| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.89 | 発行日時：20014年5月15日17時51分39秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20014年5月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.89 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（望月貫一郎） ＊ジオメトリストの会設立のお知らせ（鈴木寛） ＊企画委員会・各支部活動報告（藤井雅雄，清水孝） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（�睛�勝弘) ＊新会員のコーナー（西岡陽一） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（瀬戸島政博，秋山幸秀） ＊測量協会からのお知らせ（廿楽実） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 2012年から2013年にかけて、“ビッグデータ”という言葉が流行して企業に留まってい る大量かつ多様なデータを活用する動きが活発になった。特に、スマートフォンなどのモ バイルデバイスを利用して、社会参加、生活やコミュニケーション活動などの行動履歴の 記録情報（ライフログ）に、GPSによる位置情報やSNSに投稿される写真が加わり、行動履 歴の集合体がビッグデータとして蓄積されている。総務省が発表する平成24年版情報通信 白書(2012年)では、ビッグデータを「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」と説明 している。 最近は、ビッグデータを処理する技術が注目されている。特に、データ分析から知見を 引き出す“データサイエンティスト(Data scientist)”が重要であると言われている。デ ータサイエンティストは、統計数理の科学的知識と分析力、大量データを処理する技術、 さらに、対象とするビジネスの理解・課題解決の能力をもつ技術者である。しかし、デー タサイエンティストとなる人材が圧倒的に不足している。その原因は、データサイエンテ ィストへの求められるスキルの高さと教育機関の不足である。 2013年5月、「データサイエンティスト協会(http://www.datascientist.or.jp/)」が発 足した。この協会では、データサイエンティストに求められるスキルや知識を設定して、 育成カリキュラムの作成、認定・評価制度の整備の活動を行っている。また、所属機関を 超えた人材交流の場を提供している。 今後、空間情報に関わる技術者は、空間情報をビッグデータの一つとして扱い、他のビ ッグデータと融合させる“データサイエンティスト”としての技術力を育成することが求 められる。これからは、SP会のデータ解析の技術力が必要な時代がとなっていると感じる。 (望月貫一郎：パスコ） ＜編集よりお知らせ＞ ６月号の担当は瀬戸島政博さんです。 ■ジオメトリストの会設立のお知らせ 平成26年4月11日（公社）日本測量協会にて、日本測量協会の認定資格である「地理空 間情報専門技術者」の組織する「ジオメトリストの会（ＧＭの会）」の設立総会が開催さ れました。ジオメトリストの会は、地理空間情報専門技術者の専門技術力の向上、企業横 断型の情報共有、専門技術力向上に向けた継続教育支援を行う集団として、地理空間情報 専門技術のさらなる普及、発展を目的としています。 （日本測量協会ホームページ参照；http://www.jsurvey.jp/gm.htm）。 測量実務の最前線で活躍する地理空間情報専門技術者は5,000人規模に近づき、社会貢 献を通じた資格認知度を向上させる必要があります。7月14日開催の「測量・地理空間情 報」プレ・イノベーション大会では、スペーシャリストの会と連携して活動を推進致しま す。技術革新を通じた事例を共有するなど、組織的な活動により今後の業界の活性化を図 ります。皆様のご協力をお願い致します。 （鈴木寛：朝日航洋） ■企画委員会・各支部活動報告 ◇「ＳＰの会」関西支部 第21回会議 議事録（一部抜粋・要約） 日 時：平成26年4月9日（水）15:00〜17:00 場 所：アジア航測�蝓＼焼�本空間情報部 会議室 出席者：藤井、西村、畠、内田、岩切、平田、井畑、辻、名草、堀、西川、尾崎、森本 前出（事務局）、以上14名 欠席者：13名 議事録作成：森本 １．報告・確認事項 （１）前回会議議事録の確認 （２）「スペーシャリストの会」企画委員会内容の報告 ２．討議事項 （１）技術士一次試験対策講座等の取組方針 �（神�２５年度に実施した技術士一次試験対策講座の反省点及び今後の開催に向け たアンケートのまとめについて確認した。 ��二次試験対策講座の取組方針について、東京支部の二次試験対策講座の内容、参 加状況を踏まえ対応を再度検討する。 （２）平成26年度技術士一次試験対策講座の開催方針 �ゝ蚕兒琉貅〇邯蛎从�講座開催の体制について確認した。詳細は次のとおりである。 ・開催日：６月２１日（土） 開催場所：アスコビル ・使用テキスト：平成２６年度技術士第１次試験講座 基礎・適正科目Ver13 （中部技術士試験支援グループ） ・講師についてパスコ、アジア航測では社内より人選する。 ・合格体験記について西村氏が担当する。 ・質疑応答時間は、特に設けず講師が適宜個別に対応することとする。 �∋�務局からの確認事項 ・技術士一次試験対策講座の案内（案）について修正などあれば連絡する。 ・受講料は前年同様の金額とする。（会員：15,000円 一般：22,000円） ・担当講師は６月１６日（月）午前中までに資料などを事務局にメール送付する。 （３）第４回スペース･サロン＠kansai企画（案）の選定 ・第４回スペース・サロンは８月８日（金）に実施する。 講師は坂本荘太郎氏、三島研二氏（パスコ）が行い、講義時間は各１時間とする。 坂本氏においては交通費、謝金など講師料を測量協会にて準備する。 ・第５回スペース・サロンは１２月５日（金）に実施する。 講師予定の河口信夫氏（名古屋大学教授）、田中一成氏（大阪工業大学教授）へ 対応可否について藤井支部長及びオリエンタルコンサルタント担当が確認する。 （４）第15回勉強会 ・名草氏が講師を行い「河川管理に関する測量」のテーマについて発表した。 それに基づき討議し勉強会を行った。 ３．次回予定 平成２５年６月６日（金）午後３時〜午後５時 国際航業株式会社関西事業所 議事録作成担当：辻氏 以上 （藤井雅雄：かんこう） ◇「スペーシャリストの会」東北支部 第６回会議 議事録 日 時：平成26年4月24日（木）16：00〜17：00 場 所：アジア航測株式会社 仙台支店会議室 出席者：13名 アジア航測（株）：清水孝、渡辺智晴、新井瑞穂 国際航業（株）：及川典生、小澤理晴 （株）タック：千葉一博、多田信之 （株）パスコ：大津泰弘、河野哲也、吉岡裕嗣、木下牧、石森伸、向平拓司 議事録作成者：清水孝 議題項目 （１）討議事項 １）平成26年度 支部活動方針の策定について �（神�26年度活動方針 ・｢空間情報技術者の相互連携｣、「空間情報技術の指導と啓蒙・普及」並びに 「空間情報技術に関連した情報発信」を行っていく組織とする。 ・会員の増加を支援する活動も合わせて行っていく。 ・日本測量協会の講習会や行事の際に開催することを基本とする。 ��各種講習会・セミナーの開催（案） (1)測量CPD取得機会を促進するため、本部および他の支部が開催する 「イブニング・セミナー」を東北支部で受講できるよう本部に働きかけを行う。 ※年に3回程度、計6ポイント (2)WEB配信機械の借用、記憶媒体でのセミナー実施の可否を事務局に確認する。 �Ｊ神�26年度会議日程 (1)イブニング・セミナー開催時に合わせて実施する。 ２）平成26年4月現在の東北支部メンバー（仮） ※5月ごろに本部から最新の名簿が配布される予定。 ３）H26支部長の改選について 現在の体制【H23〜H25年度】 支部長：大津泰弘（パスコ） ⇒ 清水孝（アジア） 副支部長：及川典生（国際）中野修（アジア） ⇒ 副支部制は廃止し、各社1名代表者（幹事）を選任する。 ４）その他 �ヽ銅丗緝充圓鯀�任いただき、5月中ごろまでにアジア航測、清水まで連絡願います。 ��各社代表者に支部からの情報配信を行いますので、社内会員への案内等、 窓口対応をお願い致します。 以上 ＜編集よりお知らせ＞ 企画委員会及び各支部活動報告の議事録は、毎月10日迄に原稿を送付頂ければ、当月号 に掲載致します。なお、文字数によっては抜粋・要約する場合があります事を予めご了承 下さい。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 弊社西日本空情支社の堀さんからバトンを受けました東京空情支社の高梨です。 私は登山を趣味としております。年々登山に出かける機会が少なくなっていますが、年 に数回は登山地図と陰陽図を持って国内の山に登っています。 最近の登山に係わるトピックスとして、国土地理院が日本の主な山岳標高を記載した 「日本の山岳標高一覧−1003山−」の標高値を４月１日に改定しました。これはGNSS測量 等、新たな測量技術の発展・普及にともない、全国の三角点の標高成果を新しい標高値に 改定したものです。この標高改訂により、国内1003山のうち48山で＋１ｍ、39山で−１ｍ 標高値が変更されています。この標高改訂で−１ｍ低くなった某山頂で営業する茶屋で問 題が起きました。この茶屋で販売していた多くのお土産品に標高が印字されており、在庫 の取り扱いに頭を悩ませているとのこと。この茶屋は国土地理院に弁償を求めたようです が、「無理です」と返答を受けたとのこと。また、この標高改訂で日本の山標高トップ３ が若干変わり、富士山（3,776ｍ）、北岳（3,193ｍ）に次いで、奥穂高岳（3,190ｍ）と 並んで３位タイに間ノ岳（3,189→3,190ｍ）となりました。私は間ノ岳に登頂経験がない ため、標高が１ｍ高くなったこの山に是非登ってみたいと思う今日この頃です。 次号は、弊社東北空情支社の高貫さんにバトンをお渡しします。よろしくお願いいたし ます。 （�睛�勝弘：朝日航洋） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 2014年 5月号 西岡（国際航業），油井（パスコ） 6月号 安藤（CSGコンサルタント），白戸（アジア航測） 7月号 鈴木（朝日航洋），杉山（朝日航洋） 8月号 小杉（パスコ），江上（パスコ） 9月号 日當（パスコ），橋爪（フジヤマ） 10月号 村田（パスコ），小野（中日本航空） 11月号 今井（国際航業），大江（パスコ） 12月号 花上（中央測量コンサルタント），伊藤（国際航業） 2015年 1月号 森本（四航コンサルタント），尾崎（アジア航測） ◇「自己紹介」 平成25年9月に新メンバーに加えさせて頂いた西岡陽一と申します。現在の所属は国際 航業（株）西日本事業本部の第一技術部部長で、防災や環境に関する仕事に携わっていま す。 昭和31年生まれの57才、大学では海洋工学を学び入社後20年ほどは海洋・沿岸に関する 調査・設計に取り組んできました。若いときは年中海に出て現地調査、真っ黒で漁師のよ うな生活。今思うと毎晩宴会で、健康的な日々でした（笑）。その後は、港湾・漁港や海 岸、海水浴場などの計画や設計に携わりましたが、現在では半分丘に上がって、防災や環 境に関する幅広い業務に取り組んでいます。