報部の「潮汐推算」では、西暦で年月日を入力すると入力した日の潮汐曲線と毎時 の潮高が表示される。「中世の東海道をゆく」の著者、榎原雅治は著書の中で、更級日記 の作者が歩いた道の再現に、この潮汐推算を用いている。 http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KANKYO/TIDE/tide_pred/index.htm （田中邦一：日本大学） ◇「九州大学応用力学研究所 対馬海峡表層海況監視 海洋レーダーシステム」 九州大学の応力研では陸上に置いた「海洋レーダー」で観測した対馬海峡の表層流の観 測結果を流況図として公開している。西暦で年月日と時刻を入れるとベクトル表示の流況 図が示され、「Prev」&「Next]ボタンで時間の変化を追うことも、「アニメーション」ボ タンでアニメとして見ることもできる。 http://le-web.riam.kyushu-u.ac.jp/radar/current-map/ （田中邦一：日本大学） ■測量協会イベント情報のお知らせ ◇スペーシャリストの会 総会報告 去る10月18日(金)午後2時から測量年金会館において、平成25年度スペーシャリストの 会総会を開催致しました。「スペーシャリストの会」(瀬戸島政博会長)は新役員にパスコ の岡本芳樹、大橋明彦の両氏を新任する人事や書籍出版を積極的に展開するなどとした平 成25年度事業計画を承認しました。 冒頭あいさつした瀬戸島会長は「2020年東京五輪が決まり、われわれ空間情報総括監理 技術者の活躍の場が増えてくるだろう。社会的責任も重くなるので、(スペーシャリスト の会に参加する認定技術者は)この業界のけん引者として共に活躍していこう」と呼びか けました。 総会終了後、本会の顧問である村井俊治東京大学名誉教授による「電子基準点を用いた 地震予測方法」と、村木広和氏(�螢ぅ瓠璽献錺鵝∨棆餡餔�) による「欧米で進む無人シ ステム（Unmanned System）と新たなセンシング技術 」の特別講演がなされました。 ◇地理空間情報イブニング・セミナー 第35回 最新のUAVイメージングソリューションのご紹介 ―測量・マッピング用自律飛行型固定翼UAV Trimble UX5/Gatewing X100のご紹介― 講師 :竹添明生 ジオサーフ�� 日程:平成25年11月19日(火) 会場:日本測量協会研修室(東京) 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy251119.pdf ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性（何らかの創意工夫による業務改善への貢献など） (2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など） (3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など） (4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用 の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性） という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf （廿楽実：日本測量協会） ■編集後記 国内外で台風による大きな災害が続きました。被害に遭われた方々へは謹んでお見舞い 申し上げます。 あっという間に冬に向かって気温も急下降しておりますが、昨今、気温の変化による 「寒暖差アレルギー」という言葉を耳にします。（風邪とどう違うのかいまいちわから ないのですが．．．）何事も早めの対処が重要ですが、いずれにせよ、年末年始に向け て体調管理には十分注意していきましょう。 (大橋) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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