| タイトル：スペーシャリスト会報 Vol.95 | 発行日時：20014年11月15日20時22分8秒 |
| ┏ Magazine from Spatialist Club ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 20014年11月15日 ◇ スペーシャリスト メールマガジン ◇ vol.95 発行元：スペーシャリストMM事務局 http://www.capnet.jp/spatial/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ INDEX ： ＊ニュース・ラウンジ（鈴木浩二） ＊企画委員会・各支部活動報告（藤井雅雄） ＊リレーエッセイ＜空間連携＞（宮坂聡) ＊新会員のコーナー（今井靖晃，大江裕之） ＊空間情報関連便利グッズ/書籍の紹介等（鈴木浩二） ＊測量協会からのお知らせ（廿楽実） ============================================================================ ■ニュース・ラウンジ 今年の3月に、このラウンジに初めて投稿させていただきましたが、早くも2回目の投稿 が回ってまいりました。今年も残すところ2ケ月弱、師走は走り回って忘年会、すぐに新 しい年を迎え新年会。気の早い話ですが、その先の年度末に向けて、業務方針の再確認等、 気を引き締め直さなければと焦っているのは酒好きの私だけでしょうか？さて、本稿を記 載するに際して、何を書こうか？経済ネタ、技術ネタ、トピックとして10月30日の技術士 筆記試験ネタ、G空間EXPOネタと悩んでおりましたが、結局G空間ネタに絡めた計測技術と いう方向にしました。 このラウンジが配信される頃には、G空間EXPO（第四回）が昨年に引き続きお台場の日 本科学未来館で成功裏に閉幕しているころかと思います。最新の技術動向に触れる良い 機会であり、弊社でも若手中心に参加してもらい「新たな計測概念や地理空間情報の活用 等」を体験し、少しでも今後の技術力向上の参考ネタを見つけて帰って来てくれればと考 えています。 新しい計測技術という観点から多くの企業がUAVへの本格的な取り組みを進めていると ころかと思います。非常に手軽に空中からの情報収集できるプラットホームとして、今後 ますますの発展が期待されるものです。計測機材の小型化も、より拍車がかかり数年先に はどんな形状で何が計測できるようになるか想像もできません。また、モバイルによる地 図情報の閲覧、ARナビ等を考えれば、MMSのような身近なミクロな空間への計測対応も考 える必要があります。 UAVネタに絡めて、先月、ラジコンヘリに小型レーザを搭載し試験データを取得しまし た。計測時の対地高度を50ｍ〜100ｍ程度に設定し、基礎的なデータを取得して解析しま した。結果として、莫大な点群（従来の20倍程度）や細かすぎる表現に圧倒されたと同時 に、今まで見えていなかったものや誤差として扱うものが見えてしまいます。例えば、人 の形や屋根に使われているスレートの段差、舗装の劣化部分等も見えてきます。人が動い ていると、パタパタ漫画のように動いていきます。また、樹林帯では今まで現地でスケッ チしていた樹林の模式図が表現でき、地上目線に近いデータが確認できました。こうなっ てくると、コース間の較差による影響も見えてしまい、技術者はこの較差をどうするか考 え始めます。 このようなデータを活用するためには、従来のフィルタリングの概念とは異なる概念、 異なる情報を取り扱っているという認識が必要になってきます。また、業界全体で従来の 計測とは全く違う新しい情報が収集できることとして盛り上げていかないと活路は見出せ ません。新しい計測技術・解析技術への対応は様々な「産みの苦しみ」を伴いますが、今 回のG空間に参加した柔軟な発想をもつ若手からの意見を期待しているところです。 (鈴木浩二：中日本航空） ＜編集よりお知らせ＞ 12月号の担当は、早川和夫さんです。 ■企画委員会・各支部活動報告（一部省略） ◇「スペーシャリストの会」会東京支部活動報告 第２回勉強会開催 日時：平成26年11月4日(月）16:30-17:30 場所：朝日航洋株式会社（川越市） テーマ：CIMの問題点と解決策 −空間情報技術者がCIMに関わるにはー 発表者：木村 了三（朝日航洋） 発表概要： 平板等現地測量(TS測量)または地上計測車測量(現地調査併用)に際して、3次元オブ ジェクト化した地物を用いて３次元地図情報を構築し、GIS等表示システムに展開して 活用する。具体的には、測量すべき構造物を点、線、面等に分類してGIS上に格納し、 3次元化した地図上にオブジェクトとして描写し、また縦横断図にもその断面をオブジ ェクトとして描写させる。各オブジェクトには、既存のDEMとTINが形成されるよう境 界条件を設定しておく。これらの機能を備えることで、測量調査⇒3次元設計⇒竣工図 ⇒管理図のサイクル(CIMサイクル)を回すことが可能となる。これを国交省が提唱して いるCIMの核とすることで、空間情報技術者がCIMサイクルのすべての場面でCIMに関わ ることができるようになる。この３次元オブジェクトの開発は、測量業界が建設業界 に発信する 一大イノベーションとなる。（木村 記） 第3回勉強会は来年2月上旬を目途に開催予定（アジア航測）。 ◇「スペーシャリストの会」関西支部第1回総会及び第24回会議 議事録 日時：平成26年10月24日（金）15:00〜17:00 第1部：第1回総会；15:00〜15:30 第2部：第24回会議；15:30〜17:00 場 所：（株）かんこう 別館203号室 出席者：藤井、西村、内田、平田、井畑、村田、田丸、堀、西川、千田、西岡、東山、 清水、芝、川上、下鳴、西村、前出（事務局） 以上18名 ｵﾌﾞｻｰﾊﾞｰ：下境、村木、以上2名 欠席者 ：大石、畠、森田、岩切、田中、船田、白井、大久保、辻、堀川、名草、尾崎、 中西、神原、森本 以上15名 ｵﾌﾞｻｰﾊﾞｰ：來山、坂田、河野、岡本、高本、相原、近藤 以上7名 議事録作成 ：西川 議事内容 １．第1部：第1回総会（15:00〜15:30） �（神�26年度空間情報総括監理技術者試験合格者紹介 平成26年度合格者7名のうち本日出席した5名の自己紹介があった。 �∧神�26年度スペーシャリストの会関西支部活動方針（案）及びスペーシャリスト の会関西支部 会則の趣旨説明 ２．第2部：第24回会議 �〜芦鷁餤諜鳥�録の確認 �◆屮好據璽轡礇螢好箸硫顱�9月度企画委員会の報告 『測量・地理空間情報イノベーション大会』には、力を入れて参加したい意向。 �Ｊ神�26年度スペーシャリストの会総会の報告 特に意見等は、なし。 �ぅ好據璽轡礇螢好箸硫餞慇昌拮�幹事会第2回会議の報告 �ヂ�5回スペース・サロン（H26.12.5）開催方針の報告 1）開催日時；平成26年12月5日（金） 15：00〜17：00 2）開催場所；朝日航洋�蠕焼�本空情支社 3）講 師；福田知弘准教授（大阪大学工学研究科 環境・エネルギー工学専攻） 4）講演内容：3Dビジュアライゼーション：都市・建築分野で使いこなす。 �β�6回スペース・サロン（H27.8.7）以降の開催方針の討議 ・第7回スペースサロン以降の講師についてストックを増やすため、2014/11/21を期 限に、各社1ずつ講師を推薦する。 ・内部講師の場合も謝金を支払ってもよいという意見が多かったが、内部講師に謝金 を支払うか否かの最終判断は本部の企画委員会に最終判断をゆだねる。 �У蚕兒琉貅〇邯蛎从�講座等の取り組み方針の討議 ・技術士一次試験対策講座は、例年通り実施する。 ・技術士２次試験の試験対策講座について、以下のような参考意見があった。 1)外部講師を呼んではどうか。 2)『測量系技術者のための技術士合格への道』を活用してはどうか。 ��第17回勉強会 田丸氏を講師に『流出解析モデルを利用した内水氾濫解析の紹介』と題して、内水 氾濫解析のソフトの紹介や解析フロー等について勉強会を行った。 ��その他 なし ３．