空間情報を本格的に扱ったのは、平成15年に 航空レーザ測量データを津波シミュレーションのための地形モデル作成に用いたことです。 それまで非常に苦労していた地形モデルが画期的な手法により高精度で取得できたことに 驚嘆しました。この初心を忘れず、空間情報を活用したコンサルティングに取り組む所存 ですので、SP会の諸先輩の皆様、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 （西岡陽一：国際航業） ＜編集よりお知らせ＞ 予定していました油井隆志さん（パスコ）は都合により別の号に変更いたします。 ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇「東大教授」沖大幹 著：新潮社 新潮新書，定価(本体)：700円(税別) 東大生産技術研究所の現役教授が東大教授としてなすべきことが真摯に書かれています。 著者についてはご存じの方も多いと思いますが、国内外で有名な水文学の第一人者です。 教育・研究の醍醐味、論文作法、会議作法からマスコミ対応など幅広く東大教授の姿が描 かれています。さらには、年収、学歴、勤務時間、専門分野の選び方、キャリアの積み方 など興味津々なことまでも率直に書かれています。私たちの知的生産のあり方などを考え る上でも大変役立つと思います。 （瀬戸島政博：日本測量協会） ◇「森林リモートセンシング 第4版 ―基礎から応用まで―」加藤正人 編著 日本林業調査会発行(2014) ISBN978-4-88965-238-3 本体3,000円+税 森林を観測(計測)することは森林科学の基本である。森林は多種多様な樹木から構成さ れ、毎年生長したり衰退したり変化している。また、人為による森林伐採や森林火災など のグローバルな被害が世界各国でおこり、CO2発生による地球温暖化や動植物の生活環境 維持や希少種の保存などの監視ツールとして、リモートセンシング技術を利用して得られ たデータを地理空間情報として解析し解釈し予測をたて、必要な対応をしていくことは技 術者の重大な責務である。 本書は、森林計測にかかわるアプローチを軸に、最新のリモートセンシング技術の紹介 から利用例を基礎から応用まで解説している。前版もリモートセンシングを指導する教育 機関で教科書として利用され、新技術を追加して、2014年4月10日に第4版が発行された。 リモートセンシング技術を学んでみようと考えている方にも、最近の状況を確認してみ ようとされる方や、おさらいしてみようと思う方にもお勧めする。 （秋山幸秀：朝日航洋） ＜編集よりお知らせ＞ ６月号の担当は住田英二さんです。 ■測量協会からのお知らせ ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には所定の測量CPDポイントが必要になり ます。 《更新条件》 ☆平成21〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。 また、測量CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する 年度まで更新はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にもその間は未掲 載となります。 ◇地理空間情報イブニング・セミナー 第37回 世界測地系とVLBIについて ―「世界標準の測地座標系」と「電波星を利用した宇宙測位技術」― 講 師:松坂茂氏(公益社団法人日本測量協会測量技術センター主任研究員) 日 程:平成26年5月20日(火) 会 場:日本測量協会研修室(東京) 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/k-academy260520.pdf ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性（何らかの創意工夫による業務改善への貢献など） (2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など） (3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など） (4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用 の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性） という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf ◇刊行図書 発売中 ○用地測量（作業規程の準則 準拠）改訂版 定価（本体2,762円+税）ISBN 978-4-88941-074-7 ○国土を測る技術の基礎 改訂版 定価（本体2,700円+税）ISBN 978-4-88941-075-4 発売日／5月23日 ●測量関係法令集(26年版) 定価（本体3,715円+税）ISBN 978-4-88941-076-1 ●設計業務等標準積算基準書 測量業務等積算資料 26年度版 定価（本体2,667円+税） （廿楽実：日本測量協会） ■編集後記 連休中は海や山の行楽地に出かけられる方も多かったと思いますが、その一方、全国各 地で水難、山岳遭難、交通事故等も相次ぎました。また、この時期は交通渋滞で毎年同じ ようなニュースも目にします。 将来、地理空間情報に関わる様々なデータ解析が充実した社会では、こうした事故や事 象が最小限に止められるような技術やサービスが深く浸透していることを切望します。 (大橋) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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