スペーシャリスト メールマガジン バックナンバー

タイトル:スペーシャリスト会報 Vol.92 発行日時:20014年8月26日17時34分28秒
┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
20014年8月26日
◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.92

                    発行元:スペーシャリストMM事務局
                     http://www.capnet.jp/spatial/
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INDEX :
*ニュース・ラウンジ(住田英二)
*企画委員会・各支部活動報告(−)
*リレーエッセイ<空間連携>(早川和夫)
*新会員のコーナー(小杉健二,江上和英)
*空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等(瀬戸島政博)
*測量協会からのお知らせ(廿楽実)
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■ニュース・ラウンジ
 大変暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。郷里でリフレッシュされて
いる方も多くいらっしゃることと思います。久しぶりにニュース・ラウンジ担当となりま
した。今回もG空間の話題です。
 ご存知の通り、政府主導でG空間に関する様々なプロジェクトが現在進行中です。国土
交通省は例年以上に力を入れ、総務省はさらなる巨額を投じてプロジェクトを進めていま
す。全てではありませんが現在以下のプロジェクトが進行中です。今年はまさにG空間事
業化元年と云えます。

国土交通省
・G空間社会実証プロジェクト(国土政策局国土情報課)
・地理空間情報を活用した次世代サービス検討業務(国土政策局国土情報課)
・G空間情報センター構築に向けた運用ルールの検討(国土政策局国土情報課)
・G空間情報センター運用のためのデータ提供促進に関する検討(国土政策局国土情報課)
・地理空間情報に関するアプリケーション・サービス普及促進業務(国土政策局国土情報
課)
・地理空間情報の提供・流通における個人情報等の取扱いに関する検討(国土政策局国土
情報課)
・地理空間情報を活用した防災対策の高度化に向けた検討(国土政策局国土情報課)
・地理空間情報ライブラリー活用促進のための地理空間情報の共有・相互利用に関する調
査業務(国土地理院)
総務省
・G空間シティ構築事業
・G空間プラットフォームの開発・実証に係る請負
・G空間プラットフォーム構築事業(官民連携型共通空間基盤データベースの開発・実証)
に係る請負

 これら取組の背景にはもちろん「地理空間情報活用推進基本法」があり、「地理空間情
報活用推進基本計画」に則り進められています。2018年度には準天頂衛星が4機体制とな
り、この結果CmオーダーのGNSS測位環境が実現します。例えば車の高度な走行支援や、屋
内外での正確な人の案内誘導ができるようになります。また、防災、環境、インフラ管理、
福祉などなど多くの社会活動分野に恩恵がもたらされ、まさに「地理空間情報を高度に活
用する社会」が実現することでしょう。
 さて、ここからが本題です。地理空間情報を高度に活用するためには、その地理空間情
報は位置が正確で新鮮でなければなりません。正確な位置は“測量”によって得なければ
なりませんし、新鮮であるためにはタイムリーな測量も必要になります。とはいえ、日本
全国をくまなく新たに測量するのは事実上不可能ですので、既存の地理空間情報をうまく
利用することが基本となります。また、国、地方自治体、関係団体、などとの連携も重要
になります。このような状況下でどのように地理空間情報コンサルタントとして役割を果
たせるのか、我々SP会会員にとって重要なところです。既に上記のようなプロジェクトに
関与されている方々も多数いらっしゃると思いますが、今後、様々な場面で活躍が期待さ
れるものと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
                            (住田英二:アジア航測) 

<編集よりお知らせ>
 9月号の担当は秋山幸秀さんです。


■企画委員会・各支部活動報告

 今月号は記事がありません。


<編集よりお知らせ>
 企画委員会及び各支部活動報告の議事録は、毎月10日迄に原稿を送付頂ければ、当月号
に掲載致します。なお、文字数によっては抜粋・要約する場合があります事を予めご了承
下さい。


■リレーエッセイ<空間連携>
 朝日航洋の八木鋼治さんからバトンを受けました株式会社テイコクの早川和夫です。
 八木さんは東北に赴任して3年とのことですが、私は今年の5月に東京に赴任してよう
やく3か月ほどたったところです。東京での移動には地下鉄が欠かせません。しかし、東
京の複雑な地下鉄を使いこなすのは、至難の業です。ただ、スマートフォンのおかげで、
かなりスムーズに使うことができます。我々の扱っている空間情報がいかに民間需要に浸
透しているかを痛感した次第です。我々は今まで、国土地理院や国土交通省等公共事業を
主体とした業態であったが、民間需要をいかに取り込むかは今後の発展につながるのでは
ないかと考えています。折しも、次回のスペーシャリストの総会時の講演は、地下鉄の乗
りかえ便利マップの発案者の福井さん、そしてBSE問題で逆境に立たされた吉野家の社長
さんに決まったとのこと。この講演をヒントに我々も広い世界での空間情報ビジネスのイ
ノベーションのヒントにしたいのもです。
 次回は出身地、中部SPつながりで大日コンサルタントの松永喜晴さんにバトンをお渡し
します。よろしくお願いします。
                             (早川和夫:テイコク)


■新会員のコーナー
【執筆順番(敬称略)】
2014年 8月号 小杉(パスコ),江上(パスコ)
    9月号 日當(パスコ),橋爪(フジヤマ)
   10月号 村田(パスコ),小野(中日本航空)
   11月号 今井(国際航業),大江(パスコ)
   12月号 花上(中央測量コンサルタント),伊藤(国際航業)
2015年 1月号 森本(四航コンサルタント),尾崎(アジア航測),油井(パスコ)