次回予定 平成26年12月5日（金）午後1時〜午後2時30分 朝日航洋�蠕焼�本空情支社 議事録作成担当：田丸氏 勉強会は、なし （藤井雅雄：かんこう） ＜編集よりお知らせ＞ 企画委員会及び各支部活動報告の議事録は、毎月10日迄に原稿を送付頂ければ、当月号 に掲載致します。なお、文字数によっては抜粋・要約する場合がありますことを予めご了 承下さい。 ■リレーエッセイ＜空間連携＞ 弊社の片桐氏からバトンを受けました中日本航空の宮坂です。前回は空間認知能力に関 してカーナビの話題が出ましたが、私が初めてカーナビを自家用車に搭載したのが2000年 頃のことです。それが今ではすっかり無くてはならない技術になりました。技術の発展は すばらしいと感じます。 技術の発展と言えば、今年の10月で新幹線は開業50年を迎えたそうです。テレビの特番 を見ていましたら、開業前に新幹線の試験運転を任されたのは、当時の国鉄の精鋭の運転 士さんだったそうですが、彼らでもこれまでに全く経験のない速度で、時速200kmを超え たときには、枕木の流れるスピードが恐ろしいほどだったそうです。 その新幹線は今や日本の経済に欠かせない乗り物となりました。さらに、リニア新幹線 の着工も認可され、東京〜名古屋間がわずか40分！で結ばれる計画です。空間の実際の距 離は変わらないのですが、生活の上で実感できる距離は確実に縮まっていると思います。 「空間」の持つ意味合いも技術の発達と共に大きく変化しており、我々もそれに対応でき る力を保てる様に、常に努力することが必要だと感じています。 次回は、かつての同僚でSP会同期である株式会社ジェノバの鵜飼尚弘氏にバトンを渡す ことにします。どうぞよろしくお願いします。 （宮坂聡：中日本航空） ■新会員のコーナー 【執筆順番（敬称略）】 11月号 今井（国際航業），大江（パスコ） 12月号 花上（中央測量コンサルタント），伊藤（国際航業） 2015年 1月号 森本（四航コンサルタント），尾崎（アジア航測），油井（パスコ） ◇コラム「スポーツと空間情報」 2013年度に入会させていただきました、国際航業の今井です。主に衛星画像や空中写真、 航空レーザ等の利活用業務に携わっています。 私はスポーツが趣味で見るのもやるのも好きですが、「こんなところに空間情報技術が 役立っているのだな」と感じる場面が多々あります。私は草野球を楽しんでいますが、手 入れの悪いグラウンドの場合、歩測で塁間の距離を測ったりしています。また、ゴルフで は、現在位置と残り距離が分かるGPSナビが普及しています。 見る方では、マラソンや駅伝のTV中継で選手が走るコースの紹介に衛星画像や空中写真 が使われたり、高さデータを使ってコースの高低差が紹介されたりしています。他にもゴ ルフ中継の空撮、サッカー選手が1試合で走る距離など、スポーツ中継を見ているとハッ と気づかされることが多くあります。 2020年には東京オリンピックが開催されます。空間情報技術を活用して、人々が今より 観戦を楽しめるような仕掛けができたら、さぞ面白いだろうと夢想しています。同じよう な夢を持っておられるスペーシャリストの皆さんと、ぜひ語り合いたいと考えております。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 （今井靖晃：国際航業） ◇コラム「空間情報は方向音痴を救えるか」 2013年度に入会しました（株）パスコの大江といいます。よろしくお願いいたします。 入社以来、道路設計を中心に設計業務に携わってきましたが、最近は舗装の維持管理計画 や施設の長寿命化計画など、維持管理系の業務に携わる機会が多くなってきました。「造 る」から「維持管理」へという世の中の流れを体現しているようです。 小さい頃から無類の方向音痴で、行った道を帰ってくることができません。小学校の運動 会では、クラスの控え席のテントから勇んで競技に参加するものの、競技後に帰りのテン トが分からず右往左往することはしょっちゅうでした。やがて大人になり運転免許を取得 しても、友人を目的地へ送ってから、一人で出発地点に戻れず迷子になることがしばしば。 そんな中、カーナビゲーションシステムやGPS携帯が世の中に登場するに至って、ついに 方向音痴というコンプレックスから解放された喜びは、私の人生において最大といっても よい出来事でした。 