タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.91 | 発行日時:20014年7月15日6時44分1秒 |
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20014年7月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.91 発行元:スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX : *ニュース・ラウンジ(林義政) *企画委員会・各支部活動報告(−) *リレーエッセイ<空間連携>(八木鋼治) *新会員のコーナー(鈴木清,杉山史典) *空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等(林義政) *測量協会からのお知らせ(廿楽実) ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ <圏央道の開通と我々の仕事> 圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の相模原愛川―高尾山インターチェンジ間が6月28 日開通した。これにより、東名高速と中央道、関越道が直結することで、静岡県などの東 海地方と埼玉県、群馬県方面への移動時間が短縮され、物流や観光・地域振興等に大きな 期待が寄せられている。また、首都高速、八王子周辺の国道16号などの渋滞緩和や抜け道 となっていた生活道の交通安全対策にも効果が期待されている。 国土交通省関東地方整備局の資料では、圏央道は、都心から半径およそ40km〜60km の位置に計画された、延長約300kmの高規格幹線道路である。横浜、厚木、八王子、川 越、つくば、成田、木更津などの都市を連絡し、東京湾アクアライン、東京外かく環状道 路などと一体となって首都圏の広域的な幹線道路網を形成する首都圏3環状道路の、一番 外側に位置する環状道路で、首都圏の道路交通の円滑化、環境改善、沿線都市間の連絡強 化、地域づくり支援、災害時の代替路としての機能など多くの役割を担うとされている。 また、資料によると、湘南地域に2時間以内で、車で行ける範囲は、埼玉県北部や山梨県 中部などに拡大、エリア内人口は約300万人増加する。個人的には、これ以上、湘南が 混雑するのは如何なものかと思うが、地域の期待は大きいだろう。 圏央道は、1963(昭和38)年に首都圏基本問題懇談会中間報告書で3環状9放射ネット ワーク“都市間高速道路整備構想”の一路線として計画されたものである。当初計画から 既に50年が経過し、全線開通を2020年代とすると、ほぼ60年間の事業である。 圏央道、新東名、新幹線、八ッ場ダムなど、会員の皆さんも、何かしらの関連業務を担 当された方も多いのではないだろか。あるゼネコンのCMに“地図に残る仕事を・・・” というコピーがあるが、空間情報に携わる我々も立派に貢献している。私も先日、新東名 を利用したが、自身がプランニングしたものが、具現化している光景を目の当たりにし、 その責任を改めて認識した次第である。 (林義政:パスコ) <編集よりお知らせ> 8月号の担当は住田英二さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告 今月号は記事がありません。 <編集よりお知らせ> 企画委員会及び各支部活動報告の議事録は、毎月10日迄に原稿を送付頂ければ、当月号 に掲載致します。なお、文字数によっては抜粋・要約する場合があります事を予めご了承 下さい。 ■リレーエッセイ<空間連携> 弊社の高貫さんからバトンを受けました隣の席で仕事をしている東北空情支社の八木で す。 東日本大震災後、東北に赴任して3年がたちました。少しづつですが、目に見える形で 復興が進んできています。しかし、大型土のうを積んだだけの防波堤や大潮で海水につか る道路や漁港などを目にすると以前の姿や生活に戻るには、まだまだたくさんの年月が必 要と感じられます。そのような中で、われわれ測量技術者は躍進しています。ここにきて、 最新の測量技術を組み合わせた形がでてきています。たとえば、航空レーザとMMS、UAVの 組み合わせ、航空レーザと海中のMNB、ADCP、リモコンボートを組み合わせたものなど、 各々の器材の特徴を活かして、精度の高いCIMが求められるようになってきています。私 たちがやっている一つ一つ仕事が大震災からの復興につながっていることを忘れず、1日 も早く以前の姿以上に戻ってほしいと毎日を頑張っています。仙台はもうすぐ七夕です。 みなさんも是非遊びにきてください。 次号は、帝国建設コンサルタントの早川和夫さんにバトンをお渡しします。よろしくお 願いします。 (八木鋼治:朝日航洋) ■新会員のコーナー 【執筆順番(敬称略)】 2014年 7月号 鈴木(朝日航洋),杉山(朝日航洋) 8月号 小杉(パスコ),江上(パスコ) 9月号 日當(パスコ),橋爪(フジヤマ) 10月号 村田(パスコ),小野(中日本航空) 11月号 今井(国際航業),大江(パスコ) 12月号 花上(中央測量コンサルタント),伊藤(国際航業) 2015年 1月号 森本(四航コンサルタント),尾崎(アジア航測),油井(パスコ) ◇「仕事について」 サラリーマン生活も折り返し点を過ぎ、自分と「仕事」について考えることが多くなっ た。仕事で得られるものは?仕事と家庭どちら?人間関係は?サマージャンボ当ったら? 等々。 「仕事」という言葉は、不思議な響きを持っていると思う。英訳するとwork、 labor、businessとなるが、何かしっくりこない。「仕事」という言葉に私 を含め日本人は、自身を捧げる営み、何かの道を究めるといったようなイメージを重ねる のではないだろうか。 