◇「意義のある仕事」
 2013年度入会の(株)パスコの小杉と申します。入社以来、都市計画に係わる業務に従
事しており、地理空間情報を利用して都市分析等を行っています。
 私が入社した頃、地理空間情報という概念は一般的ではなく、それを扱うGISについて
も、私自身「GISって何?」といった感じでした。そのため、当時は、都市の現況調査や
分析を、手塗りなどのアナログ的な手法で作業し、1つの資料を作成するのに、今では考
えられないほど多くの時間と労力を使っていました。しかも、作成した成果は、あまり活
用されず、自分の仕事の意義をあまり見いだせなかったのを覚えています。
 時が流れ、現在は、地理空間情報という概念が一般化し、スマートフォン等により個人
レベルでも手軽に空間情報を利用できるようになり、非常に身近なものになりました。当
時、アナログ的な手法で作業していた調査や分析は、GISで効率的かつ精度高く作業がで
きるようになり、都市計画の検討作業においても、十分なシミュレーションを行った上で、
最善なものを提案することができるようになりました。また、作成した地理空間情報はス
トックされ、様々な場面で利用されるようになってきており、今は、最先端の技術を駆使
して意義のある仕事をしていると実感しています。
 地理空間情報は、今後、ますます身近なものとなり、社会にとって欠かせないものにな
ると思います。そして、今は想像できないような、新しい利用方法や空間情報等も出て来
ると思います。私は、それらをどんどん取り入れ、社会に貢献する意義のある仕事をして
いきたいと思います。
                              (小杉健二:パスコ)

◇「歌のなかにも地理情報?」
 サッカーワールドカップが終わり、はや1ヶ月が経ちました。このワールドカップの開
催期間中、多くのサッカー番組が放映されていましたが、そのなか、柏レイソルのジュニ
アユースに所属していたという経歴を持つ、歌手のナオト・インティライミがいくつかの
番組に出演していたのがきっかけとなり、彼の曲に興味を持つようになりました。
 そして、先日、彼の曲を何気に聴いていたところ、「・コクドチリイン・♪♪」と曲か
ら聞こえた気がしました。んっ?コクドチリイン?空耳か?と思い、再度、曲を聴き直し
てみたところ、やはり「・・国土地理院♪」と歌っていました。そればかりか「モルワイ
デ」やら「メルカトル図法」なる歌詞も聞こえてくるではありませんか。これはと思いあ
らためて歌詞を調べてみたところ、この曲には地図や地理に関わる歌詞がこれ以外にもち
りばめられていました。少々アップテンポな曲だったので聴き逃していたのですが、地図
や地理が歌詞のベースになっており、なぜだか少しだけ嬉しくなりました。
 このように地図や地理が歌詞に織り込まれた曲があるということは、地理空間情報も、
もっと生活に身近な存在となったとき、GISやGPS、GNSSなどが歌詞にちりばめ
た曲も生まれるのではないか、もしかしたらGPSはもうあるかもしれないな・・、など
と想像してしました。
 ちなみに、この曲の曲名は「I’m chi-zu-ers」です。興味がある方はお試しで聴いて
みてください。
                              (江上和英:パスコ) 


■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等

◇「ケプラーとガリレオ−書簡が明かす天才たちの素顔−」トーマス・デ・パドヴァ・著
/藤川芳朗・訳:白水社 定価(本体3,400円+税)
 同時代の天文学の二大巨人、ヨハネス・ケプラーとガリレオ・ガリレイについては個別
に取り上げられた伝記等も数多くあるが、本書では、両者が互い交わした書簡を通じて、
その後の対応や生き様の違いなどを対照させながら興味深く叙述している。
 本書には、一貫して宇宙の真理を極めようとする愚直なまでに打込んだケプラーの研究
姿勢が描かれているのに比べて、ガリレイは正反対に自己の研究成果を地位と名誉と生活
の豊かさに結びつけようとする狡猾な姿が色濃く描かれている。
 大航海時代以降、グローバル化の波と多様な価値観が渦巻く17世紀のヨーロッパに生き
た天文学の二大巨人の姿を対比しながら知ることができる最良の書である。
                          (瀬戸島政博:日本測量協会)

<編集よりお知らせ>
 9月号の担当は望月貫一郎さんです。


■測量協会からのお知らせ

◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ
【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には所定の測量CPDポイントが必要になり
ます。
《更新条件》
 ☆平成21〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間
 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間
  認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。
 また、測量CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する
 年度まで更新はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にもその間は未掲
 載となります。

◇空間情報技術事例報告集の報告文募集
 ☆応募締め切り:随時(投稿報告文が到着次第、速やかに査読)
☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の[測量情報館]に掲載
技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、
(1)創意工夫性(何らかの創意工夫による業務改善への貢献など)
(2)実用性(実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など)
(3)信頼性(技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など)
(4)今後の展開性(空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用
   の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性)
  という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。
  詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf
                            (廿楽実:日本測量協会)

■編集後記
 まだまだ暑い日が続きます。
 ところで、夏休みを取られた方もいるかと思いますが、再来年の平成28(2016)年から、
8月11日が新たに「山の日」として祝日となります。
 「ワーク・ライフ・バランス」や「働き方」といったキーワードをよく耳にしますが、
祝日が増えることも一つのきっかけになるでしょうか。
                                    (大橋)

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