先日、初めての土地でいつものようにレンタカーを借り、カーナビに目的地である市役 所をセットしいざ出発。あとはいつも通りにカーナビの案内に任せ、ひたすら目的地へ一 直線・・・と思ったら行けども行けどもなかなか市役所が現れず、周りの風景はどんどん さびしくなるばかり。カーナビを絶対と信じて疑わない私は辛抱強くカーナビの指示通り に走るものの、ついに着いた先は、町はずれの市の出先機関でした。原因は目的地の入力 ミスで、どんなに便利になっても最後は使う人の問題というごく当たり前の現実を突き付 けられた１日でした。 （大江裕之：パスコ） ■空間情報関連便利グッズ / 書籍の紹介 等 ◇日本史の謎は「地形」で解ける【環境・民族篇】 竹村公太郎著PHP文庫（定価：本体 780円+税） 日本史について「地形」からアプローチするシリーズ第３弾である。帯には「3部作完 結？」とあるが、全２作に続き読み応えのある内容です。 時系列的な概念で学習していた日本史を、古地図や立体地形資料、写真を用いて説明され ており歴史に疎い私にとっては参考になりました。地形形成史について説明の幅を広げる ためにも、読んで損は無いと思いますが、既に理解している部分も多々ありますので、章 立てをざっと確認してからの購入をお勧めします。 （鈴木浩二：中日本航空） ＜編集よりお知らせ＞ 12月号の担当は、大山容一さんです。 ■測量協会からのお知らせ ◇公益社団法人日本測量協会から重要なお知らせ 【空間情報総括監理技術者の認定登録更新】時には所定の測量CPDポイントが必要になり ます。 《更新条件》 ☆平成21〜23年度までの認定登録者は、25ポイント/5年間 ☆平成24年度以降の認定登録者及び第1回更新済みの認定登録者は、40ポイント/5年間 認定資格者の更新対象年度には、日本測量協会からご案内をお送りします。 また、測量CPDポイントが更新時に基準に満たない場合には、ポイントが基準に達する 年度まで更新はできません。当協会から発行される認定技術者名簿にもその間は未掲 載となります。 ◇第39回 地理空間情報イブニング・セミナー 「地理空間情報の可視化とデータマネージメント」- 講師：浜谷雅秀 氏(�蟆礎輿和さ蚕儻Φ羹蠡緝充萃�役社長) 日程:平成26年11月19日(水) 会場:日本測量協会研修室(東京) 詳しくは、 http://www.jsurvey.jp/k-academy261119.pdf ◇空間情報技術事例報告集の報告文募集 ☆応募締め切り：随時（投稿報告文が到着次第、速やかに査読） ☆掲載可となれば、日本測量協会ホームページ上の［測量情報館］に掲載 技術事例報告集では、新規性や独創性という視点とは別に、 (1)創意工夫性（何らかの創意工夫による業務改善への貢献など） (2)実用性（実務への応用性や実際に業務等に適用していく際の実用性など） (3)信頼性（技術事例報告の内容やその結果に対して、信頼性や実証性など） (4)今後の展開性（空間情報技術領域の中で、他技術領域への新たな展開や応用 の可能性、他技術との融合性や融合利用の可能性などを含めて今後の展開性） という視点から査読し、技術事例報告として採用致します。奮って、投稿ください。 詳しくは、http://www.jsurvey.jp/kuukanhoukoku.pdf （廿楽実：日本測量協会） ■編集後記 10月17日の総会にて、新しくメルマガの編集長に就任しました朝日航洋�蠅諒‥弔任后� これからの2年間、SP会会員相互の情報連繋のために微力ながら役に立ちたいと考えて いますので、今後ともよろしくお願い致します。なお、投稿等の際に必要な私のメール アドレスを記しておきます。＜makoto_fukuda@aeroasahi.co.jp> (編集長：福田） ──────────────────────────────────────── All Rights Reserved, 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