最近見たなかでベストの映画は「黒部の太陽」である。黒部第四ダム建設の中でも特に 困難を極めた大町ルートのトンネル工事が圧倒的な迫力で描かれている。特に感銘を受け たのは、現代の日本では考えられないような過酷な仕事に立ち向かった男達が、工事完遂 のときに見せる爆発的な喜び(&酒宴)である。最初はそのあまりの過酷さに愕然として いたが、その場面では彼らを羨ましいと思った。 サッカー日本代表の本田圭佑選手は、NHKの番組で、「プロフェッショナルとは?」 と問われ、「自分の仕事に真摯であること、真面目であること」と答えていた。必ずしも 才能に恵まれていなかった彼がなぜ現在の地位を築くことができたか。その理由を推し量 ることできる言葉だと思う。とはいえ、シンプルなだけに、これを実践するのは本当に難 しいとも思う。 「仕事」に関する悩みや考えは尽きないが、自分の技術を生かして仕事に真摯に取り組 み、喜びを与える、そして喜びを得ることができればよいなというのが今の考えだ。 (鈴木清:朝日航洋) ◇「趣味を通じて」 2013年度にSPの会に入会させていただきました、朝日航洋(株)の杉山です。空中写真 測量・航空レーザ測量など空間データ整備に携わっています。 さて、私は山の風景写真撮影を趣味にしていますが、それを通じて目にした画像関連の 技術進歩について御紹介させていただきます。 最近、デジタルカメラの普及に伴って、写真の撮影枚数が稼げるようになったためか、 風景写真撮影にパノラマ写真が用いられるようになってきました。見晴らしの良い場所に はGoogle Earthの写真リンクにかなりの確率でパノラマ写真が貼られています。 以前のパノラマ写真は、画像が不自然に歪み、写真の繋ぎ目が目立つなどして画質が良 くありませんでしたが、最近数年間の画像編集ソフトのバージョンアップにより、画質が 飛躍的に向上しています。 このパノラマ写真の技術には、画像の偏歪補正やモザイク処理など、普段の業務で行っ ているオルソ画像作成と共通する部分が数多くあります。処理の細かい部分を観察して、 優れたところを見出し、空間データの品質向上につなげていければと考えております。 今後ともよろしくお願いいたします。 (杉山史典:朝日航洋) ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇「「世界で戦える人材」の条件」渥美育子:PHPビジネス新書 本体820円 世界は激しいスピードでその仕組みや価値観を変えているのに、日本人はグローバリゼ ーションの衝撃をまったく感じていない。大企業の経営者、マスコミ、学者といった人た ちでもグローバル化の真の意味を理解している人はほとんどいない。日本人が言うところ の「グローバル化」は、ほぼ「インターナショナル化」でしかなく、地球規模で捉えた 「グローバルモデル」とは言い難い・・・。 このような手厳しい批判で始まる本書は、 本当の「グローバル化」を理解する入門書としては、読みやすくわかりやすい一冊である。 (林義政:パスコ) <編集よりお知らせ> 8月号の担当は瀬戸島政博さんです。 ■測量協会からのお知らせ ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には所定の測量CPDポイントが必要になり ます。 《更新条件》 ☆平成21〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。 また、測量CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する 年度まで更新はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にもその間は未掲 載となります。 ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読) ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性(何らかの創意工夫による業務改善への貢献など) (2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など) (3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など) (4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用 の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性) という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf (廿楽実:日本測量協会) ■編集後記 今年も間もなく空間情報総括監理技術者認定試験があります。今年で10回目とのこと で、改めて時の経つのが早いと感じますね。第1回目の合格者の記事が掲載された 「測量」の2005.10月号を見ていると、GoogleEarthがその年に公開されたことに目を引 かれました。この10年の技術動向を振り返ってみるのも良いかもしれません。 もし、今年最短で合格される方の年齢を考えると、デジタル世代と呼ばれる技術者が 増えてくるでしょうか。 (大橋) ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, COPYRIGHT(c) Spatialist Club このメールマガジンを紹介したい方は各自の責任で転送しても結構です。 ──────────────────────────────────────── |
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